にん‐か【認可】
認可
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/25 14:16 UTC 版)
認可(にんか)とは、行政法学においては行政行為のうち私人の契約、合同行為を補充して法律行為の効力要件とするものをいう(補充行為[1])[2][3]。
概説
法令が行政庁による是認によって当事者相互の法律行為を有効としているとき、行政法学上はこれを認可制と呼ぶ。そしてその行政庁が法律上の効力を完成させる行為を認可と称する[1][4]。
認可を受けないでした法律行為は無効となり、近代法における私的自治ないし契約自由の原則の例外となっている[注釈 1][2][4]。また、認可を受けてした行為であっても、私法上無効な行為は無効であり、取消しうべき行為は取消可能である[4]。
認可の申請があった場合、行政は、当事者が必要とする要件を満たしていると認めれば認可を行う。(行政法上の)特許とは異なり、行政が意図的に認可を行わないことが認められていない。
講学上は「認可」に分類されるものでも、下記に示すとおり法律上の文言としては「許可」などの文言が混用されている[2]。
認可の例
- 農地または採草放牧地の所有権移転の許可(農地法3条)
- 河川占用権の譲渡の承認
- 一般ガス事業者への供給約款の認可(ガス事業法17条)
- 運賃の認可(道路運送法6条)
- 建設業許可
- 日本郵政株式会社の総務大臣による役員認可(日本郵政株式会社法第9条)
- 医薬品及び医薬部外品の製造販売承認(医薬品医療機器等法第14条)
認可法人
事前協議
事前協議(じぜんきょうぎ)とは、ある許認可をともなう事業を行うに当たり、当該政庁が許認可の判断を行う前に事業の計画を事前に審議審査し、必要に応じて是正を求め、許認可に適合するよう協議すること。開発行為の許可(都市計画法)や廃棄物処理施設の設置許可(廃棄物処理法)などにおいて導入されているケースが多く、その手続きは地方自治体の条例や要綱で定められている。
脚注
注釈
出典
- ^ a b 石崎誠也. “第7回:行政処分の概念”. www.jura.niigata-u.ac.jp. 2013年度行政法レジュメ. 新潟大学法科大学院. 2022年4月17日閲覧。
- ^ a b c 日本大百科全書. “認可”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年4月17日閲覧。
- ^ a b “資料1 「認可」「認定」「認証」の用法について”. www8.cao.go.jp. 認定こども園制度の在り方に関する検討会(第2回). 内閣府 (2008年11月7日). 2022年4月17日閲覧。
- ^ a b c 世界大百科事典. “認可”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年4月17日閲覧。
関連項目
外部リンク
認可
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 06:04 UTC 版)
欧州連合では、植物保護製品(ドイツ語版)の有効成分としてフラチオカルブを使用することは許可されていない。 ドイツ、オーストリア、スイスでは、この有効成分を含む農薬は許可されていない。
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認可
「認可」の例文・使い方・用例・文例
- 認可された大学
- 条件つき認可
- 知事はその計画を認可した
- 認可を受けて
- 当局の認可を得る
- 結婚の認可をする
- 認可の印
- 行政上の認可
- この組織は政府の認可を得ている。
- 彼は州が認可した度量衡検査官だ。
- 彼女はフルオキセチンが認可されることを期待している。
- 不認可の学校の学位は認められない。
- 彼女は委員会による認可を受けた専門医だ。
- このソフトウェアは認可されたものであり、売られてはいない。
- 君に認可の仕事を頼むことができます。
- 車の認可
- 商用医薬製品の認可
- それは日本で公式に認可されている。
- 彼女は認可を受けた保険外交員です。
- その申請は税関により認可されました。
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