学園OB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 15:00 UTC 版)
幸平 城一郎(ゆきひら じょういちろう) 声 - 小山力也(アニメ・VOMIC) 創真の父で、大衆食堂「食事処 ゆきひら」の店主。38歳(第1話時点)。旧姓は才波(さいば)。 ボサボサの長髪と無精髭を生やした風貌が特徴。性格は非常にマイペースで、創真らを振り回すことが多々あるが、料理の腕前は創真を遥かに上回り、マンハッタンにある高級ホテルのVIP専用ルームで料理人を務めるほどである。創真にとっては尊敬出来るだけではなく超えるべき高き壁でもあり、彼が幼稚園児の頃から自身の料理技術や料理人としての心構えを徹底的に叩き込んでいる。世界中を渡り歩いた経験に基づく創作料理を得意としている。 かつては遠月学園の極星寮に所属し、同期の堂島と共に極星寮の黄金期を築いた。出身は不明だが、名門出身者が言いがかりを付けていることからそれほど高い家柄ではない模様。料理の腕前は堂島より上(121戦101勝)であり、第69期生最強の料理人だったが、初めて試す料理やゲテモノ料理を食戟の場で平気で出すなど生真面目な優等生の堂島とは対照的に気まぐれでマイペースな性格で、問題行動が多かったため「十傑評議会」では堂島に次いで第二席であった。後輩の薊や学外の食通からは類まれな料理センスを持つ天才と称えられていた。しかし、高2になった頃からゲテモノ料理を作るようになり、自分を天才と決めつけ勝負する前からあきらめる相手を容赦なく屈服させる姿から修羅と呼ばれるようになった。高3になってからも様々な学外のコンクールで優勝し世界若手料理人選手権コンクール「BLUE」でも金賞候補に挙げられていたが、周囲の期待と自分の理想との間で苦悩し続けた結果、遂にゲテモノを作ることすら出来なくなるほどに疲弊し、「BLUE」を放棄してしまった。そこへ仙左衛門に料理から離れ自分を見つめ直すことを勧められ、遠月を中退した。 中退後は世界中を回ることで料理人としてのモチベーションを取り戻し、各国の名店で腕を振るう「流浪の料理人」と呼ばれ、当時の料理雑誌には必ず名前が載るほどの有名な存在になった。また、施設に引き取られた朝陽とも交流をしている。それでも情熱は戻ってこず、ある時を境に忽然と料理業界の第一線から姿を消し、偶然「ゆきひら」を訪れた事で珠子との交際が始まり、子宝に恵まれる。創真が物心つくころには「ゆきひら」の店主になっていた。一方で仙左衛門とは上述の理由から個人的なコネを持ち、秘密裏に招かれては彼に料理を振舞っていた。 10年ほど前、薙切邸を訪れ仙左衛門に料理を振舞っていたときに幼い頃のえりなと出会う。どうして奇抜なのに美味しい料理を作れるのかというえりなの問いに対し「行き着く先がわかってたら楽しくないだろ」と答え、えりなに大きな影響を与えた。この考えは創真にも受け継がれている。 創真の中学卒業後、「『ゆきひら』を2、3年休業する」と宣言して失踪し、知り合いのツテをたどって海外で仕事を始める。1学期終了後(アニメでは地獄の合宿後)、極星寮に顔を出した翌朝、「秋の選抜」に出場する創真を料理勝負で激励し、予選のお題「カレー料理」に詳しい後輩の汐見を紹介して去って行った。その後仙左衛門の元を訪れ自分が掴んだ薊の不穏な動向を報告した。 月饗祭と時を同じくして、海外の地で出張中だった堂島と偶然再会し薊が遠月学園の新総帥に就任したことを知る。薊の改革を阻止するため堂島の提案で進級試験の会場に赴き、創真からの挑戦を突っぱねる薊に対し「創真たちが負ければ店を廃業し薊の下につく」という条件を出し連帯食戟を取り付けた。準備期間中には薊の行動理念の原因が自分の過去にあることを創真に明かし、彼らが十傑に勝利できるよう特訓を課す。 堂島 銀(どうじま ぎん) 声 - 子安武人 遠月リゾート総料理長兼取締役会役員。遠月学園第69期卒業生。極星寮OB。 身長188cm。4月3日生まれ。血液型はA型。3サイズはB126-W90-H108。好きな日課は肉体のメンテ。 筋肉質な体格をした坊主頭の男性で、肉体のメンテナンスを日課としている。他の卒業生たちからも一目置かれており、創真も一瞬たじろぐほどの気迫を持つ。後輩たちには厳しい言葉で説教をしながらも、人情味のある温かい態度で彼らを励まし、彼らの成長を静かに見守っている。気まぐれな性格の城一郎と対照的に生真面目な優等生で、卒業後も寮母のふみ緒には毎年年賀状とお中元を贈っている。