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機動戦士ガンダム サンダーボルト

(南洋同盟 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/05 08:40 UTC 版)

機動戦士ガンダム サンダーボルト
ジャンル SF、ロボット、ガンダムシリーズ
漫画
原作・原案など 矢立肇富野由悠季(原案)
作画 太田垣康男
出版社 小学館
その他の出版社
東立出版社
Japonica Polonica Fantastica
JBC出版社
M&C! Comics
Star Comics
Funnism/WJ Books
Siam Inter Comics
Trẻ Publishing House
掲載誌 ビッグコミックスペリオール
レーベル ビッグコミックススペシャル
発表号 2012年No.8 - 2025年20号
巻数 既刊26巻(2025年8月現在)
話数 全229話
OVA
原作 矢立肇、富野由悠季、太田垣康男
監督 松尾衡
脚本 松尾衡
キャラクターデザイン 高谷浩利
メカニックデザイン 仲盛文、中谷誠一カトキハジメ
音楽 菊地成孔
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ
発売日 2015年 - 2016年(第1シーズン)
2017年(第2シーズン)
話数 全4話(第1シーズン)
全4話(第2シーズン)
映画:機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY
監督 松尾衡
音楽 菊地成孔
制作 サンライズ
配給 松竹
封切日 2016年6月25日
上映時間 70分
映画:機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER
監督 松尾衡
音楽 菊地成孔
制作 サンライズ
配給 松竹
封切日 2017年11月18日
上映時間 90分
テンプレート - ノート

機動戦士ガンダム サンダーボルト』(きどうせんしガンダム サンダーボルト)は、矢立肇富野由悠季原案、太田垣康男作による「ガンダムシリーズ」の漫画作品。小学館の青年漫画雑誌『ビッグコミックスペリオール』2012年No.8より連載を開始し、2025年20号をもって完結した[1]

当項目では外伝作品『砂鼠ショーン』と『機動戦士ガンダム サンダーボルト 外伝』、2015年より公開されたアニメ作品も解説する。

概要

テレビアニメ機動戦士ガンダム』の「一年戦争」に組み込まれる「宇宙世紀[2]に端を発する歴史・世界とは異なるパラレルワールド「Another U.C.」を舞台とした作品である[3]。これらは大まかな世界観として宇宙世紀を踏襲しているものの、“正史の歴史的事実”に縛られずに生まれた作品であるため、Another U.C.の設定は時系列に正史との矛盾や違いが生まれる[3]

2025年2月時点でシリーズ累計部数は550万部を突破している[4]

3DCGを活用し、独自の設定やデザインを盛り込んで大幅にアレンジされた人型機動兵器モビルスーツ(以下「MS」)や艦艇などの兵器の細密な描画が特徴のひとつ。なお、 2019年第1号以降は作者の腱鞘炎の悪化によって従来の描画が不可能になったため、「砂漠の掟 2」以降は大幅に簡略化された[5]。その後、同年4月26日に発売された単行本第13集には、作者からの謝罪文が掲載されている。

作中に登場するMSや艦艇などの兵器に、作者は「(自身の手法を)あえて変えようと思わず、自分がメカをデザインする上でこだわる部分やラインを、MSに入れ込んだらどうなるか?を考えながらデザインした」「人型でこだわった時に、どこまで合理的にできるか」「漫画『MOONLIGHT MILE』で現実に近い宇宙開発メカを描いた経験を、『サンダーボルト』の登場MSに反映させている」とコメント[6]バンダイから市販される「ガンプラ(ガンダムのプラモデル)」は宇宙世紀カテゴリ「HIGH GRADE UC(HGUC)」とは別個に、パッケージアートを作者が描き下ろし、突起やエッジ部分が鋭く造形された本作専用のカテゴリ「HIGH GRADE GUNDAM THUNDERBOLT(HGTB)」シリーズを展開している[注 1]。『月刊ホビージャパン』(以下「HJ」)2012年5月号からアレンジされたMSのデザイン画と模型作例がコラボレーション企画「サンダーボルトメカニクス」に掲載され、2013年5月30日にムック本も発売された。

本作のアニメ化以前の2014年に放送されたテレビアニメ『ガンダムビルドファイターズトライ』の作中では、ガンダムシリーズ作品の1つとして、登場人物が本作のガンプラについて言及している。

外伝『砂鼠ショーン』は、『ビッグコミック』2013年第11号・第12号に前後編で掲載された。その後、『天才たちの競演』第2巻(小学館ビッグコミックススペシャル、2014年3月28日発売、ISBN 978-4-09-186163-4)へ収録され、単行本へは2015年2月27日発売の第5集に収録された。

2016年6月24日発売の『ビッグコミックスペリオール』14号には、ゆうきまさみによる本作のパロディ漫画「ざ・ライバル サンダーボルト」が掲載された[7]

連載に至るまでの経緯

本作の連載については、作者が神保町[6]の寿司屋で『スペリオール』編集長から持ちかけられ、二つ返事で承諾したとのことである[8]

作者は、本作を連載する以前の作品でのコメントで「『ガンダム』はSF作品をやる者にとっては最大の敵。SF作品をやるなら『ガンダム』でやらなかったことをやろうと、『ガンダム』的な要素を排除していた時期がある」と発言していた[6]こともあり、自身が以前は『ガンダム』のいわゆるアンチだと思われていたようだが、Twitter上でガンダムのイラストなどを公開するようになってからはガンダム好きと知られるようになった、と回想している[6][8]。また、「黒澤明の映画作品が好きだがオリジナル作品を作れなくなるので封印している。それと同様に、好きだけどモノマネになるのは嫌なので『ファーストガンダム』映画3部作も10年以上は観ていない。『サンダーボルト』連載のために観返そうとも思ったが、我慢した」とも語る[6]

サンダーボルト 外伝

ホビージャパン誌「サンダーボルトメカニクス」との連動企画で、ウェブコミック配信サイトeBigComic4」(イービッグコミックフォー)で連載されたオムニバス形式の全編フルカラー漫画。

一年戦争や本編の裏側で人知れず展開された、連邦軍やジオン軍、そのどちらでもない者たちによる戦いを描く。「誌面に登場した素晴らしい模型作例の数々をもっと世に知らしめたい」という作者の考えで、MSの大半は内容に合わせたポージングの作例の写真を取り込んで描かれている。

あらすじ

本編

第1部 宇宙編(本編第1話 - 第32話)
宇宙世紀0079年12月、一年戦争末期。ジオン公国軍の拠点はア・バオア・クーを残すのみとなっていた[9]地球連邦軍はジオンにとって重要な補給路である「サンダーボルト宙域」の制宙権を奪還すべく幾度もMS部隊を派遣するが、スナイパーMS部隊「リビング・デッド師団」によってことごとく退けられていた。一方、連邦内の旧サイド4「ムーア」の再興を悲願とする一団「ムーア同胞団」[9]も、連邦への貢献度を示すことを目的に艦隊を派遣する。
スペース・コロニーの残骸が散乱する宙域で、ムーア同胞団の敏腕MSパイロットイオ・フレミングと、リビング・デッド師団の義足のスナイパーダリル・ローレンツは宿命的な出会いを果たす。イオは強力無比な武装や装甲を追加した最新鋭MS「フルアーマーガンダム」、ダリルはリユース・サイコ・デバイス(以下「RPD」)を装備した実験MS「サイコ・ザク」に搭乗する。イオはリビングデッド師団を、ダリルはムーア同胞団を壊滅せしめ、ついに彼らは交戦する。死闘の末に双方の機体は行動不能となり、艦隊も壊滅したところでジオン軍「セイレーン機動艦隊」が到着する。イオらムーア同胞団の生存者たちは捕虜となるが、ア・バオア・クー戦の混乱に乗じて脱出に成功し、終戦を迎える。
第2部 地球編(本編第33話 - 132話)
一年戦争終結から7か月が経過した宇宙世紀0080年7月。戦後の混乱・貧困と連邦の支配力低下をきっかけとして、極東からインド洋・中東周辺地域を勢力圏とする「南洋同盟」は連邦からの独立と宗教国家建設を目論み、極秘にRPDの開発を継続していた。連邦軍参謀本部のモニカ・ハンフリー大佐は、単機で艦隊を潰滅させたRPDを戦局を一変させ得る脅威として、これを奪取・破壊する「サンダーボルト作戦」を発令。ペガサス級強襲揚陸艦「スパルタン」は作戦に参加するために地球へ降下する。一方、元セイレーン機動艦隊のクライバー将軍らジオン残党軍も、ジオン再興のためRPDの開発データ奪取を目論み、南洋同盟へ部隊を派遣する。そこにはイオとダリル、そして連邦軍の新型MS「アトラスガンダム」の姿があった。
スパルタンは南洋同盟MS部隊の攻撃を受け、イオは行方不明だったクローディアが南洋同盟の指揮官として敵対していることを知る。南洋同盟の海上都市リグに潜入したダリルらは、指導者にしてニュータイプであるレヴァン・フウの意思と接触し、その志を知る。そしてジオン軍のままでは、例えカーラが回復しても再び怪物の母として望まぬことを強いられることと、自分の望みが再びサイコ・ザクに乗ることであることを自覚したダリルは、ジオン残党軍を見限って殲滅するとカーラたちと共に南洋同盟へ帰順し、サイコ・ザクの製造拠点であるタール火山基地にてその生産の仕上げを行う。
レヴァン・フウは、全世界規模の死の商人でもある巨大企業「アナハイム・エレクトロニクス」を討つべく、量産したサイコ・ザクで旧ジオン軍が開発したコロニーレーザーソーラ・レイ」を奪取する作戦を発動し、宇宙への撤退を始める。そこをスパルタンが強襲し、サイコ・ザクの試験機を駆るダリルとアトラスガンダムを駆るイオの戦いは地下基地内までおよぶ。試験機が限界を超えて決着がつきかけるが、応戦に駆け付けたザクタンクによって組み上がった完成型のサイコ・ザク マークIIの2号機が届けられた結果、イオは乗り換えたダリルが搭乗する完成したサイコ・ザク マークIIを守ろうとするクローディアをザクタンクごと手にかけてしまう。そのショックでイオは錯乱状態による戦闘不能となり、サイコ・ザク マークIIに乗り換えたダリルは、シャトルの打ち上げを妨害しようとするスパルタンをヒート・ホーク2本で撃沈する。
タール火山基地での戦いが終わり、敵も味方も次の戦場に向かって動き始める。宇宙に上がる手段を求めてジオン残党から弾き出されたヨハン・ガレに協力するダリル。戦いには間に合わず、ドミトリーやビリーを連れて脱出しダリル同様に宇宙を目指すカウフマン。そしてレヴァン・フウとともに宇宙拠点に向かったカーラたちは秘匿されていた「ビグ・ザム」に驚愕する。そして沈むスパルタンから脱出した連邦軍のクルーは少なくない犠牲を経て任務を達成するべく再出発する。
第3部 新宇宙編(本編第133話 - 221話)
第4部 最終章(本編第222話 - 229話)

外伝

単発エピソードについては#単発エピソードの登場人物を参照。

砂鼠ショーン
一年戦争終結から3か月が経過した宇宙世紀0080年前半。ダリルの戦友だったショーン・ミタデラは、地球のアフリカ大陸の砂漠にてジャンク屋集団「砂鼠」の用心棒として生きていた。やがて、連邦軍崩れの強盗団「砂漠の鷹旅団」との激戦に勝利したショーンらは、「砂漠の鷹旅団」から助けた後に自分たちを助けてくれた連邦軍女性パイロットのモニカを、「砂鼠」へ迎え入れる。
砂漠の掟(外伝第15話 - 第22話)
ガンダムバウンサーを駆る女用心棒ファルコン・モニカとして「砂鼠」から離れて久しいモニカは、絶命寸前の男性から龍骨街のロレンツォ・ファミーリアに奪われた積荷を取り返す依頼を受ける。モニカが向かったそこは砂漠のオアシスにして闇のマーケットであり、オークションに出品されたビッグガンに着目するショーンの姿もあった。乱入したショーンによるビッグガンの誤射やそれによる混乱を経て、モニカは依頼を達成する。

登場人物

地球連邦軍

ムーア同胞団

イオ・フレミング
- 中村悠一
地球連邦軍側の主人公。男性。階級は少尉。一人称は「俺」。ムーア首長の息子だが、自身の経歴や肩書きを気にするような素振りは見せず、権威や上官に対しては反抗的な態度を取る。一方で逃れられない責務も自覚しており、MSと戦争を自身が「自由」になれる場所として愛している。
軍の検閲を抜けた海賊放送を任務中でも聴取することが趣味で、戦闘中もモビルスーツ (MS) のコクピット内に小型のラジオとドラムスティックを持ち込んでいる。好きな音楽のジャンルはフリー・ジャズ[10]。コクピット内でもポケットティッシュで鼻をかむなど、鼻炎持ちであることがうかがえる。
連邦への貢献の象徴として首長の息子が戦死することを望まれていたことと、その時点でイオより上位階級であったベテランパイロットが全員戦死していたため、最新鋭機のフルアーマー・ガンダムを与えられると共に、MS隊の指揮官相当の地位となる。
そうした思惑に反してリビング・デッド師団のMSを次々と撃破し、師団もほぼ壊滅に追い込むが、ダリルとの決戦に僅差で敗れ(本人は負けたと思っているが引き分けとも取れる)、ジオン軍セイレーン機動艦隊に大破した機体ごと鹵獲される。師団壊滅の恨みから南極条約違反の暴行を受けるが、ア・バオア・クー戦の最中に同じく捕虜となった仲間を救出して帰還する。なお、暴行で受けた顔の傷には、第2部の時点でも残っているものがある。
ガンダムを鹵獲されたこととタレントとして利用したい姉キャシーの意向から、後方基地への異動が確定していたが、ダリルとの決着を付けるためにキャシーを恫喝して前線に復帰するとモニカの参集に応じ、スパルタンに属する形でサイコ・ザクとダリルを追う。タール島火山基地では試作機に乗るダリルと決着がつきかけるが、ドミトリーやクローディアに妨害され、その過程で心ならずもクローディアを死なせてしまい錯乱状態に陥っている。重度のPTSDと診断され心神喪失状態で収容されるが、イースのNT能力によって回復する。その際に自身に毒を投与して自殺しようとしていたコーネリアスを射殺。本当に大切な人を失う哀しみを知り、リリーと兄妹の契りを結び、第3部ではジオングに組み込まれていたレヴァン・フウのクローン児にも「カリスト」と名を与えて兄弟と認めた。第4部では家族と認めた2人のために住居を手配し同居できるよう段取りをつけたが、引き換えにタイタンズの最大戦力として戦い続けていくことになる。
多種多様な武装と高機動なフルアーマーガンダム、試験装備品ばかりのアトラスガンダムを使いこなす、ジム改陸戦型で自由落下中の空中戦をこなすなど、操縦センスは高く、ベテランパイロットのビアンカすら超一流と評する。生身の格闘戦にも優れており、拷問直後に訪れたチャンスを見逃さない精神的なタフさもある。仲間を思う気持ちもあまり表さないが、人並み以上にある。しかし、少年兵らを盾にしたとの誤解や傲岸不遜な言動もあり、ダリルとは対照的に周囲の評価はあまり高くない。自身を戦争ジャンキーと評する一方、クローディアには、普通の母親がお似合いだったのに自分のせいで人生を狂わせてしまったと悔いている。ビアンカの勧めでトラスト部隊やスパルタンの所属を示す刺青を入れた際には、背中に「ムーア同胞団」の団章を入れている。士官学校を卒業し、任官を目前とした時期には地球圏から遠く木星圏を旅したいと語っていた。
アニメ版では中破したショーンの機体を盾にしながらダリルに接近するなど、残忍さが強調されている。
クローディア・ペール
声 - 行成とあ
空母ビーハイヴ艦長代理。女性。階級は中佐。ムーア上流階級の出身で、イオやコーネリアスとは幼馴染。コーネリアスからは「クロちゃん」と呼ばれている。
前任者の戦死を受けて部隊指揮官を引き継ぐが、実家が名家であるからなったようなもので、指揮官としての才能も覚悟も足りなかったため、部下たちからは「リーゼントのお飾り艦長」と揶揄されている。自分の命令で部下たちが戦死していくことに耐えられず薬物注射を行っていた。艦隊がサイコ・ザクによって壊滅した際に、損傷した空母ビーハイヴからの退艦指示を出した際、重傷を負ったグラハム副長を抱えて脱出しようとしたところでグラハム副長に腹部を銃撃され、MIAとなるが、当時連邦軍に参戦していた南洋同盟の宇宙艇に収容される。その後、回復して南洋同盟の信徒となる。クローディアが指揮を執るようになって、稚拙だった南洋同盟の戦術は劇的に向上しており、レヴァン・フウの懐刀となっている。
南洋同盟の前線指揮官としてスパルタンに攻撃を仕掛け、イオと再会するも離脱する。リグにて疾病軍人をサイコ・ザクのパイロットに勧誘して回る中、潜伏していたダリルのもとを訪れる。その最中でレヴァン・フウの「端末」であることが明らかとなるが、ビリーの介入によりダリルらに捕えられる。しかし、ダリル小隊の基地でもあったゾックがアトラスガンタムと遭遇して逃走したため、カウフマンのマッド・アングラーに拾われる。そしてクローディアの捕獲をキッカケとして、カウフマンを始めとするジオン残党軍内の南洋衆シンパは蜂起。ダリル達を取り込み、ジオン残党軍を殲滅してタール火山基地へ集結する。
スパルタンとの戦闘では指揮管制室に詰めていたが、突入部隊の襲撃に会い、ドニー・ラウに救出される。そしてドニーと共にザクタンクでダリルを援護するが、アトラスガンダムに撃破され戦死した。その後、南洋宗から分派した「レヴァン教」では聖人の1人として祀られている。かつて士官学校を卒業し、任官を目前とした時期には地球に降りて海で泳ぐなど、本物の自然を満喫したいと語っていた。
コーネリアス・カカ[11]
声 - 平川大輔
ビーハイヴのメカニック。男性。階級は曹長。イオ、クローディアと同じくムーアの出身。楽天的な性格であるが、人物や状況をよく観察しており、イオやクローディアの相談を受けることも多い。
リビング・デッド師団との決戦終盤、乗り込んだ自分たちを巻き添えに自爆して死のうとするカーラ達を同じ人間同士として真心をもって説得。成功しかけたが、戦友が誘導したビームサーベルにそのジオン少年兵達が焼き殺され、唯一生き残ったカーラは精神崩壊を起こした事で、彼らを命がけの説得で救おうとした事実を台無しにされたショックでコーネリアス自身も心に深い傷を残す。第2部では、スパルタン所属メカニックとして登場。チバに請われてアトラスガンダムのメカニックチームに引き抜かれる。
いつからか南洋宗を信仰しており、レヴァンの指示を受けてスパルタン内でスパイとなっていた。ただ整備に抜かりはなく破壊工作などもしておらず、むしろイオやスパルタンをサイコザクと引き合わせようとしている。タール火山島基地攻撃目前に役目を全うしたと思ってスパルタンから脱走しようとしたが、レヴァン・フウの指示を受けてスパルタン内に留まる。戦闘後、アリシアにスパイだったことが発覚、イオに毒薬を投与して共に死のうとしていたが、イースのNT能力によって事なきを得たイオに射殺された。士官学校を卒業し、任官を目前とした時期にはエンジニアの聖地としてアナハイムで学びたいと語っていた。
グラハム
声 - 咲野俊介
ビーハイヴ副長。男性。妻と娘をムーアとともに亡くしており、ムーアの支配者層であったフレミング親子やクローディアらを「国を滅ぼした無能」として憎悪している。
空母ビーハイヴが損傷した際には自身も重傷を負う。退艦指示を出し自分を救助して脱出しようとしたクローディアを拒否して銃撃。艦内に引っかかって宇宙空間には吸い出されずにMIAとなる。
チバ
ビーハイヴのメカニック。男性。階級は大尉。
第1部ではムーア同胞団艦隊から脱出した兵の指揮を執り、ドライドフィッシュを制圧した。
第2部では、アトラスガンダムの専任メカニックとしてイオと共にスパルタンに合流する。
第3部にて、ビーハイヴIIがダリルの攻撃を受けた際に戦死。

スパルタン関係者

モニカ・ハンフリー
声 - 定岡小百合
連邦軍統合参謀本部第三局次長。初老の女性。階級は大佐。温和で小柄な老貴婦人といった風体だが、大局的な視点と戦力を動かせる権限を持っている。
ア・バオア・クー戦の最中、戦後を見据えてア・バオア・クー内のフラナガン研究所と研究員、およびサイコミュの研究・開発情報の接収を目的とする特務部隊を編成してこれを達成する。
第2部では、南洋同盟がRPDの開発データを入手したことの危険性を看破し、「サンダーボルト作戦」の最高司令官として自らもスパルタンに作戦参謀として搭乗する。
戦前は連邦のNT研究所で研究員を務めており、レヴァンの素質を見出だしてさまざまな実験を行っていた。イオには期待を寄せている反面、なかなか成果を出せないことにいらだちを見せる。また、クローディアが南洋同盟の要と知ってその動揺を誘う駒としてもイオを召喚していたなど、中身は怜悧冷徹。しかし、戦闘後には戦死者を悼んで秘蔵の香を焚いたり、余命の限られたレヴァン・フウを放逐したのは最後の愛だったなど、けして情愛の心がない訳ではないことが語られ、最期はジオングに搭載されていたカリストを抱きしめ、ダリルの攻撃による爆発から庇い、火の海に呑み込まれてその生涯を終えた。
ジョシュ、大月(おおつき)
モニカの秘書官。共に士官大学の同期。第4部ではメグのサポートをしている。
ビンセント・パイク
声 - 杉田智和
スパルタン艦長。男性。階級は大佐。左利き。
ア・バオア・クー戦時は、ア・バオア・クー内のフラナガン研究所接収のためにモニカが編成した特務部隊の艦隊指揮官だった。ヘビースモーカーで度々禁煙しているが部下に戦死者が出る度に失敗している。大の肉好き。大学時代はアマチュア・ボクシングの全米大会で銀メダルを獲得しており、現在でも暴れたイオを一撃で失神させるパンチ力をもつ。タール島火山基地の戦闘では基地から打ち上げられたシャトルを撃墜するよう命じるが、サイコ・ザク マークIIに艦橋ごと叩き潰される。その間際、任務達成を厳命して戦死した。
漫画版12巻において、ペカンバル基地のネルソン司令がパイク艦長に対して、「長寿と繁栄を、パイク艦長」と『スタートレック』のバルカン式挨拶をする場面がある。なお、『スタートレック』に登場するエンタープライズ号の2代目艦長はクリストファー・パイクという名前である。
メグ・リーム
声 - 佐藤利奈
スパルタンのオペレーター。女性。階級は曹長。
パイク艦長は彼女の亡父[注 2]の上官で、姉と結婚したため義兄である。タール島基地の作戦後、追撃部隊司令官として特任大尉となる。
第4部では、中佐に昇進しており、ユリーカ発足に立ち会う。
トビー
スパルタンのオペレーター。男性。階級は軍曹。
育ちの良さげな青年。タール火山基地での戦い後は一皮むけた様子であり、第4部ではタイタンズに加入してアナハイム社製の戦艦であるディオスクロイのオペレーターとなった。
ヒロセ、ジャクソン
スパルタンの男性オペレーター。ビンセントと同じようにサイコ・ザク マークIIに艦橋ごと叩き潰されて戦死した。
ビアンカ・カーライル
声 - 古川由利奈
MSパイロット。女性。階級は少尉。スパルタンではガンキャノン・アクア(後に陸戦型に改装)に搭乗する。
若くしてオデッサ作戦、チェンバロ作戦(ソロモン攻略戦)、星一号作戦(ア・バオア・クー攻略戦)などに参加し生き延びてきた歴戦のパイロット。万一自らが戦死した時の識別と亡くした戦友を忘れないため、また現所属部隊の一体感を高めるために、胴部には元からの刺青に加えてこれまで所属した部隊章の刺青が隙間なく彫られている。タール火山基地制圧作戦前にはトラスト部隊のみならず、パイロット全員にスパルタン所属を示す刺青を勧めている。
イオすら締める面とさりげない面倒見の良さをあわせ持ち、トラスト部隊が結成された際にその隊長となる。制圧作戦では隔壁によってイオと分断され、オルフェ、デントとは合流するも遭遇したザクタンクの砲撃を受けて機体が大破。その後イオと合流するも、クローディアを死なせたことで錯乱するイオに代わってアトラスガンダムを操縦し、基地から脱出した。
第3部では、イオに代わりアトラスガンダムのパイロットを務める。サンダーボルト作戦では、入手した核ミサイルの運搬役を任され、ビグ・ザムに肉薄して命中させるも不発に終わり、機体ごと拿捕される。ドミトリーに預けられた自決用の手榴弾で拘束を解くが左腕を失う。ビグ・ザムに潜入したイオと合流し、アトラスガンダムを託した。
第4部では、タイタンズに参入。失った左腕はアナハイム製義肢で補ったが、パイロットから指揮官へと転向、ネェル・アーガマ級の艦長となる。
連邦軍入隊以前は「少しは名の売れたミュージシャン」であり、ボーカルとキーボード(ピアノ)担当。スパルタンの艦内でジャムセッションも開催している。ジャズ好きということもあり、イオとは気が合う様子。アニメ版では地球への降下は初めてという設定。
マーカス、オルフェ、デント
声 - 花輪英司(マーカス)、滝知史(オルフェ)、田中英樹(デント)
ガンダム・ヘッドに搭乗するベテランMSパイロット。当初、イオとは反発するが、戦争を潜り抜けた者は皆少なくない傷を負っていることも承知しており、後にビアンカともどもアトラスガンダムのバックアップ(予備の武器弾薬を運搬)を行う「トラスト部隊」となる。意地っ張りなイオには遠慮なくツッコミを入れるほか、覚えのある楽器[注 3]の練習を再開してチームでセッションする提案をしている。
タール島火山基地の戦闘では乗り込んだ揚陸艇が落とされたことでアトラスガンダムと離れてしまうが、3機がかりでアトラスのレールガンを使いビッグガンを破壊した。合流したバークレーのゲターによって1機ずつ基地入り口のある地点まで運ばれ、オルフェとデントはビアンカ、イオと合流したが、順番が最後になったマーカスはダリルのサイコ・ザクに撃破されて戦死した。
オルフェはサンダーボルト作戦で機体を失い、アリシアと共にデントのコア・ポッドに取りついてビーハイブIIに帰還しようとしていたが、ダリルの攻撃で発生したデブリに当たって戦死する、作戦後はMIAないしKIA扱いになっている。
デントは3人の中でサンダーボルト作戦に生き残り、ガン・バレットに搭乗してコンペイトウのMS隊に配属されている。
外伝の「成層圏スプリンターズ」ではセイバーフィッシュのパイロットだった頃の3人が描かれている。
バークレー
声 - 乃村健次
航空部隊のパイロット。階級は中尉。ネルソン司令の補給隊護衛コアファイター隊として登場し、そのままスパルタンに着任した。MS用のSFSである「ゲター」に搭乗するほか、体調を崩してダウンした部下に代わって周辺警戒の哨戒機に乗ったこともある。
サンダーボルト作戦ではコア・ブースターで周辺を哨戒していたが、旧ザク(ノーマル機)に乗り換えたフィッシャーたちにヒートサーベルでコックピットを貫かれて戦死する。
クリード、ソニア
声 - 中井和哉(クリード)、大西沙織(ソニア)
クリードは大尉。ソニアは中尉。ガンタンクのドライバーとガンナーとしてコンビを組む。
クリードは元戦車乗りで経験は豊富。外伝「男と女」によるとバツイチで、元妻は連邦高官と再婚している。サンダーボルト作戦の後は自身にできる形で連邦軍を鍛えるため、戦技教官として教導部隊に移る。
ソニアはクリードを尊敬しており、彼がするならとスパルタンの艦章の刺青を入れた。サンダーボルト作戦では、ダリルからの攻撃で機体から弾き出されて行方不明となったが、哨戒中の友軍に拾われて助かった。サイド4で療養の後、復帰してクリードと共に教官となる。
リリー・シリェーナ、イース・シリェーナ[注 4]
モニカの勤めていたNT研究所でNT能力の人工的強化の唯一の成功例とも言われる双子。「セイレーンの魔女(ファミリーネームはロシア語読み)」とも呼ばれている。
リリーが姉、イースが妹。階級は一等准尉。イオ個人にカーラの抹殺を依頼している。
イースが目覚めている間だけ、リリーは透視千里眼含む)、他者との精神感応が行える。イースは強化の副作用で2時間置きに睡眠と覚醒を繰り返す。イースの能力は、リリーの能力を増幅させるものであるとされている。
イオを殺そうとするコーネリアスを糾弾するが、イオを救うためNT能力によってイオのダメージを肩代わりしたイースが亡くなる。生き残ったリリーは共に支え合う存在としてイオと兄妹の契りを結ぶ。第4部ではイオやカリストとの同居を始めるが、戦い続けるイオとチームとして共にあることを誓う。
カリスト
パーフェクト・ジオングのブラックボックス内に隠されていた存在。レヴァン・フウから複製されたクローンの1体で、頭部のみの状態でサイコミュとの接続器替わりに使われていた。リリーを介して存在が明らかとなり、イオから自身の名の由来である木星に因んで「カリスト」と命名される。ジオングを駆る3人目の仲間として協力する。第4部ではアナハイム製のサイボーグボディを与えられ、イオやリリーとの同居を始めるが、戦い続けるイオとチームとして共にあることを誓う。

