こう‐へい【公平】
読み方:こうへい
[名・形動]すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。また、そのさま。「—を期する」「—な判定」
[派生] こうへいさ[名]
[用法] 公平・公正——「商売の利益を公平(公正)に分配する」「評価の公平(公正)を心がける」のように、平等に扱うの意では相通じて用いられる。◇「公平」は「おやつのお菓子を公平に分ける」「公平無私」など、物事を偏らないようにすることに重点があるのに対し、「公正」は「公正な商取引を目指す」のように、不正・ごまかしがないことを主にいう。◇「受験のチャンスは公平に与えられる」では「公平」が適切であり、「行政は常に公正でなくてはならない」では「公正」が適切である。◇類似の語「公明」は「公明選挙」など、多く公的な立場について用いられる。
きんぴら【金平/公平】
公平
姓 | 読み方 |
---|---|
公平 | きみひら |
公平 | くんぺい |
公平 | こうだいら |
公平 | こうへい |
公平
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/05 00:47 UTC 版)
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公平(こうへい、英: impartiality)は、公に平らなこと、すなわち一定の集団において、偏らないということである。
人間には、「先に手を出したもの勝ち」とか、偏り、えこひいき、仲間外れなどがつきものである。公平とは、義務履行の結果として、平らに報じるとの概念である。
集団において「公平」を目指し、公平に物事を進めるためには、その集団における個の軽重に拠らない。従って、個人の利益を優先したり、個人の主観で判断することは避けなければならず、このため公平無私という概念も存在する。ちなみに、「この上なく公平であること」を意味する「至公至平」という言葉が存在するが、めったに使われない。その一方、集団や個人において、公平の否定形である不公平の概念も使用される。 東洋においての平等は、差別・不正・独占などを排し、履行しない者に対しても優遇せず、義務に準拠しない者に対しても偏りなく分け合う概念を表す場合が多い。
「平等」との違い
「公に平等」という意味の公平であるが、実際には「平等」とは異なるものと言える。例えば、3個のリンゴを3人で分けるとき、1人1個ずつなら平等かというと、リンゴの大小や味などの要素があり、厳密には異なる。大きさについては、歳の順で年少からあるいは年長から大きいものをとっていくなどという決め方も考えられるが、味のほうは外見ではわからないので、結果が平等とは限らない。また、カステラを3等分する場合、もし金尺とノギスを使って厳密に測って3等分しようとしても、真ん中と端では異なる。そもそも、物差しがあってもふつうは目測で3等分することになる。厳密に3等分されることは期待できないので、おおよそ3等分だろうというところを切り、切らなかった人から好きなところを取っていくなどのやり方をしたり、あるいはじゃんけんで決めたりする。「私はカステラが嫌いだから2人で半分ずつにしてくれ」と1人が言う場合もあるだろう。いずれも、少なくともその場にいる3人が納得していれば、「平等よりは公平がふさわしい」場合と言える。
公平感
しかし、現実に「公平」という概念が適用されるのは、具体的卑近な事例だけではない。社会学の分野では、例えば「公平判断は、当該社会における社会的資源や生活機会を所与としたときに、評価者が正しいと考える配分原理をもとに生じるであろう仮想的配分を基準にして、現実の配分状況(の認知)がどれだけ逸脱しているか、という評価である」[1]といった定義がなされることがある。(1)人間の社会的資源や生活機会はリンゴやカステラの分配にとどまるものではないことは自明であろうが、(2)評価者が正しいと考える原理に基づく配分結果と現実の配分状況との異なり具合を評価するということは、「公平かどうか」の判断が評価者によって異なる、すなわち評価者の主観(依拠する原理)次第で「公平な結果」が異なってくることを示唆している。(3)そして、人間の社会的資源や生活機会には抽象的な存在(物ではなく事柄)も多数含まれ、その配分自体が評価することの困難な場合も、少なくない。(4)したがって、人によって「公平」が異なることが十分に考えられる。
その場合、客観的巨視的な「公平」とは別に、分配に参加する人々の「公平感」を失わないような分配方法を重視することがある。人によって異なる「正しいと感じることのできる配分原理」にどうやってあてはまる分配方法にするのか、他に分配対象者がいても「自分の一人取りが正しい」という人もいるかもしれず、運営が困難な局面も出てくることになる。
公平感については、社会全体における資源(人々の欲求の対象)や(その利用)機会の分布、あるいはその配分原理の正当性を、どう感じ、解釈するかとかかわるものとも言え、社会全体の中で特定の人が得ている資源や機会に対して抱く「満足感」と対比される概念である[1]と言うことができる。