ただし生真面目といっても融通の利かない堅物ではなく、時折ユーモアに富んだ言動で周囲の雰囲気を和ませ、料理の審査ではリアクションのイメージ内で女装をするなど、剽軽な一面も見せる。 在学時は「遠月十傑評議会」の第一席であり、歴代最高得点で学園の卒業試験をクリアした。創真の父・城一郎とは同期生でり、第二席の城一郎と共に極星寮の黄金時代を築いた。城一郎がスランプに陥り自主退学したことに責任を感じ、全国800件あまりの高級料理店からのオファーを断るほど落ち込んでいたが、仙左衛門の誘いを受け、次世代の料理人を導く役目を担うため現在の地位を選んだ。 宿泊研修での恵と四宮の騒動に対し、恵・創真ペアと四宮による非公式の食戟を取り仕切る。これによって、料理人としての恵の真の才能を開花させて彼女の退学危機を救ったうえ、四宮が停滞を脱するように導いた。また、研修中の創真の雰囲気から、彼が城一郎の息子であることにも気付いた。 秋の選抜本選準決勝では審査委員長を務め、黒木場と葉山の第二試合で判定が拮抗してしまった際には、あえて両者を決勝に上げ、決勝戦を創真との三つ巴で行うことを提案し、決勝戦でも引き続き審査員を務めた。その後、四宮の新しい店にスタジエールの研修生として創真を推薦した。 月饗祭の期間中は海外に出張しており、ある異国の地で偶然城一郎と再会。その時日本からの電話で薊が新総帥に就任したことを知る。その後彼自身はあくまで中立の立場を宣言し、創真の進級試験で葉山との勝負の立会人を務める。その裏で薊政権を覆すために仙左衛門と城一郎を手引きし、秘密裏に計画を練っていた。薊との交渉が成立した後、タクミと恵に自分達の過去を話し、食戟当日まで城一郎らと共に創真たちに特訓を課した。 四宮 小次郎(しのみや こじろう) 声 - 中村悠一、小林由美子(幼少期) パリのフランス料理店「SHINO'S」オーナーシェフ。遠月学園第79期卒業生。スピンオフ漫画『食戟のソーマ L'etoile-エトワール-』における主人公。 眼鏡をかけた痩身な男性。フランスにおいて、その年に最もフランス料理の発展に貢献した料理人に与えられる「プルスポール勲章」を日本人で初めて受章した実績を持つ。毒舌家で、幼少期から非常にプライドが高く、頑固で融通の利かない性格だった。しかし、元々は厳しいながらも面倒見がいい性格で、合宿以降は以前よりも性格が丸くなり、「SHINO'S」のスタッフからも慕われている。同期の水原を始め、後輩の乾、梧桐田の3人とは在学時代から仲が良く、関守とも交流が深かった。特に前者の3人には学生時代からよくからかわれ、現在でもたびたび振り回されている。創真に対しては、彼の知識欲や好奇心、それが他人が踏み出せないような一歩を踏み出せることから、彼に期待をかけている。スタジエールを終えた創真からは「師匠」と呼ばれている。 肉料理に偏りがちなフランス料理において、レギュムに新しい光を当てた料理を評価され、「野菜料理(レギュム)の魔術師」と称えられる。四宮の料理を食べた者は、魔法少女のようなリアクションを見せる。 九州の田舎出身であり、上流家庭の生徒が多い遠月学園の中では珍しくそれほど裕福ではなく、料理とすら無縁の家庭だったが、幼少期に家族と行ったフレンチ料理のレストランで母親がみせた笑顔を見て、フレンチの料理人になれば母親を笑顔にできると考え、フレンチの料理人を志すようになった。普段は標準語で話すが、母親との会話時には九州弁に戻る。 遠月在学中にはさまざまな料理コンテストに出場して優秀な成績を修め、「遠月十傑評議会」の第一席でもあった。学園卒業後、その賞金を持って単身渡仏後に6年間の修行を経て、「SHINO'S」を開店させた。当初こそ順調だったものの、自分に嫉妬したスタッフが勝手にルセット(レシピ)を変えたことで店が経営難に陥ったという経験から、他人の意見には耳を貸さず自分しか信用しないようになった。その後、念願のプルスポール勲章を受章したものの、オーナーシェフとしての器が完成しないうちに才能だけで頂に辿り着いたことで次の目標を見失って停滞し、スランプに陥っていた。 宿泊研修中、自らが提示した課題「九種の野菜のテリーヌ」で不測の事態に善処しようとしたことを考慮せず恵に退学処分を下すが、それに納得しない創真に食戟を挑まれ、堂島の計らいで創真の補助を受けた恵と対決する。食戟には勝利したが堂島に停滞を見抜かれ、彼の勧めで食した恵の料理によって周りを顧みない自身の姿勢に気づき、退学を取り消した。