その他の人物

エドワード・ボーマン
ルナツー司令。ルナツーへのブルG納入の際に実物を確認し、アナハイム社が顔を変えただけとすぐに見抜く。またその際に、何でも名前にガンダムが入っていたり、ガンダム顔にする風潮に「なんでもかんでもガンダムの冠さえ付けりゃあ売れると思いおって…!」と憤慨を通り越して呆れていた。ダリルの潜入及び襲撃にも前線に出て指揮を取るが、それが結果的に命拾いとなる。南洋同盟のマイトレーヤ作戦に対してパーフェクト・ガンダムに偽装したダリルのサイコ・ザク マークIIと強奪されたブラウ・ブロの脅威を身をもって実感したことから消極的な対応に終始。その後はユリーカに所属した。
サム・シェパード
ルナツー所属のパイロット。試作機であるブルGを搭乗してパーフェクト・ガンダムを追い詰めるほどの腕を持つ。サンダーボルト作戦ではアトラス用レールガンを用いてパーフェクト・ガンダムを狙撃した。サンダーボルト作戦を生き延びた後、第4部ではタイタンズに加入してアナハイム社の最新型可変MSであるZガンダムに搭乗。
ホリー、ニック
シェパードの僚機を務める2人。搭乗する機体はジム・キャノンIIでシェパードのブルGを応戦した。2人ともサンダーボルト作戦を生き延びる。
フィッツ・マクレガー
コンペイトウ司令。一年戦争時、娘と母がシドニーへ旅行している最中にコロニー落としが行われ、2人を失っていることから、軍人として抑えながらもジオンを憎んでいるのは隠せていない。またアナハイム社の影響が大きすぎる連邦軍にも苦言を呈していた。
マイトレーヤ作戦に対する連邦軍上層部の会議では、南洋同盟が奪取しようとするコロニーレーザーで逆に攻撃する提案をする。その裏でジャブローの腰の重さを見越して、コロニーレーザー制圧部隊を向かわせていた。これにより辛うじてコロニーレーザー発射に成功して南洋同盟の戦力を大幅に消滅させる。その後はもはや連邦に秩序を守る力がないとしてユリーカを立ち上げ、木星帰りの男を迎える。
ビョーク
ペガサス級タイコンデロガ艦長。サイド6に逃げ込もうとするカウフマンたちを追い詰めるが、パーフェクト・ガンダムとブラウ・ブロを操るダリルに阻止される。サンダーボルト作戦ではホットロッド艦隊の一翼を担う。
ボルコフ、バーバラ
ジム・カスタムに搭乗するタイコンデロガ所属のパイロット。ビンセントとは同期で、月でビーハイヴIIと合流した際には同期生を集めてメグを巻き込んだ月面レースを開催した。ボルコフはパーフェクト・ガンダムを迎撃するも返り討ちで戦死し、バーバラはサンダーボルト作戦を生き延び、第4部ではタイタンズに加入してアナハイム社の最新型MSであるリック・ディアスに搭乗。

ジオン公国軍

リビング・デッド師団

ダリル・ローレンツ
声 - 木村良平
ジオン公国軍側の主人公。男性。物語開始時の階級は曹長だったが、のちに軍の命令で右腕を切断され、二階級特進して少尉となる。リビング・デッド師団の中でも突出した射撃能力を有するエーススナイパー。スナイパーであるが機動戦や咄嗟の対応にも優れる。当初からミノフスキー粒子の濃密なデブリ帯において、遥か遠距離の煙幕の中のMSを正確に狙撃するなどの射撃能力から仲間たちからはニュータイプではないかと噂されていたが、実際にニュータイプとして覚醒した後はさらに射撃能力が向上し、初めて操るブラウ・ブロの有線式メガ粒子砲で、マッハ10で飛来するレールガンの弾丸を撃ち落とした。
乗機は狙撃任務のザクIIザクIサイコ・ザクゲルググアッガイ、サイコ・ザク マークII、パーフェクト・ガンダム、ブラウ・ブロ
サイド3出身だが、商人だった父の仕事の関係で幼少時には地球に居住していた。反ジオン世論の高まりからサイド3に疎開するが、難民としか見なされず、父の病気を治療するためと母・妹の生活を良くするため、家族が市民権を得られるようにジオン軍に入隊する。開戦初期の歩兵戦で両膝より下を失い、以降は義足を付けている。イオと同じく、コクピット内に小型ラジオを持ち込んでいる。好きな音楽ジャンルはポップスのラブソング。幼少期に過ごした地球の自然環境を、今なお深く愛している。だが、ニュータイプ能力に目覚めながらも内実的には主体となる意思を持たない凡人であるとカーラに指摘され、戦後に取った行動は全てサイコ・ザクで得た万能感に酔った結果と看破される。
サンダーボルト宙域での戦闘で、艦内待機中に砲撃に巻き込まれて左腕を失い(アニメ版では左腕を失う経緯が異なっており、イオとの交戦時にコクピットにビーム・サーベルを突き立てられ、その際に左腕切断の重傷を負う)、健常な右腕もRPD実験と艦隊を守るために軍の命令で切断されるが、絶望することなくカーラや同僚たちを励ます。その他にもフィッシャーの苦労を労うなど、穏やかで非常に仲間思いな性格で仲間からも慕われているが、イオからは自身の罪から目をそらしていると指摘される。
ムーア同胞団を奇襲殲滅したのち、イオの乗るフルアーマー・ガンダムと激戦を繰り広げる。その結果、僅差でガンダムを大破させるも、自身もサイコ・ザクを失った。
第2部ではオーストラリアのジオン影響圏に降りる。リビング・デッド師団の生き残りから「艦隊を守るため自ら腕を切り落とした精神と、ガンダムを倒した凄腕を持つ」と厚く慕われている。やがて、RPD奪還部隊の小隊長となってアッガイ部隊を率いることになった際、メカニックたちから、ブレードアンテナを生やし側頭部に「DL(Daryl LorenzとDead Livingのダブルミーニング)」と書かれた頭蓋骨のパーソナルマークと、その上部に「SURVIVOR DL」の文字が入ったエンブレムを贈られる。
のちにレヴァン・フウからの“声”を聴き、カーラが例え回復しても再び望まぬサイコ・ザク製造を強いられること、また自分の望みがサイコ・ザクに再び乗ることと認識し、仲間達と共にジオン残党軍に反乱を起こして南洋同盟に帰順。タール火山基地にてサイコ・ザク マークⅡの1号機を与えられ、模擬戦でビリー、セバスチャン、カウフマンを同時に相手して圧倒。そして基地を襲撃してきたイオ・フレミングと再び邂逅する事になる。試作機が限界に達して敗れる寸前になったが、ドミトリーやクローディアの助けでサイコ・ザク マークIIに乗り換えた。この際、自分を助けようとしたクロ―ディアの死を目の当たりにしたことでニュータイプとして覚醒。単機でスパルタンを撃沈し、シャトル脱出に貢献する。
その後、チャウ・ミンと共に連邦軍の追跡部隊に追われていたところをジオン残党軍を追われたヨハン・ガレ、ペドロ、ジャニスらに救われて合流。ヨハン・ガレと取引をして宇宙へ上がり、クライバーの宇宙要塞でひそかに修復されていたフルアーマー・ガンダム(素体)の部品を自身のサイコ・ザク マークIIに移植してパーフェクト・ガンダムを組み上げる。自分を呼ぶ「謎の歌声」に導かれ、連邦軍に偽装してルナツーに潜入、急襲してブラウ・ブロを奪取。守備隊や駐留艦隊に甚大な損害を与えた後に仲間たちと共に脱出、暗礁宙域に逃れた後、連邦艦隊に追われていたカウフマンたちの窮地を救い、彼らと共にレヴァン・フウの元へ向かう。
その腕と人格から、レヴァンに次ぐカリスマ・指導的存在となる。その一方で、ジオン残党軍時代にある意味幸せな状態だったカーラを現実に引き戻す協力をする、残党軍を離脱する際にはクライバーへの恩義を歯牙にもかけない、サイド3の家族のこともその後1度すら顧みていないなど、親しい人であろうとも必要とあれば、その存在や犠牲を思考の外に追いやり顧みていない面もある。
マイトレーヤ作戦では、イオの駆るパーフェクト・ジオングと激戦を繰り広げた末に機体が大破、旧ザクに乗り換えるが、サイコ・ザクに馴染み過ぎて操縦勘は衰えており、イオに嘲笑される。生身で対峙したイオと撃ち合うが、胸に下げていたラジオで命を拾う。ビグ・ザムのコックピットでカーラから自身の全てを否定されるが、アトラスガンダムの攻撃によって宇宙に放り出され、ニュータイプの感覚で宇宙に漂いながら、これまでの戦争で死亡した南洋同盟を始めとした連邦軍、ジオン軍の人物たち遺体の幻影を眺めていたところをクローディアの幻影を発見してそれを必死に手を伸ばすも突如として一年戦争時にサンダーボルト宙域で爆散したサイコ・ザクの幻影へと変わって彼を見限るようにどこかへと飛んでいき、最期はそれに諦観したダリルは自らの手でノーマルスーツのヘルメットを脱ぎ捨て、徐々に消えていくサイコ・ザクを眺めながら静寂に絶命した。
フーバー・アイスラ
声 - 伊東健人
ダリルの上官。階級は少尉[注 5]。おもな乗機はリック・ドム。「ジオン十字勲章受賞間近」と豪語する手練れのパイロットだったが、ダリルが「プレイボーイ気取りで嫌い」と評するように、かなりの女たらしだったらしく、婚約者がいながら同僚であるカーラと付き合っていた。
ダリルが休息で仮眠中だったことも重なり、優勢な状況に油断した結果、ノーマルスーツで接近してきたイオに射殺され、リック・ドムを鹵獲されてしまう。遺体が艦へ収容される時には、霊安室に運ぶより義手からのデバイスデータ回収を優先され、実験動物のようにあつかわれていた。
アニメ版では「明確な婚約者はおらず、あくまで付き合いたい女性が本国にいることを示唆する」という程度に変更された。また、イオに射殺される場面は「通信機器の不具合をダリルに指摘され、その修正を試みようとした隙に、イオに射殺されたのをダリルが目撃する」という描写に変更されている。
ショーン・ミタデラ
声 - 浜添伸也
ダリルの仲間。階級は曹長。目を覆い隠すほどの長い前髪が特徴的。肩から下の両腕を失っているため、リユース・P・デバイスの開発においては、ダリルが腕を失うまでは上半身の動作試験を担当していた。おもな乗機はザクII→グフ・カスタム(『砂鼠ショーン』)。
イオのフルアーマー・ガンダムとの戦いで死亡したかに見えたが、その後は脱出ポッドで地球へ降下しており、一年戦争終結後の『砂鼠ショーン』では、一年戦争での使用兵器などを回収・転売するジャンク屋集団「砂鼠」の用心棒として生計を立てていることが明らかとなる。第2部には未登場。
『砂漠の掟』では、オークションに出されたビッグガンに大興奮して「欲しい」と執着するが、グフのローンを払い終えたばかりでオークションに参加する資金が無かった。デモンストレーションの体たらくにグフで乱入し、フルパワーでの射撃を披露した結果、モニカの介入によって射線がズレて出品者であるロレンツォ・ファミリーアのダブデをコロニーの残骸で潰してしまう。
フィッシャー・ネス
声 - 森田了介(DECEMBER SKY)/小山剛志(BANDIT FLOWER)
ダリルの仲間。階級は曹長。おもな乗機はリック・ドム。両脚の膝上から先を失っている。
ムーア同胞団のガンキャノンジムキャノン部隊との激戦を繰り広げた結果、機体を中破させながらも自機のみで敵部隊をほぼ全滅させ、後方のセイレーン機動艦隊に合流してリビング・デッド師団の苦境を伝える。
第2部でも、ダリルの相棒として随伴し、RPD奪還部隊に加わる。リグで娼館に行った際、スパルタンの襲撃を受けたため、その娼婦ビビ・ベンソンと共に脱出。脱出行の中でビビとその息子アレックスを家族として認めて縁を結び、そのまま南洋同盟に合流する。
ダリルたちに先行して宇宙に上がっており、MS隊「ベンソン・ファミリー」としてドムに乗り込んで打ち上げられたサイコ・ザクを回収する作業の護衛任務に就く。生身だった両手を義肢に替えたことによる慣熟訓練も兼ねており、ダリル同様にコックピット内で音楽を聴くようになるが、ジャンルが懐メロに歌謡曲と周囲には不評。
マイトレーヤ作戦の序盤では、ボリス達とともにサイコザク3機だけで連邦軍ソロモン駐留艦隊を翻弄。その後、補給のため母艦に戻り、機体を離れて休憩していたため、カーラの仕掛けた乗っ取りを免れる。旧ザクに乗り換えてダリルを援護したのち、カーラを殺害してマイトレーヤ作戦を遂行すべくビク・ザムに乗り込むが、戦闘の波及で吹き飛ぶ破片とともに宇宙へ放り出されて戦死する。
レイトン
声 - 岩瀬周平
ダリルの仲間。階級は伍長。ガトルのパイロットであり、リビング・デッド師団旗艦「ドライドフィッシュ」からビッグガン配置場所へのMSパイロットの送迎を担当している。この仕事をする最中はバスの運転手のような言い回しをしており、ダリルはその度に「子供一枚」「料金は学割で頼む」などとジョークを飛ばしていた。
ムーア同胞団との決戦の際には、ダリルの代わりにビッグガンを有線操作してムーア同胞団艦隊を砲撃するが、その直後に同胞団艦隊から反撃の集中砲火を浴びて死亡する。
カーラ・ミッチャム
声 - 大原さやか
女性技官。肩書きは教授。RPDの開発者で、将兵からは「怪物の母」と呼ばれる。父親はジオン大学の教授だったが、現在は反戦運動の思想家として投獄中。父親を思想も含めて敬愛しているが、義肢の研究でジオンに貢献すれば父の死刑回避と恩赦がされると軍に告げられ、不本意ながらも協力している。ギレン・ザビ総帥から直接勲章を授けられるほどの優秀な技術者であるが、戦争に対するささやかな抵抗として勲章を身に付けていない。
軍の命令とはいえ、ダリルの健常な右手を切断したことに罪悪感を抱いている。そのためかダリルと恋仲になる。
ドライドフィッシュを自爆させようとした際にはコーネリアスらの説得を受けて投降に傾くが、その矢先に仲間の少年兵達が眼前でビーハイヴ残存兵のビームサーベルに焼き尽くされるように殺された惨劇に耐えられず、精神的ショックから幼児レベルへの精神退行を起こす。
第2部では治療を兼ねたジオン残党軍の軟禁状態にあった。退行の状況に幾分の改善がみられ、小学生レベルまで回復している旨の所見が医務官より述べられている。これはダリルを父親と思い込むことで得られる精神的安定により、もたらされたものである。ダリル達の反乱時に救出され、レヴァン・フウの手によって元の意識を取り戻す。父がとうの昔に処刑されていたことなどもあって南洋同盟に帰順。サイコ・ザク マークIIの仕上げを行い、そのうちの1機をダリルに託す。回復後は、より過激な処置をパイロットに行うなど、以前の迷いを吹っ切った様子を見せる。
マイトレーヤ作戦でもレヴァンと共にビグ・ザムのコクピットに乗り込み、レヴァンの脳負荷の低減などのサポートを行う。しかし全てはジオン国民を抹殺するという己の復讐のためであり、レヴァンの脳やサイコ・ザクのコントロールを乗っ取り、非戦闘員含めたジオン国民を虐殺しようとする。サイコ・ザク軍団をサイド3へ向かわせるもレヴァンによって阻止され、逆上したカーラはレヴァンを殺害。南洋衆信徒をペテンにかけ指揮権を奪取。更に作戦遂行に見せかけてコロニーレーザーでサイド3を抹消しようとする。最終的にコクピットに単身乗り込んできたダリルと対峙するが、阻止しようとするダリルの本質を見抜いた発言を続け、復讐を遂行しようとする。その間にイオが操るアトラスガンダムの攻撃を受けて絶命する。
J・J・セクストン
声 - 土田大
男性技官。カーラの助手としてリビング・デッド師団に同行している。出世欲にまみれた自己中心的な男で、RPDの有効性を軍上層部に知らしめることと、研究データを持ち帰ることを理由に挙げ、ダリルの健常な右腕を切断するよう進言する。アカデミーの手先でカーラの監視役も兼ねていたが、カーラは知っていた上でそのままとしていた。
艦が損傷した際にカーラにすべてを見透かされていたことを知り、責任を取って艦に残る彼女を置き去り他兵士を押しのけ、RPDの開発データとともにいち早く脱出した。脱出までの状況をカメラで自撮りしていたのだが、ポッドの中では「俺以外全員死ね!」と喚き散らしている。
その後11日間も脱出ポッドで漂流していたところを南洋同盟の掃海艇に回収され、前述の自撮りで機密をベラベラと説明している撮影データを知られてしまい、同同盟にてひそかにRPDの復活を行っている。宇宙漂流の後遺症で、独り言が止まらなくなり思ったままを話し続けるなど異様なほど多弁となってしまった。この症状に加え元の性格が性格なので非常に顰蹙を買っているが、その能力の貴重さ故に周囲は耐えている。タール火山基地へのスパルタン襲撃に対してはカーラたちと共にシャトルで脱出し、その後も行動を共にする。
マイトレーヤ作戦後も生き残り、第4部では、レヴァン教の科学部顧問に収まり、勧誘されてきた学者・技術者の受け入れを行っている。
バロウズ
声 - 佐々木睦
リビング・デッド師団旗艦「ドライドフィッシュ」艦長。男性。右手は海賊を思わせるフック状の義手となっている。サイコ・ザクの命名者。フルアーマーガンダムとの交戦にて近距離からブリッジを砲撃されて戦死した。
キース・マイヤーズ
声 - 村田太志
ダリルの仲間。階級は曹長。隻眼で左目に眼帯をしている。連邦軍のMS部隊と交戦して数機を撃墜するが、圧倒的な数の差の前には影響せず、集中砲火を浴びて撃破される。
デンバー・ローチ
声 - 河本啓佑
ダリルの仲間。階級は軍曹。アニメ版での階級は曹長。黒いマスクをしている。左足が義足。ムーア同胞団に「ドライドフィッシュ」が占拠された際、降伏を良しとせず船の弾薬庫付近で義足に仕込んでいた爆薬を点火させて自爆。これが「ドライドフィッシュ」の爆沈の要因となった。

その他の人物(ジオン公国軍)

