GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 06:07 UTC 版)
GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION | |
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外観
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施設情報 | |
テーマ | 機動戦士ガンダム |
キャッチコピー | それは「未来」へとつながっていく |
管理運営 | バンダイナムコホールディングス |
開園 | 2025年4月13日 |
閉園 | 2025年10月13日 |
所在地 | 大阪府大阪市此花区夢洲 |
位置 | 北緯34度39分4.1142秒 東経135度22分47.589秒 / 北緯34.651142833度 東経135.37988583度座標: 北緯34度39分4.1142秒 東経135度22分47.589秒 / 北緯34.651142833度 東経135.37988583度 |
公式サイト | https://www.bandainamco.co.jp/gundam-next-future-pavilion/index.php |
GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION(ガンダムネクストフューチャーパビリオン)は、大阪府大阪市此花区の夢洲にある建築物。2025年に開催された2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)にてバンダイナムコホールディングスの出展するパビリオンとして建造された。
施設
13の企業・団体が出展する「民間パビリオン」の一つ[1]で、パビリオン施設と実物大ガンダム像で構成される。
パビリオン施設の建設は前田建設工業、パビリオンの内装工事やガンダム像の設置・施工は乃村工藝社がそれぞれ担当した[2]。
パビリオン
このパビリオンは、5つのフロア、0〜7の異なるフェーズを移動しながら、機動戦士ガンダムを題材に、Unreal Engine 5で制作された新作映像「GUNDAM: Next Universal Century」が演出とともに展開されるウォークスルー型のアトラクションとなっている[3]。
映像では、「新しい宇宙世紀」として、ガンダムシリーズの劇中に戦闘用の兵器として登場する人型ロボット「モビルスーツ」が平和利用され、人類と共存する「宇宙で暮らすことが当たり前になった未来」が描かれている[4]。
ストーリーは、バンダイナムコグループが2021年に立ち上げた共創プロジェクト「ガンダムオープンイノベーション」の考え方や、平和や共存という万博のテーマを取り入れつつ、エンターテインメントとしてガンダムファンにも満足してもらえるものに仕上げられている[5]。
また、床面にソニーの触覚提示技術が採用され、没入感を高めている[3]。
あらすじ
西暦2150年、戦争で誕生したモビルスーツの平和利用を目指す企業「GOIC」(GUNDAM OPEN INNOVATION CONSORTIUM)の主催する巨大宇宙ステーション「スタージャブロー」の見学ツアーに参加した来場者は、マスコットキャラクター「ハロ」の案内で軌道エレベータに搭乗し、地上3万6000kmの静止軌道を周回するスタージャブローに向かう。スタージャブローでは、さまざまなモビルスーツが活躍していた。
しかし突然、除去作業中のスペースデブリに擬態したモビルスーツ「ジオング」が暴れ出す。この事態に作業用の「ザク」などが対応するも歯が立たず、次々と破壊されていく。そんな危機に対応するため、モビルスーツ「ガンダム」が起動する。
展示エリア | エリア名 | 内容 | 備考 |
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フェーズ0 | エントランス | パビリオンの入口。「宇宙での暮らし」や「まだ実現していない科学技術」が実現した未来が描かれている。 | [8] |
フェーズ1 | 夢洲ターミナルの搭乗ロビー | ハロから宇宙での体験について説明を受ける。 | |
フェーズ2 | 軌道エレベーター「スペースキャビン」 | 宇宙ステーション「スタージャブロー」まで移動する。 | |
フェーズ3 | スタージャブロー | 宇宙ステーションで、モビルスーツが平和利用され、宇宙で働く様子を見学することができる。しかしその見学中にスペースデブリが暴走し、危機に陥る。 | |
フェーズ4 | 緊急退避ポッドへ続く通路 | スタージャブローの危機に巻き込まれた来場者は、緊急退避ポッドへ避難する。 | |
フェーズ5 | 緊急退避ポッド | グラスフェザーという装備をつけたガンダムが登場・活躍し、来場者を守る。 | |
フェーズ6 | 夢洲ターミナル外、実物大ガンダム像 | ガンダムとともに地球に帰還する。 | |
フェーズ7 | 夢洲ターミナルに到着する。 |
登場人物
- RX-78F00/E ガンダム
- グラスフェザーを装着し、ジオングと対峙する[9]。
スタッフ
出典:[9]
- 企画・制作:サンライズ
- 原作:矢立肇、富野由悠季
- 監督:辻本貴則
- 脚本・設定考証・特殊設定:森田繁(スタジオぬえ)
- メカニカルデザイン:大河原邦男、明貴美加、宮本崇
- マーキングデザイン:カトキハジメ
- 美術設定:岡田有章
- 色彩設計:安部なぎさ
- CGディレクター:熊野祐介
- CGモデリングディレクター:森田彗斗
- 音楽:Evan Call
- エンディングテーマ:Uyanga Bold「Dream Beyond Forever」
- 製作:バンダイナムコフィルムワークス
実物大ガンダム像
実物大ガンダム像は全高16.72m、頭頂高12.31m、総重量49.1トン。2020年12月から2024年3月に開催された「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」で展示された動く実物大ガンダムの資材が再利用され、パビリオンにも登場する「RX-78F00/E ガンダム」という設定[11]。片ひざをつき、空に向かって右腕を突き上げるポーズとなっており、これは、宇宙とこれからの未来にむけて手を差し伸べることをイメージし、人類とともに新たな宇宙時代を切り拓いていくというメッセージを込めた[12]とされているが、建築ガイドラインによる制限の影響が大きいと指摘されている[13]。また、バンダイナムコホールディングス取締役副社長の桃井信彦は、パビリオンのストーリーが終わり、一仕事終えた後のガンダムをイメージしつつ宇宙に対する平和への願いをプラスして考慮した結果、このポーズになったと語っている[5]。その他、隠し要素として万博公式キャラクター「ミャクミャク」がプリントされている[13]。
コラボレーション
- 本パビリオンの協賛企業である日本航空は自社国内線で運行されるボーイング737-800型機(登録記号JA342J)に、パビリオン内の映像に登場する「RX-78F00/E ガンダム(EX-001 グラスフェザー装備)」と、万博公式キャラクター「ミャクミャク」が描かれたラッピングを施し、2025年3月3日から「JALガンダムJET」として運行している他、WILLERグループのWILLER ACROSSと共同で「JAL×ガンダム レストランバス」を運行している[14][15]。
その他
このパビリオンは完全予約制としつつも、当日の状況を踏まえて複数の時間帯に当日予約枠を開放する方式を取っていた。これは比較的観覧しやすく来場者から好評で、SNSでは「ガンダム方式」と呼ばれ話題になった。このような方式は後にnull²や大阪ヘルスケアパビリオンなど、他のパビリオンにも採用されている[16]。
協賛企業
脚注
注釈
出典
- ^ “万博の民間パビリオン、13企業・団体が決定 パナや吉本興業も”. 朝日新聞 (2022年2月10日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “ガンダム万博“大地に立つ”!? 乃村工藝社が手掛けた等身大像と、パビリオンを通じて描く未来”. Built ITmedia (2025年4月11日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ a b c d “大阪万博の「ガンダムパビリオン」一足先に体験してきた モビルスーツ戦の“振動”に驚き”. ITmediaビジネスONLINE (2025年4月10日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ a b c “解説:話題の大阪万博のガンダムパビリオン 新たな未来の可能性 ジオング登場!”. MANTAN WEB (2025年4月13日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ a b ““戦わない”「ガンダム」、大阪万博で唯一のIPパビリオンが世界に発信する意義「戦いのためのモビルスーツではない、平和のための活用を」 【大阪・関西万博】”. ORICON NEWS (2025年5月9日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “「万博ガンダム」の勇姿、夢物語ではない? 最新技術が見せる説得力”. ITmediaビジネスONLINE (2025年4月17日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “ジオングとガンダムが戦う新作映像 モビルスーツ戦の臨場感を体験「ガンダムパビリオン」”. 週刊大阪日日新聞 (2025年4月17日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “ガンダムを通して未来の可能性を描く!バンダイナムコが大阪・関西万博で「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」を出展”. DIME (2025年4月15日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “万博ガンダムパビリオン、“アムロAI”(古谷徹)の登場が明らかに…かつての記憶を受け継ぐ 武田真治も驚きの役柄 【大阪・関西万博】”. ORICON NEWS (2025年4月9日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ a b “万博「ガンダム」新情報、モビルスーツ“人類と共生”で「ハロ」新デザイン 緑のイークス&ピンクのポー 【大阪・関西万博】”. ORICON NEWS (2024年12月4日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “大阪万博に実物大ガンダム像「RX-78F00 / Eガンダム」展示”. シネマトゥデイ (2024年6月26日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “大阪・関西万博のパビリオンに展示 “実物大”ガンダム像完成”. NHK NEWS WEB (2024年10月23日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ a b “なぜ万博のガンダム像は“片膝立ち”なのか 高さ規制が影響か…立像にはない見どころも”. オタク総研 (2025年4月21日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “JALの「ガンダム特別デザイン機」現る! 「ミャクミャクが気持ち悪すぎるんだけど」乗り越えた関西万博コラボ3号機の全貌とは”. 乗りものニュース (2025年3月3日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “JALとWILLER、万博記念「ガンダムJET」仕様のレストランバス運行”. TRAICY (2025年3月18日). 2025年5月25日閲覧。
- ^ “万博、パビリオン予約激戦→新展開「ガンダム方式」が話題 「モンハン」「ヘルスケア」「null2」など採用 【大阪・関西万博】”. ORICON NEWS (2025年5月24日). 2025年5月25日閲覧。
動画
- ^ a b ガンダムチャンネル【斎藤工&戸塚有輝&金田昇】GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION | 関係者・制作スタッフ SPインタビュー#2 - YouTube(2025年2月23日)2025年5月25日閲覧。
外部リンク
- EXPO2025 大阪・関西万博「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」 - バンダイナムコホールディングス
- GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION | EXPO 2025 - 大阪・関西万博公式Webサイト
- GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION (@GUNDAMPAVILION) - X(旧Twitter)
- GUNDAM_NEXT_FUTURE_PAVILIONのページへのリンク