術式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 16:28 UTC 版)
魔女狩りの王(イノケンティウス) 教皇クラスの高度な炎魔術で、ステイルの得意術式にして切り札。その名の意味は「必ず殺す」。 摂氏3000度の炎で形作られた巨人を生み出し自在に操る術式。外観は、重油のような黒くドロドロとした人型の芯を軸に、深紅に輝く紅蓮の炎が燃え盛っている。その超高温から、どんな物でも触れるだけで焼き尽くす或いは溶かし落とす事ができ、さらに巨人自体の拳や同種の炎で出来た十字架を武器として振りかざし、爆発させて爆風や衝撃波を起こすことも可能と、圧倒的な攻撃力を誇る。一度発動すると、核であるルーンを全て破壊しない限りは無限に再生を繰り返し、幻想殺しや竜王の殺息などの特殊な攻撃にも正面から打ち合える。敵を認識したが最後、ルーンを設置した範囲内で対象を自動追尾し、いかなる防御も障害物も関係なく殲滅する。攻撃は最大の防御の理念を貫いた好戦攻撃術式である。 基本的には術者であるステイルの隣に寄り添うように現れて戦うが、予めルーンごと設置してステイルのいない場所でも自動的に発動するように仕掛けることも出来る。ただし、その場合ステイル自身は近くで「魔女狩りの王」を使えなくなる。その高い威力のため、数千枚から数十万枚と通常の炎魔術よりも大量にルーンを設置するなど準備に時間と労力が必要で、魔力消費が激しい事、展開するカードの枚数によって極端に強さが変動するという不安定な一面を持っている事が欠点。 また、「法の書」事件での対アニェーゼ部隊戦では、天草式の助力によってカードの特殊な配置を使った巨大な多重構成魔法陣を作り、通常よりも炎の密度や威圧感が大きく、背から無数の翼が生えるという強化版「魔女狩りの王」を作り出した。さらに、第三次世界大戦中の対「自動書記」戦では、聖ジョージ大聖堂地下に保管されていた様々な霊装を回収・利用し、敢えて同時に3体の「魔女狩りの王」を作り出して三位一体の構造をとらせることで魔力の消耗を低減した。これらの特殊な形態は現在のステイル単独の力では扱うことは出来ない。 炎剣 その名の通り刀身が炎で出来た剣を生み出し、武器として振るう術式。「魔女狩りの王」を温存する時や使いにくい移動しながらの戦闘ではこの術式を使用する。前述のようにステイルは白兵戦が苦手のため、純粋な剣技ではなく、主に炎剣を当てて燃やしたり溶かす、もしくは炎剣を爆発させて爆風を浴びせるなどによって敵を殺傷する。2本の炎剣を生み出して攻撃する場合は「吸血殺しの紅十字」と称される。 また、炎によって気温を変化させる事で蜃気楼を生み出し、自らの幻影を目眩ましにして相手の攻撃を回避する術式を持つ。火と人形により、致死量以上の痛みや苦しみは与えても肉体までは影響を及ぼさず、ショック死させることなく拷問を行う魔術も使うことができる。戦闘のみならず、火傷のような炎関係の傷に限っては治療魔術にも詳しい。 調査活動においては、ルーン魔術を応用して書類を書いた人間の残留思念を盗み見る、「麦酒のルーン」を人体に刃物で刻んで自白を強要する、といった手法も取る。
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