クライバー
「セイレーン機動艦隊」の司令。男性。階級は大佐。リビング・デッド師団の苦境を知り、その報忠の精神を称賛し艦隊を率いてサンダーボルト宙域に急行する。サイコ・ザクとの交戦で半壊状態のFAガンダムを鹵獲し、イオ以下ムーア同胞団の生き残りを捕虜とするも、ア・バオア・クー攻防戦において乗艦が撃沈され、自身は部下や鹵獲したFAガンダムと共に脱出する。
第2部では将軍を名乗り、地球でリビング・デッド師団の生き残りも含めたジオン残党軍の指揮をしている。RPDとガンダムのデータをもって連邦への反攻作戦を企てており、南洋同盟に囲われているセクストン技師とRPDのデータを奪還すべく、ダリルたちを地球に降下させる。大戦中に多量の宇宙放射線被曝を受けて余命が長くない事を悟っており、サイコ・ザクの奪還とジオン再興に執念を燃やしている。
この頃は海底拠点であるドロス級を本拠地として活動していたが、後にダリル達が離反した際にドロス級は爆破され、拠点と多数の協力者・戦力を失わされてしまう。残存戦力を率いて逃走兵達を追うものの、ダリルの返り討ちに会い、恩を仇で返される結果となった。
ビリー・ヒッカム
声 - 逢坂良太
ア・バオア・クー攻防戦でサイコミュ高機動試験用ザクに搭乗していたパイロット。男性。階級は少尉。好き嫌いが多く、オニオンが苦手。愛煙家。
第2部ではダリルの同僚として登場。部下であるセバスチャンからはNTとして慕われているが、ア・バオア・クー攻防戦でサイコミュ兵器を扱えておらず、自身は「FAガンダムを倒したダリルこそが真のエースパイロットでありNTである」と言及している。それを見極めるために敢えて苦境のダリルに手を貸さないなどの行動を取るが、その苦境を切り抜けた後は強い信頼を寄せる。それだけにダリルの離反には反発していたが、その礎となる決意をして南洋同盟入りする。タール火山基地での戦闘でセバスチャンと自機を失うが、駆け付けたカウフマンに救出される。宇宙へ上がる過程で同道した難民を乗せたロシナンテ号をサイド6に送り届けるために唯一残されたザニーで連邦軍のタイコンデロガ隊と戦う。寸でのところでロシナンテ号を救出したダリルと合流、改めて彼と共に戦うことを誓う宣言をした。この際には長らく前に垂らしていた顔を隠していた髪を整えて顔を露わにした髪型にしている。マイトレーヤ作戦ではソーラ・レイの閃光を直視してしまい失明。第4部では「ビリー・スコット」と名を変えて投資コンサルタントとして活動し大富豪となる。外伝「ひまわり」で想いを交わし合ったジャニスと結婚。自身の領有する島に寄宿学校の体でニュータイプの子供たちを守る場所を作ろうとしている。
アニメ版ではサイコミュ兵器を扱っていたり、敵機を予見するなどニュータイプ能力があるような描写が存在する。
セバスチャン・モース
声 - 上田燿司
ビリーの部下。男性。大戦前は大学で教鞭をとっていた。
ビリーへは部下というよりは従者に近い態度で接しており、ビリーこそがニュータイプであると見ている。
ニュータイプの持つ精神感応を体験させてくれた本物のニュータイプたるレヴァン・フウに陶酔し、ビリーより先に離反し南洋同盟入りを表明することになる。
タール島火山基地の戦闘では、基地に侵入してきたアトラスガンダムをビリーと共に迎撃するが、ビリーの機体を盾にされて撃破され戦死した。
ペトロ・ガルシア
声 - 青山穣
ジオン軍諜報部に所属。階級は軍曹。南洋同盟のサイコ・ザク製造工場を発見するためダリル達に協力する。
ダリルが離反し南洋同盟に向かう際にも同行していたが、スパイするつもりという魂胆を見抜かれてか放逐される。しかし放逐された者たちはジオン残党軍から裏切り者扱いとなり行き場が無くなったため、ジャニスやヨハン・ガレと共にダリル達に合流する。
マイトレーヤ作戦では、後方支援役として活動し生き延びる。第4部では、戦後生き残った仲間たちの(不都合な)履歴を消去しながらフリーのエージェントをしている。ガレが買い取ったダリルの義手をビリーたちに届けた。
ヨハン・ガレ
ア・バオア・クー防衛戦では基地内で防衛隊を指揮していたが、敗色が見えると部下たちを見捨てていち早く逃走。そのため戦後は将軍から中佐へ降格させられ、ダリル達RPD奪取部隊の指揮官になっている。
上層部のサイコ・ザク探索が虱潰しなことを利して、自分の仏像などのコレクションを増やすだけのために偽情報を流し、無関係とわかっている寺院を部隊で襲撃。虐殺と略奪を行うなど、ジオン残党軍の腐敗を象徴する人物。リグからフィッシャー達が逃走する際、部隊の拠点としていたゾックをアトラスガンダムと遭遇させられるが、逃げ切った模様。ダリルが離反した際ゾックを占領され、他の兵士共々放逐された、ジオン残党軍からも裏切り者扱いとなり、ダリルと合流した際に自身のかき集めたお宝と共に宇宙に上がる協力をする条件で共同戦線を張る。
このように人格的にはけして褒められる人物ではないが、愛人や副官とは降格・放逐後も共に行動している。降格したと言っても残党軍内部でのことで、旧公国軍でも将官クラスにしか与えられないアクセスキー「ゴールドパス[注 6]」を所有している。
マイトレーヤ作戦では、後方支援役として活動し生き延びる。第4部では、戦後古美術商に転身してかなり稼いでいるようで、海上都市リグの海底から回収されたダリルの義手を損得抜きで買いとった。
グレゴリー・ロマーノフ、フリオ・サワディー
スパルタンに対して軌道上からコムサイによる特攻を命じられるが、アトラスガンダムに撃破される。
ルウムやソロモンで手足を失った傷痍軍人[注 7]。終戦時の混乱で後方にも送られるタイミングを逸し、残党軍内でも役立たずと持て余されていたところを指名された。体の良い厄介払いであり、作戦中は愚痴をこぼしながらも陽気にしていたが、最後には「クソッタレの上官め!!軍人共はみんな地獄に堕ちろぉ!!」「ジオンも連邦も滅びちまえぇ!!」という本音を吐露していた。

南洋同盟

レヴァン・フウ
声 - 井坂瞳
南洋同盟の指導者。僧兵たちからは「僧正」と呼ばれ、僧兵が戦死する際には名を叫ぶなど、南洋同盟内でのカリスマ性は高い。
ア・バオア・クー戦前後に連邦軍の依頼を受けて南洋同盟の掃海艇を率い、ジオン、連邦両軍の残骸、遺体の回収と遺体の供養を行っていた中で、J・J・セクストンの乗る脱出ポッドを回収。セクストンが持っていたデータから、リユース・P・デバイスに興味を抱く。
連邦の実験施設にて12歳の頃より15年間に渡り、さまざまな実験の被験体となり特殊な感応能力を引き出された強化人間であり、その際、実験の指揮をとっていたのはモニカであった。実験中に脳にダメージを受けており、余命1年と宣告されている。
喋ることはできないが、「端末」とも言われるニュータイプ感応波を受信できる人にならば、イメージを送り声や映像を見せることができる。これは非常に離れていても機械などを必要ともせず通じるため、南洋同盟の命令系統をダリル達が探索しても判明せず、スパルタン内のスパイも誰か判然としなかった。また様々な人間に感応体験をさせることで、帰順させることに成功している[注 8]
一年戦争中に鹵獲したエルメスビットから得られたサイコミュデバイスの技術を解析して作成したマイクロマシンで脳のダメージを常に修復する事により延命しており、話す事が出来ないのはその機能を維持する為だった。宇宙で作戦指揮を執るため、その機能をRPDで代替してカーラに自身の肉体の維持を任せていたが、マイトレーヤ作戦の最中に自身の能力含めた乗っ取りに遭うが、ソーラ・レイ発射時にカーラの制御を離れた瞬間、最後の力でサイコ・ザクを止めたがカーラに射殺される。
チャウ・ミン
声 - 高橋李依
南洋同盟のMSパイロットである少年。搭乗機はグフ。スパルタンへ突入した僧兵達からは「チャウ・ミン律師」と呼ばれている。
クローディアを「比丘尼様」と呼び慕っており、元戦災孤児でクローディアに拾われたと見られる。スパルタンへの襲撃に加わり撤退。タール火山基地防衛戦にも参加。本隊と合流まではダリルたちと行動し、艇の操縦などを担当。マイトレーヤ作戦ではガルバルディαに登場して参加。ソーラ・レイ照射に際しジム・カスタムの張ったバリュートの影に入り、機体は大破するも生き延びる。
第4部では、ジム・カスタムのパイロットであったリチャード・シムズに救助され捕虜として拘留される。当初は釈放されるため意図的に模範囚を装っていたが、観察官となったリチャードとの交流を経て数年後に釈放[注 9]。拘留中に覚えたシャンチー(象棋、東アジア式将棋)の棋士としてタイトルを獲得。戦争孤児だった自分を救ったクローディア、兵士だった自分を救ったリチャードに感謝して新たな人生を歩み始める。
グェン・サップ・ハニガ
タール基地の総代で、小柄な老人。スパルタン襲撃前に、レヴァンへ自分たちに構わないようにと残留することを伝える。
ドニー・ラウ
タール基地の僧兵頭。役職は僧都。元ジオン兵で、アフリカ戦線で戦車長をつとめた。スパルタンとの戦闘ではクローディアと指揮管制室に詰めていたが、突入部隊からクローディアを救出。クローディアと共にザクタンクでダリルを援護するが、アトラスガンダムに撃破され戦死した。
基地防衛のために派遣されたチャウ・ミンたち少年兵のために食糧庫を解放して御馳走を用意した。
フィリップ・カウフマン
声 - 黒田崇矢
ジオン公国軍残党。階級は少佐。マッド・アングラー級を母艦とするシーホース部隊の隊長。MSパイロットでもありゴッグに搭乗し出撃することもある。戦時中に連邦軍の空襲で産まれたばかりの我が子を失っており任務外の時間は酒に溺れていることが多い。作戦時には、それを承知している部下にアルコール分解処置されている。
連邦に強い憎悪を持っておりスパルタンに攻撃をしかけ、ビアンカのガンキャノン・アクアと相討ちとなるが、自身の脱出には成功する。
実はフィリップを始めとするシーホース部隊全員が南洋同盟に帰順していた。クローディア捕獲を機に、帰順したダリル達や他のシンパと共に蜂起。ジオン残党軍を壊滅させてタール火山基地に入る。重要人物を脱出させて味方と合流した後、指揮権を委譲し自らは部下2名と共に火山島基地に戻る。結局、戦いには間に合わずドミトリーやビリーを救助して脱出。補給ポイントにてMSを爆破処理して宇宙に上がる方策を求めて活動を開始する。
難民と共に宇宙へ上がり、難民を受け入れているサイド6へ向かうが、暗礁宙域からサイド6との間を連邦軍にマークされる。ベルガミノ商会から戦力としてかき集めたMSと引き換えに加速用ブースターを購入しギリギリの突入作戦を敢行するも、あわや撃墜される寸前に駆け付けたダリルに救助され、難民をサイド6に下ろして合流した。
マイトレーヤ作戦に参加するも生き残り、南洋同盟に帰還。レヴァン・フウを祀った「レヴァン教」を起こし法主と呼ばれる指導者となる。
ビビ・ベンソン
元ジオン軍人の潜水艇乗り。傷痍軍人でありすべてが四肢が義手義足。凄腕のハッカーだが両脚が不自由な息子アレックスを持ち、生活費のためにリグで娼婦をしており、フィッシャーと身体を重ねる。スパルタンがリグを攻撃した際に、レヴァン・フウにサイコ・ザクのパイロットの1人として選ばれ、フィッシャーと共に南洋同盟に加わる。
サイコ・ザクパイロット候補と共に先行して宇宙に上がっており、MS隊「ベンソン・ファミリー」としてガルバルディαに乗って打ち上げられたサイコ・ザク回収作業の護衛任務に就く。既に四肢全てが義肢だったため、他のパイロットを教導する隊長職(律師)に就いている。
サイコ・ザク受領後は、サンダーボルト宙域の廃棄コロニーでサイド3攻略のための訓練を重ねていたが、スパルタン隊の襲撃を受け、イオとリリーの操るパーフェクト・ジオングに敗れて戦死する。
ハンク、ボリス、マシュー、エイプリル
水上都市リグにてレヴァン・フウ僧正の呼びかけに応えたサイコ・ザクパイロット候補。フィッシャー達と共にリグから脱走。先行して宇宙に上がり、MS隊「ベンソン・ファミリー」としてサイコ・ザクを回収する作業の護衛任務に就く。もともとは一部のみ義肢であり、腕脚全てを義肢に替えて間もなかったため、ザイコ・ザク受領前は慣熟訓練も兼ねてノーマルシステムのMS(旧ザクとザクII)で実戦訓練していた。サイコ・ザク受領後は、分散した拠点でサイコ・ザクへの慣熟とサイド3攻略のための訓練を重ねている。
ハンクとエイプリルはビビと同じ廃棄コロニーで訓練していたが、スパルタン隊の襲撃を受け、トラスト部隊に陽動されているうちに誘導された廃棄コロニー同士の衝突に巻き込まれ、脱出しようとした所をパーフェクト・ジオングに撃破されて戦死した。
ボリスとマシューはマイトレーヤ作戦に参加。フィッシャーと共に補給のため母艦に戻り、機体を離れて休憩していたため、カーラの仕掛けた乗っ取りを免れる。作戦後は自らのサイコ・ザクを持ち帰り、レヴァン教の幹部となる。
彼らサイコ・ザクパイロットの家族は南洋宗によって保護されており、ビビの息子であるアレックスやハンクの娘といった未成年は学校にも通っている。
キム・ラウ
ビビたちサイコ・ザクパイロットとして選ばれた者たちを迎えに来た南洋宗の僧侶。追撃部隊との戦闘に突入した際には音楽代わりにお経を掛けようとするなど、ズレたところもある。先行して宇宙に上がり、打ち上げられてきたサイコ・ザク回収の指揮を執る。
マイトレーヤ作戦ではソーラ・レイ管制室の占拠を指揮したが、僧正の死に気付かずカーラにコントロールを渡してしまった。

アナハイム・エレクトロニクス→タイタンズ

アンディー・ウエリントン
アナハイム・エレクトロニクスの執行役員で「卿」の称号付きで呼ばれている他、「月の支配者」などとも呼ばれている。モニカ参謀と協力してサンダーボルト作戦を計画。アトラスガンダム製造などの支援も行っている。
かつて行われた人類初の木星へのヘリウム3大量採取ミッションのクルーの一人であり、そのコマンダーのオットー・フレミングを技術者として補佐し、信頼しあえた親友であった。その旅により超越的な視野を持つようになり、オットーと共に人類の未来のため、様々な種や産業遺産の保護も含めたテラリウム、将来の地球再生・宇宙進出を託したタイムカプセルとしてもフォン・ブラウン市を構築。また一年戦争を起こし多数の人々を虐殺した人類に絶望しつつも、希望の灯を守るため「人が平伏する巨人の力」として新型MSの開発を推進する。しかし新型MSは実戦投入まで5,6年かかるため、現状ではパーフェクトジオングしか対抗できないと、希望の灯と未来を破壊しようとするダリルへの対応をイオに依頼する。
サンダーボルト作戦に介入し、ミニ・コロニーレーザーにデータ偽装していた量産型ビグ・ザムで攻撃を行ったのち、月を中心とした新国家「タイタンズ」として独立宣言を行う。地球生命の保全を行うテラリウム計画のために独立を宣言したが、第4部では刻の間でフラナガン機関から救い出したランバートたちに感謝の言葉を伝えられたことで涙を流していた。
ランバート
アンディー・ウエリントンのセキュリティシステム。ウエリントンの周囲には浮遊する方錐型ユニットが常に3基、予備と思われる物も数10基存在しているが、量産型ビグ・ザムをコントロールしていた。実はフラナガン機関で量産され脳だけのユニット化されたクローン児で、ジオンのニュータイプ研究で犠牲となった彼らの脳みそが1基ずつ詰め込まれている。
戦後にジオンから地球連邦へ接収された彼らは「悍ましい研究の象徴」と言う理由で闇へ葬られる予定だったが、アナハイム・エレクトロニクスの執行役員であるアンディー・ウエリントンが地球連邦と交渉して引き取られ、アナハイムで引き取った彼自身も兵器である量産型ビグ・ザムの制御システムに彼らを組み込むことを決めてしまったが、内心では肉体の無い彼らをどうにか生かしてあげたいと言う思いと共に兵器に組み込んだことで深く心を痛めていた。
カリストと同様に内面はまだ子供だが、フラナガン機関という研究対象としか扱われない地獄から助け出してくれたアンディーに感謝の念を伝える。

民間人

DJナオミ
連邦、ジオン、どちらの陣営にも属さない海賊放送局・サンダーボルト放送局(ステーション)のDJ。受信機から流れる声のみで登場。Web外伝にも同様に声のみ登場する。
何度か放送拠点が発覚して軍から攻撃を受けているようだが、かまわずに放送を続けている。
キャシー・フレミング
イオの姉で、フレミングインダストリーの社長。
ゼネコンであるフレミング社がコロニー復興景気に乗っていることもあり、やり手の社長という評価を得ている。自殺した父を祭り上げるなど、政治手腕と野心が豊富。イオに家族としての愛情はなく、「ムーアの英雄」と宣伝して政治的に利用しようとするが、イオの恫喝込みの前線配備願いに「戦死時にはイオが保有するフレミング社の株式を譲る」という遺言を条件として提示する。
ランディ・ペール
クローディアの兄。クローディアを悼む様子もないなど、軽薄な性格。また仮病で兵役逃れをしており、イオやキャシーには「玉なし野郎」と呼ばれている。
イオが所有していたフレミング社の株式の一部を譲渡されて、筆頭株主のキャシーに次ぐ大株主になった。キャシーの項の「イオの恫喝」とは、この株式譲渡に加えてさらに残りの保有株を譲られるとランディが筆頭株主となり、フレミング社が乗っ取られることである。
ペール家もサイド4における大企業のひとつだが、娯楽産業が中心だったために一年戦争では物資を削られて営業活動も規制が厳しくなり、打撃を受けていた。それゆえ、フレミング社の経営に参画することは自社の立て直しに非常に重要かつ魅力的な案件である。

外伝の登場人物

「砂鼠ショーン」の登場人物

モニカ・エル・ビアンキ
「砂漠の鷹旅団」に撃墜されたGアーマー内のガンダムに搭乗していた、地球連邦軍の女性パイロット。左足は、リビング・デッド師団の面々よりも旧式とうかがえる義足になっている[注 10]。当初は撃墜時の衝撃によって気絶していたが、「砂鼠」と「砂漠の鷹旅団」の激戦中に目を覚まし、ガンダムでビッグトレーを狙撃して「砂鼠」を助ける。その後は駆け寄ってきたショーンたちに怯えて自決を考えるが、説得に応じて彼らと行動を共にする。
『砂漠の掟』では、「砂鼠」を離れて相棒のトト(後述)を連れた傭兵「ファルコン・モニカ」として登場し(モニカ曰く〈「砂鼠」には〉「関わると碌なことがない」とのこと)、ガンダムバウンサーを駆る。「ロレンツォ・ファミーリア」に襲撃されて壊滅した「ドレイク・ハンターズ」のもとへ現れ、全壊したデザート・ドムのそばで死の間際のパイロットから依頼を受ける。
ブッチ・ファミリーまたはブッチ・ブラザーズ(親分、ボウゴ、ミント)
「砂鼠」のメンバー。ショーンの雇い主である親分をはじめ豪快かつ金や女に目ざとい荒くれ者たちであるが、助けられた恩義を重んじて味方を見捨てない義理堅さも持ち合わせていたため、モニカが説得に応じる理由となった。なお、親分のブッチは8人の妻と32人の子供、ボウゴは3人の妻と7人の子供、ミントは6人の妻と15人の子供をそれぞれ持っており、戦後の地球人口の少なさと男女比の極端な偏りが彼らの台詞からうかがえるようになっている[注 11]
『砂漠の掟』ではブッチ・ファミリーを名乗り、ホバートラック「サンドラッド号」で商売を続けている。オークションに出されたビッグガンに価値を見出していないようで執着するショーンに呆れていたが、ロレンツォとの悶着に発展した際には助っ人に飛び込んでいる。
団長
「砂漠の鷹旅団」の団長。連邦軍に所属していながらモニカのGアーマーすら強奪対象と見なして撃墜する卑劣漢であるが、指揮官としての能力は高く、ビッグトレーで「砂鼠」を苦しめる。最後はモニカの陸戦型ガンダムにビッグトレーのブリッジごと撃たれ、死亡する。なお、ビッグトレー内でペットとして飼っていたは攻撃時に脱出し、「砂鼠」に拾われた後、『砂漠の掟』ではトトと呼ばれてモニカの相棒になっている。

「砂漠の掟」の登場人物

「ドレイク・ハンターズ」のパイロット
全壊したデザート・ドムのそばで満身創痍となって倒れていた、小太りの男性パイロット。ファルコン・モニカに、積荷のビッグガンを強奪した「ロレンツォ・ファミーリア」のこと、「砂鼠」の元締めであるイエン老師のこと、そして自分には妻が8人いることを伝え、息絶える。
ボス・ロレンツォ
「ロレンツォ・ファミーリア」のボス。乗馬鞭を持ち、部下のお仕置きに使う。「ドレイク・ハンターズ」の発見したビッグガンを強奪し、龍骨街・闇マーケットのオークションにかけるが、その事実をモニカによって暴露された結果、オークションの売り上げは没収されて「ドレイク・ハンターズ」の遺族へ渡ることになったうえ、ショーンの誤射(原因はモニカによる狙撃)によって自身のダブデは潰される。搭乗機はギャン。
イエン老師
龍骨街の顔役。街のルールを破った者には厳しく当たり、非を認めない者には「アッザム・リーダーの刑」で脅しをかける。

「男と女」の登場人物

アーネスト・ケリー
連邦政府内務省副長官。フレミング・インダストリー幹部でもある。政治家としては宇宙移民によって地球上の人口数が減ったことから、半ば放棄されている都市インフラの整備・更新を掲げている。オデッサの前線基地を現地視察中、ジオンによるゲリラ襲撃を受けて瀕死の重傷を負う。戦後、サイコ・ザクの探索のために設立されたスパルタン隊との繋ぎと監視役としてクリードに配属命令を受けるよう依頼する。
サンダーボルト作戦後、タイタンズ設立における連邦内の綱紀粛正を潜り抜け、内務省長官に就任。クリードに国防総省の軍事顧問着任を進めるが断られる。
サマンサ
アーネストの妻。アーネストの現地視察に同行する。クリードの元妻で、かつて転職したばかりの彼の不在中に子を死産したことが、離婚につながった。戦線を突破する過程でクリードとのわだかまりも和らいだようだが、戦後に起きたテロに巻き込まれて死亡した。
クリード大尉
ウクライナ南部オデッサ地方連邦軍前線基地配属のベテランの戦車兵。現在はガンタンクのドライバーを務める。サマンサの元夫で、ジオンによるゲリラ襲撃の際に成り行きからアーネスト夫妻を警護しつつ、敵中を突破しなければならなくなる。
傷ついたサマンサを受け止めきれず、ケンカ沙汰による収監を繰り返して離婚した後、逃げるように軍に入隊したことを自ら明かしている。
ソニア中尉
クリードのガンタンクに同乗した砲撃手担当の女性兵。ジオンの砲撃を受けた際には硬直してしまったり、クリードの指示で危機を脱した後には緊張が解けた途端に嘔吐してしまったりと、実戦での経験の浅さを覗かせる。

