コーポラティズムとは? わかりやすく解説

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コーポラティズム【corporatism】

読み方:こーぽらてぃずむ

政策決定企業労組などの団体参加させるシステム


コーポラティズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 10:24 UTC 版)

コーポラティズム: Corporatism: Corporativismo)とは、政治経済分野における共同体の概念の1つで、国家や社会などの集団の、有機体的な関連性と相互の協調を重視する[1][2]


注釈

  1. ^ たとえばスウェーデンの場合、政策決定過程では、
    • 調査委員会(utredning、kommittéer)
    • レミス(remiss)
      • 利益集団に対する意見聴取手続き。
    政策実施過程では、
    • 行政委員会(Lekmännastyrelse、直訳すると「素人委員会」)
      • 政策実施を担当する行政機関である「庁」(styrelse、verk、イギリスのサッチャー政権下の行政改革におけるエージェンシーに相当)の運営機関に利益集団が参加。具体的には、労働市場庁(Arbetsmarknadsstyrelsen、1948年)の行政委員会を通じた労働組合の影響力行使が有名である。
    などの諸制度が挙げられる。宮本、1999年、64-67頁。
  2. ^ このほか、
    • 労働組合の集権性と政府の党派性の組み合わせ
    • (労働組合ではなく)経営者側の協調体制
    • 中央銀行金融政策との関係
    を重視する研究などがある。新川他、2004年、121-163頁。
  3. ^ 「賃金交渉における集合行為問題」とは以下のような囚人のジレンマである。
    • 過度な賃上げは労働コストの上昇による国際競争力の低下やコスト・プッシュ・インフレを招く。
    • しかし、労働組合が分権的に組織されている場合、個々の労働組合にとって、他の企業・産業の賃金交渉で賃上げ抑制が実現される保証はない。
    • もし他の企業・産業で大幅な賃上げが実現したにもかかわらず、自分たちだけ賃上げを抑制してしまうと、インフレによって実質賃金が低下してしまう。また、たとえ他の企業・産業で賃上げが抑制されたとしても、自分たちだけ抜け駆けして大幅な賃上げを実現することで、(個々の賃金交渉がマクロ経済全体に及ぼす影響は小さいから)「良好なマクロ経済環境」と「大幅な賃上げ」の両方の果実を得ることができる。
    • このように「良好なマクロ経済環境」は公共財の性格を持つため、多くの労働組合がただ乗りして、大幅な賃上げを要求してしまう。
    • その結果としてマクロ経済が悪化する。
    新川他、2004年、125頁、138頁。

出典

  1. ^ Wiarda, 1996, p. 27.
  2. ^ Clarke, 2001, p. 113.
  3. ^ Clarke, 2001, p. 113
  4. ^ 稲上他、1997年。
  5. ^ 橘川、島田、2008年。
  6. ^ 定義集 コーポラティズム・市場社会主義・社会民主主義・ヘゲモニー
  7. ^ リーダーズ英和辞典(研究社)、ロイヤル英和辞典(旺文社)、ランダムハウス英和大辞典・プログレッシブ英和中辞典(小学館)
  8. ^ 加藤秀治郎「政治学の基礎」(一藝社、2002年、p138-139)
  9. ^ [1]
  10. ^ Wiarda, 1996, p. 23-24.
  11. ^ Slomp, 2000, p. 81
  12. ^ Adler, 2002, p. 349
  13. ^ Wiarda, 1996, p. 10
  14. ^ Murchison, 1967, p. 150.
  15. ^ Morgan, 2009, p. 14
  16. ^ Wiarda, 1996, p. 28-88"
  17. ^ Wiarda, 1996, p. 31-38, 44, 111, 124, 140.
  18. ^ シュミッター、1984年、28-30頁。
  19. ^ 新川他、2004年、112頁。
  20. ^ Philippe C. Schmitter, "Interest Intermediation and Regime Governability in Contemporary Western Europe and North America," Organizing Interests in Western Europe, Suzanne D. Berger (ed.), Cambridge University Press, 1981. Miriam Golden, "The Dynamics of Trade Unionism and National Economic Performance," American Political Science Review, vol. 87, no. 2, 1993.
  21. ^ David R. Cameron, "Social Democracy, Corporatism, Labour Quiescence, and the Representation of Economic Interest in Advanced Capitalist Society," Order and Conflict in Contemporary Capitalism, John H. Goldthorpe (ed.), Oxford University Press, 1984. (デービッド・R・キャメロン 「社会民主主義・コーポラティズム・穏健な労働運動」 ジョン・H・ゴールドソープ編 『収斂の終焉-現代西欧社会のコーポラティズムとデュアリズム』 稲上毅他訳、有信堂高文社、1987年。)
  22. ^ 新川他、2004年、143頁。井戸、2006年。


「コーポラティズム」の続きの解説一覧

コーポラティズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/02 20:07 UTC 版)

多元論」の記事における「コーポラティズム」の解説

古典的な多元主義は、ウェストミンスター民主主義ヨーロッパの状況には当てはまらない批判された。これを受けて、コーポラティズム理論発展した。コーポラティズムとは、少数選ばれ利益団体が、他の無数の「利益団体」を排除して実際に多く場合形式的に政策形成プロセス関与しているという考え方である。例えば、労働組合主要なセクター企業団体は、特定の政策について(その推進者ではないにしても相談を受けることが多い。 これらの政策は、労働者雇用者、国の三者間の関係に関わることが多く、国は調整役担っている国家は、これらの組織化され中央集権化されたグループと共に政治的・経済的問題対処できるような枠組み構築する。この考え方では、議会政党政治政策形成プロセスにおいて影響力失いる。

※この「コーポラティズム」の解説は、「多元論」の解説の一部です。
「コーポラティズム」を含む「多元論」の記事については、「多元論」の概要を参照ください。

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コーポラティズム

出典:『Wiktionary』 (2021/07/08 10:25 UTC 版)

名詞

コーポラティズム

  1. 協調組合主義企業労働組合を、政府経済政策参加させる考え方

語源


「コーポラティズム」の例文・使い方・用例・文例

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