政治的立場とは? わかりやすく解説

政治的スペクトル

(政治的立場 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 07:23 UTC 版)

政治的スペクトル(せいじてきスペクトル、: political spectrum)また政治光譜(せいじこうふ)とは、異なった政治的立場の分布をモデル化した方法の一つで、1つまたは複数の幾何学上の座標軸にそれらを配置することによって、個別の政治的な側面を明確にするものである。学者や視点によって多数の軸や分布図が存在する。

左翼と右翼

従来からの分布には左翼右翼があり、これは18世紀フランス革命後の国民議会の座席位置を由来とする。この最も単純な「左翼-右翼」の軸では、共産主義社会主義は通常は左に、ファシズムや保守主義は反対に右に位置する。リベラリズムは異なった思想や内容を意味するため、時には左に、時には右に配置された。

文化と経済

政治的スペクトルを2軸で表現した例。ノーラン・チャートの一種。

しかし上記の単純な「左翼-右翼」軸だけでは、現実の多様な政治的信条を記述するには不十分なため、学者により他の軸を追加した。複数軸に使用できる一般的な対立軸の用語は色々あるが、文化的(政治的、個人的)な視点と経済的な視点が広く使われている。

右の図の例では、縦軸が個人的(政治的・文化的)な自由度で、横軸が経済的な自由度を表している。ここでは左翼(リベラル)は政治的な自由度が高いが経済的な自由度は低く、反対に右翼(保守主義、資本主義)は政治的な自由度は低いが経済的な自由度は高く、そして両方の自由度が高いのはリバタリアニズム、両方の自由度が低いのはポピュリズム全体主義)としている。

自由主義と全体主義

自由主義アナキズム社会自由主義保守自由主義社会民主主義左翼右翼キリスト教民主主義保守主義ファシズム共産主義権威主義中道政治
Hans Slompによるヨーロッパの政治的スペクトル[1]。各項目はクリック可能。

「左翼 - 右翼」軸に、「自由主義 - 全体主義」の軸を追加した図も、多くの学者により使われている。右の図の例では、上が自由主義(革新)、下が権威主義保守)である。

この視点では、一般には「極左極右であり、対極の思想」とされる共産主義(特にスターリニズムマルクス・レーニン主義)とファシズムは、全体主義(政治的には中央集権国家主義、経済的には集産主義)の傾向が強いという側面では、共通している。同様に、一般には「極左」とされるアナキズムは、右翼的とも言われる新自由主義と自由主義の傾向が強いという側面では共通している。またアナキズムを社会的無政府主義個人主義的無政府主義の分類に大別した場合は、それぞれ「極左」と「右翼」に分かれる。

脚注

  1. ^ Slomp, Hans (2000). European Politics Into the Twenty-First Century: Integration and Division. Westport: Praeger. ISBN 0275968146 

関連項目


政治的立場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 08:46 UTC 版)

日本第一党」の記事における「政治的立場」の解説

現在の政府既存のどの国政政党に対して批判的であるが「行動する保守運動時代2015年当時安倍政権下で集団的自衛権一部行使容認することを目的成立した平和安全法制に関して推進デモ実施する等、政府の政策に対して基本的に是々非々である。2017年成立したテロ等準備罪選挙活動の場で政府高く評価しており、反対していた日本共産党強く批判している。菅義偉政権下で成立した土地利用規制に関して原則賛成立場だが規制範囲大幅な拡大等、強化主張している。同じく菅義偉政権下での学術会議会員任命拒否問題に関して総理である菅義偉の対応を「何ら問題ない」としている。尚、北方領土問題における対露譲歩日韓慰安婦合意締結等の外交姿勢消費税増税等の経済政策に対して極めて批判的であり、政府及び自民党厳しく批判している。

※この「政治的立場」の解説は、「日本第一党」の解説の一部です。
「政治的立場」を含む「日本第一党」の記事については、「日本第一党」の概要を参照ください。

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