品種登録とは? わかりやすく解説

品種登録

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 16:58 UTC 版)

品種登録(ひんしゅとうろく)は、種苗法によって定められた、日本制度の一つである。

この制度により植物品種に係る育成者権が守られ、新品種の育成の振興が図られている。

概要

農林水産省は制度の目的を以下のようにしている。

優良な品種は、農林水産業生産の基礎であり、多収、高品質、耐病性等の優れた形質を有する多様な品種の育成はその発展を支える重要な柱です。 新品種の育成には、専門的な知識、技術とともに、長期にわたる労力と多額の費用が必要です。ところが、新品種の育成自体が確実に成果が得られるという性格のものではない上、一旦育成された品種については、第三者がこれを容易に増殖することができる場合が多いことから、新品種の育成を積極的に奨励するためには、新品種の育成者の権利を適切に保護する必要があリます。 このため、我が国においては、種苗法に基づく品種登録制度により、植物新品種の育成者の権利保護を行い、新品種の育成の振興が図られています。

以上のように、品種に係る育成者権が守られることが重要であるが、実際は国で開発された優良品種の海外流出が横行してしまっているのが現状である。

対象

栽培される全植物 (種子植物、しだ類、せんたい類、多細胞の藻類)及び以下の政令で指定された三十二種の菌類が保護対象である。

  • あらげきくらげ
  • うすひらたけ
  • えのきたけ
  • 工リンギ
  • おおひらたけ
  • きくらげ
  • きぬがさたけ
  • くりたけ
  • くろあわびたけ
  • こむらさきしめじ
  • しいたけ
  • しろたもぎたけ
  • たまちょれいたけ
  • たもぎたけ
  • つくりたけ
  • とんびまいたけ
  • なめこ
  • におうしめじ
  • ぬめりすぎたけ
  • はたけしめじ
  • はなびらたけ
  • ひめまつたけ
  • ひらたけ
  • ぶなしめじ
  • ぶなはりたけ
  • ほんしめじ
  • まいたけ
  • まんねんたけ
  • むきたけ
  • むらさきしめじ
  • やなぎまつたけ
  • やまぶしたけ

内訳

令和2年12月11日現在、品種登録の業種別出願・登録件数は以下のようになっている。単位は件。

品種登録の業種別出願件数(累計)
出願件数(累計)
個人 種苗会社 食品会社等 農協 大学 都道府県
食用作物 1768 (5%) 151 91 152 22 48 817 487
工芸作物 296 (1%) 36 14 70 0 5 65 106
野菜 2295 (7%) 359 840 312 46 33 534 171
果樹 1785 (5%) 749 279 70 65 71 377 174
飼料作物 474 (1%) 7 103 55 3 19 102 185
草花類 21441 (62%) 5996 13466 723 285 52 852 67
観賞樹 6084 (17%) 2224 3507 170 5 28 119 31
林木 43 (0%) 12 3 9 0 0 10 9
海草 18 (0%) 1 0 3 5 0 9 0
きのこ類 628 (2%) 17 353 154 11 1 90 2
34832 (100%) 9552 (27%) 18656 (54%) 1718 (5%) 442 (1%) 257 (1%) 2975 (9%) 1232 (4%)
登録件数(累計)
個人 種苗会社 食品会社等 農協 大学 都道府県
食用作物 1480 (5%) 105 59 120 19 33 734 410
工芸作物 259 (1%) 30 7 65 0 3 57 97
野菜 1867 (7%) 258 660 243 41 28 484 153
果樹 1458 (5%) 590 206 33 57 51 354 167
飼料作物 413 (1%) 4 93 46 3 13 94 160
草花類 17039 (61%) 4670 10692 556 233 45 784 5
観賞樹 4861 (17%) 1684 2911 128 1 11 101 25
林木 36 (0%) 10 1 8 0 0 8 9
海草 15 (0%) 0 0 3 4 0 8 0
きのこ類 506 (2%) 12 276 130 9 0 77 2
27934 (100%) 7363 (26%) 14905 (53%) 1332 (5%) 367 (1%) 184 (1%) 2701 (10%) 1082 (4%)

外部リンク


品種登録

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/17 01:18 UTC 版)

アパルーサ (馬)」の記事における「品種登録」の解説

アイダホ州モスコー本拠地とする ApHC はアパルーサ広めて保護する国際的な団体である。南アメリカ各地ヨーロッパにも支部置かれ南アフリカオーストラリアニュージーランドカナダメキシコイスラエルへと展開している。 このホース・クラブの会員数2010年時点で33000人・組織正会員に配る『アパルーサ・ジャーナル』Appaloosa Journal は32000部を数える (2008年)。一方、アメリカ・アパルーサ協会の設立1983年で、設立メンバーは ApHC が毛色規定変えて単色の馬を承認したことに反発する人々だった。本部ミズーリ州会員数2000人を超えた2008年)。ほかにも「アパルーサ専門」と名乗る登録団体は、豹文の出る遺伝子ありながら ApHC の審査不合格だった馬の登録を受け付けている。ところがこれらの団体には北アメリカアパルーサではないものを血統起源として、繁殖歴史をほかの国とするものも取り入れ傾向見える。いずれにしても ApHC がアパルーサ登録に関わる最大組織であり、主催する品評会世界一規模アパルーサという品種は「ApHC が公認する血統条件適合、それを補う〈望ましい毛色〉などの特徴をそなえる」ものとされている。これは言いかえるなら、アパルーサ血統限定され、どんな身体的な特徴と「毛色範囲」がそなわっていればよいか定めるとする考え方。ところがアパルーサ厳密には「毛色品種」ではない。ApHC 承認アパルーサ両親もしくは片方登録馬であり、規定にある アラビア種、クオーターホースサラブレッド血統とされている。どんな場合両親どちらか正規条件適合するアパルーサなければならないのだ。アパルーサ毛色ありながら血統不明なせん馬去勢した牝馬は特別の例外とされ、これら血統以外の馬はオーナーから「履行困難登録」を申しこむことができるのだ。荷役馬、ポニーピントペインテッドは ApHCの承認受けられず、また成体の馬高の規定蹄鉄を履かない状態で142センチ (14ハンドもしくは56インチ)。斑文アパルーサ認め規定よりもかなり広く全身白色のもの (ピント品種確定なら合格) は登録した両親DNA 検査アパルーサ判明しなおかつ ApHC の登録馬である場合を除くと審査不合格である。 「正規」の登録を判断する特徴は蹄の縦じま、眼を普通の状態にしたときに周り強膜が白いこと、眼と鼻口生殖器のあたりの皮膚の斑 (斑点) 。皮膚にまだらのある品種はまれで、アパルーサにこの特徴求めることは「(略) アパルーサ品種決め基本的重大な特徴とされる毛色斑文があり、または皮膚が斑でさらに特徴のうち最低ひとつに適合するアパルーサの仔は「正規」として登録され品評会繁殖において特権与えられる血統証明できても規定毛色特徴見られない仔は「条件付」として ApHC から承認を受けるオーナーDNA 検査証明し、かつ特別な出展料を払う場合例外として、毛色単色で「条件付」のアパルーサは ApHC 主催パフォーマンス許可イベント (Performance Permit Program=PPP) に出せない。毛色単色場合繁殖には不適格

※この「品種登録」の解説は、「アパルーサ (馬)」の解説の一部です。
「品種登録」を含む「アパルーサ (馬)」の記事については、「アパルーサ (馬)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「品種登録」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

Weblioカテゴリー/辞書と一致するものが見つかりました。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「品種登録」の関連用語

品種登録のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



品種登録のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの品種登録 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのアパルーサ (馬) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS