遠月十傑評議会
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えりな新体制時のメンバー。物語開始時点のメンバーは#第90期卒業生を参照。 幸平 創真(ゆきひら そうま) 遠月学園高等部1年生→2年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第一席。#幸平創真を参照。 一色 慧(いっしき さとし) 遠月学園高等部2年生→3年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第二席。#一色慧を参照。 久我 照紀(くが てるのり) 声 - 梶裕貴 遠月学園高等部2年生→3年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第八席→第三席。中華料理研究会(通称「中華研」)主将。 身長155cm。5月27日生まれ。血液型はO型。好きな飲み物、熱々のチャイ。好きな映画監督、ジェームズ・キャメロン。 常にテンションが高く口やかましい性格で、相手を挑発するような発言が目立つ。1年生のことは眼中になく、虎視眈々に3年生を引きずり下ろそうとしている。十傑の男子で最も低い身長を気にしており、それを指摘されると激怒する。創真のことは「幸平ちん」と呼んでいる。 中華料理の中で辛さを追求した四川料理を得意としている。激辛料理に大汗をかきながらも病み付きになって食べ続ける人を見るのが楽しくて仕方がないからという理由で、四川料理にこだわっている。一般の店にもレシピを提供しており、学外からも問い合わせが来ている。裕福な家庭に生まれ幼い頃から親に連れられて海外をいろいろ回り、小学生の頃には本格中華を食べ歩いていたという。十傑入りしてからもその権限で四川・湖南・貴州などに行きまくっているという。 元々中華料理を手広く研究していた中華研において部内で食戟を繰り返し、四川料理特化型へと変貌させた。数十人もの部員を生米を使用した中華鍋を振る鍛錬で動きを完璧なまでに揃えたり、10人同時に全く同じスピードで調理を行い「久我照紀謹製麻婆豆腐」を寸分違わず同じ味に仕上げるほどの実力を持つまでに鍛え上げていくなど、高い統率力を持つ。指導は少しのミスでも連帯責任とするなど厳しく、中華研は久我以外の全員がスキンヘッドと化している。 1年次の紅葉狩り会で上級生に挑戦状を叩きつけたが、司に惨敗を喫する。さらに自分との食戟を忘れられるという屈辱を味わったことで打倒司への思いを強くし、「翌年の月饗祭で5日連続売上1位を達成したら食戟をする」約束を交わした。2年次の紅葉狩り会で上級生との食戟を望む創真に自分に何か一つ勝ったら食戟を受けると約束し、月饗祭では中央エリアに「久我飯店」を出店。当初は赤字を出した創真をまるで相手にしていなかったが、久我飯店に並んださばききれない行列客を創真の店に奪われ、4日目の売上のみ敗北を喫し、両者痛み分けという形に終わった。 中枢美食機関発足後、十傑の会議をボイコットし続けており、叡山の敗北後に女木島、一色と共に十傑の権限を剥奪された。しかし、十傑の座を諦めてはおらず、進級試験での葉山との熊肉勝負に苦戦する創真の前に現れ中華研の総力を挙げて創真をサポートした。その後、席次を奪い返すために連隊食戟にて、反逆者チームとして参加する。2nd BOUTに参戦し、テーマ食材「緑茶」で司と対決。後に控える創真たちにつなげるため、タイマンで司を負かすというこだわりを捨て、美作のサポートを受けながら司に挑む。美作の燻製醤油をプラスした黒酢にフレンチの技巧を織り交ぜた「緑茶黒酢豚」で過去の自分との違いを見せ、敗れはしたが司の体力を大きく消耗させた。 連隊食戟後のえりな体制では十傑第三席になっており、他の元を含めた十傑と共に日本各地のノワールを検挙した。遠月卒業後、世界各国の名だたる高級ホテルと契約しており、5つの中華レストランの料理長を掛け持ちしている。 