クリスマス 名称

クリスマス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/27 05:45 UTC 版)

名称

各国語と語源

日本語での当祭の呼び方には、英語Christmas に由来する「クリスマス」の他に、「降誕祭」、「聖誕祭」、「聖夜」などがある。

英語の Christmas は、「キリストChrist:クライスト)のミサmass:マス)」に由来する。これは、古英語Crīstes mæsse(初出 1038年)が、中英語において Cristemasse となり、現在につながる[12][13]

ヨーロッパ各国語では、「キリストの誕生」あるいは、 "キリストの" にあたる部分を省略した「誕生」を指す言葉(転訛含む)で当祭を指す例がよく見られる。以下の表において「誕生」は、日本語におけるキリスト教用語の「降誕」と書き表す。

「クリスマス」にあたるヨーロッパ各国語
言語 表記 由来 発音
国際音声記号 音声ファイル 片仮名表記
希語 Χριστούγεννα キリストの降誕 [xɾisˈtuʝɛna] フリストゥーイエナ
羅語 Christī Nātālis クリスティー・ナーターリス
伊語 Natale 降誕 [naˈtaːle]  音声[ヘルプ/ファイル] ーレ
仏語 Noël [nɔɛl] ノエル
西語 Navidad [naβiˈða(ð)]  音声[ヘルプ/ファイル] ナビ
[naβiˈðaθ][注釈 2] (ナビース[注釈 2]
欧葡語 Natal [nɐˈtaɫ] (ー)
伯葡語 [naˈtaw] (ー)ウ
露語 Рождество [rəʐdʲɪstˈvo]  音声[ヘルプ/ファイル] ラァジディストヴォ
波語 Boże Narodzenie 神の降誕 [ˈbɔʐɛ ˌn̪arɔˈd͡zɛ̃ɲɛ]  音声[ヘルプ/ファイル] ージェ・ナローニャ
英語 Christmas キリストのミサ [ˈkrɪsməs]  音声[ヘルプ/ファイル] スマス
蘭語 Kerstmis [ˈkɛrs(t)məs]  音声[ヘルプ/ファイル] ルストゥミス
独語 Weihnachten 聖夜 [ˈvaɪˌnaxtən]  音声[ヘルプ/ファイル] ヴァイナハテン
丁語 Jul 冬至祭
ユール
[juːl] ール
諾語 Jul [jʉːl]  音声[ヘルプ/ファイル] ール
典語 Jul [jʉːl]  音声[ヘルプ/ファイル] ール
芬語 Joulu [jou̯lu] ウル

略記

英語 "Christmas" を略記する際には、ギリシア語 Χριστος(Christos)の頭文字である「Χ」(ケー、キー、カイ)、または、それと形が同じラテン文字X」(:イクス、:エ(ッ)クス)を "Christ" の省略形として用いている。

そのような例は、中英語では「Χρ̄es masse」が見られる[13]。また、現代の英語圏では「Xmas」や「X-mas」が頻繁に見られる(これらはスタイルガイドでは推奨されていないとされる[14])。

他に、アポストロフィを付けた「X'mas[15]Christ の末字 "t" を添えたXtmas[16]や「Xtmas」、Χριστος の頭二文字をラテン文字に置き換えた「Xpmas」などもある。

日本ではアポストロフィを用いた「X'mas」「X'Mas」の表記が和製英語とする説[17]や、アポストロフィを付するのは誤りとする説、現在はアジア圏でのみ使用とする説などがある。Engrishの代表との誤解もある[18][19]。しかし、歴史的に和製英語でないことは、19世紀の書籍でも確認できる[20]。現在の英語圏でも出版物などで一般的に使用されており[21][22]Twitterにおいても米国のラジオ局が発信したツイートや、英米の著名人・一般人のツイートにも見られる(2012年現在)。

ロシア語での略記は、"Рождество Христово"(ハリストスの降誕) の頭文字からとった「РХ」で表される。ロシアでは、聖堂などに「РХ」とネオンサインで表示する様子がしばしば見られる。ロシア正教では「ハリストス生まる! 崇め褒めよ!」がクリスマスの挨拶である。




注釈

  1. ^ 一部の教派で、「誕生」ではなく「降誕」の語を用いる。
  2. ^ a b マドリード首都圏での発音。
  3. ^ イスラム教の預言者生誕祭は年の前半で、ヒジュラ暦に基づく
  4. ^ これを記念し、山口市では1997年より「日本のクリスマスは山口から」というイベントを開催している。
  5. ^ 先帝祭は休日から外されてしまったものの、宮中祭祀では変わることなく行われている。1989年(昭和64年)1月7日の昭和天皇崩御に伴い、平成時代の先帝祭にあたる昭和天皇祭が、ユリウス暦を採用する正教会のクリスマスと同日の1月7日となり、2代続けてクリスマスにまつわる日となっている。
  6. ^ カトリック教圏では、クリスマスプレゼントはクリスマス期間初日の12月25日ではなく、12日目の最終日である1月6日に渡されることが多い[要出典]アルメニア教会では1月6日当日がクリスマスにあたる。
  7. ^ イタリアは言うまでもなくカトリックの総本山・バチカンを抱える。

