修羅場とは? わかりやすく解説

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しゅら‐じょう〔‐ヂヤウ〕【修羅場】

読み方:しゅらじょう

阿修羅(あしゅら)と帝釈天(たいしゃくてん)とが戦う場所。

しゅらば(修羅場)1」に同じ。


しゅら‐ば【修羅場】

読み方:しゅらば

血みどろ激し戦い争い行われる場所。しゅらじょう。「—をくぐりぬける

人形浄瑠璃歌舞伎講談などで、激し戦い争い演じられる場面


修羅場

作者柴田錬三郎

収載図書眠狂四郎殺法帖 下巻 37改版
出版社新潮社
刊行年月2006.6
シリーズ名新潮文庫


修羅場!?

作者とんぺい

収載図書面使いあかり
出版社文芸社ビジュアルアート
刊行年月2008.12


修羅場

読み方:しゅらば,しらば

  1. 戦争又は闘争等を演ずる幕のことを云ふ。劇場語。
  2. 合戦の場である。関ケ原味方ケ原、賎ケ岳川中島など多く読まれているが、シラバには二通り演出法があり、前座の読み方と、真打の読み方とでは違っている。前座張扇多く叩いて、声をならすと共に、客を呼び入れる策に使うが、後座真打)は客を静かに帰すようにシラバを読む。従って張扇はあまり使わない講釈場は、修羅場に始まって修羅場に終るわけである。シラバの名人にはノンノン南竜、小金井芦洲宝井馬琴などがあったが、今はあまり読まれない。〔芸能寄席落語)〕

分類 寄席落語東京劇場

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修羅場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 05:34 UTC 版)

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修羅場(しゅらじょう、しゅらば)とは、インド神話仏教関係の伝承などで、阿修羅アスラ)と帝釈天インドラ)との争いが行われたとされる場所である。

概要

転じて、激しい闘争の行われている場所、あるいはそのような場所を連想させる戦場または事件・事故現場といった状況を指す。芝居講談の題材となった。日本においては、特に争いの原因が痴情のもつれである場合を指して用いられることが多い。

修羅道図で有名なのは「北野聖廟縁起」[1]の「修羅道図」である。右端に三面六臂、赤色身で日月を持つ阿修羅が軍勢を率いて盾を並べて布陣している。これに対し左端の帝釈天は白象に乗り、陣を構える。中に大海があり三竜がおり、海の中で帝釈天軍と阿修羅軍が戦うという絵図である[2]。「修羅場」の絵図の代表格である。

修羅道図で鎧武者姿の阿修羅が初めて登場するのは「熊野観心十界図」(室町時代)であると言われている。それまでは修羅は日本にあまりなじみのない存在であり、聖衆来迎寺蔵『六道絵』(鎌倉時代から南北朝期成立)の「第八 修羅道常論闘之図」では阿修羅はむしろ「根本の優れた存在」として天人に似た姿で描かれていた。室町時代あたりから戦乱が全国的になり諸天と戦う阿修羅よりも相手を憎しみ合う人間の心を表現するようになったと言われている。ここで重要な点は鬼神としての阿修羅ではなく、亡者としての鎧武者姿として「阿修羅」を表現している点にある。この構図は戦乱が終わり社会が安定した江戸時代になっても変わることは無かった[3]

能における修羅場

能における修羅道及び修羅場は仏教が説く修羅場・修羅道とは異なる。世阿弥は「風姿花伝」第二物学条々において「よくすぐれども面白き所稀なり。さのみにはすさまじき也」と記している。 能においては帝釈天と阿修羅の戦いは描かれず修羅道に落ちた武将はほぼ例外なく修羅場でも前世(人間界)の敵と戦う形で描かれる。修羅道に落ちたものは本来阿修羅王の眷属として帝釈天と戦う一員になるのであって前世の敵同士と修羅界で戦うことは本来はない。しかし、能では阿修羅も帝釈天も登場しない。また戦いによる肉体的な痛みについては書かないことによって戦いを幽玄にかつ華やかなものとして描く。つまり能における修羅道に落ちた登場人物の描写はどこまでも好戦的かつ勇敢な人物として描かれるのである[4]

脚注

  1. ^ 「北野天神縁起」とも言う。
  2. ^ 興福寺監修「阿修羅を究める」小学館、2001年、pp.131-132.
  3. ^ 「19世紀版行の『往生要集』における修羅道の解釈史的研究 : 八田華堂金彦の詞章解釈と挿絵表現について」『作新学院大学人間文化学部紀要』第二号、2004年、pp.71-73.より。
  4. ^ 飯塚 恵理人「夢幻能に描かれた来世 ―修羅道と地獄を中心に(<特集>中世の芸能と文学)」『日本文学』 56(7)、2007年、pp.44-52.より。

参考文献

  • 興福寺監修「阿修羅を究める」小学館、2001年
  • 西田直樹「19世紀版行の『往生要集』における修羅道の解釈史的研究 : 八田華堂金彦の詞章解釈と挿絵表現について」『作新学院大学人間文化学部紀要』第二号、2004年
  • 飯塚 恵理人「夢幻能に描かれた来世 ―修羅道と地獄を中心に(<特集>中世の芸能と文学)」『日本文学』 56(7)、2007年、

関連項目


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