葉山 アキラ(はやま アキラ) 声 - 諏訪部順一、田村睦心(幼少期) 遠月学園高等部1年生→2年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第九席→第四席。 身長177cm。誕生日は7月7日。血液型はA型。好きなもの、コーヒー。好きな休日の過ごし方は原チャリで市場に行くこと。 褐色の肌と後ろに束ねた長い銀髪が特徴。クールな性格で、自分の実力に一切揺るぎない自信を持っている。スパイスを研究している汐見のゼミに、彼女の助手として所属している。汐見からも信頼され、本来は高等部2年生からしか参加できないゼミへの参加を許可されている。 汐見同様、自身もカレーやスパイスに関する豊富な知識を持つ。スパイスの配合を的確に嗅ぎ分ける非常に鋭い嗅覚の持ち主。料理において香りを最も重要視しており、作る料理の香りは審査員だけでなく観客をも虜にさせる。その類まれなポテンシャルは、えりなの「神の舌」に匹敵しうると高い評価を得ている。アニメ版では「香りの貴公子」の異名をつけられた。 物心つく前、熱帯の国のスラム街の外れへ捨てられ、親の顔や自分の本当の名前も知らないまま育つ。市場で粗悪なスパイスを強引に押し売られそうになった汐見を助けたことをきっかけに、当時彼女が参加していた葉山ゼミの教授が身元引受人となり日本に渡る。この時に「新しき料理の世界を明らかにし照らす子に」という意味を込め、アキラと名付けられた。私生活に問題が多々ある汐見をフォローすることが多く常にタメ口で接しているが、スラムでの貧しい暮らしから連れ出してくれた彼女に絶大な信頼を寄せている。 秋の選抜を前に創真が汐見ゼミを訪れた際、汐見に代わってスパイスについての知識を披露し、自身のカレー料理の腕前を創真に見せ付けるも彼はまったく臆せず本番では超えてみせると豪語したため、互いに強い対抗意識を抱くようになる。秋の選抜Aブロック予選では、ホーリーバジルを中心としたスパイスを使った「スープのパイ包み風フィッシュヘッドカレー」で94点を獲得し、Aブロック1位で予選通過。 本戦一回戦第三試合の「ハンバーガー」対決では新戸と対戦し、ケバブを使用した「ケバブハンバーガー」で勝利する。本選二回戦の「洋食のメイン一品」では黒木場と対戦し、複数のスパイスをふんだんに織り交ぜた「鴨のアピシウス風」で高評価を得たが、判定が拮抗して引き分けの形で決勝戦に進出する。決勝の「サンマ」決戦ではオールスパイスを使用した「炙りサンマのカルパッチョ」で創真と黒木場を破り、秋の選抜優勝を達成した。 月饗祭では汐見ゼミの模擬店に参加するはずだったが、アリスが潤から店の権限を譲り受けたことで半ば強引に彼女に誘われ、黒木場と3人で模擬店を出店することになり、計画性の無いアリスに黒木場共々終始振り回された。 中枢美食機関発足後、新総帥となった薊に汐見ゼミを解体されるだけでなくそれまで築き上げた研究データやコネクションを掌握されてしまい、汐見の居場所を守るため「自分に従うなら研究場所を提供する」という薊の条件を呑み中枢美食機関に加わる。空席が生じた十傑の座を賭けたバトルロイヤルで多くの上級生らを退け暫定的に第九席に着き、薊の指示で進級試験の三次試験で創真と対決する。テーマの熊肉に対しケイジャンスパイスを使いジュニエーヴル(ネズの実)を加えたグレービーソースで彩えた「フライドベア」を披露。料理自体は互角だったが、創真と対等に向き合おうとせずそれまでの料理に込められていた「情熱」を失っていたことにより敗北し、薊との契約違反として退学となった。その後、同じく退学処分となったアリスたちと共に礼文島に入った。 連隊食戟後のえりな体制では十傑第四席になっている。BLUEから数年後は学園教授に昇格しており、堂島からは遠月リゾートの経営に誘われている。 