単発エピソードの登場人物

第1巻
「サンダーボルト放送局」
リチャード・シムズ
連邦軍ジムのパイロット。ザクの撃墜に成功したものの乗機の損傷で生命の危機に遭い、瀕死の相手の酸素ボンベを使って生き残るべきかの選択を迫られるが、無線から漏れ聞こえるサンダーボルト放送局のナンバーを聞き思いとどまる。バーンズと共にジオン側に救助されたのち捕虜となる。
本編にもジム・カスタムのパイロットとして登場しており、ソーラ・レイ照射によって大破したガルバルディαに搭乗したチャウ・ミンを救助、捕虜となった彼の保護観察官となり、数年間シャンチーを教えながら向かい合う。チャウ・ミンが釈放となったのちは退官し、子供向けのシャンチー教室を開いている。
バーンズ大尉
ジオン軍ザクパイロット。リチャードに撃墜されて瀕死の重傷を負うが、結果的に彼に助けられる。捕虜となったリチャードに恩を感じ何かと便宜を図ってシャンチーも教えた。
「ラストダンスは君と」
トーマス
ルナツー配属のボール小隊のパイロット。マーガレットという恋人がいる。サンダーボルト放送局のリスナーで受信状態を良くしようと愛機の120ミリ砲にアンテナを着けている。受信状態が乱れたのを気にして持ち場を離れるが、そこで偶然ザクを発見して撃破に成功する。
ピーターソン、パーカー
トーマスと同じボール小隊のパイロットたち。
「Rescue me」
ロバート・ヨウ軍曹
戦時協定に基づき両軍の救助を行っている、ジオン公国軍特別救助隊・救助船ブレーメン号(ガトル)の船長。開戦前は警察官だった。警察官の市民を守るということに誇りを持ち続け、戦争だから殺していいということに馴染めなかったため、特別救助隊に志願した。
ライカ・ホプキンス
ブレーメン号のクルー。18歳。出征前は電気配線職。
アビシニアン・ルディー中尉
ブレーメン号に救助された連邦軍女性通信士官。ウェールズ出身で出征前は理髪師だった。
「落ち武者狩りのジムキャノン」[12][13]パイロット
戦時協定を無視してジオン軍救助船ばかりを狙う、ジムキャノンのパイロット。自分の行為が被害の拡大阻止に役立つ旨をうそぶき、自己正当化に固執する殺人狂と化している。ブレーメン号についても追い詰めるが、一丸となった面々の奇策によって撃墜された後、狙った救助船に救われて連邦軍MPに連行される。「(ジオンに救助なんてされたら)誇りある連邦軍人ならば、とっくに自決しているはず」と言っていたが、それが自分になると実行しなかった。
「レナードの帰還」
レナード・カミンガム上等兵
ジオン軍兵士。幼い頃に父親を亡くして母親の女手一つで育てられ、進学したデギン大学ではスピードスケートの学生チャンピオンにまで上り詰めた。戦闘中に乗艦の撃沈により宇宙空間に放り出され、漂流していたザク・マシンガンに流れ着く。丁度ジオン艦が通りがかったが航路から外れていたため放置されかかる。そこでザク・マシンガンのトリガーを身体で直に操作して発砲、ロープで接続していたマガジンを空にして射出させ、航路上に出たことで無事に救出される。
第2巻
「盾」
アリシア
声 - 石原夏織
カールの彼女でムーア同胞団学徒兵[注 12]。搭乗機はジムキャノン。イオ・フレミングのフルアーマーガンダムの文字通り消耗品の盾として、同胞と共に出撃する。激戦の中で被弾するも生還し、本編のア・バオア・クー戦ではガンダムヘッド部隊に編入された。
第2部では曹長。スパルタンのMS部隊に編入され、スナイパーとしてジム改陸戦型に乗っている。イオに対する誤解を持ち続けており、イオがビアンカにスタンドプレーを突っ込まれる姿を見てニヤニヤしていた。タール島火山基地の戦闘では基地入り口のある地点に降下したが、ダリルのサイコ・ザクによって機体が大破するも生き延びる。
第3部では戦死したマーカスに代わって「トラスト部隊」に所属。連邦軍仕様のゲルググに搭乗。サンダーボルト作戦を生き延び、第4部ではタイタンズの一員としてアナハイム社の最新型MSであるガンダムMk-IIに搭乗。
カール
ムーア同胞団学徒兵。搭乗機はジム。アリシアの彼氏で互いの立体画像を記録したリストコムを交換している。激戦中に被弾し、アリシアの目の前で乗機ごと爆散する。第2部ではコーネリアスの私物に残っていた「出撃直前に撮影した画像」がアリシアに譲られている。
「サバイバー」
ドミトリー・ウスチノフ軍曹
声 - 伊原正明
陥落したソロモンから撤退中のムサイ艦所属の旧ザク搭乗パイロット。当時はまだ新人のデッキ作業員だったダリル伍長と共に救助者たちを収容するため、修理中のMSや補給用のパーツを廃棄していたところを、ジムの部隊に強襲される。味方と敵に挟まれる宙域へ流されるという不運も重なり、ダリル搭乗の旧ザクの傍らで当人は何もできなかったが、ダリルが廃棄途中の残弾3発のMS用ライフルでジム4機を撃墜したことにより、難を逃れる。その後リビングデッド師団でメカニックをしており、師団壊滅後もダリルと行動を共にする。戦後はオーストラリアのダリル小隊で、ダリル専任の整備班を纏めており、撃墜王になったダリル少尉の当時の出来事をたびたび自慢げに語っている。
第2部ではダリルの南洋同盟入りに際しても付いて行くことを表明しており、ダリルを息子同然に思っていることを明かした。タール火山基地ではサイコ・ザクの整備やマーク2の組み上げを担当。イオと戦うダリルの許へサイコ・ザクを届け、義肢が使えないダリルを庇って負傷する。
マイトレーヤ作戦では、ビグ・ザムにてメカニックをまとめ、捕虜となったビアンカをビグ・ザムクルーから庇うも、守り切れないかもしれないと自決用の手榴弾を渡したが、フィッシャーからカーラの裏切りを知らされるもそれを否定し、フィッシャーによって銃殺された。
「死ぬにはいい日だ」
ジャニス・ハラウェイ
声 - Lynn
セイレーン艦隊の斥候部隊チームβ所属、強行偵察型ザクの女性パイロット。イオのフルアーマーガンダムとダリルのサイコ・ザクの決戦に遭遇する。デブリの多いサンダーボルト宙域でのレーザー通信を成功させて連邦軍MS群の追撃を受けるも、サイコ・ザクが投棄したブースター付きプロペラントタンクを使用し、ケイトと共に戦線離脱に成功する。リアリストであり、戦闘中に音楽を聴いていた2機のMSのパイロットに戦慄する。
第2部ではジオン軍残党に所属しており、階級は曹長。高高度偵察隊としてケイトと共にルッグンで哨戒を行っていた。その後、南洋同盟の洋上の都市・リグに先行で潜入し、ダリル一行を手引きする。ダリルが南洋同盟に走った際には、同調しなかった兵と共に放逐されるが、ジオン軍残党からも裏切り者扱いされる。のち、ペトロと共にダリルと合流する。
マイトレーヤ作戦を生き延びる。第4部では、5巻収録の『ひまわり』で想いを交わし合ったビリーと結婚、「スコット夫人」と呼ばれている。
ケイト・ヨン曹長
声 - 木村珠莉
セイレーン艦隊の斥候部隊チームβ所属、ザク・フリッパーの女性パイロット。フルアーマーガンダムと渡り合うサイコ・ザクの戦いに感動し、ジャニスに艦隊に戦闘の記録を伝えるためのレーザー通信を強行させる。ジャニスと比して思想先行型で無茶を言うことが多い。
第2部ではジャニスと共にルッグンで哨戒を行っていた。その後は諜報部に異動したが、5巻収録の『ひまわり』で他のジオン残党勢力との奪い合いとなった情報を得るカギとなるVIPパスを巡る戦闘で致命傷を負い、ガルシアにパスを託した後、自爆して果てた。
「さよなら月曜日」
この回はキャラクターの描き方が違い、ライトコメディ的な雰囲気になっている。
テッド
ウィリーの父親。レーダー研究者だったが、ミノフスキー粒子 全盛のため、研究は半ば中断している。現在は製造工場から港の補給艦までMSを運搬する作業員として務めていた。温和な性格であり、人が良過ぎるあまり本来なら妻の浮気により慰謝料を請求できる立場にも関わらず財産分与に応じている為、心配した同僚に叱責されるほどである。元々予備役軍人だったため召集令状によってジオン軍宇宙軍に配属される[注 13]
ウィリー
テッドの息子。キャサリンに預けられる。「お邪魔虫になる」と、母のもとに行くことや父のデートに同行するのを断るこまっしゃくれたところもあるが、実は甘えん坊。
アーノルド
ウィリーのペットの犬。ナンシーに預けられる。
キャサリン
1年前に離婚したテッドの元妻でウィリーの母親。仕事も出来て稼ぎも良いキャリアウーマンであるが、元来浮気性で本来ならばテッドに慰謝料を請求されるような立場にあるにも関わらず財産分与を請求し、さらに離婚した1年前よりもコロニーの地価が高騰していたため、土地と建物の現在の査定額に合わせて分与額の見直しを要求するなど非常に図々しい性格をしている。すでに次の彼がおり、口では息子を心配するそぶりを見せているが実際にはウィリーへの愛情は薄い。
ナンシー
テッドの同僚で、製造工場の事務員をしている。テッドに好意を抱いており、彼とウィリーを共に食事に誘っている。その後アーノルドと車を預かることとなり、兵役に就くテッドをアーノルドとともに見送る。
第4巻
「戦闘糧食」
ウェンディ
パトロール艦隊「ソードフィッシュ」に所属するサラミス級の調理スタッフ。戦場で死と隣り合わせの兵たちに1日3回の食事を通して生きる意欲を与えようと作る手作りレーションは艦隊でも人気が高い。本作ではいなり寿司弁当を作成し、配布した。
ファレル艦長
サラミス級の艦長。
「The color of memories」
ザクIIパイロット
スナイパー部隊リビングデッド師団所属の左目眼帯のビッグ・ガン装備ザクIIパイロット。防衛エリア814での当直中、同任務に就いていた同僚のマーザとエミリオをジム・スナイパーカスタムによる狙撃でMSごと失うが、サンダーボルト宙域の放電と自分の眼帯のおかげで難を逃れて狙撃に成功し、ジム・スナイパーカスタムを撃破する。
本エピソードはザクIIパイロットのモノローグを中心に進むことから名前は不明であるが、外見は本編のキース・マイヤーズに似ている。また、第17集付録のキャラクターブックにあるキースと関係を持った女性の記載から、このパイロットはキースであることが示唆されている。
第5巻
「成層圏スプリンターズ」
デズモント・ディアス少尉、マーカス・ライト少尉、オルフェ・ジュマ少尉
地球軌道防衛を担うセイバーフィッシュ隊のパイロット。
ナタリア中尉
地球軌道防衛を担うセイバーフィッシュ隊指揮官。元グラビアモデル。
「ひまわり」
ベラ・ファミガ少佐
ジオン残党・キシリア派を率いる女傑。ガルシアとは兵学校の同期生。美術商を隠れ蓑にフォン・ブラウン市に潜入する。
カリーナ・カブル中尉
通称「キシリアの毒針」と呼ばれるMSパイロット。
クリーガー大佐
元ソロモン守備隊。ドズル派の重鎮。
ハインツ・リューマン
デギン派の元公国事務官。火星にまで逃げた残党を支援している。

用語

ムーア同胞団
一年戦争最初期に壊滅したサイド4「ムーア」の戦災難民で組織された一団、および「ムーア」難民からの志願兵によって構成される部隊。「ムーア」の再建を悲願とし、連邦軍への貢献度を誇示するため、過酷な「サンダーボルト宙域」奪還作戦に艦隊を派遣する[9]。部隊の作戦立案と物資、兵員の調達は、同胞団上層部によって行われている。
ガンダムタイプのMSを調達できるほどの資金力を持ち、ムーア政権首長の息子であるイオが華々しく戦死して連邦への貢献の象徴となることを期待し、彼をガンダムのパイロットに指名した。
戦力は空母ビーハイヴを中心にマゼラン級が2隻、サラミス級が4隻から5隻。MSはジムやボールを多数有するが、戦果を焦る上層部に応えた稚拙で拙速な戦術を取ることから損耗率が高く、パイロットではイオが最高階級となる。終盤の戦力補充でガンキャノンやジムキャノンも多数加わるが、そのパイロットは学徒動員同然であったり、リビング・デッド師団に艦隊で奇襲しても大した戦果を挙げられないなど、練度にはかなり問題がある。
リビング・デッド師団を壊滅寸前まで追い込むも、サイコ・ザク1機に艦隊は全滅させられる。脱出したランチも空母ドライド・フィッシュに乗り込むしかない状況となり、それも大破して結局はジオン軍のセイレーン師団に回収され、ほとんどが捕虜となる。その後、ア・バオア・クー戦の混乱に乗じた形でイオを筆頭として脱出に成功し、終戦を迎える。
第2部ではフレミング財団が中心となってサイド4のコロニー再建が進められるなか、RPDを奪取しようと「サンダーボルト作戦」を敢行し、かつての同胞団の実戦部隊に所属していた隊員がスパルタン隊として引き続き参加している。また、フレミング財団はイオがスパルタン隊に参加するための専用MS「アトラスガンダム」の開発に資金を援助している。
リビング・デッド師団
ジオン軍のMS部隊。過去の戦闘によって身体の一部が欠損し、義手や義足などによってサイボーグ化された隊員で構成されている。サンダーボルト宙域を防衛しているが、リユース・P・デバイスの開発・実証試験部隊という側面もある。
戦力はパプア級ドライド・フィッシュを中心にムサイ級が数隻だが、MSは数機程度と少ない。しかし、サンダーボルト宙域の残骸の多さを利用した、ビッグ・ガンによる待ち伏せ狙撃戦術で連邦軍の侵攻部隊を撃退し続けていた。それもフルアーマー・ガンダムによって崩され、サイコ・ザクによる乾坤一擲の作戦もムーア同胞団と刺し違える格好となり、ほぼ全滅する。セイレーン師団に回収された残存兵力は、兵員のみで5パーセント程度である。
第2部では、ガンダムを倒した部隊としてジオン残党軍からはダリルと共に英雄視されている。
リユース・P・デバイス(リユース・サイコ・デバイス、RPD)
パイロットの義手や義足などを通し、脳の思考によるMSの操作を可能にした技術。脳が本来の手足を動かそうとする信号を、そのままMSの動作に変換できる。装着している義手や義足の動作もある程度は可能で、データバックアップの機能も有する。
本来、MSの操縦には熟練が必要であるが、この技術ならば文字どおり自分の手足のように、新兵や不慣れな機動でも熟練兵以上に動かせる。ただし、その手足が義手や義足でないと有効にならないため、有効性が立証された暁には多数の兵士の健全な手足が切断されることになると、フィッシャーは危惧していた。
研究施設のあったドライド・フィッシュとRPDを搭載したサイコ・ザクは破壊され、開発者のカーラは精神に重大なダメージを負い、主な開発データと能力は失われる。残っているのは、ダリルの義肢に残されたデータとセクストンが持ち出した開発データだけとなる。
第2部ではセクストンが南洋同盟で復活させるべく開発した強力な戦術兵器として、南洋同盟・連邦軍・ジオン残党軍から重要視されている。その脅威をモニカ参謀は「第二次世界大戦後に連合国が取り合った、ドイツのロケット技術」に例えた。
サンダーボルト宙域
一週間戦争で破壊されたサイド4「ムーア」が存在した宙域。コロニー残骸が密集し、帯電した残骸から頻繁に雷のような放電現象が発生することから、この通称が付いた。
ア・バオア・クーへの補給路でもあり、一年戦争中は連邦軍による攻略が迫る状況下にあるため、双方の軍にとって重要度が増している。
サンダーボルト放送局(サンダーボルト ステーション)
戦争による検閲を逃れ、検閲外の音楽を流す海賊ラジオ局。サンダーボルト宙域の放電現象を利用して放送している[14]。リクエストにも応え、ジャンルを問わず放送している。
ジャイアント・ステップス
作中でイオが聴いていたジャズ曲の1つ、もしくはアルバム名。また、第2部でビアンカがイオに一緒に演奏を約束した楽曲。
複雑に変化するコード進行と、♩=240を超えるハイテンポでの音数の多いサックス・プレイが特徴である。
砂鼠(すなねずみ)
砂漠地帯で活動するジャンク屋の俗称。通常のジャンク屋と同様に放棄されたMSや各種機材から再利用可能な物を回収するだけでなく、機体内部に遺されていた軍需物資(主に日用品だが、酒類やタバコ、アイスクリームなどといった嗜好品も需要が高い)も回収してマーケットに卸したり直接売買している。
獲物の優先権は「早いもの勝ち」というのが不文律だが、時折ルールを無視して獲物を強奪する者も存在する。また、同業者でなくとも強奪目的の盗賊団と遭遇することも多いため、作業員を兼ねた護衛役(連邦側・ジオン軍問わず元軍人が多い)を雇っているほか、自衛目的の武装も行っている。
「砂漠の掟」の各話扉には砂鼠たちが描かれており、用心棒が戦闘を考慮して純正品を中心に改造した機体であるのに対し、作業用の機体は使えるパーツを組み合わせて使用している様子がわかる。
砂漠の鷹旅団
一年戦争終結後、腐敗のあまり地球の砂漠で強盗にまで落ちぶれた連邦軍の一団。ビッグトレーにガンタンク2機という武装の充実ぶりと、友軍兵器すら獲物としか見ていない残虐さのため、砂鼠から恐れられている。ブッチの台詞によると、腐敗した連邦軍上層部とつながりがあり、強盗行為はもみ消され、表沙汰になっていないとのこと。
南洋同盟
公的には自治権を持った連邦の一員であるが、一年戦争終結後、疲弊した連邦からの分離独立を掲げて仏教を国教とした宗教国家の建設を掲げる。中央アジアのブータンを中心として極東から中東およびインド洋に至る広範な地域を傘下に収め、独自にMSを開発する、連邦の最新型量産MSを配備できるほどの豊富な技術力や資金力を有する。なお、各地の仏教様式もそのまま取り込んでいるようで、寒冷な地域などは袈裟(僧衣)の下に着物を着ている。
一年戦争中は連邦の一員としてジオン公国軍と戦闘していたが、一年戦争終結でジオン公国が降伏してジオン共和国に移行すると、今度は連邦からの独立を阻む地球連邦軍と戦うことになる。また、一年戦争中は南洋宗としてア・バオア・クー周辺宙域で連邦軍から命じられた戦死者の遺体回収と火葬追悼を行う一方、連邦・ジオン双方の廃棄MSの回収や生存者からの技術供与によって戦力を拡充していた。
広範な国土・制海域に加えて豊富な資金を有するうえ、国民の9割が信者であり、死を恐れない僧兵という強固な体制を誇る。また、一年戦争によって生じた難民を多数受け入れており、その中には疾病軍人も含まれている。
ザニーなどの旧式MSが多く戦術も稚拙だが、ジム改陸戦型フロート装備といった独自開発の新型MSもある。また、MSを配備しているにもかかわらずミノフスキー粒子を散布しないので、電波によるレーダー索敵やミサイル攻撃や長距離攻撃が主たる戦法である。MS配備前の一年戦争初期における地球連邦軍の旧式戦法を踏襲し、ミノフスキー粒子を散布しない環境でのMS運用という宇宙世紀世界の常識を覆す(ミノフスキー粒子を散布して電波を攪乱し、長距離ミサイルや長距離艦砲などを無効化して接近戦に持ち込まなければ、MS本来の接近戦の性能を発揮できないため)戦法を行っている。
第4部では指導者レヴァン・フウ、ダリルとカーラを始めとした数々の優秀な兵士たちの戦死、ビグ・ザムとソーラ・レイの破壊されたことでマイトレーヤ作戦は頓挫、武装解除されて南洋同盟は連邦軍に進駐されることになった。
リグ
南洋同盟が構築した海上都市。核融合エネルギーの普及によって不要となった石油・ガスなどの洋上プラットフォームを多数連結し、都市としたもの。難民収容施設も兼ねるが、監視などはほぼ無く行動は自由であり、売春を含めた性風俗業すら行われるなど、かなり賑わった街でもある。身体の一部を欠損した旧公国軍の傷痍軍人も南洋同盟の手厚い福祉を目当てに集まっており、こうした者を対象にクローディアはサイコ・ザクのパイロット勧誘をおこなう。このため、ダリルたちはサイコ・ザクの情報を得るために潜入し、スパルタンも臨検を強行する。
スパルタンと交戦状態となるが、十数機のMSと小規模な歩兵しかいないこともあり、圧倒的な戦力差で制圧される。サイコ・ザクのパイロット候補を含む一団は辛うじて脱出に成功し、タール火山基地へ向かう。
タール火山基地
フィリピンのタール湖にある火山の内部に秘匿された基地。南洋同盟の本拠地でもあり、計34機に量産化されたサイコ・ザク マークⅡの製造工場がある。
火山の熱による発電機能と衛星からの探知の妨害機能を持つ天然の要塞で厚い地盤も複雑に入り組んだ施設は攻略が非常に困難らしい。熱源のおかげで地下にあるサイコ・ザク マークⅡの開発研究所と大量の戦力を連邦軍とジオン軍から隠すことに成功していた。
完成されたダリルのサイコ・ザク マークⅡに撃墜されたスパルタンの墜落によって基地自体が崩壊された。
マイトレーヤ作戦
レヴァン・フウ率いる南洋同盟がジオン共和国にあるソーラ・レイを奪取させ、月面上にあるアナハイム社とそのMS工場を壊滅させるために立案した作戦。
兵士たちの奮戦で作戦は達成目前だったが、カーラが突如の裏切りによって指導者レヴァン・フウは死亡、南洋同盟に占拠される前に連邦軍がソーラ・レイを予定外の第1射をさせられたことによってサイコ・ザク軍団を始めとした南洋同盟のMS部隊が全滅、新国家タイタンズの独立を宣言したアナハイム社の参戦によって第2射の軌道上が大きく沿られて月面上にあるアナハイム社とMS工場の壊滅することを失敗し、修理した核ミサイルを起動したことによって、ビグ・ザムとソーラ・レイは破壊されて計画は失敗に終わってしまった。
「マイトレーヤ」とは古代インド語で「慈悲から生まれた者」を意味され、弥勒菩薩の梵名でもあり、情け深い・慈悲心ある者と言う意味を持つ。
レヴァン教
マイトレーヤ作戦を生き延びて帰還した者たちを中心に南洋宗から分派した宗派。指導者はフィリップ・カウフマン法主。仏教という共通点はあるものの、レヴァン・フウ僧正を始めとした殉教者と称した者たちが祀られており、独自路線を進んでいる。祀られている中にはダリルやカーラなど戦犯扱いの人物もいるため、連邦軍のみならず南洋宗からも危険視されている。
龍骨街(りゅうこつがい)
とある砂漠に存在するオアシスの闇マーケット街。砂漠へ落下した際、地下水脈を貫いてオアシスを生じさせたスペースコロニー[注 14]の残骸が、横たわる龍の亡骸に似ていることから名づけられた。砂漠から発掘した連邦・ジオン両陣営のMSをはじめ、ありとあらゆる闇物資が売買されている。中立地帯であり、街中で揉めごとはご法度だが、砂鼠としてのルールに従わない者には制裁が行われる。元締はイエン老師。
タイタンズ
地球連邦軍の戦力では南洋同盟を阻止できないと判断したアナハイム・エレクトロニクスが連邦軍との協力を破棄。連邦軍から独立を宣言、連邦軍と南洋同盟に対して宣戦布告し、フォン・ブラウン市を中心として建国した独立国家。
月面都市の住民は多くがアナハイム社および系列企業社員であり、技術力・生産力維持のために軍人に回す余裕が無い。そのためサイド3のジオン共和国およびサイド4のムーア同胞団と同盟を結び、タイタンズは兵器と装備類、ジオン共和国とムーア同胞団は兵力を互いに融通し合うこととなる。
EUREKA(ユリーカ)
正式名称「Earth Unit Reconstruction Emergency Kinetic Army(地球連邦再建緊急機動軍)」。
ソーラ・レイを巡る戦いに際して連邦本部であるジャブローの動きの遅さに業を煮やした宇宙軍を中心とする軍人たちによって再編された組織。
タイタンズとして独立したアナハイム社から、新型機供給を受けられなくなったことに対する打開策として木星から戻って来たジュピトリス艦隊を受け入れる。

登場兵器

本作品に登場するモビルスーツ (MS) に共通する主な特徴として、機体の関節部分や連邦軍機のバックパック、ジオン軍機の動力パイプなどが防塵カバーで覆われていること(シーリング)が挙げられる。これは、スペースシャトルなどに使われているカナダアームの関節部分をイメージしてデザインされたものである[6]とのこと。また、バックパックなどに弾倉交換用や武装保持用のサブアームが付随していることが多いが、これはもはや人型である必要性を否定する存在であり[15]、本来はミノフスキー粒子散布下での目視による白兵戦用の人型機動兵器であるMSの根幹を揺るがす設定となっている。アニメ版ではこれらのMSは、放電現象が常に発生し、デブリが異常に多いサンダーボルト宙域に対応した仕様となっている。 また、水陸両用MSは原典で四肢の蛇腹状だった部分が、本作では球体関節を組み合わされたものにアレンジされており、外見が原典機と大きく異なっているなど、既存の宇宙世紀ガンダムシリーズと異なる独自設定が多岐にわたる。また、現実の技術進歩の影響も受けてモニター類に直接触れて操作するタッチパネル描写もある。

アニメ版では、原典に寄せる形で一部の機体の設定やデザインなどが変更されている。

地球連邦軍の兵器

第1部(連邦)

