科学社会学
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科学社会学(かがくしゃかいがく、英: sociology of science)は、科学を研究テーマとする学問。社会学の一分野。
- ^ 1931年科学史・技術史国際会議で、ソ連科学史家はマルクス主義史観的科学観を展開した。なかでもボリス・ゲッセンは、ニュートンの時代の社会・経済における技術的問題群が、ニュートンを力学の一般的理論構築へ向かわせた、と主張した。史料的裏付けに乏しいものの、欧米の若手科学史家に多大な影響を与えていた。こうしたことから、社会と科学の内容の連関を問うスタンスは、マルクス主義史観的科学観と同一視される傾向があった。
- ^ 成定薫『科学と社会のインターフェイス』(平凡社、1994)
- ^ Merton, R. K. “The Matthew Effect in Science” Science, 159, 1968.
- ^ イムレ・ラカトシュ,アラン・マスグレーヴ編『批判と知識の成長』1970=森博監訳,木鐸社,1985,pp.21-22;『科学革命における本質的緊張』みすず書房,pp.352-353
- ^ クーン『科学革命の構造』中山茂訳、みすず書房、1971年,p.212]
- ^ イムレ・ラカトシュ,アラン・マスグレーヴ編『批判と知識の成長』森博監訳,木鐸社,1985.4,pp.90-98)
- ^ 川村康文(編著)『STS教育読本』(かもがわ出版、2003)p8-26
科学社会学
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科学社会学において、マタイ効果という言葉は、たとえ彼らの研究が似ていたとしても、著名な科学者の方が比較的未知の研究者よりも多くの信用を得るという現象を説明するために、ロバート・キング・マートンが造ったものである。 それはまた、信用が通常すでに有名な研究者に与えられることを意味する。例えば、たとえ全ての研究が大学院生によって行われたとしても、賞はプロジェクトに関わっている中で最も上級の研究者に与えられることがほとんどである。これは後に、スティーブン・スティグラーによって「科学的発見はその最初の発見者にちなんで名付けられることはない」というスティグラーの法則としてまとめられた。なお、スティグラーは、この法則の発見者はマートンであるとして、スティグラーの法則自体がスティグラーの法則を満たしていると主張している。 マートンはさらに、科学界ではマタイ効果が、単純な評判を超えてより広いコミュニケーションシステムに影響を及ぼし、社会的選択プロセスに関与し、その結果、資源と才能が著名な科学者に集中すると主張した。彼はその例として、未知の著者によって書かれた同等以上に優れた論文よりも、既に認められた著者による論文の方が受理されやすいという不均衡な可視性を提示している。彼はまた、著名人への注意の集中が彼らの自信の増大をもたらし、それにより、重要だが危険な問題の分野で研究を行うように彼らを推し進めることができるとも述べた。
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