黒木場 リョウ(くろきば リョウ) 声 - 岡本信彦 遠月学園高等部1年生→2年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第五席。 身長179cm。8月20日生まれ。血液型はO型。好きな日課、筋トレ。好きな休日の過ごし方は釣り。 アリスのことを「お嬢」と呼び、彼女の忠実な側近を務める長身の少年。長めのボサボサ頭が特徴。掴み所のない不思議な雰囲気で、常にマイペースかつボーッとしていることが多い。日々ハードな筋トレをしており、片手で男を持ち上げるほどの怪力の持ち主。右手首にバンダナを巻いており、これを頭に巻くと雰囲気が一変して狂気的な顔付きになり、口調も非常に攻撃的な荒々しい口調になる。アリス以外の異性はフルネームで呼ぶことが多い。 魚介類を使った海鮮料理を得意とし、フランス料理をアレンジした技法を多く用いる。また、アリスとの対戦で学んだ分子美食学の技術も多く取り入れている。アニメ版では「厨房の独裁者」の異名をつけられた。 幼少期は、北欧の港町にあるレストランで荒くれ者の船乗りたちを相手に料理を振るっていた。その過程でアリスと出会い、自分を気に入った彼女に誘われて側近となり、アリスと同時期に遠月学園に編入した。料理の腕は当時から非常に高く、店のオーナーから厨房での全権を任せられるほどであった。さまざまな修羅場を潜ってきたため、「厨房は戦場、料理は力」という考えを持っており、相手を屈服させる料理を重要視している。その過程で、味に対する集中力と勝負に対する執着心を身に着けたため、秋の選抜予選の会場ですら「ぬるい」と語っており、普通の授業では課題をこなす程度の料理しか作らない。出会った当初はアリスに歯が立たなかったが、何百戦の敗北を糧に2年越しで初勝利した。また、当時は常に攻撃的な性格だったが、アリスと関わるうちに大人しい一面も持つようになった。アリスとは毎日料理勝負を行っており、現在の対戦成績では勝ち越している模様。 秋の選抜Aブロック予選では、コニャックを使った「伊勢海老のフレンチカレー」で93点を獲得し、Aブロック2位タイで予選通過する。本戦一回戦第二試合の「ラーメン」対決では恵と対戦し、フランス料理の海鮮スープ「スープ・ド・ポワソン」を使って濃厚魚介系に仕上げた「スープ・ド・ポワソンラーメン」で勝利する。恵のことを最初は「ぬるい奴」と酷評していたが、彼女のラーメンを食べてからは「面白い奴」と認識を改める。本選二回戦の「洋食のメイン一品」対決では葉山と対戦し、「鰻のマトロート」で高評価を得たが、判定が拮抗して引き分けの形で決勝戦に進出する。決勝の「サンマ」決戦ではアリスから学んだ耐熱フィルムを使った「秋サンマのカルトッチョ(紙包み焼き)」を披露したが、葉山には及ばず準優勝となった。 スタジエールでは派遣先のオーナーの不良息子をわずか1週間で更生させ、不良の溜り場であった店も不良ごと再生させた。その後に派遣されたインド料理店で、葉山に対抗するべくスパイスの活かし方を取り入れた。 中枢美食機関との食戟ではアリスが主将を務める「最先端研究会」の代表として中枢美食機関代表の楠と対決。乾燥ベーコンのパウダーを使ったシーズニングスパイスをまばらに振ることで味の不均一さを表現した「クーリビヤック」を披露し、秋の選抜からの成長を見せつけ楠に完勝した。 進級試験の三次試験で十傑に敗れた。連隊食戟後のえりな体制では十傑第五席になっており、BLUEから数年後、海洋生物学の分野でも活躍するようになった。 小説版ではアリスの結婚相手を決める料理審査に参加させられたが、その根底にあるのが「自由でありたい」という彼女の意思であったため、それを守るために、直前の勝負でアリスが用いたゴルゴンゾーラチーズを混ぜたサーモンのテリーヌで完勝する。同世代の友人がいなかったことから、アリスには友情にも等しい忠誠心を抱き、彼女に負けたことがきっかけで地元の漁師たちとの関係も良くなったことが明かされた。 薙切 アリス(なきり アリス) 声 - 赤﨑千夏 遠月学園高等部1年生→2年生の女子生徒。