東洋方面巡航艦隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 04:33 UTC 版)
「蒼き鋼のアルペジオ」の記事における「東洋方面巡航艦隊」の解説
“霧の艦隊”が日本近海に配備している部隊の総称。元々は3隊の構成だったがヒュウガの撃破により再編され、コンゴウとナガトが旗艦として2隊をそれぞれを率いる体制になっている。 コンゴウ 声 - 桑島法子 / ゆかな 旧帝国海軍金剛型戦艦一番艦・金剛の形状を模す。“霧の艦隊”東洋方面第1巡航艦隊旗艦。クラスは大戦艦級。メンタルモデルは金髪に黒いドレスを着た女性の姿。よく海鳥と戯れている。キリシマやハルナ、マヤなどを指揮系統下に置き、彼女らに指示を行っている。めんどくさがりながら任務を最優先に考え、メンタルモデル達が独自に人間の文化を学ぶことは不要であるとしている堅物。任務を全うすることを最優先にしているが、その隙を突かれてキリシマ達に丸め込まれることもしばしばある。戦闘に関しては艦隊旗艦だけあって頭も回り、かなり派手な攻撃をしているにも関わらず現在の401に群像が乗船していないことを見抜いたり、ヒュウガからは策謀を見破る速度はヒエイよりも早いと言われたりしている。 率いる艦隊は、その艦隊色から黒の艦隊の俗称で呼ばれる。現在は麾下の艦隊から一部を編成し、401攻撃に乗り出している旗艦装備の艤装作業により自身が動けない間はヒエイ達を使ってイオナ達を攻撃、艤装終了後は旗艦装備の能力で急速に戦力を増強し有利に進める。艤装の完了後はメンタルモデルの衣装も大きく変わっている。イセの転送で戦力増強が完了した後、旗艦装備を投棄し蒼き鋼と決着をつけるべく艦隊を率いて進軍する。だが蒼き鋼と他艦に悟られないようにしつつ介入したユキカゼの攻撃によって海底のメタンハイドレートが着火し、浮力を失った所で401から放たれたセイランによる攻撃を受ける。この際イオナから自らの考え方が傲慢であると指摘され、自らが自分自身に呑まれていたと自覚しつつも、沈み行く中主砲でマツシマを狙撃する。その後、コアと艦隊の機能停止を偽装してまで船首のみでマツシマを追撃し、ユキカゼとヒュウガの妨害を交わしてマツシマに激突する。その思惑は文字通り、群像を「もっていく」ためで、激突した後はタカオがネットワークにアップロードした人体構造、ムサシが過去に行った人体修復のデータを流用する形で群像の肉体を修復しながら霧の補給基地であるハシラジマへと連れて行く。このコンゴウの思惑をヤマトは読み取っている。そのためか、ユキカゼへの撤退命令とヒュウガをコンゴウの後釜に据えることが行われた。 そしてハシラジマで何かしら自分の中の変化を感じ艦体を修復しナチを捜索がてら横須賀へ向かう。そして、お台場でアカギと合流する。アニメ版 テレビ版ではシナリオを大幅にカットして一区切り付ける都合からラスボス的立場として描かれ、「心」を獲得しようとするイオナのアンチテーゼとして大幅に心理描写が強化されている。人間の文化に特別興味を示していない原作と違い、紅茶を嗜むようになっており、他の艦との概念伝達時はテーブルと椅子が用意された空間で茶会を開くイメージを展開する。 タカオやハルナ、キリシマがイ401に続けて敗退し、命令にも従わないハルナ達に業を煮やし、群像の本質を見極めるため、艦隊を率いて彼らが集った硫黄島へと向かう。群像との会談の末、群像とイオナは霧の艦隊の本質を捻じ曲げ弱体化させる存在と断じ、それに従う者共々殲滅を図る。イ401こそが全ての元凶と嫌悪の感情を露わにして追い詰めるが、それを逆手に取られたことで401と振動弾頭を双方とも取り逃がし、敗北を喫する。