FA-78 フルアーマー・ガンダム
イオ・フレミングの乗機。カラーリングは濃い青と白。両腕にシールドを装備し、その裏に2連装ビームライフル(右腕)・ロケットランチャー(左腕)を装備。さらにサブアームには1枚ずつシールドを保持し、計4枚を装備して出撃する。上段左右にミサイルランチャーとビームキャノン、その間に予備のエネルギーパック数基を取り付けた大型バックパックを背負う[16]
増加装甲部は従来のMSV設定と同様着脱が可能であり、小型ミサイルを内蔵している。バックパックには、敵狙撃圏を一気に突破し敵MSを撃破すべくブースター兼プロペラントタンクが2基ついており、速力・行動範囲ともに高い。機動性についても高機動型ザクIIベースのサイコ・ザクと同等程度と、従来設定と違いかなり高い。このように攻撃力・攻撃手段・速力などが非常に強力で、イオの腕もあって多数の戦果を挙げる。
なお、右腕の2連装ビームライフルは、漫画版では長大なビームサーベルとしても使用可能であったが、OVA版ではそのような描写は無くなっている。
第1部の最終盤では、サンダーボルト宙域でリビング・デッド師団のMSと艦船をほぼ単騎で撃破するが、ダリルのサイコ・ザクとの戦闘で大破し行動不能となり、ジオン軍の援軍に鹵獲される。
第3部で戦後秘かに宇宙要塞で再生されていたことが明らかとなり、機体の装甲等がダリルの地上用サイコ・ザク マークIIから宇宙戦にも優れたパーフェクト・ガンダムへと換装するための流用パーツに使われる。
RGM-79 ジム
原典と異なりコア・ブロック・システムが採用されているが、デザインはRXシリーズのコア・ファイター方式ではなく、近年のプラモデルの設定に準じた脱出ポッド方式のコア・ポッドであり、脱出時には機体本体に折りたたまれた4基のスラスターで推進する。バックパックに2基のサブアームが取り付けられており、ガンダムと同タイプの盾を持って出撃するほか、メインアームが届かない部分に取り付けられた予備の武器や弾薬を取り出すために用いられる[17]
RGM-79/GH ガンダム・ヘッド
量産型ガンダム。ア・バオア・クーへの強行突入部隊のMSとして登場。頭部のほかはジムのままで、その頭部もガンダムの特徴であった額のブレードアンテナがない。アニメ版ではジムの発展型であると同時に、ガンダムの名声とジオンへの脅威にあやかったものであるとされる。
RB-79 ボール
左右のアームにマシンガンと着地用のソリが装着されている。また、トップの大砲がクレーンに換装された機体も登場する。作中では、帰艦したMSの収容や破損したジムの組み換えなど、作業用としての運用が目立つ。戦闘にも使用されているがイオには「棺桶」と評されており、従来の遠距離砲撃による支援ではなく、艦隊防護などが多く交戦距離もMSと大差ない。
RGC-80 ジム・キャノン
基本的にはジムと同じだが、右側のサブアームの代わりにキャノン砲を装備しているほか、側頭部や各部に追加装甲が取り付けられているうえ、バックパックのブースターが角型になっている。全体的なイメージやカラーリングは、MSVのジム・キャノンを踏襲したものとなっている[18]が、キャノン砲がバックパックに装備されていたり、右肩の切り欠け部がないなどの差異もある。
RX-77 ガンキャノン
デザインは基本的にオリジナルを踏襲しているが、キャノン砲はジムキャノン同様、機体本体ではなくバックパックに装備されている。サブアームはバックパック背面側に1基。頭部には追加装甲が増設されている[15]。原典機同様にコア・ブロック・システムに対応しているが、コアファイターは上記のジムと同型である。
従来設定よりはるかに量産化され、普及しているようであり、ムーア同胞団では新兵が乗っている機体も少数ながら存在する。
RX-75 ガンタンク
腕部が通常のマニピュレーターである、前後に長く全高を抑えたフォルムなど、『機動戦士ガンダムF91』に登場するガンタンクR-44や、『機動戦士ガンダムUC』に登場するロトの戦車形態に近いデザインとなっている。
兵員輸送能力があり、指揮車としても運用されている点もロトと同様。キャノン砲が従来の胴体側の肩ではなく、腕側の肩に装着されているのが特徴的(アニメでは肩に被さるようなデザインに変更)。コックピットは頭部だが、ガンナーとドライバーの2人乗り。
ア・バオア・クー戦では、フラナガン機関接収部隊の指揮機及び工作機として登場。前面に装備したユニットでシャッターを突き破ってこじ開け、完全武装の兵士20名近くを突入させた。
スパルタンにも3機配備されているのが確認されており、砲台としても運用されるのは従来設定と同様。
空母ビーハイヴ
ムーア同胞団の母艦。コロンブス級補給艦を2つ重ねたような形状である[9]
ただの輸送艦というわけではなく、4基装備した大型メガ粒子連装砲を用いて砲撃戦にも参加し、艦隊旗艦としての役割も持つ。
Gファイター
ア・バオア・クー攻防戦で登場。機体下部には、キャタピラ部分の代わりに大型ミサイル2発が装着されている。
FF-X7-Bst コア・ブースター
ア・バオア・クー攻防戦で登場。アニメ版からの変更点はほぼ無し。少なくとも4機が確認されている。
サラミス級巡洋艦
外伝では船体中央部に回転式の人工重力区画を持つことが描写された。

第2部(連邦)

RX-78AL アトラスガンダム
第2部におけるイオの乗機。地上戦闘への特化として、胴体や四肢に多重構造の球体関節など、それまでの連邦軍の機体には見られなかった独特の機構を持つ。それゆえ、ジオン軍の技術も導入されていることが、機体を見た連邦軍の軍人たちの台詞から示唆されている。
試作機であるため、武装に関してもデータ収集を兼ねた試作品を用意され、長銃身のレールガンやライフル、シールドを装備する。コクピット内はほぼ完全な全天周囲モニターとなっており、脱出ポッドも兼ねる。これは大きさもあって、ボールに手足頭が付いているような格好である。
機体背面には「サブレッグ」と呼ばれるアームで接続された細長いスラスターを装備し、高空への垂直上昇や短時間の大気圏内飛行を可能としている。シールドは耐熱仕様となっており、モビルアーマーのビームの集中照射にもかなりの時間を耐えられる。シールドとサブレッグを組み合わせることで、水中巡航形態を取ることもできる。レールガンはMSをたやすく一撃で葬れる威力を持つほか、水中では武器としては使用不能な代わり電磁パルスガードを発生させることで、大口径実体弾とメガ粒子砲以外を遮断できる。また、ビームサーベルに偏光モードがあり、ウォータージェットが脚部に内蔵されているなど、水中戦にも適応している。このように、平地、極地、密林、山岳のみならず空中・水中すら標準装備で対応可能と、非常に高い地形汎用性を誇る。
非常に強力ゆえ、単機で突出して目覚ましい戦果を上げるイオの戦術に対しても攻撃力・機動性・汎用性は不足ないが、重力下では機動力を維持する関係上、携行できる武器・弾薬に上限があり、長時間戦闘継続すると弾切れとなってしまう点にイオが強い不満を持っていた[注 15]。このことが、本機の武器弾薬を積載したトラスト部隊結成の一因ともなった。 また試作機故に、レールガンは数発撃つと照準に異常をきたす、ビームサーベルによる海中浮上システムが低温では正常に動作しないといった問題も発生している。
機体名はギリシア神話の神・アトラスにちなむ。
OVA版ではシールドにメデューサの矢と呼ばれる武装が追加されている。命中箇所からゲルのような物質が膨張硬化し、MSを機能停止させる威力を持つ。
RX-77AQ ガンキャノン・アクア
ビアンカが搭乗する水中型ガンキャノン。注排水口を機体各所に増設した潜水仕様となっている。水中戦用にニードルガンや魚雷を搭載しているなど、武装に違いが見られるほか、任務毎に仕様変更が可能。カラーリングはガンキャノンを踏襲した赤基調である。OVA版ではカラーリングが青基調となっているほか、関節の形状や頭部のアンテナの本数など細部が変更されている。タール火山戦では地上用装備に換装していた。
RX-79[G] 陸戦型ガンダム
ガンダム・ヘッドと同型の額のブレードアンテナがない頭部を持ち、四肢や脚部は若干デザインが異なるが、コックピット収容個所など基本構造はガンダム・ヘッドやジムと同じで、スパルタン隊の主力機として配備されているが、隊員の1人からは「顔だけの偽物が増えた」と皮肉られている。
RX-79[GS] 陸戦型ガンダムS型
OVA版においては、スパルタンに配備された機体はS型と区分されているが量産機であることに違いはなく、単機ではアトラスガンダム用のレールガンなどはパワー不足で支えられない。
RGM-79C ジム改陸戦型
スパルタンに予備機として配備されていたジム。カラーリングは原典と同じ白と赤。
RAG-79 アクア・ジム
水中用ジム。胴体部にジャケット状の耐圧コートを装着しているほか、背部と脚部にハイドロジェットを搭載するなど、デザインは原典より大きく異なる。背部に搭載される武装はガンキャノン・アクアと共通。
RGM-79[M] 水中型ジム
OVA版におけるアクア・ジム。漫画版のアクア・ジムの肩部に、原典と酷似したハイドロジェットを搭載するなど、原典と漫画版の折衷的なデザインに変更されている。ジム改陸戦型をベースにした機体という設定だが、頭部は漫画版のアクア・ジムと同様、通常型のジムと同形状。
RB-79[M] 水中型ボール
宇宙用のボールを水中用に改良した機体。底部にフロートを増設している。
FF-X7 コア・ファイター
従来のガンダムタイプMSの脱出ユニットとしてではなく、ミデア輸送団の護衛戦闘機(パラサイト・ファイター)として登場。普段は折りたたまれた状態でミデアの主翼下に左右1機ずつ格納されており、対空戦が必要になり次第、投下・展開して戦闘を行う。スパルタンには迎撃機として数機が配備されており、ペカンバル基地での補給後は20機の収容が確認できる。
ミデア
コアファイターの搭載機能などの違いはあるが、基本形は従来と同様。
FFB-7Bst ジェット・コア・ブースター
コア・ブースターを大気圏内用戦闘機に再設計した戦闘爆撃機。原典の08小隊ではほぼ色違いのコア・ブースターだったのに対し、本機はより戦闘機らしい鋭利的な造形になっており、機体後部の上下には大型のレドームを備えている。
ファンファン
従来と基本形は同様だが、丸で形成されていた面が角ばっており、印象はかなり異なる。攻撃ヘリ的な運用をされており、哨戒及び地上・水中へのミサイル攻撃を行う。外伝では前線からの要人輸送にも使われたことから、兵員輸送能力もあることがわかる。
ゲター
ジオンの「ド・ダイ」をモデルに開発されたMS用の航空支援機。可変翼をもつ全翼機としてデザインされている。飛行能力は高いが積載能力は通常機2機が基準で、アトラス用の武器を満載したトラスト部隊の機体は1機ずつしか載せられなかった。OVA版では登場せず、コルベット・ブースターが代わりとなった。
スパルタン
ペガサス級強襲揚陸艦。変型機能を持ち、突起部を収納した大気圏突入・高速移動形態や砲塔を展開したフォートレスモードへの変型機能、いわゆる前腕部の上にMS収納可能な揚陸艇が左右2隻ずつ計4隻の分離機能を持つ。全体的に六角形を意匠した形状になっている。
ホワイトベースと比較すると、大口径実体弾主砲や2連装メガ粒子砲、艦首ミサイル発射口などが無い反面、中・小口径砲はかなり充実しており、カタパルトも4基確認できる。それぞれの揚陸艇も含めればMSが20機以上のほか、水中型ボールを多数搭載していることがうかがえ、さらにコアファイターやガンペリーなど搭載機もかなり多く充実している[注 16]
搭載する揚陸艇は単独での飛行も可能、アニメ版では水上航行を行っている。
艦内設備は充実しており、トレーニングルームやバーもある。作中のコーネリアスの台詞によれば、教会もあって結婚式もできるとのこと。
その武装と艦載機はクローディアの言う「移動要塞」であり、戦力はタール火山基地の3倍。強襲揚陸艦に特化しており、単艦で基地攻略・都市占拠も十分可能な戦力を保持している。

第3部(連邦)

RX-77-4BG ブルG
ルナツーで試験中の試作MS。サム・シェパード中尉が搭乗する高出力・重武装が売りのフルアーマー仕様。ガンキャノンIIの発展試作機とされていた機体をガンダム顔にしただけ[注 17]だが、次期主力MSの有力候補なのは伊達ではなく、基本性能でパーフェクトガンダム(ガンダムに偽装したサイコ・ザクマーク II)を上回る。マイトレーヤ作戦時にはマグネット・コーティングも施される。
RGC-83 ジム・キャノンII
ガンキャノンの発展型。機体自体は原典に則したデザインだが、バックパックはガンキャノンと同型。ルナツーにてシェパードの同僚、ニックとホリーが主に搭乗してブルGの僚機として出撃。
MSN-02 パーフェクト・ジオング
宇宙に上がったスパルタン残存部隊の再編中に完熟訓練が行われていた機体。機体制御をイオ・フレミング、火器管制をリリー・シリェーナが担当。胸部に地球連邦軍のエンブレムが付けられ、脚部に代えて巨大なブースター3基が下半身に装着されているほか、肩部などにもスラスターが増設されている。ダリルとの戦闘中に発覚した機能としてIフィールドも搭載されているが、この機能はイオやリリーが発動したものでは無く、ジオングの頭部に仕組まれていたブラックボックスであるカリストによって発動している。コックピットは全天周モニターを備えたタンデム複座仕様に改修されており、パイロットシートはキャノピー状のカバーが装備されている。
マイトレーヤ作戦にてダリルのパーフェクト・ガンダムとブラウ・ブロの対決をし、ルナツー空域で激闘を繰り広げる最中、予定外に照射されてしまったソーラ・レイを2基のバリュートで下半身のブースターを犠牲になりながらも危機を回避した。その後、重装備したパーフェクト・ガンダムと再戦するも2挺のビーム・ライフルによって両腕のメガ粒子砲を破壊されて追い詰められるが、仲間たちの支援もあって被弾したパーフェクト・ガンダムを翻弄している間にそのままソーラ・レイに迫り、南洋同盟のMS部隊をIフィールドで突破するもエネルギー切れのところでパーフェクト・ガンダムに背後から腹部を撃ち抜かれるが、爆発寸前に脱出機能による分離で頭部のみとなり、カリストによる交信でダリルを一瞬的な刻の間に囚えた隙に、頭部メガ粒子砲の反撃で頭部を破壊し、管制塔の対空防御を回避してソーラ・レイの内部に侵入することに成功する。コアを破壊しようとするも、その直後に原典のラストシューティングと同じようにビーム・ライフルを狙い撃つパーフェクト・ガンダムだったが、ソーラ・レイの内部によるサンダーボルト宙域と同様の激しい雷地帯であったために互いのビームが捻じ曲げられ、立て続けにその雷が両者のMSに直撃されるも、パーフェクト・ジオングは角が避雷針の役割を果たしたことで3人とも無事だったが、推進剤が切れて宙域になりかけるもソーラ・レイのコアの破片が周辺に爆発した余波でビグ・ザムの方に吹き飛ばされ、角が滑り止めの役割を果たしてビグ・ザムの放熱板の表面を引き裂きながらも減速し、ビアンカのアトラスガンダムが撃った不発の核ミサイル付近まで辿り着く。
その後はリリーとカリストが核ミサイルの修理することに成功して、アトラスガンダムによって持ち連られながら爆発圏外まで避難させ、帰還後はカリストを撤去してアナハイム社に保管されている。
RX-78AL アトラスガンダム(宇宙戦仕様)
宇宙に上がった南洋同盟を追跡するために宇宙用に換装されたアトラスガンダム。重力下専用装備のサブレッグから2枚装備される専用の大型シールドを装備され、背部にブルGと同型の計4基のサブアームを搭載したバックパックを追加装備し、各部にはバーニアを追加され、パーフェクト・ジオングに乗り換えたイオからビアンカに代わって搭乗する。
マイトレーヤ作戦時ではビグ・ザムを確実に撃破するためにアンディーのコレクションから拝借された骨董品である核ミサイルを背部に追加搭載されたことで過積載になってしまうが、他の武装を減らせないためノズルを追加され、トラスト部隊と早く合流したいビアンカの要望もあって推進力を大幅に上昇している。トラスト部隊の合流とカウフマンのペズン・ドワッジやビリーのサイコミュ高起動試験用ザクの乱戦を掻い潜りもあって、ソーラ・レイの照射中にビグ・ザムの上空に辿り着き、対空砲火を避けながら撃ち込むもその直後に対空砲火を受けられてしまい、右腕・右脚・大型シールドを損壊させられ、核ミサイルはビグ・ザムに肉薄して命中させるもその直前にレヴァン・フウの最後の力によって不発に終わり、ドミトリーたちによってビアンカごとビグ・ザムの捕虜にされる。
その後、左腕を犠牲にしながらも脱出したビアンカが中破したアトラスガンダムを再起動して、ダリルとの決着でビグ・ザムから放り出されたイオを救出し、そのままイオがふたたび乗り換えると渾身の飛び膝蹴りでダリルとカーラ、レヴァン・フウの遺体ごとビグ・ザムのコックピットを破壊して避難コロニーを標的としたソーラ・レイを発射を阻止することに成功し、残った左腕でリリーとカリストが搭乗する頭部のみとなったパーフェクト・ジオングを持ち連れながら爆発圏外まで避難させ、修理した核ミサイルの大爆発でビグ・ザムもろともソーラ・レイを消滅することに成功した。
FA-79[G] フルアーマー・ガンダム・ヘッド
オルフェとデントが搭乗する陸戦型ガンダムを宇宙用での調整と同時に第1部のフルアーマー・ガンダムに準じた重装備に換装されている。大型バックパックに搭載された2基のサブアームには1基ずつに2枚重ねしたシールドを並べるように2枚の計8枚も保持している。
マイトレーヤ作戦時にはマグネット・コーティングも施される。ビリーのサイコミュ高機動試験用ザクを迎え撃つが、オールレンジ攻撃によってまとめて撃墜された。(撃墜される前にデントがコア・ポッドで脱出し、オルフェとアリシアを合流・回収していたので無事だった。)
MS-14 連邦製ゲルググ
一年戦争後連邦軍が接収した開発データを基に新規製造されたゲルググ。基本的な外観はオリジナルと大差ないが、頭部センサーはモノアイではなく連邦系MSの特徴であるバイザーに覆われている他、腕部も連邦系の直線的なデザインのものに代わっている。
武装はロングレンジ・ビーム・ライフルと大型バックパックに保持されたフルアーマー・ガンダム・ヘッド同様の8枚のシールドを装備している。
新たにトラスト部隊に加わったアリシアが搭乗し、マイトレーヤ作戦時にはマグネット・コーティングも施される。ビリーのサイコミュ高機動試験用ザクを迎え撃つが、オールレンジ攻撃によってフルアーマー・ガンダム・ヘッド同様に撃墜された。(アリシアはオルフェ同様に撃墜される前にデントのコア・ポッドに合流・回収していたので無事だった。)
RGM-79N ジム・カスタム
デザインは他のMSに比べてほとんどアレンジされていないが、関節部はシーリングが施されており、バックパックは4基のスラスター付きアームが伸びたものとなっている。また、シールド裏にワイヤー付きシザース・アンカーを装備した機体もある。サイド6に逃げ込もうとする南洋同盟のノロシナンテ号を撃墜するため、ペガサス級「タイコンデロガ」を旗艦とする艦隊から12機が出撃するも失敗に終わる。ボルコフやバーバラ、トミーやリチャードなどの兵士が搭乗する。
RGM-79EW EWACジム
連邦軍の哨戒機「イーグルアイ01」として登場する。後頭部に巨大なセンサーレドームを装着し、ガンキャノンと同型の大型ランドセルを背負っている。
劇中では他にも哨戒専用で大型レドームを装備したボール、コア・ブースターやセイバーフィッシュなどもイーグルアイとして登場している。
バリュート
マイトレーヤ作戦時に連邦軍ホットロッド艦隊がソーラ・レイの発射対策として連邦軍の全機体の背面に装備された防御武装。パーフェクト・ジオングにも大型化した専用のバリュートを2基装備されている。
ワイオミング、アーカンソー
ルナツーに配備されている新型巡洋艦。共に艦首に大口径リニアガンを搭載している。
空母ビーハイヴII
元スパルタン隊の新旗艦。先代と同様にコロンブス級を増設した艦体。艦体上のレールを移動するガンダンクの上半身が主砲の代わりを務めている。MS隊用のデッキ2基とジオング用の収容デッキ1基を搭載している。
タイコンデロガ
0083に登場するペガサス級強襲揚陸艦アルビオンに似たデザインの戦艦であり、アルビオンではMSの搭載数は6機であるが今作ではイーグルアイ8機、ジム・カスタム12機を搭載しており原典艦よりも多くのMSを搭載できる。

第4部(連邦)

ガン・バレット
試作機ロッソ・ガンダムを改修したユリーカの次期主力MS。タイタンズの独立を経て宇宙軍の主力機として急遽部隊配備が進められた。
本体はガンキャノンと酷似しているが、バックパックにはキャノン砲の代わりに3連装のミサイル・ランチャーが取り付けられ、両腕に搭載された2基のサブアームを介して機体の両側面をカバーするようにシールドを装備する。
本来はブルGと同様にガンキャノン系のものだった頭部を連邦軍への売り込みのためにガンダム頭に換装しており、ルナツーへ持ち込まれた際に憤慨したボーマンは量産化の際に「ガンダム頭は縁起が悪い」と批判し、パーフェクト・ガンダムを偽装したダリルのサイコ・ザク マークIIがルナツーを潜入して襲撃された件もあったことから、彼の意向を受けてガンキャノン系の頭部へと差し戻されている。デントを始めとした連邦兵士が搭乗する。
ロッソ・ガンダムとしての頭部は、ガンダムフェイスと後頭部に設けられた2基のアンテナを特徴とする。
RGM-179SP ジム・スナイパーII
アナハイム社と決別した連邦軍が貴重な戦力と配備された狙撃特化型のMS。
TGM-79 ジム・トレーナー
アナハイム社と決別した連邦軍が貴重な戦力と配備された教習用MS。
RX-80RR レッドライダー
アナハイム社と決別した連邦軍が貴重な戦力と配備された試作型MS。
RX-80PR ペイルライダー
アナハイム社と決別した連邦軍が貴重な戦力と配備された試作型MS。
PMX-000 メッサーラ
木星帰りの男がユリーカに提供したジュピトリス製の宇宙用試作型可変MA。
PMX-001 パラス・アテネ
木星帰りの男がユリーカに提供した高い攻撃力を持つジュピトリス製の試作型MS。
PMX-002 ボリノーク・サマーン
木星帰りの男がユリーカに提供したジュピトリス製の試作偵察用MS。
PMX-003 ジ・O
ユリーカに合流した木星帰りの男が自らの専用機として開発したジュピトリス製の試作型MS。

外伝(連邦)

RGM-79SC ジム・スナイパーカスタム
外伝「The color of memories」に登場。
原典と比較して上腕部が防塵カバーで覆われるようなデザインになっている。サンダーボルト宙域を制圧するリビングデッド師団の狙撃部隊撃破に投入される。
Gアーマー
外伝「砂鼠ショーン」に登場。
モニカの陸戦型ガンダムを格納したGファイター。原典では収納時にガンダムの一部が露出していた中央部が本作ではすべて装甲によって覆われたデザインとなっており、外見からは収納しているかが解らないようになっている。砂漠の鷹旅団によってGファイター(Aパーツ部分)のコックピットを狙撃されて墜落した。
RX-79[G] 陸戦型ガンダム(モニカ専用機)
外伝「砂鼠ショーン」に登場。
墜落されたGアーマーに格納されていたモニカ専用の陸戦型ガンダム。本編に登場する機体とはカラーリングが赤茶基調で頭部形状も異なり、四肢など関節部には防塵処置が施されている。その続編「砂漠の掟」では改修機のガンダム・バウンサーへと換装される。
RX-79[G]BO ガンダム・バウンサー
外伝「砂漠の掟」に登場。
モニカ・エル・ビアンキの陸戦型ガンダムを現地改修した機体。陸戦型ガンダムを素体とした本体に、ホバーマントを装着している。ロングレンジビームライフルや格闘専用の長棍をもつ。長距離移動と武装・物資運搬用にガンタンクのフレームを使用した車両「バウンサー・ビークル」を使っている。この車両はガンダム・バウンサーが座る形で搭乗し、即座に戦闘態勢に移行しやすい状態になっている。
RGM-79GS ジム・コマンド宇宙用
外伝「ひまわり」に登場。
アナハイム・エレクトロニクス社の警備部防空隊の機体で、後期生産型はスペック的には試作ガンダムと同等と言われる。
フォン・ブラウン市から脱出するビリーたちを阻止しようとするが、ベラ・ファミガ部隊のギャンに妨害される。
セイバーフィッシュ
外伝「成層圏スプリンターズ」に登場。
ガンダム・ヘッドと陸戦型ガンダムを操縦するマーカス、オルフェ、デントによるベテランMSパイロットのトリオが一年戦争時代に乗機していた戦闘機として登場している。
ビッグトレー
外伝「砂鼠ショーン」に登場。
「砂漠の鷹旅団」の母艦。撃ち落としたGアーマーを回収したサンドラッド号を追跡するが、Gアーマーを格納されていたモニカの陸戦型ガンダムに艦橋を破壊されて撤退する。
ハロ
外伝「サンダーボルト放送局」に登場。
連邦系MSに搭載されている探査用小型ドローンとして登場、デザインもほぼそのまま。ジムの頭部に、バルカン砲に代わって搭載されている。複数を有線制御することで、ミノフスキー粒子が濃厚な領域内における艦隊の眼としての機能を果たす。

ジオン公国軍の兵器

第1部(ジオン)