「遠月十傑評議会」の第六席。えりなの従姉妹。最先端研究会主将。 身長165cm。1月23日生まれ。血液型はO型。好きなスポーツ、アイスホッケー。好きな日課、日記をつける。 日本人の父親とデンマーク人の母親の間に生まれたハーフの北欧系美少女。ショートカットの銀髪と白い肌が特徴で、えりなに負けず劣らずの豊満なプロポーションの持ち主であり、薙切一族らしい独特な表現の持ち主でもある。父親は遠月財閥の傘下企業の1つである美食に関する総合研究機関「薙切インターナショナル」の設立者。創真同様、マイペースな性格で、えりなを振り回すことが多々ある。大人びた外見をしているが、子供っぽい一面がある。えりなを打ち負かして遠月の1年生の頂点に立つ者と宣言しており、創真にも少なからず辛辣な発言を浴びせるが本人に悪意はなく、むしろ同期の良きライバルとして彼の成長に期待をかけている節がある。 えりなとは5歳の時まで同じ屋敷で過ごしていた顔馴染みだが、幼い頃から類まれな才能を発揮していた彼女とは常に比較される立場にあった。そのうえ、えりなからはよくいじめられていた経験から不仲で、恨み節を口にして強い対抗心を示しているが、心底では仲良くしたいと思っている。一方、えりなの父で叔父にあたる薊のことは自身が北欧からえりなに送っていた手紙を悉く処分したこともあって毛嫌いしている。 えりなへの強い対抗心を持つ一方、幼い頃から遠月の頂点に立つ夢を無邪気に語って料理を楽しむ姿勢は、当時料理への情熱が冷めていたえりなには眩しく見えていた。現在でも自分の思うような料理を作り、感情の向くまま泣いたり笑ったりする彼女をえりなは羨むことがある。 遠月学園に編入する以前に在籍していた「薙切インターナショナル」で仕込まれた最先端の理論に基づいた科学的な調理法(分子ガストロノミー)を得意とし、奇抜かつ計算し尽くされた斬新なスタイルの料理を作り出す。また、遠心分離機や急速冷凍機など非常に高価な料理器具を多数所有している。アニメ版では「味の世界の革新者(グローバル・イノベーター)」の異名をつけられた。 7年前、分子美食学で最も権威ある国際コンクールで賞を獲った一人であり、その後もあらゆる賞を総なめにしていく。10歳になるころには特許を45も取得して20店舗もの料理店とメニュー研究の契約を結ぶなど、数々の実績を残していることから、十傑入りに最も近い存在とされている。 小説版では8歳の頃にクリスマスパーティーで父が結婚相手となる料理人を決めることになったが、それを避けるために既に付き人になっていた黒木場を料理で負かして強引に審査に参加させた。黒木場に対しては若干の異性としての意識はあるが、あくまで主と付き人の関係にとどめている。 14歳の時に遠月学園中等部に編入。初登場時の宿泊研修のビュッフェ課題の「卵料理」では殻付き・生卵・ゆで卵を模した「3つのフォルムの卵プレート」を作る。仕込んでいた材料を使いきって途中退席するが、380食とえりなに次ぐ高成績を出し、課題を達成した。 秋の選抜Bブロック予選では、さまざまな温度差を味わえる未知のカレー料理プレート「thermal sense(サーマル・センス)」で審査員を驚愕させて95点を獲得し、Bブロック1位で予選通過する。本選一回戦第一試合の「弁当」対決では創真と対戦し、「手鞠寿司」を詰め込んだ「手鞠弁当」で持ち前の高度な調理技術を見せ付けるも、肝心のテーマである「弁当ならではの魅力」を表現できていない点を審査員を務めた祖父・仙左衛門に指摘され、敗北した。 月饗祭では最初は乗り気ではなかったが、創真やえりなに触発されて出店を決意。既に出店受付が締め切られていたため、汐見ゼミから強引に店の権限を貰って黒木場と葉山を巻き込み出店する。しかし、メニューの変更を繰り返したことで食材の発注ミスを連発し、初日の売上では目抜き通りエリアの最下位となり、赤字を出してしまう。