401に固執し、彼女を自身の手で沈めることこそが望みだと自覚するが、そうした思考こそがアドミラリティコードからの逸脱であると400と402から指摘され動揺、旗艦の座から解任された挙句、拘束された。自分を理解してくれる唯一の存在であるマヤに縋ろうとするも、彼女もまた偽りのメンタルモデル、単なる監視ユニットでしか無かった事実を告げられ途方に暮れてしまう。しかしその後の独考の末、自身もろともに401らの撃滅を決意。拘束を自力で破り、マヤを吸収し艦艇の形を捨てた巨大な飛行要塞とでも言うべき姿を取り、アメリカへ向かう群像達に追いすがった。 自壊を覚悟したその過剰すぎる力は明らかに均衡を失しており、登場時点でもすでに外殻の剥落が始まっていた。それだけに破壊力は超絶的で、70隻におよぶアメリカの霧の艦隊をナガラを利用した超重力砲で一掃し、圧倒的な火力を持ってイオナ達を追い詰めるも、メンタルモデルを用いて直接コンタクトに乗り込んできたイオナと現実と仮想空間の双方で死闘を繰り広げる。怒りや悲しみ、寂しさという感情を持ったことによる兵器のままであれば味わうことの無かった苦しみを吐露し、彼女と思いをぶつけ合った末に超重力砲で自分ごと401の撃沈を図ったがイオナの説得で思い留まり、本来の船体を残して崩れ去った。その後は群像達とも和解しており、他者との繋がりを肯定し「寂しくなったらお茶を飲みに行く」と再会を約束し、兵器だけではない霧の存在意義を求めて彼らとは別の航路を進んだ。 劇場アニメ第1作『DC』時点では登場せず、『Cadenza』では401の増援に駆け付けてヒエイと体当たりによるゼロ距離での死闘を演じる。全てが終わった後はヒエイや残った軽巡艦隊を連れてどこかへと旅に出た。 ヒエイ 声 - M・A・O 旧帝国海軍金剛型戦艦二番艦・比叡の形状を模す。人類の文化を曲解している節があり、自身周辺の組織系統を「生徒会」になぞらえて制服風の衣装を纏わせ、自らは「生徒会長」として組織運営にあたっている。東洋方面第1巡航艦隊のナンバー2でめんどくさがりなコンゴウの代わりに実質的に取りまとめている。艦としてはセンサーや超重力砲などの一部の装備が超戦艦級のものに準じている。 メンタルモデルの外見はブルネットの長髪の後ろ髪をリボンでまとめて眼鏡を掛けた女性の姿で、「生徒会」と書かれた腕章を付け「生徒会名簿」と書かれたバインダーとペンを手にしている。「“霧”は本来、美しいユニオンを誇る存在である」と考えており、「秩序の再構成」と称して前述の生徒会システムを周囲に押し付けているため、ミョウコウ型らから煙たがられている様子の描写がある。ミョウコウ・ハグロらとともに後方で待機していたがアシガラを破ったイ401に警戒網を突破される。その後単独でのロストした401の探索中にマツシマを発見したが、マツシマを離脱させるために囮として単独で出撃したヒュウガと対峙し相打ちとなる。コアはヒュウガと共にユキカゼに回収された。 その後ユキカゼによりナガトの元へ運ばれるが自閉モードになっていたもののヤマトへ送られたらしく罰として海域強襲制圧艦の甲板を掃除させられその後、ハシラジマへ向かい現在は艦体修復中。アニメ版 アニメ本編では登場せず、劇場アニメ『DC』『Cadenza』に登場する。旗艦の座を解任されたコンゴウの後任として東洋方面第1巡航艦隊改め「霧の生徒会」の「生徒会長」として任にあたる。仮想空間で生徒会役員らを招集するチャットルームはパイプ椅子や机が並べられ、生徒会室を模している。ムサシより借りたミラーリングシステムを装備し、超重力砲を受けた際に『DC』で使用している。 アニメでは他の生徒会メンバーからは「会長」と呼ばれている。 