MS-05 ザクI
小型のバックパックが取り付けられており、1基のサブアームを持つ。足裏には機体固定用の爪が収納されており[19]、戦闘より作業用や脱出艇護衛用として使われている。
第3部でもパゾク補給艦の運送作業用として再登場しており、サイコ・ザク マークIIが使用不能になったフィッシャー達やパーフェクト・ガンダムを失ったダリルがこの機体に乗り換えた。
MS-06 量産型ザクII
型番はMS-06のみ。装備した大型のバックパックに、2基のサブアームとプロペラントタンクが取り付けられている[20]
第2部では陸戦型も登場しており、バックパックは重力下での運用を考慮して小型のものを装備している。なお、陸戦型のバックパックには小型のサブアームが2基取り付けられている。
MS-06R リユース・P・デバイス装備高機動型ザク
ダリル専用機としてリビング・デッド師団に配備された「リユース・P(サイコ)・デバイス」 (RPD) を搭載した実験機。名称が長いため、バロウズの発案により「サイコ・ザク」と呼称される。本来なら高い操縦技術が必要な機体で、狙撃兵だったダリルが操縦するにはある程度の訓練期間が必要だが、RPDにより訓練期間が短期間か皆無で実戦投入される。
多数の姿勢制御用ブースターが機体各所やプロペラントタンクに取り付けられており、バックパックも通常のザクのものより大型である。2本装備したロケットブースターには、多数の武器が取り付けられている[21]
性能を完全に引き出すにはパイロットの四肢の義肢化が必要であるため、ダリルは無事な右腕を命令で切断させられる。機体の性能とRPD、ダリルの力量が相まって鬼神の如き戦闘能力をもって単機でムーア同胞団艦隊を壊滅に追い込んだうえ、イオのフルアーマー・ガンダムとの決戦に挑み[注 18]、ほぼ相打ちに近い形で大破する。ダリルの脱出後、機体は爆散して失われる。
MS-09 リック・ドム
バックパックの形状はザクIIと共通で、肩アーマーはドム・トローペンを髣髴とさせるデザインや配色になっている[22]。また、スラスターが露出しているうえ、首や胸部に動力パイプが追加されたデザインになっている。ザクIと同様のバックパックを装備した機体もア・バオア・クー戦で登場している。その際、スパイクシールドを装備している。
MS-14 量産型ゲルググ
物語初期のニュース映像に登場したのち、リビング・デッド師団の救援に駆け付けた「セイレーン機動艦隊」の所属機として再登場する。スラスターがX字状に展開したバックパックを持ち、肘に装着されているサブアームでシールドを保持する。先述のニュース映像で装備していたビームライフルは原典と同デザインだが、セイレーン機動艦隊の機体はバックパックに増設されたビッグガンと同形状のジェネレーターから有線で結ばれた大型ビームライフルを装備する。
MSN-01 サイコミュ高機動試験用ザク
ア・バオア・クー防衛戦のビリーの乗機。従来のMSVからの差異は少ない。
第3部でも南洋同盟の一員となったビリーがマイトレーヤ作戦においてふたたび搭乗し、その際にビリーは本機を「タコザク」と呼称されている。オルフェとデントのフルアーマー・ガンダム・ヘッドとアリシアのゲルググをオールレンジ攻撃でまとめて撃墜し、ビアンカのアトラスガンダムとも交戦するが、ソーラ・レイの第1射が予定外に発射したことで両腕のメガ粒子砲を失い、それを直視したビリーも自身の視力が失明してしまったことで戦闘不能になってしまった。
MS-06K ザク・キャノン
ア・バオア・クーの防戦に登場。
MS-14C ゲルググ・キャノン
ア・バオア・クーの防戦に登場。
YMS-08A 高機動型試作機
ア・バオア・クーの防戦に登場。
MS-06F 親衛隊用ザク
頭部にブレード・アンテナを装備しており、ドズル・ザビ専用機と同色の塗装とエングレービングが施されているが、大型ランドセルは装備されていない。ア・バオア・クー内部に数機配備されており、ジオングの製造工場を死守するが、連邦軍のガンダム・ヘッド部隊の物量戦により全滅されてしまった。
MA-05 ビグロ
ア・バオア・クー防衛戦で登場。クローアームに小型のビーム砲が備わっている。
MA-04X ザクレロ
ビーム砲とブースター部分がやや大型化している以外、差異は少ない。4機確認できる。
ビッグ・ガン
リビング・デッド師団が運用する長距離狙撃ビーム砲。MSサイズの三脚固定銃座の外見をしている。使用限界が存在する砲身には独自のジェネレーター3基が内蔵されているため、ゲルググ以前のビーム兵器非対応MSでも運用が可能となっている。大出力ゆえに発生する射撃時の反動を抑えるため、MSと同時運用されており乗員はMSごと定期的に交代する。ガトルなどMS以外の機体でも有線接続することで発砲が可能であるが発生する反動を抑えられない。開発時にはフルパワーでの射撃に砲身自体が耐えられないとされていたが、リビング・デッド師団による運用で砲身命数は20発までは保つことが証明されている。
外伝において地球に送られていた物が砂鼠によって発見され、三脚部に自走用のマゼラベースを加える改造がされた物がオークションにかけられている。古いマニュアルに従ったメンテと設定によってまったく出力が出ない状態だったが、乱入したショーンがジェネレーターのリミッターをすべて解除し、フルパワーによる射撃を披露した。
ガトル
宇宙戦闘機ではなく、兵員輸送や探知機の散布などを行う多目的宇宙艇として登場。
空母ドライドフィッシュ
リビング・デッド師団の母艦。パプア級補給艦改造空母
ムサイ級軽巡洋艦
近接防御用機銃や艦首下面に前と後向きの砲があったりなど、基本形は従来通りだがムサイ後期生産型に近くなり、盲点だった部分が補充されている。
チベ級重巡洋艦
セイレーン機動艦隊旗艦として登場。側面にアーガマのような開放式カタパルトが設置されており、従来よりはるかにMS展開能力が高くなっている。

第2部(ジオン)

MSM-04 アッガイ
本作では12m級の潜入任務用小型MSとして設定されている。
収納式の爪ではなく三本指のマニピュレーターに変更、片腕に2門ずつの機関砲を内蔵、マニピュレーターの間にはビームサーベルを内蔵、頭部にミサイル発射口兼フリージーヤード発射口を内蔵、足裏に膨張式のエア・クッションを内蔵する。エア・クッションを展開し、水上をホバーし、ホバークラフトのように高速移動することもできる。
操縦は1人だが、コクピット下側にはもうひとりが同乗できるスペースが存在する。
ダリル機には、リビング・デッド師団生存整備兵らによりパーソナルエンブレムが描かれている。
OVA版では装備が多数追加され、索敵型火力型重火力型機動型などのバリエーションが増えている。
MSM-03 ゴッグ
四肢が細く長いデザインとなっている。胴体は、脚部、腰部、腹部に分かれており、コックピットのある腰部は球状となっている。
脚部を折りたたむ機構が追加され、水中では折りたたむことで水の抵抗を軽減しており、さらに脚部を折りたたんだ状態でソリのように氷上を高速移動できる。クロー部分はヒートクローが装備され、海氷を容易に切り崩していた。
作中では「カウフマン少佐専用ゴッグ」とされており、これらの装備が作中において標準なのかカスタムなのかは不明。
MSM-07 ズゴック
ゴッグ同様に脚部を折りたたむ機構が追加されている。
アニメ版ではルナチタニウム製の鎖のような拘束装置も装備している。
MSM-10 ゾック
MSではなくモビル・フォートレス (MF) としての扱い。4本の大型脚部にそれぞれアッガイを1機ずつ収容、内部で整備なども行える。ミサイルなど搭載し火力も豊富で、小型移動基地、大火力砲台、MS母艦の機能を有する。
MAM-07 グラブロ
ジオン残党軍のブル少尉が搭乗する水中用モビルアーマー (MA)。
本作では宇宙用MSビグロと同様に、機首と同軸のメガ粒子砲を装備する。エネルギーチャージの関係上、メガ粒子砲の発射間隔は4分。この稼働情報は連邦軍(アトラスガンダムに乗るイオ)にも知られており、グラブロの標準装備となっていることがうかがえる。その他に垂直発射式のスーパーキャビテーション魚雷を装備するほか、クローアームにも長時間放射し続けられるビーム砲が追加されている。同型機にクライバーと操縦者として副官のケールが搭乗した。
MAN-08 エルメス
連邦軍パイロットの回想として登場され、南洋同盟が一年戦争中に鹵獲したこの機体のビットから得られたサイコミュデバイスの技術を元に開発したマイクロマシンはレヴァン・フウの脳の損傷を常に修復することにより彼を延命する生命維持装置となった。
コムサイ
大気圏外からスパルタンに向けて投下される特別攻撃機として登場。緊急出撃してきたアトラスガンダムにすれ違いざま、ビームサーベルで両断されたが、スパルタンの機関部に損傷を与えた。
マッド・アングラー
カウフマン少佐率いるシーホース部隊の母艦(K631潜水艦)。南極大陸周辺の海洋を「狩猟場」として活動している。
潜入していた南洋同盟のリグから脱出してきたダリル小隊のアッガイを救助した。
ユーコン
諜報員回収のため、ダリル小隊を出撃地点まで送り届けた。
ドロス
外形は原典と大差ないが、運用は全く異なり、潜水艦を艦内に格納できるほど巨大な海底基地として登場。
ドップ
戦闘機。ルッグンからの連絡でミデアの編隊を襲撃した。
ルッグン
偵察機。哨戒中、スパルタンに向かうミデアの編隊を発見、ドップ隊に連絡した。
デザインは従来と同様だが、エンジンの形状や配置などに違いがある。

外伝(ジオン)

MS-07B グフ・ショーン・カスタム
外伝「砂鼠ショーン」に登場。
バックパックにホバーユニットを装備し、ドムのように地表滑走が可能となったカスタム機。武装やカラーリングはOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場するグフ・カスタムに似ており、ショルダーアーマーのスパイクが取り払われている。本編の宇宙用MSと同じく、関節部分がカバーで覆われている[23]。ヒートロッドは出力を上げる改修がされており、肩パーツ内のコイルで増幅した電流でガンタンクを撃破したが機体がパワー切れになってしまうなど諸刃の剣。
MS-06E ザク強行偵察型
外伝「死ぬにはいい日だ」に登場。
偵察型ザク。基本デザインは原典に則しているが、バックパックはザクIと同型。大型ライフルの形状をした手持ち式の大型レーザー通信機を装備。斥候部隊のジャニスが搭乗する。
MS-06E-3 ザク・フリッパー
外伝「死ぬにはいい日だ」に登場。
原典同様の三つの眼を持つ偵察型ザク。バックパックはザクIIやリック・ドムと同型。斥候部隊のケイトが搭乗する。
YMS-15 ギャン・ボス・ロレンツォ・カスタム
外伝「砂漠の掟」に登場。
砂漠に落下したコロニーの残骸にできたオアシス都市「竜骨街」を根城とするならず者集団「ロレンツォファミリー」の首領であるボス・ロレンツォが搭乗する機体。
武装はビーム・サーベルと小型ミサイルを搭載したミサイル・シールド。バックパックは原典のギャンを踏襲しており、カラーリングは一部が金色で塗り分けられ、頭頂部のアンテナには赤く細い旗をなびかせている。
入手したビッグ・ガンのオークションを滅茶苦茶にしたショーンのグフ・カスタムと交戦するが、加勢に入ったモニカのガンダム・バウンサーによって頭部を損傷される。
サンドラッド号
外伝「砂鼠ショーン」に登場。
ブッチ・ファミリーの使うホバートラック。多数のシールドに覆われ、両サイドにギャロップ風の推進エンジン2基を持つ。作戦プランFでは砂煙を巻き上げて視界をふさぎつつ搭載したシールドをバラ撒き、ショーンがそれを利用して戦うという戦法をとる(曰く「FはFIGHTのF」)。
MAX-03 アッザム
外伝「砂漠の掟」に登場。
龍骨街のイエン老師が使用するMAとして登場。中華風の装飾がされているが、戦艦並みの出力は健在でアッザム・リーダーも使える。
MS-09 ドム・レゾナンス
外伝「男と女」に登場。
現地改修によってドムを強化した機体で、下半身をホバータンクに変更することで機動力が大幅に向上している[24]
MS-09 ドム・クーゲル
外伝「男と女」に登場。
ドムを現地改修で武装強化した機体で、バックパックにキャノン砲を搭載している[25]。基本性能はノーマルのドムから変化していない[25]
MS-09 ドム・ヒート
外伝「男と女」に登場。
ドムを現地改修で武装強化した機体で、バックパックに2連装のキャノン砲を搭載している[25]。基本性能はノーマルのドムから変化していない[25]
YMS-15 ギャン
外伝「ひまわり」に登場。
ゲルググと同型のバックパックを装備しており、銃身が槍状のビーム・ライフルを携行、シールドは6つの発射口からハイド・ボンブではなく小型ミサイルを発射している。カラーリングは原典のギャンと同様に踏襲している。
ベラ・ファミガ部隊のチベから4機出撃され、月で12機のジム・コマンドと交戦するビリーのサイコミュ高機動試験用ザクを応戦した。

南洋同盟の兵器

第2部(南洋同盟)

RRf-06 ザニー
連邦軍がMSの開発過程で鹵獲したザクを連邦軍仕様に改造したMS。本作では主に漂流者やMSの回収を行う作業機として登場し、第2部においても南洋同盟では量産されているようで、戦力の一端を担う。ジム系の頭部、腰部、ランドセル以外はザクIIと同様で、マニピュレーターもザクと同型である。
ロシナンテ防衛戦でもドミトリーと整備班の努力によって戦闘用へと改良したこの機体をビリーが搭乗し、自らの操縦技術でジム・カスタムと渡り合ったが、武器弾薬の不足もあって、最終的には撃墜寸前まで追い詰められた。
SRf-06 ダーレ
OVA版における南洋同盟の主力MS。上記ザニーと同一の機体だが、こちらは南洋同盟が独自に開発したという設定になっている。
RGM-79 ジム
南洋同盟がア・バオア・クー宙域で回収したジムの残骸を復元・改造したMS。
MS-06 ザクII
南洋同盟がア・バオア・クー宙域で回収したザクIIの残骸を復元・改造したMS。
MS-09 ドム
南洋同盟がア・バオア・クー宙域で回収したリック・ドムの残骸を復元・改造したMS。
RGM-79C[G] ジム改陸戦型フロート装備
脚部に水上移動用のホバークラフトを装備したジム。南洋同盟が戦後に独自開発した。
MS-07 グフ
背部にホバークラフトを装着した飛行型MS。長距離移動にはサブフライトシステム (SFS) を用いる。バックパックに兵員輸送能力を持つ。
MS-06M ザク・マリンタイプ
ザクベースの水陸両用MS。原典と異なり相当数が生産されており、ビームサーベルを装備している。南洋同盟の水上都市「リグ」に複数配備されている。
MSM-08 ゾゴック
「リグ」周辺の海中に配備されている水中用MS。デザインは原典に近いがマニピュレーターがザク系と同じであるため、武装はザク・マリンタイプと共通で銃を持っており、原典で特徴的だったパンチを主体とした描写は無い。腕部に魚雷発射管を装備している。
EMS-05 アッグ
タール火山基地防衛隊として登場。上半身は原典通りだが脚部は巨大な水中用ユニットになっている純然たる水中用MSで、大きさやフォルムからザクレロに似た形となっている。
MSM-04N アッグガイ
タール火山基地防衛隊として登場。
MSM-04G ジュアッグ
タール火山基地防衛隊として登場。
MS-06V ザクタンク
タール火山基地に配備されている車両型MS。両腕の替わりにキャノン砲を装備しているほか、マニピュレーターが取り付けられた下半身の車両部が原典以上に大型でクローラーや各種装備のレイアウトが異なる。コクピットは操縦席と車長席の複座式になっており、操縦席にドニー・ラウ、車長席にレヴァン・フウやクローディアがそれぞれ搭乗する。
MS-06R サイコ・ザク マークII
タール火山基地にて量産されているサイコ・ザクの後継機。全34機が生産され、フレーム状態の試作1号機(アトラスガンダムとの戦いで撃破)および装甲を取り付けた2号機にはダリルが搭乗し、残り32機を搭載したシャトル9機の防衛に貢献している。
ド・ダイ
SFS。原典以上に全翼機として描かれている。
ダブデ
南洋同盟所属機が登場。脱出するダリルたちに対して長距離砲撃を行う。
ブローバー[注 19]
「リグ」に秘匿されていた高速潜航艇。大戦中はこの機種のパイロットをしていたビビ・ベンソンが操縦、流れで同乗したフィッシャーが火器管制を行った。内部は広くキャビン以外にもそこそこスペースがある。
シーランス
「リグ」を脱出する高速艇として登場。

第3部(南洋同盟)

パーフェクト・ガンダム
ルナツーに潜入するため、ダリルが搭乗する陸戦仕様のサイコ・ザク マークIIの装甲をガンダムの装甲に差し替え宇宙戦用に性能強化とガンダムに偽装した機体。換装元になったガンダムの装甲はクライバーがサンダーボルト宙域でダリルのサイコ・ザクとの戦闘で大破・鹵獲されたイオが乗機していたフルアーマー・ガンダムの素体を小惑星帯にある専用の宇宙要塞で再生を進めていたもの。腕以外の装甲を差し替え、スラスターを換装。性能は装甲強度200パーセント増、脚部スラスター反応速度30パーセント増、推力150パーセント増となり、ビーム兵器も使用可能となっている。ガンダムの頭部バルカン砲とビームサーベルを装備する。外観は原典ガンダムの配色と同様のトリコロールで、サイコ・ザク マークIIの腹部、脚部、バックパックの動力パイプは剥き出している。
貨物船に偽装した高速艇アーケロン号に積載され、連邦軍の試作MSとしてルナツーの宇宙港に侵入[注 20]。圧倒的な機動力で守備隊のMSを蹴散らし、ビーム・ライフルとシールドを奪って多数を撃破する。新型試作MSであるブルGと2機のジム・キャノンIIに迎撃されて防戦一方となるが、作戦目標であり連邦軍に接収されていたブラウ・ブロを発見して、前部にあるドッキング・アームと合体、強奪し、Iフィールドを発生しながらメガ粒子砲によるオールレンジ攻撃で駐留艦隊にも壊滅的な被害を与えて、仲間の乗るアーケロン号と暗礁宙域を離脱し、その後に連邦艦隊に追われるカウフマンらの難民船の窮地に駆け付け、タイコンデロガのメガ粒子砲の一斉射撃をブラウ・ブロのIフィールドで無効化して撤退に追い込んだ。
マイトレーヤ作戦にてイオとリリーのパーフェクト・ジオングとの対決をし、ルナツー空域で激闘を繰り広げるが、予定外に照射されたソーラ・レイに巻き込まれるが、その直前にブラウ・ブロが庇ったことで撃墜される危機を避けた。
ブラウ・ブロ喪失後は一度補給に戻り、2挺のジャイアント・バズとビーム・ライフル、両腕は裏側にバズーカの弾倉とヒートホーク、サブアームを懸架したゲルググのシールドによる持てるだけの射撃武器を装備した重武装になって再出撃し、通常のMSの4倍以上の速度で瞬時にビーハイヴⅡに致命的な打撃を与え離脱。パーフェクト・ジオングと交戦しながらホットロッド艦隊を次々撃沈し、迎撃に来たジム・カスタム部隊もまとめて瞬殺。他のMSも次々と撃破し、2挺のビーム・ライフルでパーフェクト・ジオングの両腕のメガ粒子砲を破壊して追い詰めるが、吹き飛ばされたガンタンクからの狙撃弾を喰らいシールドごと左腕を破壊され、反撃しようとするが、被弾された影響で姿勢制御が崩れてしまい、その隙に残った艦隊の一斉射撃の弾幕を受けられ、中破したブルGのレールガンでバズーカごとシールドが破壊される。残ったビーム・ライフルでソーラ・レイに迫るパーフェクト・ジオングを背後から狙撃して腹部を撃ち抜くが、その直後に脱出機能による分離で頭部のみとなったパーフェクト・ジオングのカリストから交信で一瞬的な刻の間に囚われた隙に、頭部メガ粒子砲で頭部が破壊され、ソーラ・レイの内部でコアを破壊しようとするパーフェクト・ジオングを原典のラストシューティングと同じようにビーム・ライフルを狙い撃つが、ソーラ・レイの内部がサンダーボルト宙域と同様の激しい雷地帯であったために互いのビームが捻じ曲げられ、立て続けにその雷が両者のMSに直撃されて、パーフェクト・ガンダムは右腕と右脚、ビーム・ライフルとビーム・サーベルを失われ、最終的には残った胴体と左脚による満身創痍の状態のままビグ・ザムの格納庫に辿り着き、ダリルはこの機体からそこに残された一機のザクIへと乗り換えた。
MSN-03 ブラウ・ブロ
一年戦争中に開発されたニュータイプ兵器。原典では有線制御式だったメガ粒子砲塔だが無線式[注 21]となっている他、原典では連装型と単装型が2基ずつであった今作では全て連装型となっている。前部にMSと合体するドッキング・アームを装備しており、Iフィールド・ジェネレーターを搭載しているのが大きな相違点となっている。戦後、連邦軍に接収されルナツーに運び込まれたが、サイコミュを稼働させられるパイロットがいないため死蔵されていたものをダリルが強奪した。パーフェクト・ガンダムとドッキングした状態で運用され、強力なメガ粒子砲はルナツーの岩盤を撃ち抜いて脱出したほか、仲間の乗るアーケロン号をIフィールドで守りながらオールレンジ攻撃で駐留艦隊にも壊滅的被害を与えてルナツー宙域を離脱。その後、連邦艦隊に追われるカウフマンらの難民船の窮地に駆け付け、タイコンデロガのメガ粒子砲の一斉射撃をIフィールドで無効化、撤退に追い込んだ。
マイトレーヤ作戦にてイオとリリーのパーフェクト・ジオングとの対決をし、ルナツー空域で激闘を繰り広げる最中、予定外に照射されてしまったソーラ・レイに巻き込まれる直前にバリュートを持たないパーフェクト・ガンダムを庇って大破・機能停止した。
MS-06R 量産型サイコ・ザク マークII
シャトルで宇宙に打ち上げたフレーム状態の32機のサイコ・ザクを宇宙用の調整とともに装甲が取り付けられ、第1部のサイコ・ザクに準じた重装備になっている。
廃コロニー内による訓練の最中、ビビが搭乗する7号機がスパルタン残存勢力による陽動作戦に引っかかり、パーフェクト・ジオングと交戦状態に入るが、高機動戦闘中に廃棄コロニーの残骸へ衝突し動きを封じられてしまい、そのままメガ粒子砲によって撃破されてしまい、ハンクの5号機とエイプリルの6号機もコロニー落としに巻き込まれた後に隙を突かれて撃墜され、32機のうち約1割にあたる3機を作戦前に失うことになってしまったが、これがきっかけにその危機感で逆に訓練が進み、サイコ・ザクのパイロットたちの意志と結束がより強くなった。
その後、マイトレーヤ作戦で残存した29機が参加され、先陣として出撃したフィッシャー、ボリスとマシューの3人によるサイコ・ザク部隊がコンペイトウの防衛ラインをたった3機で破壊してみせた上に、ソーラ・レイの制圧に向かった26機のサイコ・ザク軍団が増援として駆け付けたトラスト部隊すら押し返した。
この機体の頭部には、ビグ・ザムに搭乗するカーラの遠隔操作によって高電圧を流して感電されたパイロットが脳破壊による死亡後、遠隔操作に変更する機能が組み込まれている。
これによる被害を受けなかったのは整備と補給のために帰艦しており、サイコ・ザクから離れていたフィッシャー、ボリス、マシュー(サイコ・ザク自体は乗っ取られている)と、パーフェクト・ガンダムに改装する際に本来の頭部を外してたダリルの4名のみ。
1億5千万人のジオン国民を満載した7基の避難コロニーへと向かい、民間人の虐殺を狙ったが、ソーラ・レイ発射時にカーラが制御を離れた隙にレヴァン・フウが最後の力で26機のサイコ・ザクが機能停止され、その直後にジオン駐留の連邦軍守備隊の一斉射撃によって26機のサイコ・ザクがまとめて撃墜された。
マイトレーヤ作戦帰還後は戦死したフィッシャーを含めた3機のサイコ・ザクを持ち帰って、その復活を目標とした。
MS-05L ザク・スナイパー
サイコ・ザク軍団が訓練する廃コロニーの周辺を監視するスナイパー部隊として配備される。
MS-10 ペズン・ドワッジ
南洋同盟が宇宙で使用したMS。フィッシャーやカウフマンなどの兵士が搭乗する。
MS-17 ガルバルディα
ペズン・ドワッジと同じく、南洋同盟が宇宙で使用したMS。ビビやチャウ・ミンなどの兵士が搭乗する。
MA-08 ビグ・ザム
マイトレーヤ作戦でレヴァン・フウとカーラが操縦する南洋同盟の最終兵器。ジオン公国軍が一年戦争末期に開発した大型MAとなっているが、全高はソーラ・レイおよびスペースコロニーの直径に匹敵するほどの超大型で、連邦からも「ドロス級の機動要塞並み」と言及される。
このビグ・ザム1隻で艦隊の総攻撃をも匹敵する戦力を有しており、機体中央部に内蔵された大型メガ粒子砲と機体各部に内蔵された連装メガ粒子砲、ミサイル・ランチャー、対空ビーム砲、4連装式対空砲といった多数の武装以外に母艦としての機能も備わっている。    
機体全周にはカタパルトを備える他、機体内部にMSデッキを複数有し、MSの整備や武装等の補給が可能で、機体両舷には2基の核パルスエンジンが搭載されており、ソーラ・レイを移動させられるほどの強大な推進力とソーラ・レイに乗って機体を固定するほどの脚部クロー、大型メガ粒子砲の直撃でさえ無効化するほどのIフィールドを持つ。
これら機能のためにパイロット以外にも多数の人員が搭乗しており、MSデッキや管制室、右舷と左舷の核パルスエンジンの制御室などを運用している。コクピットは球形のコクピットが2基備わるものとなって、操縦方式も変更されており、レヴァン・フウがニュータイプ能力で制御している。そのため彼に何か異常が発生した場合、機体の制御が不安定になる危険性も持つが、レヴァン・フウの銃殺後は5基のホログラムコンソールによる従来通りの操作マニュアルでの操縦も可能である。
レヴァン・フウの指揮やサイコ・ザク軍団を始めとした兵士たちの奮迅で南洋同盟の勝利の目前に思われたが、ジオンへの復讐に執着したカーラの裏切りによってレヴァン・フウ、ビグ・ザムとソーラ・レイをはじめとした南洋同盟のすべては彼女に掌握される。新国家「タイタンズ」による5隻の量産型ビグ・ザムが大型レールガンの一斉射撃によって、ソーラ・レイ発射管制塔と右舷の核パルスエンジンを破壊され、管制塔が破壊寸前にこの機体に発射キーを繋がれるも本体とソーラ・レイ自体にも大損傷を受られたことで発射されたソーラ・レイの発射角度を狂ったことでアナハイム社から大きく外してしまいマイトレーヤ作戦は頓挫してしまう。
その後、ダリルとカーラ以外の南洋同盟の兵士たちをスペース・ランチでビグ・ザムから脱出させた後、残ったソーラ・レイのエネルギーでカーラはジオンの避難コロニーを標的として虐殺を図ったが、ダリルの制止とイオのアトラスガンダムの飛び膝蹴りによってダリルとカーラ、レヴァン・フウの遺体ごとビグ・ザムのコックピットを破壊されたことでソーラ・レイが停止されてしまった。最後はリリーとカリストが修理した核ミサイルの大爆発によりソーラ・レイごと消滅されてしまった。
アーケロン号
ルナツー潜入時として貨物船に偽装した南洋同盟の高速艇。チャウ・ミンが操縦し、脱出時には機首部の偽装パーツを排除ながら搭載された機関砲と4連装のミサイル・ポッドを使用しながらルナツー内から脱出し、ダリルとの合流した際には残りの偽装パーツもすべて排除してブラウ・ブロと合体したパーフェクト・ガンダムの後方に立ちながら暗礁宙域を離脱した。