それでも、試行錯誤を繰り返し3Dプリンタで出力したスパイス入りの花のチョコ細工を使ったカレーで挽回し黒字に持っていった。 薊が総帥就任後、薊により束縛されたえりなの家出の手引きをする。中枢美食機関の残党狩りが始まった際にはかつて食戟で負かした「最先端研究会」の主将となっていたことが判明し、中枢美食機関と食戟を行うことになる。その際には薊の思い通りにさせないために食戟を受けることを決意し、代理として黒木場を出場させる。黒木場が勝利した後会場に現れた薊に対し、えりなを思い通りにさせないと改めて宣言した。 進級試験の三次試験で十傑に敗れたが、薙切家の一員としての我儘を通して北海道に残り、黒木場たちと共に連隊食戟を見守れるよう手配した。 連隊食戟後のえりな体制では十傑第六席になっている。BLUEから数年後、薙切インターナショナルの現場責任者となり、自身の料理テクニックを一般に応用させる研究に熱中している。 タクミ・アルディーニ 遠月学園高等部1年生→2年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第七席。#タクミ・アルディーニを参照。 叡山 枝津也(えいざん えつや) 声 - 杉田智和 遠月学園高等部2年生→3年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第九席→第七席→第八席。 身長178cm。9月26日生まれ。血液型はB型。好きな物、金。好きな犬種、柴犬。 インテリヤクザに近い外見が特徴。眼鏡を着用している。プライドが高く、自分に刃向かう者には容赦しない性格。徹底的な拝金主義者で料理人ではなく「全ての料理人を従える者」と自負している。学園に入学した理由も「金になるから」とのこと。中等部の頃より武闘派として名を馳せており、負かした相手を従わせては次々に手下を増やし続け、高等部に進級する頃には一大勢力を築き上げていたという。 入学初年度から様々なフードコンサルティングを務め、その年に稼いだ総額はその学年全生徒の入学金をあっさりと越え、これまで手掛けた案件の数は500を超えていることから、「錬金術士(アルキミスタ)」の異名を持つ。自ら食戟の場に出ることはほとんど無いにも関わらず満場一致で十傑に選出された。調理を行うイメージはあまりないが、そのコンサルティングの実績はあらゆる料理に精通している裏返しであり、竜胆から「コンサル業にのめり込まなかったら、現十傑メンバーの何人かは食われてたかもしれない」と評されるほど、料理の実力は高い。特に敵の持ち味を打ち消すことを得意としている。タクミが調査したところ食戟で真っ向勝負を挑むことはほとんどなく、相手の長所を妨害料理で潰す、相手の苦手ジャンルでの勝負に持ち込むケースが大半である。 唐揚げ専門店「もず屋」の東京進出を手掛けていたが、創真が商店街を立て直したことで「もず屋」の売上が下落する。創真の才能に興味を示し、自分の傘下に入るように圧力をかけるが、拒否されると一変して創真を「自らのキャリアを汚した存在」と見なし、潰すことを宣言する。 「秋の選抜」ではテーマや開催概要などの草案の製作を担当し、予選の審査員に「ハウビー食品」の千俵姉妹を招く。本戦では創真への刺客として傘下の美作を送り込むが、計画は失敗に終わった。月饗祭では直接は出店せず他の模擬店を買収し売上を稼いでいた。 中枢美食機関発足後、極星寮を取り壊すため行動を起こし、食戟を八百長策により掌握し全学生に絶望を突きつける。創真から食戟を挑まれても正面からは相手にせず、配下を極星寮に差し向け強制退去を強行しようとする。しかし、恵らの抵抗にあい数々の脅しにも全く怯まない創真の挑戦を受け、初めて彼の前で料理を披露する。テーマ食材「さつま地鶏」に対して特に仕込みや下準備することなく即興で「海南鶏飯」を提供し、審査員を歓喜させるも、創真の「ゆきひら流羽根チーズ付き手羽先餃子」を食べた審査員たちの翻意により敗北する。