官僚主義とは?

かん りょうしゅぎ くわんれう- [5] 【官僚主義】


官僚制

(官僚主義 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/10 14:31 UTC 版)

本記事では官僚制(かんりょうせい、: bureaucracy)について解説する。


注釈

  1. ^ 中世の家臣団やローマ帝国の家長が私的に抱える官僚などが典型的な例。
  2. ^ 以上のウェーバーによる指摘に関する補足情報。ヴェーバーは、『経済と社会』 (Wirtschaft und Gesellschaft) の中で「官僚制的装置が、これまた、個々のケースに適合した処理を阻むような一定の障碍を生み出す可能性があるし、また事実生み出している…」 (Weber, 1976: 570) と指摘し、そのような官僚制の問題を「新秩序ドイツの議会と政府」(ウェーバー、 2005:319-383)の論文において検討している。そこでは、官僚制に関して以下のような3つの問題が提起されている。  a. 官僚制化に対する個人主義的な活動の自由の確保  b. 専門知識をもつ職員の権力の増大、それに対する制限と有効な統制  c. 官僚制の限界(ウェーバー, 2005:330-331) 上記「a」は組織に対する個人の人格的な自由の問題であり、組織論では常に問題となる。「b」は「官僚支配」と官僚の恣意的な利害動機の問題である。「官僚支配」は「テクノクラシー」と同義である。マートンの「逆機能」でいえば「セクショナリズム」に該当し、ニスカネン (Niskanen, W.A.) の官僚制理論は、この問題に適用される。そして上記「c」をヴェーバーは最も重要と考えた。この問題は、今日の視点からすれば、「組織のイノベーション」の問題に該当する。ヴェーバーが指摘するように「官僚制組織」はイノベーションにおいて全く無力という限界がある。それを R.K.マートンのように「逆機能」と指摘することも可能だが、問題の本質を見失うかも知れない。“NASA”は最もイノベーティブな組織の一つだが、“NASA”のような巨大組織が「官僚制」の管理システムに接合されていなければ、一日たりとも事業運営の継続ができなくなることも事実である。またファースト・フード・チェーンの「マクドナルド」のマニュアルによる管理は官僚制的であり、その成功の理由の一つは徹底した官僚制的管理の活用である(村上, 2014:41)。マクドナルドは「イノベーション・プロセス自体を官僚制的に、工業的に、中央集権的に変え、その成果を慎重に組織全体に還元している(フィスマン & サリバン, 2013:136)。
  3. ^ なお、村上は2014年に(村上, 2014: 92)、マートンのヴェーバー批判にも限界がある、とした(と主張した)。「なぜなら官僚制の「デメリット」(逆機能)を指摘することも、「メリット」(順機能)を指摘することも、「コインの表裏」である。「規則万能」が杓子定規だからと言って、「規則遵守」の要請が消失する訳ではない。例えば、臓器移植の場合の脳死判定の規則は厳格に遵守されねばならない。食品衛生法、建築基準法の諸規則もまた然りである。それらが状況に応じ、功利主義的に利害状況に左右され、解釈や適用が恣意的に変化し運用されたらどうだろうか、規則は規則であり、遵守される必要がある。「悪法」も「法」か、それとも「悪法」はもはや「法」ではないのか、むしろ組織において機能上の矛盾関係が内包されており、そのような矛盾関係をどのように組織論的に示すかがより重要」と村上は主張した。
  4. ^ 何が「逆機能」で何が「順機能」かの判断は恣意的にならざるを得ない。制定された規則が遵守されず、規則の解釈や適用が状況に応じて安易に変更されるなら、法の下での平等に反し、規則制定の意味は希薄化する。官僚制に関する「逆機能」の指摘には、ヴェーバーの法の支配としての官僚制理論の本質を見失うリスクがあるという意味でマートンの批判は皮相的である。[要出典]
  5. ^ しかし、このような官僚優位論に対しては、村松岐夫より、戦後の日本政治は官僚による支配というよりも自由民主党による政治主導の下で統治が行われているとの批判もある(詳細は政党優位論を参照)。しかし、自民党も政策決定において官僚に依存(または議員が立法能力を有しない)しているところから、政治家主導による統治が行われているとする主張にも疑問が提起されている。
  6. ^ パーキンソンの法則は、単なる官僚組織の非合理だけを指摘したものではない。例えば、議会における傾向の1つとして、演説法案の修正などに多くの時間を費やしているが、これは単なる時間の浪費であって、実際には議会の中間派の票を獲得することが議決に大きく作用する(中間派の理論)という指摘もされている[5]

出典

  1. ^ a b 広辞苑「官僚制」
  2. ^ スーパーニッポニカ「官僚制」田口富久治 執筆
  3. ^ [要出典]比較的規模の大きい社会集団組織における管理・支配の体系。
  4. ^ 一般に「官僚制」という場合は、「近代官僚制」のことを指す[要出典]
  5. ^ パーキンソン (1996) pp.39-40。


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