マッチ売りの少女とは? わかりやすく解説

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マッチうりのしょうじょ〔‐うりのセウヂヨ〕【マッチ売りの少女】

読み方:まっちうりのしょうじょ

原題、(デンマーク)Den lille Pige med Svovlstikkerneアンデルセン童話1848年発表大みそかの夜、貧しいマッチ売りの少女が寒さに耐えかねてマッチを擦ると、さまざまな美しい幻が現れる最後に亡き祖母現れ少女天国へと導く。


マッチ売りの少女

作者野坂昭如

収載図書昭和文学全集 26
出版社小学館
刊行年月1988.10

収載図書恐怖の森
出版社福武書店
刊行年月1989.3
シリーズ名福武文庫

収載図書野坂昭如コレクション 1 ベトナム姐ちゃん
出版社国書刊行会
刊行年月2000.9

収載図書戦後短篇小説再発見 2 性の根源
出版社講談社
刊行年月2001.6
シリーズ名講談社文芸文庫

収載図書黒いユーモア 新装版
出版社學藝書林
刊行年月2003.7
シリーズ名全集 現代文学発見

収載図書恐怖の森
出版社ランダムハウス講談社
刊行年月2007.9
シリーズ名ランダムハウス講談社文庫


マッチ売りの少女

作者ハンス・クリスチャン・アンデルセン

収載図書新編 魔法お店
出版社筑摩書房
刊行年月1989.9
シリーズ名ちくま文庫

収載図書マッチ売りの少女・雪の女王
出版社世界文化社
刊行年月2001.6
シリーズ名世界名作

収載図書アンデルセン童話集 2 新装版
出版社岩波書店
刊行年月2002.6

収載図書アンデルセン童話新装版
出版社岩波書店
刊行年月2003.5
シリーズ名岩波世界児童文学

収載図書アンデルセン童話集心に残るロングセラー名作10話
出版社世界文化社
刊行年月2004.1

収載図書みにくいアヒルの子
出版社文元社
刊行年月2005.4
シリーズ名教養ワイドコレクション

収載図書アンデルセン童話集
出版社新書館
刊行年月2005.8

収載図書アンデルセン3つの愛の物語
出版社学習研究社
刊行年月2005.9

収載図書妖精が丘
出版社評論社
刊行年月2005.12
シリーズ名児童図書館・文学部屋

収載図書アンデルセン13童話
出版社小峰書店
刊行年月2007.3

収載図書子どもに語るアンデルセンお話 2
出版社こぐま社
刊行年月2007.11


マッチ売りの少女

作者佐野洋子

収載図書嘘ばっか
出版社マガジンハウス
刊行年月1992.9
シリーズ名Visual Books

収載図書嘘ばっか―新釈世界おとぎ話
出版社講談社
刊行年月1998.3
シリーズ名講談社文庫


マッチ売りの少女

作者植木不等式

収載図書こころが疲れたら読む 世紀末おとぎ話トンデモ童話20
出版社大和書房
刊行年月1997.10


マッチ売りの少女

作者佐藤春夫

収載図書定本 佐藤春夫全集33
出版社臨川書店
刊行年月2000.3


マッチ売りの少女

収載図書Junichiシルエット絵本
出版社国書刊行会
刊行年月2003.5


マッチ売りの少女

作者宇並優一

収載図書青山学院三十六色の色えんぴつ
出版社新風舎
刊行年月2004.8
シリーズ名新風舎文庫


マッチ売りの少女

作者桐生操

収載図書本当恐ろしいグリム童話 deluxe
出版社ベストセラーズ
刊行年月2005.7

収載図書本当恐ろしいグリム童話 最終章
出版社ベストセラーズ
刊行年月2008.7


マッチ売りの少女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/07 04:10 UTC 版)

A. J. Bayes (1889) による挿絵

マッチ売りの少女(マッチうりのしょうじょ : Den lille Pige med Svovlstikkerne)は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの創作童話の一つ。

概要

アンデルセンは、1枚の木版画から着想を得てこの作品を書いた。1845年11月、彼のもとに編集者から手紙と3枚の絵が届く。この中の1枚を材料に童話を書くようにという依頼なのだが、彼が選んだのはマッチを持つ少女の後姿を描いた木版画だった[1]。母の貧困な生育環境について、アンデルセンはよく聞かされていた[2]が、貧困のうちに亡くなった母を思い出してこの作品が生まれたとされている[3][4]。母の少女時代をヒントにした[5]とも、貧しい者を見捨てる当時のデンマーク社会への批判ともいわれている[6]。母ではなく祖母の少女時代をモデルにしたという説もある[7]

なお、彼の母が少女時代にマッチを売っていた、という説があるが、母アネ・マリー・アナスダター(Anne Marie Andersdatter)は1775年生まれ(諸説あり)、1833年死去[8]である。一方、マッチが発明されたのは1827年、母が52歳のときである[9]ため、この説は誤りである[6]