創真に敗れたことで薊に自身の十傑や学園からの追放処分を進言するが、薊からは策の失敗を指摘された上で残留。楠ら機関のメンバーからは馬鹿にされるなど屈辱を味わうこととなり、創真に対して更なる復讐心を抱くようになる。 連帯食戟では2日目の3rd BOUTに参戦しタクミと「牛肉」での勝負となる。タクミが時雨煮を作ることを知ると、苦味成分シナリンを多く含む野菜アーティチョークをふんだんに使った料理「魅惑の牛ロースト~Etsuya・E・Edition~」でタクミの品の出来を妨害する策を仕掛ける。しかし、過去の自分の食戟の戦績を調査し、調理中の自身の動向を監視していたタクミに策を完全に見破られ、自分の料理をタクミの品をより高める前座に利用され、敗北した。 連隊食戟後のえりな体制では十傑第八席になっている。また、創真との交流は比較的良好らしく彼に悪態付くことがあるものの、普段の会話は落ち着いている。 紀ノ国 寧々(きのくに ねね) 声 - 花澤香菜 遠月学園高等部2年生→3年生の女子生徒。「遠月十傑評議会」の第六席→第九席。 身長164cm。1月6日生まれ。血液型はA型。好きな場所、神社仏閣。好きな小説家、村上春樹。 丸メガネとおさげ髪が特徴。3年生進級後は髪形をストレートに変えている。口数は少ないが、時折的を射たような発言をし、辛辣な言葉を吐くが一部の人物はそれに快感を得ている。性格に問題がある生徒が多い遠月では公正さを重んじており、フェアな勝負を好む。同期の一色とは幼少の頃からの付き合いであり、自分が苦労して覚えた技術をあっさり身につける一方で、本気を出さずに飄々としていることを嫌っている。第91期生最強と目されており別格とされているが、彼女自身は一色の方が上だと卑下している。 和食料理全般を得意とするが、本人は「和食だけの料理人ではない」と主張している。和食の中でもそばを「必殺料理(スペシャリテ)」にするほど得意としており、熟練された作業工程に対し薊は「そばのテキスト・ブック」と賞賛している。 実家は「江戸そば」の流儀を現代まで継承してきた超一流店の代表格である神田のそば屋。幼い頃からそば作りに必要な技術を始め、茶道・懐石料理などを含めた日本料理の髄を叩き込まれたきた和食界が擁する至宝でありサラブレッド。また和食文化の担い手である名門紀ノ国家の嗜みとして、日本舞踊・書道・薙刀など様々な日本文化の稽古に明け暮れた。地道な積み重ねを厭わず、技術を磨くことを好むタイプであるため、外で遊ぶ同年代を羨むことなくそれら全てを己の血肉にしてきた。当時料理への楽しさを見出せないでいた一色は紀ノ国の努力を重ねる姿に強い影響を受けたが、現在の紀ノ国の在り方を「物事の本質に目を向けず、教えられたことを繰り返しているだけ」と批判している。 中枢美食機関の残党狩りの食戟では各研究会に圧勝した。連帯食戟では1st BOUTに参戦し、テーマ食材「そば」で創真と対決、自身が学んできた全てを注ぎ込んだ「九割そば〜桜エビのかき揚げを添えて〜」を出すが、冬の北海道という室温が低く、そばの風味が立ちにくい条件の中でも最高のそばと教えられた一番粉にこだわり、「いつも通り」に作ってしまったために香りが立たず、環境の変化に気付き対処した創真に劣り、敗北した。この食戟を通して創真の異質さを感じており、休憩中にたまたま会った久我に吐露している。 連隊食戟後のえりな体制では十傑第九席になっている。また、創真の父親が元十傑第二席であることを知った際は誰よりも驚愕し、自分が以前に感じた異質さを確信した模様。BLUEから数年後、自分の家とは違う流儀の日本料理を見聞する為に、全国の和食店を渡り歩いている。また、田所同様乾の店でも手伝いをしている模様。 田所 恵(たどころ めぐみ) 遠月学園高等部1年生→2年生の女子生徒。「遠月十傑評議会」の第十席。#田所恵を参照。
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