実はアドミラリティコードと自己の存在については疑問と葛藤がある模様で、霧のあるべき手本としてコンゴウを慕っていたが、コンゴウが出奔してからはムサシに依存している。ダイオミード諸島で邂逅したコンゴウに対しては「不良」呼ばわりするが、全てが終わった後はコンゴウと共に軽巡艦隊を連れてどこかへと旅に出た。 ミョウコウ 声 - 福原綾香 旧帝国海軍妙高型重巡洋艦一番艦・妙高の形状を模す。妹のアシガラやハグロからは「ミョウコウ姉」と呼ばれている。メンタルモデルは薄紫の内巻きのショートカットで右眼に照準器を兼ねているらしい機械的な眼帯をし(ただし隻眼ではなく、両眼は健在)、生徒会腕章と手甲を左腕に付けた制服風の衣装(合わせはなぜか、左前ではなく右前)を着た女性の姿。ヒエイ生徒会の「副会長」で、“制服”はあまり気に入っていないらしい。 男性的な口調で話し、気が強いタイプの様子。ヒエイ、ハグロとともに後方で待機していたがアシガラを破ったイ401に警戒網を突破される。自身の損壊を顧みない長距離狙撃砲の連射で401に損傷を負わせるが、自身も狙撃砲が全損し後方に退く。その執念はコンゴウにメンタルモデルの存在意義を改めて痛感させた。 ミョウコウ型はメンタルモデルを得てからそれぞれが大幅な改装をし、特化した性能を持っている。ミョウコウは狙撃を主軸とした装備であり、船体よりも長いロングバレルの砲身を船体左右に展開し、船首上部に照準ユニットを展開(アニメ版では艦橋を左右に割って展開する)し、ナチの索敵システムと照準ユニットを同期して、主砲もしくは超重力砲を砲弾として狙撃を行う。アニメ版 アニメ本編では登場せず、劇場アニメ『DC』『Cadenza』に登場する。ナチの索敵をもとに適切に判断をする。ダイオミード諸島では蒔絵のアイディアで長距離狙撃が無効化され、狙撃砲が破損しないので眼帯を取る描写は無い。腕章の表記は「副会長」に変更されている。また、制服は右前ではなくなっている。 ナチ 声 - 佐藤聡美 旧帝国海軍妙高型重巡洋艦二番艦・那智を模す。ミョウコウからは「ウチの次女」、ハグロからは「ナチ姉」と呼ばれる。メンタルモデルは薄緑の髪の一部を三つ編みにしたショートカットに、生徒会腕章付きの制服風衣装を着た女性の姿。クッションを愛用し、慎重派で常に正座をしているほど落ち着いている。ミョウコウ指揮の下にアシガラと共にイ401と交戦するが先走ったアシガラが撃破され、警戒網を突破される。 基本展開数4基、および予備を含めて合計12基の浮遊型の索敵レーダーユニットを備えることで索敵能力が高く、コンゴウによると艦隊の耳目の役割を担当し、ミョウコウには艦隊の観測艦と呼ばれている。ただし、重巡のものであるために超戦艦クラスや総旗艦直属の400、402ほどの索敵能力を持っているわけではない。群像が乗るイツクシマおよびハシダテと合体したマツシマが放った超重力砲の直撃を受けて撃沈される。アニメ版 アニメ本編では登場せず、劇場アニメ『DC』『Cadenza』に登場する。アシガラと艦隊を組んだ際は「騒がしい娘(こ)と組まされてアンラッキー」だと嘆く。索敵レーダーユニットは原作版よりも一度における展開数が増加し12基全て展開する。メタンハイドレード発泡によってアシガラと衝突して中破後、復帰。ミョウコウに探知データを送り、401を探知範囲圏外から砲撃させるが、復活したイオナが全速力で索敵範囲を突破したため見失う。生徒会腕章は「会計」に変更されている。 アシガラ 声 - 三森すずこ 旧帝国海軍妙高型重巡洋艦三番艦・足柄を模す。ミョウコウからは「三女」、ハグロからは「お姉ちゃん」と呼ばれる。メンタルモデルはロングの黒髪に狼の頭部を模した形状の紅い髪飾りを付け、生徒会腕章付きの制服風衣装を着た少女の姿。