遠望1号/2号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/30 17:10 UTC 版)
1960年代半ばから、弾道ミサイル開発のために落下地点となる南太平洋に派遣する追跡艦の構想が練られ、その結果第一世代にあたる遠望1号, 2号が1979年に就役した(進水はそれぞれ1977年8月31日と1978年9月1日)。1980年3月には、ミサイルの実射演習のために、この2隻と補給艦、サルベージ船、さらに護衛のための駆逐艦まで加わって編成された20隻以上の一大観測船団が、南太平洋はフィジー近辺に進出して、5月に行われた東風5号ミサイル試験を待ち構えた。1982年のSLBM巨浪1号の実射も同様に追跡した。また、中国初の静止気象衛星などの衛星打ち上げ時の支援追跡も多く行った。CバンドとSバンドの追跡用レーダーを装備し、HF, ULF, UHF帯での通信が可能。 遠望1号, 2号は1986年に海外の商業衛星の打上げ受注に対応するための近代化改造を受け、1996年にもう一度将来の有人宇宙飛行計画のための大改造を施された。これにより搭載機器は3号と同程度の能力にアップグレードされたと考えられている。神舟計画では遠望1号は日本海に展開し、衛星分離のモニタと太陽電池パドルの展開コマンドの送信をサポートした。遠望2号は南太平洋に展開し、初期のパーキング軌道への投入確認を行った。この2隻は2008年の神舟7号の追跡支援を終えた後退役した。 全長:191m 全幅:20.6m 喫水:9m 満載排水量:21,000t 主機:蒸気タービン 出力16,000馬力 速力:18ノット
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