合宿終了後は三ツ星獲得を新たな目標に定め、フランスに戻っていった。 宿泊研修から数か月後、生まれ故郷である日本で自分の料理のあり方を再確認することを目的として、フランスでの反対を押し切り東京に第二店舗の「SHINO'S TOKYO」を開く。オープニング準備中にスタジエールで派遣された創真と再会すると、相変わらず厳しい態度で接するも慣れないコース料理に苦戦する彼にあえて助言せず、自力で乗り越えることを期待して見守った。新作コンペでは創真の作ったフレンチ風親子丼をクオリティが低いと評しながらも、自らの手で改良し「うずらの詰め物 リゾットと卵〜生意気小僧風〜」として店の新作メニューに採用した。 連帯食戟の数週間前、堂島の誘いで北海道入りし創真や恵を特訓した。 BLUEから一年後、パリの本店で日本人初のWGOの三ツ星を受賞した。 水原 冬美(みずはら ふゆみ) 声 - 川澄綾子 イタリア料理店「リストランテ エフ」シェフ。遠月学園第79期卒業生。 ショートヘアの小柄な女性。基本的に無表情で、皮肉っぽい台詞が多い。在学時は同期の四宮に次ぐ十傑第二席であり、四宮とは在学時代からの腐れ縁。 宿泊研修では、関守・梧桐田と同様、創真・恵ペアと四宮による食戟の審査員を務めた。研修終了後、創真とアルディーニ兄弟をリクルートしようとしたが、実家の料理店を継ぐことしか考えていない彼らからは断られた。秋の選抜では準決勝の審査員を務めた。 関守 平(せきもり ひとし) 声 - 間島淳司 鮨店「銀座ひのわ」板長。 細い目の男性。水原・梧桐田と同じく審査員を務めた。宿泊研修後、恵を自分の店にリクルートしようとした。 「食戟のソーマ L’etoile―エトワール―」より四宮・水原の79期生より上級生で、四宮がパリ行きを決めた時は既に自分の店を持っていた。 ドナート 梧桐田(ドナート ごとうだ) 声 - 近藤孝行 オーベルジュ「テゾーロ」シェフ。遠月学園第80期卒業生。顎が2つに割れているのが特徴の男性で、水原・関守と同じく審査員を務めた。初登場時から恵に注目し、彼女を自分の店にリクルートしようとした。アニメでは在学当時からやや片言で喋る。 乾 日向子(いぬい ひなこ) 声 - 能登麻美子 日本料理店「霧のや」女将。遠月学園第80期卒業生。 マイペースかつおっとりした雰囲気の女性。先輩の四宮に余計なことを言っては小突き回されるなど、子供っぽい面がある。在学時代は十傑第二席で「霧の女帝」の異名で恐れられるなど、料理に対しては時折冷徹な一面を見せる。初対面の時から恵のことを気に入っており、自分の店に必死にリクルートしようとするなど、公私混同になりがちな面がある。アニメ版では角崎にも興味を見せている。 宿泊研修では、自身の課題において創真とタクミの対決の審査を行なったが、散々焦らした挙句に勝敗の判定は預かりとした。創真・恵ペアと四宮による食戟では審査員から外されたが、ちゃっかり実食していた。秋の選抜では準決勝の審査員を務めた。BLUEから数年後は恵と寧々が時折店の手伝いに来るようになっている。 角崎 タキ(つのざき タキ) 声 - 小松未可子 スペイン料理店「タキ・アマリージョ」シェフ。遠月学園第88期卒業生。 小柄だが、短気な性格で怒りっぽい毒舌家の女性。料理のマナーが悪い者に対しては「調教」と称した体罰も辞さない、過激な考えを持っている。自分と近いタイプの水原に対しては「冬美先輩」と敬意を払って接しているが、子供っぽい乾に対してはタメ口で接している。在学時は十傑第二席。 秋の選抜準決勝の審査員を務めた。 木久知 園果(きくち そのか) 声 - 西明日香 洋食専門店「春果停」シェフ。遠月学園第89期卒業生。 気弱でおとなしい雰囲気の女性だが、時折豊富な料理の蘊蓄を語る癖がある。作中の女性たちの中でもトップクラスの巨乳であり、角崎には「乳房お化け」と呼ばれるほどの豊満なプロポーションの持ち主。在学時は十傑第二席。 秋の選抜準決勝の審査員を務めたが、黒木場と葉山の第二試合では両者の出来が拮抗していたために判定を下せなかった。 海老沢 理子(えびさわ りこ) 遠月学園第70期卒業生。極星寮黄金世代の一員であり、当時は十傑第四席の地位にいた実績を持つ。 城一郎の過去編のみ登場し、城一郎とは薊や銀とよく料理勝負をしていた。
※この「学園OB」の解説は、「食戟のソーマ」の解説の一部です。
「学園OB」を含む「食戟のソーマ」の記事については、「食戟のソーマ」の概要を参照ください。
- 学園OBのページへのリンク