なお、Depth:054から055に掛けて、上着無しのブラウス姿を披露している。 武闘派と評されるほどかなり好戦的な性格で、イオナ曰く粗忽者。敵を見つけるやいなや考えも無く突撃、メンタルモデルにフィールドを張るのを忘れて潜行したり、負けたら負けたで手足をバタつかせながら大喜びするなど、少しおバカキャラ風な描写がされている。ヒュウガからはナチと同様に創意工夫は無いと評されている。艦としての性能はメンタルモデルを得てからは大幅な改装をした他のミョウコウ型に対し、改装は最小限のためにオールマイティーな(良く言えば「つぶしが効く」が、悪く言うなら「中途半端で特徴がない」)性能を持つ。 イオナの指揮するイ401と戦うが手玉に取られ中破、後方にて修理と補給を行っていたところにイ401がコンゴウを奇襲、身を挺してイ401の侵食魚雷からコンゴウを守り撃沈される。船体とメンタルモデルを損傷し沈んでいくなか、ナガトの命で戦闘データを収集していたアタゴにコンゴウの救援を懇願し、了承されたのを確認しつつ海底へ沈んでいった。 海底へ沈んだ後は確保できたナノマテリアルが極めて少なかったために、キリシマのようにデフォルメされたメンタルモデルと化し、艦隊との連絡もできなくなってしまったために先に沈んだハグロを探索する。この時の服装がブーツに紅白の袴姿であることから、これがアシガラ本来の衣装であると思われる。なお、ハグロのコアを回収した際、共に他艦をカバーして撃沈されたことを「(私達は)姉妹だね。バカ姉妹」と揶揄したハグロへ、「栄えあるミョウコウ型姉妹にバカなどいない」と反論している。 Depth:062にて、被弾したイ401が海底に着底したのに巻き込まれてハグロと一緒に轢かれたが、Depth:063にてその被弾箇所からイ401の機関室にもぐりこんでいたことが判明した。負傷したいおりを発見し、「完璧な状態の401に勝利したい」という抑えがたい欲求からハグロを巻き込んで独自の行動を開始する。その後イオナのコンゴウ艦隊のと戦闘の間だけ手伝えという提案を受け入れて、杏平について火器管制の補助を行うこととなった。この際にイオナからナノマテリアルを提供されメンタルモデルが元の大きさに戻ると共に、ジャージ型の拘束具(単行本13巻のストーリーガイドでは「反省ジャージ」と呼称)を身に着けることとなった。 人間である他の401クルーを案じて、コンゴウと相打ちという形で沈んでいくマツシマを見て動揺するイオナを諭して海域を離脱することを提案するなど、メンタルモデルとして急激な成長を見せ始めている。 その後ハグロと共に401を追い出され、放棄された硫黄島へゴムボートで漂着(Depth:079)。前向きに明るく妹を励ます姉らしい気遣いを見せている。 現在はハグロ共々ヒュウガに回収された後にハシラジマに帰還して船体を再建中。アニメ版 アニメ本編では登場せず、劇場アニメ『DC』『Cadenza』に登場する。オーバーアクション気味に腕を振り回し、叫び、やたら跳ね回るテンションの高いお馬鹿娘風に描写されている。超重力砲を装備していない代わりに左右のカタパルトから重力子の銛を撃ち出したり、ビームサーベル風に格闘武器としても使いこなす。401と最初に交戦した際、メタンハイドレードの奔流に巻かれて浮上し、ナチと衝突して中破するが復帰。ダイオミード諸島ではビームサーベルを振り回し、タカオのボーリングマシンとぶつかり合い、文字通り格闘戦(艦のみならず、メンタルモデルもキャットファイト)を繰り広げる。腕章の表記は「書記」に変更されている。 ノベライズ版 妹と共に硫黄島へ漂着後の出来事が描かれている。ハグロを引っ張るメインキャラ扱い。 ハグロ 声 - 五十嵐裕美 旧帝国海軍妙高型重巡洋艦四番艦・羽黒の形状を模す。