出典

  1. ^ クリスマス』 - コトバンク
  2. ^ a b キリスト教大事典 改訂新版』350〜351頁、教文館、1977年 改訂新版第四版
  3. ^ 百貨店業界など小売業界を中心に盛大に祝われる。東京ディズニーリゾートにとっても重要なお祭りである。 質問:クリスマスは12月25日?ロシアでは1月7日に祝うと聞いたのですがニコライ堂
  4. ^ 正教会では降誕祭は1月7日で祝われると教えられましたが、教会の予定表では12月25日ですね、どうしてですか名古屋ハリストス正教会
  5. ^ 正教会の出典:正教会の復活祭 2003年復活祭フォトレポート名古屋ハリストス正教会
  6. ^ カトリック教会の出典:四旬節 断食(大斎・小斎) カーニバルカトリック中央協議会
  7. ^ 聖公会の出典:復活祭を迎える日本聖公会 東京教区 主教 植田仁太郎)
  8. ^ プロテスタントの出典:『キリスト教大事典』910頁、教文館、1973年9月30日 改訂新版第二版
  9. ^ ​3. なぜ12月25日にイエスの誕生を祝うのですか。」『』。2018年4月6日閲覧。
  10. ^ Laudate | キリスト教マメ知識 女子パウロ会
  11. ^ a b 許油「釈迦とイエスに関する類似性と差異性について」『アジア・キリスト教・多元性 現代キリスト教思想研究会』第3号、京都大学キリスト教学研究室、2005年、 pp. 97-99。
  12. ^ "Christmas", The Catholic Encyclopedia, 1913.
  13. ^ a b Middle English Dictionary
  14. ^ Griffiths, Emma, "Why get cross about Xmas?", BBC website, December 22, 2004.
  15. ^ 例えば、Kempe, Alfred John, "The Loseley Manuscripts", London: John Murray, 1836, p.81, 90 や Safford, William H., "The Blennerhassett Papers", Cincinnati: Moore Wilstach Keys, 1861, p.572 など。
  16. ^ 例えば Akerman, John Yonge, "Moneys Received and Paid for Secret Services of Charles II and James II", London: Camden Society, 1851. p.12 参照。
  17. ^ 安岡孝一:『X'mas』か『Xmas』か、人文情報学月報、第39号
  18. ^ 研究社の英和辞典
  19. ^ 星新蔵 『あやまりやすい英語表現』 1965年
  20. ^ 『Manuscripts and Other Rare Documents』 1836年 John Murray
  21. ^ 『4 X'mas』 2008年 George Cameron Grant
  22. ^ 『PHOTOVIDEOi』 2006年12月号
  23. ^ ジェリー・ボウラー著 『図説 クリスマス百科事典』笹田裕子・成瀬俊一訳、中尾セツ子監修、柊風舎、2007年、550-553頁。
  24. ^ 藤高 (2018), pp.148-149
  25. ^ 「クリスマスさまざま 共産党へのお祭りに力こぶ」『朝日新聞』昭和25年12月25日
  26. ^ All About 2005年12月20日『クリスマス休暇中の運行・営業時間に注意
  27. ^ 月刊しまね いわみマガジン『石見男Noviからのミシガン便り 日本は祝日が多い!?
  28. ^ 米の企業、クリスマス休暇
  29. ^ First Christmas Clara D. Lepore
  30. ^ クラウス クラハト、克美・タテノクラハト『クリスマス〜どうやって日本に定着したか』角川書店、1999年、ISBN 4-04-883598-X
  31. ^ そもそも日本はクリスマスに限らず、バレンタインデーハロウィンにも同じ事が言えるように、宗教行事の神聖性を軽視し、おしなべて商業行事として捉える傾向が非常に強い
  32. ^ a b “「クリスマス騒ぎを避けるための国」トップ10、日本が第1位”. AFPBB News. (2014年12月20日). http://www.afpbb.com/articles/-/3034674 2015年1月4日閲覧。 
  33. ^ 楽天リサーチのインターネット調査。全国18歳から69歳の男女計720人を対象に行った。|市場調査・マーケティングリサーチ会社の【楽天リサーチ】” (日本語). 楽天インサイト(旧:楽天リサーチ) (2006年12月8日). 2011年11月4日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年12月2日閲覧。
  34. ^ a b 「独身男女のクリスマス動向調査」 (PDF) マッチ・ドット・コム インターナショナル リミテッド社調べ(2005年11月調査、2006年11月発表)
  35. ^ 1931年(昭和6年)12月25日付 報知新聞
  36. ^ DIMSDRIVE『クリスマスの過ごし方』に関するアンケート
  37. ^ 伊誌、日本のクリスマスを特集 「愛の祭」「教徒わずか」 共同通信 2010年12月25日
  38. ^ 「クリスマス、深く内省を」 ローマ法王、経済紙に寄稿 朝日新聞 2012年12月24日 ローマ支局・石田博士記者





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