イデオロギー
イデオロギーとは、イデオロギーの意味
イデオロギーとは、物事に関して歴史的・政治的な自分の立場によって構築された考え方のことである。日本語では簡単に「考え」と訳すケースもある。イデオロギーの語は、考えをまとめた集合体としての意味を持つ。主に政治や経済、歴史などの分野で使用されるが宗教や哲学、芸術などの分野でも用いられている。どちらかというと偏った思想というイメージが強く、否定的な意味で用いられることが多い。
民主主義や資本主義もイデオロギーの一種である。社会主義、共産主義、独裁主義もイデオロギーである。イデオロギーは、語尾に「主義」が付くケースが多い。
イデオロギーの語源
イデオロギーの語源はフランス語のideologie(イデオロジー)である。ideologieは、「観念」を意味する「idea(イデア)」と、思想を意味する「logos(ロゴス)」を組み合わせた語である。デステュット ド トラシーの「イデオロジー原論」(1804年~1815年)で初めて見られた。その後、マルクス・エンゲルスの「ドイツ・イデオロギー」(1845年~1846年)でイデオロギーという言葉が知られるようになった。日本には、ドイツを経由してイデオロギーの語が入ってきたとされる。そのため日本では、ドイツ語由来の「ideologie(イデオロギー)」が使用されるようになった。ちなみに、英語圏では「Ideology(アイディオロジー)」と表記される。
イデオロギー闘争
イデオロギー闘争とは、2つ以上の考えの違う集団同士で主張を繰り広げ、闘争に発展することである。世界的な歴史を見ると、アメリカ合衆国とソビエト社会主義共和国連邦の冷戦である。自由な商売ができる中で貧富の格差が生まれる資本主義(米国)と、全員が平等な世の中を目指す社会主義(ソ連)という異なるイデオロギーによって起こった戦争であった。イデオロギーの語の使い方、用例
イデオロギーの類義語、イデオロギーの対義語
イデオロギーの類義語は理論体系や主義、思想、ドグマなどが挙げられる。理論体系とはその人が信じている物の大まかな考え方(全体像)を指す。思想は類義語であるが、イデオロギーとは使い分けられることが多い。イデオロギーは、政治の分野でよく使われるが、思想は政治の分野以外でも使われている。イデオロギーの対義語は個人主義である。
イデオロギー
英語:ideology
社会のあり方などに対する考え方のこと。「社会はこうあるべきだ」という理念が理論的にまとめ上げられたもの。特定の理念や観念が体系としてまとめられたもの。
イデオロギーとは、簡単にいえば、人間の行動を左右する考え方や信条のありようである。ただし、多くの場合は「偏った物の見方」というニュアンスを含めて用いられがちである。
今日においては、イデオロギーは「政治に関する思想・信条」あるいは「政治理念のよりどころとなっている立場や考え方」といった意味の語として用いられることが多い。そして「特定方面に偏向した(歪曲を含んだ)思想」という否定的な意味合いが込められることが多い。
例文:「この新聞の社説は特定のイデオロギー色が強い」
政治思想・信条という意味におけるイデオロギーは、特定の見解に基づく理論の体系である。それ自体は理路整然としており、この理論を実践すれば理想的な社会が実現できるという確信をも抱かせ得る。しかしこの確信は、イデオロギーの外側にあってイデオロギーと対立するような見解や立場とは相容れない場合も多い。そのためイデオロギーは社会的・政治的な対立の根本要因となり得る。
イデオロギーの対立に起因する争いを「イデオロギー闘争」と呼ぶことがある。一般的には「イデオロギー闘争」といえばマルクス・レーニン主義において提唱された社会階級間のイデオロギーの相違に基づく闘争を指す。新日本プロレスでは「価値観や理念・美学の相違による敵対関係」というような意味で「イデオロギー闘争」の語が用いられている。
イデオロギーは「思想」と言い換えられる場合も多い。観念の体系という意味ではイデオロギーも思想の一種である。ただし政治思想としてのイデオロギーは往々にして実践や言論としての表出を伴う。そして排他的な言論、排他的な行動として受け止められがちである。
イデオロギーの語が政治思想の意味で用いられる場合、大抵は、そのイデオロギーに懐疑的な立場の者によって、ネガティブな意味を込めて用いられる。その意味でイデオロギーという呼称はある種のレッテル貼りである。
極言すれば、イデオロギーとは、あるイデオロギーに立脚している者が対立する(相容れない)イデオロギーを指して用いる語である、とすら表現し得る。
イデオロギーという呼称がある種のレッテル貼りである以上、どのような思想や立場がイデオロギーに該当するのか、しないのか、という判断基準が厳然としてあるとは言いがたい。
見方にもよるが、共産主義も、資本主義も、民主主義も、帝国主義も、いわゆるリベラル思想も、戦後日本のいわゆる自虐史観も、イデオロギーの一種として扱われ得る。
「思想」と「イデオロギー」の違いは、イデオロギーが「社会・政治・歴史観に関する」「行動や生活に結びつきやすい」思想体系という意味で用いられやすく、思想はより広範かつ実践に直結しない形でも用いられやすい、という点でおおむね使い分けられているといえる。
イデオロギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 10:07 UTC 版)
イデオロギー(独: Ideologie, 英: ideology)とは、観念の体系である。文脈によりその意味するところは異なり、主に以下のような意味で使用される。観念形態、思想形態とも呼ばれる。意味内容の詳細については定義と特徴の項目を参照。
- ^ カンメラーの実験についてはアーサー・ケストラーの『サンバガエルの謎』による。しかし、実験結果を捏造であるとする見方も根強い。
- ^ コリン・ウィルソンの『オカルト』によると、1969年ロンドンのインペリアル・カレッジで開かれた国際サイバネティクス会議において、デイヴィッド・フォスターが物理学的発見の哲学的意味について講演した中でコンプトン効果に言及したという。
- 1 イデオロギーとは
- 2 イデオロギーの概要
- 3 歴史
- 4 現代への課題
- 5 年譜
- 6 外部リンク
イデオロギー
「イデオロギー」の例文・使い方・用例・文例
- 彼はマルクス主義イデオロギーの信奉者だ。
- 法のイデオロギー
- これが私の固執しているイデオロギーだ。
- この国ではイデオロギーや宗教が人としての人格形成に役立つ例があまりに少ない。
- この関連で、西欧イデオロギーの韓国の文化への影響について考えてみよう。
- イデオロギーの相違.
- 対立するイデオロギー.
- 彼らは自分たちのイデオロギーのために祖国を売り渡した.
- 理論のイデオロギー的応用
- 政策路線からのイデオロギー上の変節(特に正統派共産主義からの)
- イデオロギーに関して
- ナチ・イデオロギーから解放するか、ナチ忠誠から離れる
- 彼女の行為は彼女のイデオロギーと互換性があった
- だれかの原因、イデオロギー、習慣、方法を始める、自分自身のものとしてそれを使う
- 独創性が不足している想像力のないイデオロギー
- 私たちの外交政策をイデオロギーから切り離して下さい
- 政治的な、宗教的なあるいは自然のイデオロギー的な目的を達成するために一般人に対する暴力(あるいは暴の脅威)の計算された行使
- イデオロギーではなく、実践的な政治
- 派閥のイデオロギーの否定−シドニー・フック
- 共通の目的、動作、あるいはイデオロギーのため、または共有される状況のために団結させる
イデオロギーと同じ種類の言葉
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