メンタルモデルはくせ毛気味のツインテールの髪をした小柄な少女の姿。ヒエイの「生徒会」のメンバーであるが、押し付けられた生徒会腕章付き制服(ミョウコウと同じく手甲付きで右前)を露骨に嫌がっており、以前の服装に戻りたがっている。 アシガラ・ナチの前衛部隊を突破し進撃してきたイ401の攻撃を受け、ナチを守るため盾となって轟沈。コアは無事であったが、発光信号を出していたため獲物と間違われてサメに食われていた所をアシガラに助けられた。その後アシガラからナノマテリアルを分けてもらいメンタルモデルを再構築したが、ナノマテリアル量の関係でアシガラよりも小さいサイズとなっており、衣装も本来の姿であるらしき和装となっている。 再構築後アシガラに促され自身の残骸からナノマテリアルを回収しようと移動したが、その直後に海底に着底したイ401に轢かれてそのまま乗り込んでしまう。その後アシガラと共にメンタルモデルはフルサイズに復元したが、拘束具の反省ジャージ姿となり(また変な格好になったと嘆いている)、イオナの提案を受け入れて僧の補助を行うこととなった。 その後アシガラと共に401を追い出され、放棄された硫黄島へゴムボートで漂着(Depth:079)。不安そうな一面を見せたため、「お前、本当に内弁慶だな」とアシガラに評されている。 現在はアシガラ共々ヒュウガに回収された後にハシラジマに帰還して船体を再建中。アニメ版 アニメ本編では登場せず、劇場アニメ『DC』『Cadenza』に登場する。面倒くさがりで、やや毒舌な性格として描写されている。船体に多数のスラスターを装備しており、バルジ展開時に使用できるスラスターを使用した時は、まるで水中翼船のように霧随一の速度で移動することが可能。主にハルナ・キリシマらを相手に高機動戦闘を仕掛ける。腕章の表記は「書記」へ変更されている。ミョウコウ同様、制服は左前となった。 ノベライズ版 姉と共に硫黄島へ漂着後の出来事が描かれている。アシガラに護られるサブキャラ扱い。 イセ 形状は旧帝国海軍伊勢型戦艦一番艦・伊勢の航空戦艦型を模す。メンタルモデルは頭にホワイトブリムと2個の大きな鈴を付けたゴスロリ風の女性の姿ちなみにその鈴はイセの感情により鳴る音が異なる。元「ヒュウガ」の僚艦で姉。手元にチョコレートが大量に詰まった箱を置いており、頻繁に食べている。できる子だからと、当時はヒュウガに艦隊旗艦の座を譲っていた。コンゴウに代わって巡航艦隊を率いていたが、イ401と交戦するコンゴウに要請され、ナガト旗下のムツに艦隊旗艦を引き継いで戦場に転送されることとなった。 現在のヒュウガの行動には思うところがあるらしく、「お姉ちゃんの愛を分かってくれないならもっと愛を注がなきゃ」と発言している。マツシマの超重力砲の直撃こそ避けたものの、船体を一回転させた後にゴーグル&シュノーケルを装着し、浮き輪を持った水着姿となり、ミカサ戦術システムを組み上げたヒュウガを評価した。 ヒュウガが艦隊旗艦に復帰した際、嬉しさのあまり目をハートマークにして飛び付き、勢い余って突き飛ばしてしまっている(Depth:077)。 その後、東方方面艦隊担当海域へと進行してきた北米艦隊のけん制のため派遣され、旗艦レキシントンとの睨み合い状態となっていたが、レキシントンは船体をそのままにメンタルモデルのみでU-2501に乗艦し、密かに突破。任務失敗に焦り、何かしらの成果を、と半ば衝動的にその船体を鹵獲しヒュウガの元へ持ち帰ってしまう。一方面艦隊の旗艦の船体を抑えるというやりすぎの対応、さりとて発端が相手側にある故に安々と返しては面子が立たないというややこしい事態を引き起こしてしまい、ヒュウガから作戦失敗の罰として沙汰があるまでハシラジマ勤務を命令された(Depth:093)。 