アノミーとは? わかりやすく解説

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アノミー【(フランス)anomie】

読み方:あのみー

社会的規範失われ社会乱れて統制になった状態。ある社会解体期に発生する社会学者デュルケーム用い始めた語。

高度に技術化・都市化した社会で、親密感が欠けることによって起こる疎外感


アノミー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 10:00 UTC 版)

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アノミー: : anomie)は、社会規範が弛緩・崩壊することなどによる、無規範状態や無規則状態を示す言葉。フランスの社会学者エミール・デュルケーム社会学的概念として最初に用いたことで知られる。

概要

もともとはギリシア語の「無法律状態(アノミアー)」を意味する。デュルケームは著書『社会分業論』(1893年)と『自殺論』(1897年)において「アノミー」の概念を提示した。『社会分業論』においては、社会的分業において分化した機能を統合する相互作用を営まないために共通の規範が不十分な状態を示す。

『自殺論』においては、経済の危機や急成長などで人々の欲望が無制限に高まるとき、欲求と価値の攪乱状態が起こり、そこに起こる葛藤をアノミーとしている。

『自殺論』においては自殺は次の4つの形態に分類される。

  1. 自己本位的自殺
  2. 集団本位的自殺
  3. アノミー的自殺
  4. 宿命的自殺

この中で、アノミー的自殺(: suicide anomique)は、急激な社会変動や性的自由化などによる欲望の過度の肥大化の結果、個人の不満・焦燥・幻滅などの葛藤を経験する個人に起きやすいものであるとした。

デュルケーム以後

  • アメリカの政治学者、セバスティアン・デ・グレージアはデュルケームを継承し、アノミーを単純アノミーと急性アノミーに区別し、アノミーによる価値葛藤の類型化を行なった。
  • アメリカの社会学者、ロバート・キング・マートンは、論文「社会構造とアノミー」において、文化的目標とそれを達成するための制度的手段にギャップが存在する場合にアノミーが生じるとした。この主張は「緊張理論」と呼ばれる。

参考文献

関連項目


アノミー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/16 05:17 UTC 版)

エミール・デュルケーム」の記事における「アノミー」の解説

アノミー (anomie) は、社会秩序乱れ混乱した状態にあることを指す「アノモス(anomos)」を語源とし、宗教学において使用されていたが、デュルケーム初め社会学にこの言葉用いたことにより一般化したデュルケームはこれを近代社会病理みなした社会規制規則緩んだ状態においては個人が必ずしも自由になるとは限らず、かえって不安定な状況陥ることを指す。規制規則が緩むことは、必ずしも社会にとってよいことではないと言える

※この「アノミー」の解説は、「エミール・デュルケーム」の解説の一部です。
「アノミー」を含む「エミール・デュルケーム」の記事については、「エミール・デュルケーム」の概要を参照ください。

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