公平性
一方、個人的主観をも含む「公平」とは異なる、客観的巨視的、あるいは一般的な、「公平」も議論されている。応用数理学における「公平分割理論」などがそれに該当する。
公平性を担保する一つの条件として、同一条件同一処遇[2]が挙げられる。1つの条件に対し対応する「処遇」が2つある場合、数学的に写像ではなく、不公平が生じる前提となる。 例えば同一条件で5時間働いた人物に対し、最初から「1万円払う」「無報酬とする」という2つの処遇が示されている場合である。
また、1963年発表された『Equity Theory』の中で、J.S.アダムズは人々が「投入に対する報酬の比」が「すべて一定であると感じること」を「equity」(衡平 = 公平)としており、この場合、「参加者の交換率の平等」が「公平」の本質であるということもできる。[2]
小学生の条件 | 処遇(おやつ) |
---|---|
1・2年生 | みかん1個 |
3・4年生 | リンゴ1個 |
5・6年生 | みかん2個 |
このような処遇が示されている場合、同一学年に対する処遇は常に一定であり、この意味では公平である。しかし、果物の種類や個数の設定は平等とは言いがたく、また果物である以上それぞれのばらつきも考慮しなくてはならない。特に学年別の部屋ではない場合、「公平な処遇とは感じづらい例」と言える。
参考資料
- ^ a b 海野 道郎・斎藤 友里子, 1990,「公平感と満足度―社会評価の構造と社会的地位」原純輔編『現代日本の階層構造 2 階層意識の動態』東京大学出版会 ISBN 978-4-13-055082-6, なお脚注aは p98.
- ^ a b 斎藤友里子, 2006<「<公平>の論理 - 誰をどのように含めるのか」(土場 学・盛山昭夫編著『正義の論理』頸草書房 ISBN 978-4-326-64870-2 第4章)
関連項目
- ケーキ切り問題
- 衡平理論
- 平等
公平(主人公)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 08:22 UTC 版)
「弟切草 (ゲーム)」の記事における「公平(主人公)」の解説
作品の主人公。名前は変更することが可能。名前は『街 〜運命の交差点〜』からの引用であり、PlayStation版からの仕様。スーパーファミコン版にはデフォルトの名前は無い。温和な好青年。小説・映画では松平公平となっている。
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公平(こうへい)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/24 01:28 UTC 版)
仁子をナンパした男で、仁子が偽名で森下茜を名乗った為に仁子を茜さんと呼ぶ。
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公平(こうへい)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 08:39 UTC 版)
主人公で15歳。父親に初恋のことを気づかれているのに気づいていなかった。中学一年の時に、結に失敗しそうになったり自信がなくなりそうになったりすると近所の葦の林の中に入って、その中で自分を確認し、活力がわいてくると語っていた。結から借りた服でまといの後を付けるが、靴のひもで足を怪我し、まといから靴を借りるが、その靴を返却する段になり、まといから告白されてしまう。まといにはキンユウコウコという偽名を名乗り、二度と会わないと決めるが、公平のことを待って水辺にたたずむまといの姿を見て、再度女装し、自分は河童だとさらなる嘘を語り、別れを告げる。後述のまといの小説を読み、一年に一度は別れた日に川に潜って手を振ってやろうと、結に協力してもらい、潜水の練習を始める。
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公平
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公平
「公平」の例文・使い方・用例・文例
- 公平に
- 利益を公平に分配する
- 公平な扱い
- 我々は両者に対して公平でなくてはならない
- 教師は生徒を公平に扱わなければなりません
- だれにでも同じように,公平に接しなくてはいけないよ
- 新しい規則は私たちに公平ではない
- 学生の言い分を公平に聞いてやる
- 公平な審判
- その先生は厳しいが公平だ
- 公平に言えば,彼は正直だと言わねばならない
- チョコレートをこっちの人にあげて,あっちの人にあげないというのは公平ではない
- 公平に裁く
- 我々は彼を公平に扱うべきだ
- 不公平な判事
- 彼女に皿洗いを頼むなんて公平でないね
- 不公平な判断
- 雇い主の不公平な扱いは一生残る傷を彼に残した
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