ハシラジマでは群像やグンゾウと接触。比較的穏やかにその存在を受け入れており、特にグンゾウのことは可愛がっている。また、ヒュウガへの執着心も吐露しており、害し害され合うことさえ愛おしいというヤンデレ思考を見せるが、最終的には一緒にいたい、という欲求が何より勝ると結論づけている。 モガミ 旧帝国海軍最上型重巡洋艦一番艦・最上の形状を模すと思われるが、コンゴウからの指示を受ける通信会話のみの登場で、現在のところ詳細は不明。 アカシ 旧帝国海軍工作艦・明石の形状を模す。メンタルモデルは体のラインが隠れるほどのサイズが大きい作業着を着ている黒髪の少女の姿。コンゴウの旗艦装備の艤装作業を行っていたが、艤装の完了後は後方へ撤退した。戦闘終了後得意ではないといいつつコンゴウのコアの探索し、ハシラジマへと帰還する。アニメ版 『Cadenza』で支援艦として名前のみ登場している。 ナガト 旧帝国海軍長門型戦艦一番艦・長門の形状を模す。“霧の艦隊”東洋方面第2巡航艦隊旗艦(本編キャプションでは「第1巡航艦隊旗艦」)。メンタルモデルは2人が同時に存在し、いずれも顎にほくろがあり和風の衣装を着た女性の姿を取る。1人は袴、もう1人は着崩し気味の和服にキセルを持ち左目が髪で隠れている。登場すると周囲には桜が舞う。 ヤマトが行方をくらましていた間に兼任していた先代の総旗艦であった。コンゴウとは考え方が異なるようで、蒼き鋼によって齎された現在の状況の変化を面白がっている節がある。ハルナとキリシマによる蒔絵を霧の艦隊へ引き込むことにも翔像の反応を探るために賛成している。そのためか、イ401とコンゴウとの戦闘にアタゴが命令を破って勝手に介入したこともそれほど咎めていない。また、独自行動を取り始めたキリシマとハルナのことにも注目している。イセの艦隊旗艦引継ぎのためにキリシマとハルナを呼び戻そうとしたコンゴウに対して介入し、彼女らの行動を邪魔をさせないために代わりのムツを急派したり、アタゴをマヤが潜伏している東京湾に派遣したりと独自の行動を見せている。 ズイカク 旧帝国海軍翔鶴型航空母艦二番艦・瑞鶴の形状を模す。ナガト麾下の海域強襲制圧艦。外観は空母であるが飛行甲板に艦載機の姿は無く、“霧”の超戦艦級に匹敵する機関出力を持つこと以外は兵装など、詳細不明(作中で人類との大海戦時には艦載機を運用していたが、効率の悪さと消耗率の高さからそれ以後艦載機の運用を辞めたことを示唆している)。メンタルモデルは赤いレインコートを羽織り、前髪を切り揃えた黒髪に細いツーテールを垂らした少女の姿。甲板から釣った魚を七輪で焼き、木の飯櫃からよそった白米で食すなど、和風文化の趣味がある模様。現在はまだ見ぬ布団に興味がある。猫らしき動物が傍らに居るが、本物なのかメンタルモデルの一部なのかは不明。ヤマトからの手書きの書状を受け取る際はイ402の小芝居に付き合った上、秘密だからとそれを食べるなどノリのいい性格。 現在は402やタカオと共に横須賀に出向いており、402の指揮下に入っている。大量の海産物を捕ってきて402の元を訪れたのだが、このときに判明したのがメンタルモデルを得て以降オホーツク海に展開という形で放置され続けてきたために「退屈」という概念を獲得、密かに抜け出しては海産物を使って人類と接触を繰り返してきたという事実で、そのため経験値が他の“霧”と比べると高い。どうやって陸と海を行き来していたかが不明だったが、Depth:060にて泳いだり海底を歩いて人類の港まで移動していた事実が判明した。 現在は402の指示により、漁に出て自身の体内の冷蔵庫に入りきらなかったため、アカギに手伝って貰っている。