規制緩和(きせいかんわ)
民間の経済活動は、行政の権限である許認可によって大きな制約を受けている。特に、自由な経済活動が妨げられている規制については、経済を活性化する目的で見直しが求められている。
戦後の日本では、産業を保護するという観点から、数多くの規制があった。しかし、経済が急成長する中で、産業構造が変化し、必要のなくなった規制や経済発展を阻害する規制が出始めることになった。
そこで、1980年代に入って、第2時臨時行政調査会を中心にして、規制緩和の議論が高まった。1995年9月、村山内閣は規制緩和推進計画を閣議決定し、11分野1091事項におよび規制の見直しをおこなった。
その後、毎年、項目を絞った規制緩和が閣議決定され、行政の事前規制型から事後チェック型への転換が進められている。最近では、特定の業務を独占する資格制度に関連する規制から、IT産業の発展を妨げる要因となっている規制まで、幅広い改革が実行に移されている。
(2001.04.16更新)
規制緩和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/26 02:18 UTC 版)
規制緩和(きせいかんわ、英: deregulation)は、経済学や公共政策などの文脈で、ある産業や事業に対する政府の規制を縮小することを指す。市場主導型の産業のあり方が望ましいと考えられる際にとられる基本的な政策手段のひとつで、市場競争を促進し経済活性化を果たすために採用されるが、導入による弊害の解決のため、セーフティーネットなどの構築が必要とされている。
- ^ 飯田泰之 『世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで』 エンターブレイン、2010年、112-113頁。
- ^ 大竹文雄 『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』 中央公論新社〈中公新書〉、2010年、68頁。
- ^ 大竹文雄 『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』 中央公論新社〈中公新書〉、2010年、123頁。
- ^ a b c みずほ総合研究所編 『3時間でわかる日本経済-ポイント解説』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2002年、146頁。
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- ^ 麻木久仁子・田村秀男・田中秀臣 『日本建替論 〔100兆円の余剰資金を動員せよ!〕』 藤原書店、2012年、137頁。
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- ^ ジョセフ・E・スティグリッツ「TPPと規制緩和を問い直す」『kotoba』2013年夏号、集英社。
- ^ 【インタビュー】ラグラム・ラジャン(米シカゴ大学経営大学院教授) 市場任せも過剰介入も間違いだ「適切な規制」で自由な市場経済を守れ Foresight(フォーサイト) 2009年4月1日
- ^ 岡部直明 『ベーシック日本経済入門』 日本経済新聞社・第4版〈日経文庫〉、2009年、136頁。
- ^ なぜ「失われた30年」を止められなかったのか…経産省が「結果を出せなかった」と反省するバブル崩壊後の誤算 "新機軸"で日本復活の「最大で最後のチャンス」を生かす | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
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