外伝(南洋同盟)

アーケロン2世号
外伝「ひまわり」に登場。
ブラウ・ブロに匹敵する機動力を持つアーケロン号の後継型。アーケロン号に引き続いてチャウ・ミンが操縦しており、ビリーのサイコミュ高機動試験用ザクを積載されている。アナハイム社の切り札に関する情報を手に入れる目的として輸送船に偽装しながら月面上のフォン・ブラウン市へと潜入し、脱出時には機首部分の偽装パーツを排除しながら戦闘宙域から離脱した。

タイタンズの兵器

第3部 (タイタンズ)

RX-178 ガンダムMk-II
アナハイム社の無人工場で次期主力として開発する試作ガンダムと同等の性能を持つ次世代型MS。実働試験されていないため、実戦投入はされていなかったが、第4部では実戦投入されて、そのうちの1機がゲルググを乗機していたアリシアが搭乗する。
RMS-099 リック・ディアス
イオがアナハイム社の無人工場で見た次世代型MSの1機。実働試験されていないため、実戦投入はされていなかったが、第4部では実戦投入されて、そのうちの1機がジム・カスタムを乗機していたバーバラが搭乗する。
RMS-106 ハイザック
イオがアナハイム社の無人工場で見た次世代型MSの1機。実働試験されていないため、実戦投入はされていなかったが、第4部では実戦投入されて、同盟を結んだジオン共和国にリック・ディアスと共に配備されている。
MSA-003 ネモ
イオがアナハイム社の無人工場で見た次世代型MSの1機。実働試験されていないため、実戦投入はされていなかったが、第4部では実戦投入されて、同盟を結んだムーア同胞団に配備されている。
RMS-099 アッシマー
イオがアナハイム社の無人工場で見た次世代型の可変MA。
RMS-108 マラサイ
イオがアナハイム社の無人工場で見た次世代型MSの1機。
MSN-00100 百式
イオがアナハイム社の無人工場で見た次世代型MS。
MSZ-006 Zガンダム
アナハイム社が開発する次世代型の可変MS。実働試験されていないため、実戦投入はされていなかったが、第4部では実戦投入されてブルGを乗機していたシェパードが搭乗する。
MA-08 量産型ビグ・ザム(アナハイム製)
南洋同盟に対抗すべくアナハイム社が密かに開発したビグ・ザムの量産型。
戦後にアナハイム社が地球連邦軍にも極秘に開発していた巨大MAで、本機は存在はあえてミニ・コロニーレーザーとして偽装情報をされていた。
機体の構造自体はほぼ変更されておらず、核パルスエンジンやIフィールド・ジェネレーターを搭載している点は共通だが、主兵装は Iフィールド対策として大型メガ粒子砲から大型レールガンへと変更され、MSデッキ数も2基へと削減、操縦方式も大きく変更されており、複数搭載された端末のランバートを介して、遠隔でアンディー・ウェリントンの指揮に従って操作する方式となっている。そのため機体は無人であり、艦載機もランバートが操縦する。
アナハイム社の軍事部門が新国家「タイタンズ」として連邦から離脱することを表面すると同時にビグ・ザムとソーラ・レイの南洋同盟との戦闘に5隻が投入され、大型レールガンの一斉攻撃によってソーラ・レイ発射管制塔とビグ・ザムの核パルスエンジン(右舷)を破壊、ビグ・ザム本体とソーラ・レイにも大損傷を与え、Iフィールドを突破するために接近した南洋同盟のMS部隊には阻止する目的として格納した無人機のジム・コマンドを出撃させてMS部隊を次々と撃破しながら量産型ビグ・ザムを防衛した。
結果としては1隻の量産型ビグ・ザムを失うも、一斉射撃によってアナハイム社とMS工場を標的としたソーラ・レイの発射角度を大幅に沿らすことに成功し、アナハイム社とMS工場の消滅危機を阻止すると同時にアンディーからの命令で4隻の量産型ビグ・ザムと無人機のジム・コマンド全機を戦闘宙域から離脱・撤退させた。
RGM-79GS ジム・コマンド宇宙用
量産型ビグ・ザムに格納されたMS。頭部に量産型ビグ・ザムと同じように1基の制御ユニットを備えた無人機で量産型ビグ・ザムに接近した南洋同盟のMS部隊を交戦した。

第4部 (タイタンズ)

サンダーボルト・ガンダム
アナハイム社がイオ、リリー、そしてカリストの3名が結成したユニット「チーム・サンダーボルト」のために開発されたガンダムタイプの試作型重可変MS。
パーフェクト・ジオング由来のサイコミュ・システムを搭載しており、コックピットはジオングと同様に複座シートにイオとリリー、単座シートにカリストが座る操縦形式だが、当時と異なりカリスト側のシートにはレバーとペダルがあるため、カリストは義体を装着したままでも自由に操縦することが可能。
重爆撃機形態のTBGボマーへの変形が可能で、4箇所の発信器から展開されるIフィールドによって敵の攻撃から防護中に変形を行う。
ディオスクロイ
ΖΖUCに登場するネェル・アーガマと同系統の強襲揚陸艦。
タイタンズに加入したビアンカが艦長として指揮して、中央部には大型ハイパー・メガ粒子砲の代わりにTBGボマー変形時のサンダーボルト・ガンダムを発進するための専用リニアカタパルトが設置されており、メンテナンスクルーも含めて実質にチーム・サンダーボルト専用の母艦となっている。
アイリッシュ級戦艦
タイタンズと同盟したムーア同胞団に配備されている宇宙戦艦。

各話リスト

話数 サブタイトル 配信日
第1話 2012年
10月30日
第2話 10月30日
第3話 10月30日
第4話 10月30日
第5話 10月30日
第6話 10月30日
第7話 10月30日
第8話 10月30日
第9話 10月30日
第10話 2013年
5月30日
第11話 5月30日
第12話 5月30日
第13話 5月30日
第14話 5月30日
第15話 5月30日
第16話 5月30日
第17話 5月30日
第18話 5月30日
第19話 5月30日
第20話 2014年
2月28日
第21話 2月28日
第22話 2月28日
第23話 2月28日
第24話 2月28日
第25話 2月28日
第26話 2月28日
第27話 2月28日
第28話 2月28日
第29話 11月28日
第30話 11月28日
第31話 11月28日
第32話 11月28日
第33話 11月28日
第34話 11月28日
第35話 11月28日
第36話 11月28日
第37話 11月28日
第38話 2015年
2月27日
第39話 2月27日
第40話 2月27日
第41話 2月27日
第42話 2月27日
第43話 2月27日
外伝 ―砂鼠ショーン―前編 2月27日
外伝 ―砂鼠ショーン―後編 2月27日
第44話 氷のビアンカ① 10月30日
第45話 氷のビアンカ② 10月30日
第46話 氷のビアンカ③ 10月30日
第47話 氷のビアンカ④ 10月30日
第48話 氷のビアンカ⑤ 10月30日
第49話 氷のビアンカ⑥ 10月30日
第50話 氷のビアンカ⑦ 10月30日
第51話 氷のビアンカ⑧ 10月30日
第52話 氷のビアンカ⑨ 10月30日
第53話 再会の行方① 12月25日
第54話 再会の行方② 12月25日
第55話 再会の行方③ 12月25日
第56話 再会の行方④ 12月25日
第57話 再会の行方⑤ 12月25日
第58話 再会の行方⑥ 12月25日
第59話 再会の行方⑦ 12月25日
第60話 再会の行方⑧ 12月25日
第61話 再会の行方⑨ 12月25日
第62話 水上都市① 2016年
6月24日
第63話 水上都市② 6月24日
第64話 水上都市③ 6月24日
第65話 水上都市④ 6月24日
第66話 水上都市⑤ 6月24日
第67話 水上都市⑥ 6月24日
第68話 水上都市⑦ 6月24日
第69話 水上都市⑧ 6月24日
第70話 水上都市⑨ 6月24日
第71話 家族(ファミリー)① 2017年
1月30日
第72話 家族(ファミリー)② 1月30日
第73話 家族(ファミリー)③ 1月30日
第74話 家族(ファミリー)④ 1月30日
第75話 家族(ファミリー)⑤ 1月30日
第76話 家族(ファミリー)⑥ 1月30日
第77話 家族(ファミリー)⑦ 1月30日
第78話 家族(ファミリー)⑧ 1月30日
第79話 家族(ファミリー)⑨ 1月30日
第80話 ディスカッション① 8月30日
第81話 ディスカッション② 8月30日
第82話 ディスカッション③ 8月30日
第83話 ディスカッション④ 8月30日
第84話 ディスカッション⑤ 8月30日
第85話 ディスカッション⑥ 8月30日
第86話 ディスカッション⑦ 8月30日
第87話 ディスカッション⑧ 8月30日
第88話 ディスカッション⑨ 8月30日
第89話 邂逅① 2018年
2月28日
第90話 邂逅② 2月28日
第91話 邂逅③ 2月28日
第92話 邂逅④ 2月28日
第93話 邂逅⑤ 2月28日
第94話 邂逅⑥ 2月28日
第95話 邂逅⑦ 2月28日
第96話 邂逅⑧ 2月28日
第97話 邂逅⑨ 2月28日
第98話 激突!タール火山基地① 7月30日
第99話 激突!タール火山基地② 7月30日
第100話 激突!タール火山基地③ 7月30日
第101話 激突!タール火山基地④ 7月30日
第102話 激突!タール火山基地⑤ 7月30日
第103話 激突!タール火山基地⑥ 7月30日
第104話 激突!タール火山基地⑦ 7月30日
第105話 激突!タール火山基地⑧ 7月30日
第106話 犠牲(サクリファイス)① 2019年
4月26日
第107話 犠牲(サクリファイス)② 4月26日
第108話 犠牲(サクリファイス)③ 4月26日
第109話 犠牲(サクリファイス)④ 4月26日
第110話 犠牲(サクリファイス)⑤ 4月26日
第111話 犠牲(サクリファイス)⑥ 4月26日
第112話 犠牲(サクリファイス)⑦ 4月26日
第113話 犠牲(サクリファイス)⑧ 4月26日
第114話 犠牲(サクリファイス)⑨ 4月26日
第115話 起動! サイコ・ザク マークII① 8月30日
第116話 起動! サイコ・ザク マークII② 8月30日
第117話 起動! サイコ・ザク マークII③ 8月30日
第118話 起動! サイコ・ザク マークII④ 8月30日
第119話 起動! サイコ・ザク マークII⑤ 8月30日
第120話 起動! サイコ・ザク マークII⑥ 8月30日
第121話 起動! サイコ・ザク マークII⑦ 8月30日
第122話 起動! サイコ・ザク マークII⑧ 8月30日
第123話 起動! サイコ・ザク マークII⑨ 8月30日
第124話 宇宙(そら)へ① 2020年
2月28日
第125話 宇宙(そら)へ② 2月28日
第126話 宇宙(そら)へ③ 2月28日
第127話 宇宙(そら)へ④ 2月28日
第128話 宇宙(そら)へ⑤ 2月28日
第129話 宇宙(そら)へ⑥ 2月28日
第130話 宇宙(そら)へ⑦ 2月28日
第131話 宇宙(そら)へ⑧ 2月28日
第132話 宇宙(そら)へ⑨ 2月28日
第133話 ルナツー潜入作戦① 9月30日
第134話 ルナツー潜入作戦② 9月30日
第135話 ルナツー潜入作戦③ 9月30日
第136話 ルナツー潜入作戦④ 9月30日
第137話 ルナツー潜入作戦⑤ 9月30日
第138話 ルナツー潜入作戦⑥ 9月30日
第139話 ルナツー潜入作戦⑦ 9月30日
第140話 ルナツー潜入作戦⑧ 9月30日
第141話 雷撃!パーフェクト・ジオング① 2021年
2月26日
第142話 雷撃!パーフェクト・ジオング② 2月26日
第143話 雷撃!パーフェクト・ジオング③ 2月26日
第144話 雷撃!パーフェクト・ジオング④ 2月26日
第145話 雷撃!パーフェクト・ジオング⑤ 2月26日
第146話 雷撃!パーフェクト・ジオング⑥ 2月26日
第147話 雷撃!パーフェクト・ジオング⑦ 2月26日
第148話 雷撃!パーフェクト・ジオング⑧ 2月26日
第149話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行① 9月30日
第150話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行② 9月30日
第151話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行③ 9月30日
第152話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行④ 9月30日
第153話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行⑤ 9月30日
第154話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行⑥ 9月30日
第155話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行⑦ 9月30日
第156話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行⑧ 9月30日
第157話 宇宙世紀0080 難民たちの逃避行⑨ 9月30日
第158話 月のテラリウム① 2022年
2月28日
第159話 月のテラリウム② 2月28日
第160話 月のテラリウム③ 2月28日
第161話 月のテラリウム④ 2月28日
第162話 月のテラリウム⑤ 2月28日
第163話 月のテラリウム⑥ 2月28日
第164話 月のテラリウム⑦ 2月28日
第165話 月のテラリウム⑧ 2月28日
第166話 マイトレーヤ作戦① 9月30日
第167話 マイトレーヤ作戦② 9月30日
第168話 マイトレーヤ作戦③ 9月30日
第169話 マイトレーヤ作戦④ 9月30日
第170話 マイトレーヤ作戦⑤ 9月30日
第171話 マイトレーヤ作戦⑥ 9月30日
第172話 マイトレーヤ作戦⑦ 9月30日
第173話 マイトレーヤ作戦⑧ 9月30日
第174話 光る宇宙① 2023年
4月24日
第175話 光る宇宙② 4月24日
第176話 光る宇宙③ 4月24日
第177話 光る宇宙④ 4月24日
第178話 光る宇宙⑤ 4月24日
第179話 光る宇宙⑥ 4月24日
第180話 光る宇宙⑦ 4月24日
第181話 光る宇宙⑧ 4月24日
第182話 収斂(しゅうれん)① 4月24日
第183話 収斂(しゅうれん)② 4月24日
第184話 収斂(しゅうれん)③ 4月24日
第185話 収斂(しゅうれん)④ 4月24日
第186話 収斂(しゅうれん)⑤ 5月24日
第187話 収斂(しゅうれん)⑥ 5月24日
第188話 収斂(しゅうれん)⑦ 5月26日
第189話 収斂(しゅうれん)⑧ 6月9日
第190話 輝きの刹那① 8月10日
第191話 輝きの刹那② 8月25日
第192話 輝きの刹那③ 9月8日
第193話 輝きの刹那④ 9月27日
第194話 輝きの刹那⑤ 10月13日
第195話 輝きの刹那⑥ 10月27日
第196話 輝きの刹那⑦ 11月10日
第197話 輝きの刹那⑧ 11月24日
第198話 One for all All for one① 2024年
1月12日
第199話 One for all All for one② 1月26日
第200話 One for all All for one③ 2月9日
第201話 One for all All for one④ 2月22日
第202話 One for all All for one⑤ 3月8日
第203話 One for all All for one⑥ 3月22日
第204話 One for all All for one⑦ 4月12日
第205話 One for all All for one⑧ 4月26日
第206話 ラストシューティング① 6月28日
第207話 ラストシューティング② 7月12日
第208話 ラストシューティング③ 7月26日
第209話 ラストシューティング④ 8月9日
第210話 ラストシューティング⑤ 8月23日
第211話 ラストシューティング⑥ 9月13日
第212話 ラストシューティング⑦ 9月27日
第213話 ラストシューティング⑧ 10月11日
第214話 星の涙① 12月13日
第215話 星の涙② 12月27日
第216話 星の涙③ 2025年
1月10日
第217話 星の涙④ 1月24日
第218話 星の涙⑤ 2月14日
第219話 星の涙⑥ 2月28日
第220話 星の涙⑦ 3月14日
第221話 星の涙⑧ 3月28日
第222話 クリード&ソニア 6月13日
第223話 ジャニス&ビリー 2月27日
第224話 レヴァン教誕生 7月11日
第225話 EURECA 7月25日
第226話 シャンチー 8月8日
第227話 「チーム・サンダーボルト」前編 8月22日
第228話 「チーム・サンダーボルト」中編 9月12日
第229話 出撃!サンダーボルト・ガンダム(「チーム・サンダーボルト」後編) 9月26日

Web外伝

サンダーボルト外伝

『機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝』
2015年12月15日よりウェブサイト「eBigComic4」でフルカラーWEBコミック『機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝』を配信。hobbyJapan誌「サンダーボルトメカニクス」とのコラボとして企画された。
ホビージャパン2014年9月号に掲載された、プロモデラーのWildRiver荒川直人による本編とのコラボレーションジオラマ「円形劇場」に作者が感化され、2ページの短編作品を描いたことが原点となっている[27][リンク切れ]
「砂漠の掟」編は「砂鼠ショーン」の直接の続編にあたる。
話数 サブタイトル 特集モデル 配信日
第1話 サンダーボルト放送局 RGM-79 ジム
(サンダーボルト版)
2015年
12月18日
第2話 ラストダンスは君と RB-79 ボール
(サンダーボルト版)
2016年
1月8日
第3話 Rescue me ① RGC-80 ジムキャノン
(サンダーボルト版)
2月12日
第4話 Rescue me ② ガトル
(フルスクラッチモデル)
3月11日
第5話 Rescue me ③ MS-06 量産型ザク
(サンダーボルト版)
4月8日
第6話 レナードの帰還 ザク・マシンガン 6月10日
第7話 FA-78 フルアーマーガンダム
(サンダーボルト版)
7月8日[注 22]
番外編 特別掲載 機動戦士ガンダムサンダーボルト外伝の原点
円形劇場〈隠者の一撃/Hermit Shot〉
円形劇場〈隠者の一撃/Hermit Shot〉 8月12日
第8話 サバイバー MS-05 ザクI
(サンダーボルト版)
10月26日
第9話 死ぬには良い日だ ① MS-06E ザク強行偵察型
(サンダーボルト版)
11月30日
第10話 死ぬには良い日だ ② MS-06E-3 ザク・フリッパー
(サンダーボルト版)
12月28日
第11話 死ぬには良い日だ ③ MS-06R 高機動型ザク”サイコ・ザク”
(サンダーボルト版)
2017年
2月10日
第12話 さよなら月曜日 RX-77-2 ガンキャノン
(サンダーボルト版)
3月10日
番外編 快進撃!!機動戦士ガンダムサンダーボルト RX-78AL アトラスガンダム 5月19日
第13話 戦闘糧食(コンバットレーション) MS-06 量産型ザク
(サンダーボルト版)
7月21日
第14話 The color of memories ビッグ・ガン
(サンダーボルト版)
8月25日
第15話
(前編)
砂漠の掟―プロローグ― 9月29日
第15話 砂漠の掟 ①[注 23] RX-79[G]BO ガンダムバウンサー
(サンダーボルト版)
2018年
5月25日
第16話 砂漠の掟 ② 2019年
2月8日
第17話 砂漠の掟 ③ 3月8日
第18話 砂漠の掟 ④ 4月12日
第19話 砂漠の掟 ⑤ 5月10日
第20話 砂漠の掟 ⑥ 6月14日
第21話 砂漠の掟 ⑦ 7月12日
第22話 砂漠の掟 ⑧ 8月9日
第23話 男と女 ① 10月11日
第24話 男と女 ② 11月11日
第25話 男と女 ③ 12月13日
第26話 男と女 ④ 2020年
1月10日
第27話 男と女 ⑤ 3月13日
第28話 男と女 ⑥ 4月10日
第29話 成層圏スプリンターズ ① 2022年
10月28日
第30話 成層圏スプリンターズ ② 11月25日
第31話 成層圏スプリンターズ ③ 12月23日
第32話 ひまわり ① 2024年
2月23日
第33話 ひまわり ② 3月29日
第34話 ひまわり ③ 4月26日
第35話 ひまわり ④ 5月31日

サンダーボルト外伝 MS STORIES

『機動戦士ガンダム サンダーボルト外伝 MS STORIES』
『eBigComic4』配信の複数のストーリーテラーによるコラボレーション。監修は太田垣康男。作画は石口十、スタジオ・トア。
話数 サブタイトル 作者 登場MS 配信日
番外編 MS STORIES (1) 竹田裕一郎 フルアーマーガンダム 2017年
6月9日
MS STORIES (2) 深見真 ザクII 6月12日
MS STORIES (3) 永川成基 ジム 6月13日
MS STORIES (4) 竹田裕一郎 リック・ドム 6月14日
MS STORIES (5) 深見真 ガンキャノン 6月15日
MS STORIES (6) 永川成基 ゲルググ 6月16日
MS STORIES (7) 竹田裕一郎 地上用ザクII 6月19日
MS STORIES (8) 深見真 水中型ジム 6月20日
MS STORIES (9) 永川成基 陸戦型ガンダムS型 6月21日
MS STORIES (10) 竹田裕一郎 ザクII&ビッグ・ガン 6月22日
MS STORIES (11) 深見真 ジム・キャノン 6月23日
MS STORIES (12) 永川成基 ズゴック 6月26日
MS STORIES (13) 竹田裕一郎 ガンタンク 6月27日
MS STORIES (14) 深見真 ザク強行偵察型
ザク・フリッパー
6月28日
MS STORIES (15) 永川成基 ゾゴック 6月29日
MS STORIES (16) 竹田裕一郎 グフカスタム 6月30日
MS STORIES (17) 深見真 旧ザク 7月3日

書誌情報

単行本

ムック

  • 機動戦士ガンダム サンダーボルト 立体作品集 2013年5月30日発行、 ISBN 978-4-79-860607-1

商品展開

ガンプラ

BANDAI SPIRITSから複数の登場兵器がキット化されている。

詳細はガンプラの一覧#機動戦士ガンダム サンダーボルトマスターグレード#商品一覧を参照。

食玩

バンダイから「FW GUNDAM CONVERGE」シリーズのなかで以下の機体が商品化されている。

  • FW GUNDAM CONVERGE EX13 フルアーマーガンダム

ガシャポン

バンダイから「ガシャポン戦士DASH」シリーズのなかで以下の機体が商品化されている。

  • ガシャポン戦士DASHプレミア04 フルアーマーガンダム&サイコ・ザク

アニメ

スタッフ
企画 サンライズ
原作 矢立肇、富野由悠季
漫画原作・デザイン 太田垣康男、スタジオ・トア
監督・脚本 松尾衡
アニメーションキャラクターデザイン 高谷浩利
モビルスーツ原案 大河原邦男
アニメーションメカニカルデザイン 仲盛文、中谷誠一カトキハジメ
美術監督・美術ボード・美術設定 中村豪希
デザインワークス 岡田有章、宮本崇、玄馬宣彦、津野田勝敏
片山学、工藤友靖、常木志伸、石本剛啓
色彩設計 すずきたかこ
CGディレクター 藤江智洋
モニターデザイン 青木隆
撮影監督 脇顯太朗
編集 今井大介(ジェイ・フィルム
音楽 菊地成孔
音楽プロデューサー 山田智子、藤吉博士(第2シーズン)
音響監督 木村絵理子
音響効果 西村睦弘
エグゼクティブプロデューサー 佐々木新
チーフプロデューサー 上山公一
プロデューサー 小形尚弘、菊川裕之
製作 サンライズ