1845年12月に出版された「Dansk Folkekalender for 1846」(デンマーク民話カレンダー1846年版)が初出。その後、1848年刊の「Nye EventyrⅡ-2」(新・童話集 第二集二巻}に収録された[10]

アメリカの絵本では、主人公の少女は死ぬ直前に心優しい金持ちに助けられるという結末に改変されている場合がある[3][4]

ストーリー

年の瀬も押し迫った大晦日の夜、小さな少女が一人、寒空の下で靴も履かずに裸足でマッチを売っていた[11]。マッチが売れなければ父親にぶたれるので、すべてを売り切るまでは家には帰れない。しかし、街ゆく人々は、年の瀬の慌ただしさから少女には目もくれず、目の前を通り過ぎていくばかりだった。

夜も更け、少女は少しでも暖まろうとマッチに火を付けた。マッチの炎と共に、暖かいストーブ七面鳥などのごちそう、飾られたクリスマスツリーなどの幻影が一つ一つと現れ、炎が消えると同時に幻影も消えるという不思議な体験をした。

天を向くと流れ星が流れ、少女は可愛がってくれた祖母が「流れ星は誰かの命が消えようとしている象徴なのだ」と言ったことを思いだした。次のマッチをすると、その祖母の幻影が現れた。マッチの炎が消えると祖母も消えてしまうことを恐れた少女は、慌てて持っていたマッチ全てに火を付けた。祖母の姿は明るい光に包まれ、少女を優しく抱きしめながら天国へと昇っていった。

新しい年の朝、少女はマッチの燃えかすを抱えて幸せそうに微笑みながら死んでいた。この少女がマッチの火で祖母に会い、天国へのぼったことは誰一人知る由はなかった。 街の人々は教会で少女の死を心から悼み、教会で祈りを捧げるのだった。

文学作品以外のメディア

戯曲

  • 別役実 『マッチ売りの少女』(1966年、早稲田小劇場)

オペラ・声楽曲

1897年11月13日コペンハーゲンで初演。1幕。1897年出版。Ove Rodeによるテキスト[13]
1997年に初演された。台本には、本作のほかにレオナルド・ダ・ヴィンチ[14]と、ドイツ赤軍の創設者の一人グドルン・エンスリン[15]のテキストが用いられている。楽器にを用いる[16]
2007年に作曲された。バッハの『マタイ受難曲』『ヨハネ受難曲』を下敷きとしながら、ラング独特のポストミニマル・ミュージック的かつ強烈な音響で作曲されている[17]2008年ピュリッツァー賞を受賞した[18]

実写映画

アニメ

日本において少なくとも5回アニメ化されている。東宝チャンピオンまつりのバージョンについては独立節を設ける。

  • アンデルセン物語版:1971年12月26日放送(第52話〈最終回〉)少女にアンナと名前がつけられている。アンナに友人の男の子がいたり、人々がアンナを探したり、父親がアンナの死に号泣するなどの設定が加えられている。また、祖母の立ち位置が母親に改変されている。
  • 東映まんがまつり版:1975年12月20日公開
  • まんが世界昔ばなし版:1976年12月23日放送(第24話)
  • 雪の女王 (NHKアニメ)版:2005年10月2日放送(第19話)少女にマリアと名前がつけられている。両親はすでに亡くなっており、親代わりの人物もいない。また、熊のぬいぐるみを持っているが、19話の終盤で失う。ゲルダが地元の修道院に相談してマリアに救いの手を差し伸べようとしたが、マリアは一足違いで家主に追い出され、ゲルダが見つけた時には原作通り天に召されていた。
  • サンリオの世界名作劇場では「ハローキティのマッチ売りの少女」としても作られている。こちらも両親はすでに亡くなっており、代わりに親方が親代わりになっている。また、人々が少女(キティ)の死に気付いていない。
  • 2006年ディズニーによって短編映画作品として製作されており、同年に発売された『リトル・マーメイド』のDVDに特典映像として収録されている。この作品は第79回アカデミー賞で短編アニメ映画賞の候補になった。
  • アニメ・ライトノベル『メルヘン・メドヘン』に登場するアメリカ校のリン・デイヴスが契約している原書として登場。

人形アニメーション作品

マッチ売りの少女
監督 渡辺邦彦(「演出」)
脚本 神保まつえ
原作 ハンス・クリスチャン・アンデルセン
製作 原正次
石川茂樹(「企画」)
出演者 里見京子
新道乃里子ほか
音楽 林光
撮影 平井寛
製作会社 学研映像局
配給 東宝
公開 1971年12月12日
上映時間 19分[20]
製作国 日本
言語 日本語
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1971年12月12日公開の『東宝チャンピオンまつり』内で上映[20]文部省特選[21]