原作の第1部に当たる第1シーズンが2015年から2016年にかけて全4話構成で制作され[28]、2017年に続編となる第2シーズンが全4話で公開された[29]

プロデューサーを務めたサンライズの小形尚弘によれば、本作は宇宙世紀の本伝ではなく、パラレルに位置づけられている[30]。また、劇場アニメ『機動戦士ガンダムNT』上映時に発行された書籍『ガンダム宇宙世紀メモリアル』では、アニメ版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』とともに "Another U.C." に分類されている[31]

音声収録はプレスコ形式で制作されている[32][33]。また、ガンダムシリーズのアニメとしては初めて4K視聴を想定した画質で制作されている[注 37]

2015年11月23日にはベルサール秋葉原で第1話限定試写イベントが開催され、上映後には原作者の太田垣康男、監督の松尾衡、サンライズプロデューサーの小形尚弘、シークレットゲストとしてイオ・フレミング役の中村悠一、ダリル・ローレンツ役の木村良平が登壇した[32]

2016年6月25日には、配信された第1シーズン全4話に新規シーンを追加したディレクターズカット版『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』(以下『DECEMBER SKY』)の全国劇場上映と映像配信が2週間限定で行われた[35]。興行収入は7100万円[36]

2016年4月29日には、ガンダムフロント東京の壁面映像演出・WALL-Gで『機動戦士ガンダム サンダーボルト A session in the sector of Thunderbolt』が上映された。新作ミュージッククリップで、新作音楽は菊地成孔が手掛ける。

2016年6月15日には、オリジナル・サウンドトラックアルバム『「機動戦士ガンダム サンダーボルト」オリジナル・サウンドトラック』が発売された。

2017年11月18日には、第2シーズン全4話を再編集し新作カットなどを追加した[37]機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER』が『機動戦士ガンダム Twilight AXIS 赤き残影』との二本立て[38]で全国15館にて2週間限定でイベント上映された。興行収入は8300万円(見込み)[39]

キャッチコピーは「ふたりは、殺し合う宿命…」(第1シーズン)、「ニュータイプを撃て―――」(BANDIT FLOWER)。

視聴媒体・形態

本作はガンダムシリーズとしては初めてネット配信(有料)形式を基本的な公開媒体としており、通常のオンデマンド・期間限定配信のほか、セル型配信サービス「Electronic Sell Through」でも配信されている。(一度権利を購入すると、期間を限定せずに随時視聴が可能となる)この「配信版」については今のところディスク媒体のセルソフトがリリースされていない。

なお、特別版二作品についてはセルディスクがリリースされている。

『DECEMBER SKY』は同年7月29日にDVDとBDが発売。同年12月22日にはUHD-BDが発売[40]。UHD-BDではテレビやプレイヤーなど4K視聴環境を整えれば、当初から想定して制作された本作の4K画質を家庭でも視聴できる。このほか、UHD BDの映像では「輝度のHD版」というべき「HDR」化も成されており、BD以上の高い輝度映像になっている(4K同様、対応機器が必要)。

『BANDIT FLOWER』のBD/DVDは2017年12月8日に一般販売。同日UHD-BDがBDと2in1パックになった版も発売された。

主題歌

テーマ曲

「サンダーボルト・メインテーマ用」 (Instrumental) (第1シーズン)
作曲 - 菊地成孔
「RONALD REAGAN OTHER SIDE」(Instrumental)(劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 演奏 - dCprG

エンディングテーマ

「白い部屋」(第1話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - ギラ・ジルカ
「女の子に戻るとき」(第2話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 坂本愛江
「あなたのお相手」(第3話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - I.C.I aka 市川愛
「サンダーボルト・メインテーマ用」(Instrumental)(第4話)
作曲 - 菊地成孔
「RONALD REAGAN OTHER SIDE」(Instrumental)(劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 演奏 - dCprG
「Acrobatic Fight-1」(Instrumental)(第5話)
作曲 - 菊地成孔
「骨砕けても」(第6話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 辻村泰彦
串本節」(第7話)
和歌山県民謡 編曲 - 内藤法美 / 歌 - 小田朋美
「色悪」(第8話、劇場版「BANDIT FLOWER」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 吉田沙良、市川愛、坂本愛江

挿入歌

「あなたのお相手」(第1話、第3話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - I.C.I aka 市川愛
「白い部屋」(第1話、第3話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - ギラ・ジルカ
「あたしのカントリー・ソング」(第2話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 坂本愛江
「女の子に戻るとき」(第2話、第4話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 坂本愛江
「ただ泣くだけ」(第2話、第4話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 中沢ノブヨシ
「年寄りになれば」(第2話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 矢幅歩
「神よ、平和を与えたまえ」(歌劇『運命の力』より)(第2話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - ジュゼッペ・ヴェルディ / 演奏 - ミリアム・ガウチソプラノ)、ベルギー放送フィルハーモニー管弦楽団アレクサンダー・ラハバリ指揮
「月のカクテル」(第3話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 菊地成孔
「ただ二人だけ」(第3話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 中沢ノブヨシ
「イエスのガール」(第3話、劇場版「DECEMBER SKY」)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - ギラ・ジルカ
「恋は誰もいない」(第5話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 坂本愛江
「可愛いあたし」(第7話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 市川愛
「戦争」(第8話)
作曲 - 菊地成孔 / 歌 - 吉田沙良

各話リスト

話数 コンテ 演出 キャラクター メカ 配信日
作画監督 総作画監督 作画監督 総作画監督 先行 通常
第1シーズン
第1話 松尾衡 高谷浩利 - 中谷誠一
仲盛文
- 2015年
12月11日
2015年
12月25日
第2話 寺岡厳 吉沢俊一 玉川真吾 高谷浩利 片山学 仲盛文 2016年
1月29日
2016年
2月12日
第3話 カトキハジメ 綿田慎也 田頭真理恵 伊藤一樹
小松英司
3月4日 3月18日
第4話 松尾衡 高谷浩利 - 中谷誠一
仲盛文
- 4月8日 4月22日
劇場版 松尾衡
寺岡厳
カトキハジメ
松尾衡
吉沢俊一
綿田慎也
高谷浩利
玉川真吾
田頭真理恵
高谷浩利 仲盛文
中谷誠一
片山学
伊藤一樹
小松英司
仲盛文 6月25日
劇場公開
第2シーズン
第5話 松尾衡 高谷浩利 - 仲盛文
中谷誠一
- 2017年
3月24日
第6話 田頭真理恵
高谷浩利
小松英司
鈴木竜也
4月28日
第7話 松尾衡
玄馬宣彦
吉沢俊一 渡部貴喜
高谷浩利
片山学
伊藤一樹
仲盛文
5月31日
第8話 松尾衡 高谷浩利
菱沼義仁
松川哲也
中谷誠一
鈴木竜也
小松英司
仲盛文
7月14日

TVエディション

2023年、MBSテレビ/TBSテレビ系の全国同時ネット放送枠「日5」(17:00 - 17:30)にて、2月12日・19日・26日の3週連続で本作の第1作目ディレクターズカット版 『DECEMBER SKY』 をベースとして全3話に分割編集した「TVエディション」を放送する[41]。同枠にて放送していた当時のガンダム最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』が分割2クール放送となったことに伴い、第1クールと第2クールの間(同年1月-3月)にかけて宇宙世紀系のガンダムOVA・映画3作品を放送することになった内の1作[42]となる。


話数 サブタイトル 放送日
第1話 2023年
2月12日
第2話 2月19日
第3話 2月26日

脚注

注釈

  1. ^ 当該シリーズはST基準に適合しない対象年齢15歳以上向けの商品となっている。
  2. ^ 中佐だったが、二階級特進で少将。ルナツー司令のボーマン提督とは同期。
  3. ^ マーカスがギター。オルフェがトランペットで、デントはベース。
  4. ^ 作中ファミリーネームの表記がされているのは第99話のみ
  5. ^ 第4話では仲間から「中尉」と呼ばれているが、単行本第1巻第2刷以降では「少尉」に修正されている。
  6. ^ 公国軍のシステムなら文字通りフリーパスでアクセスできる。使用時にはパス自体を端末に接続し暗証コードと掌紋の入力が必要。
  7. ^ ルウムで負傷したグレゴリーは右手肱下と左足膝下が義肢。ソロモン戦で負傷したフリオは左手が肱上、両足が膝上まで欠損しているが、義手だけで義足も与えられていない。
  8. ^ ジャニスからは疑り深いリアリストなどは最初から除外していると評されている。
  9. ^ 2人の成長と老け方の様子、釈放され棋士となって以降にチャウ・ミンが成人しているとのことから、拘留されていたのは3年から5年。
  10. ^ 現実世界のパラアスリートが使用しているような単純なもので、可動などはしないが砂漠という環境下ではショーンの義手よりメンテナンスのコストは低い。
  11. ^ 親分によると、ショーンに払っている報酬でも女房3人は養えるそうでボウゴからも嫁取りを勧められるが、まだ結婚というものに実感が湧かないのかグフのローンが残っているのもあって遠慮している。
  12. ^ 開戦前からフレミング奨学金を受けており、従軍することが奨学金の受領資格の一つであることが、作中で語られている。
  13. ^ 本来、技術研究関連の人間は後方向きだが、研究が中断されていたこともあって召集された。
  14. ^ ただし、本作の連載時点での宇宙世紀世界の設定において、一年戦争時のブリティッシュ作戦などでスペースコロニーが丸ごと砂漠へ落下したという記録は、確認されていない。
  15. ^ あくまで全身武器庫とも言えるフルアーマーガンダムと比較しての話であり、イオが多大すぎる戦果を挙げるために弾が足りないだけである。
  16. ^ ペカンバル基地からの出撃時に、コアファイター20機、ガンペリー3機が確認できる。さらにタール火山基地の前でゲター3機、コアブースター偵察型1機を展開している。
  17. ^ ほかに搬入された新型機にもガンダムの名が連なっており、ボーマン司令は「ガンダムに神通力があるのか?!」と憤慨している。
  18. ^ この決戦中、軽量化のために投棄した残量30%のプロペラントタンクは、外伝「死ぬにはいい日だ」でジャニスとケイトを救うこととなる。
  19. ^ 公式設定ではローバーだが、本作ではブローバーと呼称されている。プローバー級の派生艦という設定になっている[26]
  20. ^ ルナツーに搬入されるテスト機はどれもこれも「ガンダム顔」のうえに増加装甲で覆われた機体が多かったため、搬入時に本機体を見た連邦兵士からは、ガンダム顔ながらすっきりしたデザインがむしろ好評だった。
  21. ^ ルナツー脱出時は有線式になっていた。
  22. ^ 2017年4月14日にはMSを一部モデリング画像に差し替え、再配信された。
  23. ^ 「砂漠の掟―プロローグ―」から12ページ描き加えて再構成している。
  24. ^ プラモデル「1/144 ボール(ガンダムサンダーボルト版)」が付属する。
  25. ^ フルカラーメカニック設定集小冊子、ボックスアートポストカード6枚、部隊章カラーステッカー、特製収納ボックスの4点が付属する。
  26. ^ U.C.0079 メモリアルカレンダー[2016]、初期ネーム集、特製収納ボックス、OVA第1話と有料配信セル版特典映像『一年戦争へ挑んだ者たち』プロローグ)を期間限定で無料視聴できるプレミアムSTREAMINGカードが付属する。
  27. ^ スパルタンのペーパークラフトが付属する。
  28. ^ 大判絵本「さよなら月曜日」とアニメ特典映像DVDが付属する。
  29. ^ 画集「THE ART OF THUNDERBOLT」とクリアファイル2枚組が付属する。
  30. ^ サンダーボルトMSデザインワークス[設定集vol.2]が付属する。
  31. ^ キャラクターブックが付属する。
  32. ^ B5ポスターBOOKが付属する。
  33. ^ アニメ原画BOOKが付属する。
  34. ^ 扉絵カラーBOOKが付属する。
  35. ^ 扉絵カラーBOOKが付属する。
  36. ^ ダリルの少年時代を取り扱ったミニBOOK『SWEET MEMORIES』」が付属する。
  37. ^ 当初はネイティブ4K(UHD)画質での制作が念頭に置かれ、そう受け取れる情報も公開されたが、制作を進める初期段階で映像生成などの遅延化が懸念されたため、最終的に一般的な720p(1280x720解像度)より少し高めた1440×810解像度で制作された。これをベースに4K解像度にアップコンバートしたのが『DECEMBER SKY』・『BANDIT FLOWER』のUHD BD版(後述)となる[34]

出典

  1. ^ 機動戦士ガンダム サンダーボルト:13年の連載に幕 表紙にサンダーボルト・ガンダム”. まんたんウェブ. MANTAN (2025年9月25日). 2025年9月25日閲覧。
  2. ^ “太田垣康男が描く新たなる一年戦争『機動戦士ガンダム サンダーボルト』アニメ化決定!”. GUNDAM.INFO (バンダイナムコフィルムワークス). (2015年10月28日). https://www.gundam.info/news/video-music/news_video-music_20151028_14193p.html 2025年9月25日閲覧。 
  3. ^ a b ヒストリー一年戦争 2024, p. 42.
  4. ^ ビッグコミックスペリオール第5号”. ビッグコミックBROS.NET. 小学館. 2025年2月14日閲覧。
  5. ^ “漫画『ガンダム サンダーボルト』作者、画風変更で謝罪 左手腱鞘炎で連載に葛藤「賛否両論あるでしょうが…」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年4月26日). https://www.oricon.co.jp/news/2134477/full/ 2019年4月26日閲覧。 
  6. ^ a b c d e f 「月刊ホビージャパン」2012年5月号 第24 - 25頁インタビュー。
  7. ^ “ゆうきまさみが「ガンダム サンダーボルト」パロディ描く!スペリオールに掲載”. コミックナタリー (ナターシャ). (2016年6月24日). https://natalie.mu/comic/news/192143 2016年6月29日閲覧。 
  8. ^ a b Power Push 太田垣康男『機動戦士ガンダム サンダーボルト』”. コミックナタリー. ナターシャ (2012年3月23日). 2025年9月25日閲覧。
  9. ^ a b c d 「月刊ホビージャパン」 2012年9月号 第122頁
  10. ^ ジャズ&モビルスーツの組み合わせがステキ! 「機動戦士ガンダム サンダーボルト」ロングバージョンの予告公開”. ねとらぼ (2015年11月25日). 2016年5月16日閲覧。
  11. ^ アニメ『機動戦士ガンダムサンダーボルト』STAFF&CAST
  12. ^ @ebigcomic4の2016年3月10日のツイート、2018年2月23日閲覧。
  13. ^ @ebigcomic4の2016年3月16日のツイート、2018年2月23日閲覧。
  14. ^ HG GUNDAM THUNDERBOLT 1/144 フルアーマー・ガンダム組立説明書より。
  15. ^ a b 『機動戦士ガンダム サンダーボルト立体作品集 サンダーボルトメカニクス』 ISBN 978-4-7986-0607-1 [要ページ番号]
  16. ^ 「月刊ホビージャパン」 2013年2月号 p.74
  17. ^ 「月刊ホビージャパン」 2012年5月号 p.16
  18. ^ 「月刊ホビージャパン」 2013年4月号 p.76
  19. ^ 「月刊ホビージャパン」 2012年9月号 p.123
  20. ^ 「月刊ホビージャパン」 2012年5月号 p.17
  21. ^ 「月刊ホビージャパン」 2013年2月号 p.71-73
  22. ^ 「月刊ホビージャパン」 2012年7月号 p.121
  23. ^ 「月刊ホビージャパン」 2013年8月号 p.75
  24. ^ サンダーボルト 設定集vol.2 2020, p. 54-55.
  25. ^ a b c d サンダーボルト 設定集vol.2 2020, p. 56-57.
  26. ^ サンダーボルト 設定集vol.2 2020, p. 39.
  27. ^ 機動戦士ガンダムサンダーボルト外伝の原点「円形劇場〈隠者の一撃/Hermit Shot〉」 2016年8月12日
  28. ^ アニメ『ガンダム サンダーボルト』中村悠一、木村良平ら出演!12月から配信。”. コミックナタリー (2015年11月19日). 2015年11月19日閲覧。
  29. ^ 「機動戦士ガンダム サンダーボルト」アニメ第2シーズン、3月24日より有料配信スタート!”. GUNDAM.INFO (2017年1月20日). 2017年1月20日閲覧。
  30. ^ ガンダム「UC NexT 0100」は宇宙世紀100年の"本伝"描く決意表明だった”. マイナビニュース (2018年4月23日). 2020年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月4日閲覧。
  31. ^ UCメモリアル 2018, p. 5.
  32. ^ a b アニメ『サンダーボルト』試写、太田垣康男「ガンダムの歴史に入れたのは誇り」”. コミックナタリー (2015年11月23日). 2015年11月23日閲覧。
  33. ^ 声優・中村悠一ガンダム「サンダーボルト」“なぶり殺し”シーン熱弁が思わぬ裏話に
  34. ^ 4K/HDRはアニメにも効果大! ガンダム初UHD BD「ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」を体験- AV Watch(株式会社インプレス)” (2016年12月15日). 2017年1月23日閲覧。
  35. ^ 機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY”. Movie Walker. 2016年6月28日閲覧。
  36. ^ キネマ旬報 2017年3月下旬号』p.66
  37. ^ 機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER”. GUNDAM.INFO (202-12-20 エラー: 日付が正しく記入されていません。(説明). 2024年10月27日閲覧。
  38. ^ 「サンダーボルト BANDIT FLOWER」と「Twilight AXIS 赤き残影」の劇場同時上映が決定!”. GUNDAM.INFO (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  39. ^ キネマ旬報』2018年3月下旬 映画業界決算特別号 p.46
  40. ^ ガンダム初の4K UHD BD「機動戦士ガンダム サンダーボルト」がHDR対応で12月発売”. AV Watch(株式会社インプレス) (2016年9月29日). 2016年9月29日閲覧。
  41. ^ 「ガンダム 水星の魔女」分割2クールで放送!「ハサウェイ」など地上波初放送も 23年1月よりアニメ!アニメ! 2022年9月29日
  42. ^ 残り2作は、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』・映画『機動戦士ガンダムNT』。

参考文献

  • ムック
    • 『ガンダム宇宙世紀メモリアル』KADOKAWA、2018年11月30日。 
  • 漫画
  • 漫画付録
    • 「機動戦士ガンダム サンダーボルト MSデザインワークス [設定集vol.2]」『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第16巻限定版、小学館、2020年9月30日、 ISBN 978-4-09-943073-3 
    • 『機動戦士ガンダム 宇宙世紀ヒストリーBOOK 一年戦争編』双葉社、2024年9月27日。 ISBN 978-4-575-46557-0 

外部リンク

毎日放送TBS系列 日5
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機動戦士ガンダム サンダーボルト
TV EDITION
毎日放送・TBS系列 GUNDAM NEXT FUTURE×日5
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
TV EDITION
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南洋同盟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 22:15 UTC 版)

機動戦士ガンダム サンダーボルト」の記事における「南洋同盟」の解説

レヴァン・フウ 声 - 井坂瞳 南洋同盟の指導者僧兵達からは「僧正」と呼ばれ僧兵戦死する際には名を叫ぶなど、南洋同盟内でのカリスマ性は高い。 ア・バオア・クー戦前後に連邦軍依頼受けて南洋同盟の掃海艇率いジオン連邦両軍残骸遺体の回収遺体供養行っていた中で、J・Jセクストン乗る脱出ポッド回収セクストン持っていたデータから、リユース・P・デバイス興味を抱く。 連邦実験施設にて12歳の頃より15年間に渡りさまざまな実験被験体となり特殊な感応能力引き出され強化人間であり、その際実験指揮とっていたのはモニカであった実験中に脳にダメージ受けており、余命1年宣告されている。 喋ることはできないが、「端末」とも言われるニュータイプ感応波を受信できる人にならば、イメージ送り声や映像見せることができる。これは非常に離れていても機械などを必要ともせず通じるため、南洋同盟の命令系統ダリル達が探索して判明せずスパルタン内のスパイ誰か判然としなかった。また様々な人間感応体験をさせることで、帰順させることに成功している。 1年戦争中に鹵獲したエルメスビットから得られたサイコミュデバイスの技術解析して作成したマイクロマシンで脳のダメージを常に修復する事により延命しており、話す事が出来ないのはその機能維持する為だった。宇宙作戦指揮執るため、その機能RPD代替してカーラ自身肉体維持任せている。 チャウ・ミン 声 - 高依 南洋同盟のMSパイロットある少年搭乗機グフスパルタン突入した僧兵達からは「チャウ・ミン律師」と呼ばれている。 クローディアを「比丘尼様」と呼び慕っており、元戦災孤児クローディア拾われと見られるスパルタンへの襲撃加わり撤退タール火山基地防衛戦にも参加するグェン・サップ・ハニガ タール基地総代で、小柄な老人ドニー・ラウ タール基地僧兵頭。役職僧都。元ジオン兵で、アフリカ戦線戦車長をつとめたスパルタンとの戦闘ではクローディア指揮管制室に詰めていたが、突入部隊からクローディア救出クローディアと共にザクタンクダリル援護するが、アトラスガンダムに撃破され戦死したフィリップ・カウフマン 声 - 黒田崇矢 ジオン公国軍残党階級少佐マッド・アングラー級を母艦とするシーホース部隊隊長MSパイロットでもありゴッグ搭乗し出撃することもある。 戦時中連邦軍空襲産まれたばかり我が子失っており、連邦に強い憎悪持っているスパルタン攻撃をしかけ、ビアンカガンキャノン・アクア相討ちとなるが、自身脱出には成功する。 実はフィリップ始めとするシーホース部隊全員が南洋同盟に帰順していた。クローディア捕獲機に帰順したダリル達や他のシンパと共に蜂起ジオン残党軍壊滅させてタール火山基地に入る。重要人物脱出させて味方合流した後、指揮権委譲し自らは部下2名と共に火山島基地に戻る。結局戦いには間に合わずドミトリービリー救助して脱出補給ポイントにてMS爆破処理して宇宙上がる方策求めて活動開始する難民と共に宇宙へ上がり難民受け入れているサイド6へ向かうが、暗礁宙域からサイド6との間を連邦軍マークされる。ベルガミノ商会から戦力としてかき集めたMS引き換え加速ブースター購入しギリギリ突入作戦敢行するも、あわや撃墜され寸前駆け付けたダリル救助され難民サイド6下ろして合流したビビ・ベンソンジオン軍人の潜水艇乗り傷痍軍人であり四肢全て義手義足凄腕ハッカーだが両脚が不自由な息子アレックス持ち生活費のためにリグ娼婦をしており、フィッシャー身体を重ねるスパルタンリグ攻撃した際に、レヴァン・フウにサイコ・ザクパイロット1人として選ばれフィッシャーと共に南洋同盟に加わる。 サイコ・ザクパイロット候補と共に先行して宇宙上がっており、MS隊「ベンソン・ファミリー」としてガルバルディα乗って打ち上げられサイコ・ザク回収する作業護衛任務に就く。既に四肢全て義肢だったため、他のパイロット教導する隊長職(律師に就いている。 サイコ・ザク受領後は、サンダーボルト宙域廃棄コロニーサイド3攻略のための訓練重ねていたが、スパルタン隊の襲撃を受け、イオリリーの操るパーフェクト・ジオング敗れて戦死したハンク、ボリス、マシュー、エイプリル 水上都市リグにてレヴァン・フウ僧正呼びかけ応えたサイコ・ザクパイロット候補先行して宇宙上がりMS隊「ベンソン・ファミリー」としてサイコ・ザク回収する作業護衛任務に就く。両腕ないし両脚切断し義肢替えたばかりであり、慣熟訓練兼ねてノーマルシステムのMS旧ザクザクII)で実戦訓練していた。 サイコ・ザク受領後は、分散した拠点サイコ・ザクへの慣熟サイド3攻略のための訓練重ねている。ハンクエイプリルビビと同じ廃棄コロニー訓練していたが、スパルタン隊の襲撃を受け、トラスト部隊陽動されているうちに誘導され廃棄コロニー同士衝突巻き込まれ脱出しようとしていた所をパーフェクト・ジオング撃破されて戦死したキム・ラウ ビビたちサイコ・ザクパイロットとして選ばれた者たちを迎えに来た南洋宗の僧侶追撃部隊との戦闘突入した際には音楽代わりにお経掛けようとするなど、ズレたところもある。先行して宇宙上がり打ち上げられてきたサイコ・ザク回収指揮執る

※この「南洋同盟」の解説は、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の解説の一部です。
「南洋同盟」を含む「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の記事については、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の概要を参照ください。

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