学研映像局製作による人形アニメーションで、作品は1967年7月に完成したが、公開はかなり遅れた。なお『東宝チャンピオンまつり』で人形アニメが上映されたのは、本作が最後となった。

スタッフ
  • 製作:原正次
  • 企画:石川茂樹
  • 原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン
  • 脚本:神保まつえ
  • 演出:渡辺邦彦
  • 撮影:平井寛
  • 美術:中川涼
  • 音楽:林光
声の出演
テレビ放送

関連商品

  • NHKTPおはなしシリーズ TP7(NHKサービスセンター)

脚注

  1. ^ H・C・アンデルセン『マッチうりの少女』木村由利子 [訳], いわさきちひろ[絵]、偕成社、1992年、55-57頁。ISBN 4-03-421080-X 
  2. ^ H.C. Andersen (1996) (デンマーク語). Mit livs eventyr. Gyldendal. p. 28. ISBN 87-00-24708-1 
  3. ^ a b 浦山明俊『絵本とは違いすぎる原典アンデルセン童話』ぶんか社、1999年、201-208頁。 ISBN 4-8211-0676-0 
  4. ^ a b 山室静『アンデルセンの生涯』新潮社、2005年、258頁。 ISBN 4-10-600173-X 
  5. ^ 北欧文化協会, バルト=スカンディナヴィア研究会, 北欧建築・デザイン協会 編 編『北欧文化事典』丸善、2016年10月25日、268-269頁。 ISBN 978-4-621-30171-5 
  6. ^ a b 須田諭一『おとなになって読むアンデルセン』メトロポリタンプレス、2014年、92-95頁。 ISBN 978-4-904759-84-4 
  7. ^ 浅野仁, 牧野正憲, 平林孝裕 編 編『デンマークの歴史・文化・社会』創元社、2006年3月10日、71頁。 ISBN 4-422-20264-2 
  8. ^ 早野勝巳『アンデルセンの時代』東海大学出版会、1991年、25頁。 ISBN 4-486-01167-8 
  9. ^ Edward Irving Carlyle (英語). Dictionary of National Biography (DNB)Band 59. New York City/London: MacMillan & Co, Smith, Elder & Co.. pp. 77-78 
  10. ^ ヨハネス・ミュレヘーヴェ 著、大塚絢子 訳『アンデルセンの塩』新評論、2005年、270-281頁。 ISBN 4-7948-0653-1 
  11. ^ 最初から裸足だったとする物もあるが、最初は靴を履いていたが途中で意地悪な少年に靴を奪われて裸足になった、とする物もある。
  12. ^ Den lille pige med svovlstikkerne (Enna, August)”. IMSLP. 2018年12月26日閲覧。
  13. ^ Den lille pige med svovlstikkerne; musikalsk eventyr i en akt efter H.C. Andersen af August Enna. Textbearbejdelsen ved Ove Rode.”. HathiTrust's digital library. 2018年12月26日閲覧。
  14. ^ ラッヘンマン:歌劇「マッチ売りの少女」”. NAXOS Music Library. ナクソス・ジャパン株式会社. 2018年12月28日閲覧。
  15. ^ 東京交響楽団第467回定期演奏会 21世紀への挑戦《マッチ売りの少女》”. オペラ情報センター. 昭和音楽大学オペラ研究所. 2019年1月1日閲覧。
  16. ^ ヘルムート・ラッヘンマン(作曲)『ラッヘンマン:マッチ売りの少女』(CD)ユニバーサル ミュージック合同会社、2004年7月7日。 
  17. ^ David Lang. “little match girl passion (for chorus)”. davidlangmusic.com. 2018年10月4日閲覧。
  18. ^ the little match girl passion”. Los Angeles Master Chorale. 2012年5月10日閲覧。
  19. ^ The Little Match Seller (1902)”. IMDb. 2018年12月28日閲覧。
  20. ^ a b 電撃ホビーマガジン編集部 編「1971冬期」『ゴジラ 東宝チャンピオンまつりパーフェクション』KADOKAWAアスキー・メディアワークス)〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2014年11月29日、42頁。 ISBN 978-4-04-866999-3 
  21. ^ 山部のり子[編集]、赤津さと子[編集]、深沢光太郎[編集]『アニメチラシ大カタログ:邦画版』勁文社、2000年、89頁。 ISBN 9784766932652 

外部リンク


マッチ売りの少女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/14 02:48 UTC 版)

放課後キッチン」の記事における「マッチ売りの少女」の解説

マッチ売りの少女の扮装をしたが、いまいちウケ悪かったのですぐやめた。

※この「マッチ売りの少女」の解説は、「放課後キッチン」の解説の一部です。
「マッチ売りの少女」を含む「放課後キッチン」の記事については、「放課後キッチン」の概要を参照ください。

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