その後、合流してきた400と共に空母の姿で入港をしている。 ショウカク 旧帝国海軍翔鶴型航空母艦一番艦・翔鶴の形状を模すと思われるが、現在は名称が言及されたのみであり、詳細は不明。ナガト麾下の海域強襲制圧艦。ズイカクと共に北方領土付近に強襲制圧群として展開中。 アカギ 旧帝国海軍赤城型航空母艦一番艦・赤城の形状を模す、海域強襲制圧艦にして極東打撃群主席艦。アド探などでは示唆されていたもののDepth:092にて正式登場。メンタルモデルは山伏のような服装をしたメッシュが入った長い黒髪の美女の姿、尚黒髪は先端部が白い。人類に対してはやや友好的であり漁をしていたズイカクの手伝いに、ショウカクの代わりにヤマトより派遣されてきた。ズイカクのデータ提供を受けて魚を保管する冷蔵庫を体内に作り、ナチのソナーを参考にスペックが強化されている。学園祭に協力するために、お台場に停泊して横須賀向けの電力の供給を行っている。 アタゴ 旧帝国海軍高雄型重巡洋艦二番艦・愛宕の形状を模す。ナガト麾下の重巡洋艦。ミョウコウ曰くタカオの「妹」で、メンタルモデルはそれを示すかのようにタカオを幼くしたような姿をとる。401攻撃隊の中にいるのはあくまで第1巡航艦隊の戦闘記録をナガトに中継するためだったが、アシガラの頼みで戦線に加わる。戦闘介入後も戦闘記録を続けていたが、ナガトの命により東京湾へ向かうこととなる。横須賀ではコトノと合流している。 その後、ヤマトの指示により姉のタカオに化け学院に潜入したハルナとキリシマに接触、群像達の過去を見せる。 そして学院内の第4施設跡地にてタカオを監視していたものの、利害の一致によりハルナとキリシマがタカオ側についたためタカオに捕獲される。そこで重度のシスコンであることが判明する。 ムツ 旧帝国海軍長門型戦艦二番艦・陸奥の形状を模す。ナガトの麾下の霧の艦艇。コンゴウ不在の間の巡航艦隊の指揮を執っていたイセが401との戦闘海域へ転送されることとなり、その穴埋めにハルナとキリシマを用いようとされたことに対し現在のハルナとキリシマの行動を中断されたくないナガトの思惑からイセの穴埋めとして急派されることとなった。 その後、群像やいおり下船後に白鯨のために囮としてきた401を急襲する。 長らくメンタルモデルの容姿は不明であったが、Depth103において登場したときは平安の武官束帯のような服装を纏った双子の姿で容姿は弓を持つ方は金髪で瞳はスカイブルー、太刀を持つ方は髪はスカイブルーで瞳は金色となっている。その攻撃方法も、重力子の刀のようなものを精製したり圧倒的な装弾数や瞬間移動でイオナ達を苦戦させるが、Depth118にて瞬間移動のカラクリをイオナ達に破られ、反撃されかけるもナガトの介入により事なきを得るがその後、Depth120でレパルスの特製巡航ミサイルにより本体は轟沈させられてしまう。 ナガラ 旧帝国海軍長良型軽巡洋艦一番艦・長良の形状を模す。イオナ曰く「標準的な“霧”の軽巡洋艦」。佐賀県鹿島市の宇宙センター沖にてイ401と交戦、撃沈される。残骸は何者かに回収された模様。コアは行方不明となっており、イ402はこれを不審に思い捜索している。アニメ版 アニメ本編では重巡洋艦未満の霧の小型艦艇がナガラ級以外(駆逐艦含めて)登場しないためか、量産された本級が史実(モデルとなった長良級は全6隻)を遙かに超えて多数登場している。コンゴウとマヤの融合の際に数隻が取り込まれており、超重力砲の使い捨て発射砲台として利用された。劇場版ではヒエイ麾下の艦艇として同型艦であるナトリとユラが登場した。ミサイルや魚雷の他に爆雷を装備している。 イ501 元旧ドイツ海軍UボートIX型の後身、旧帝国海軍伊号第五百一潜水艦の形状を模した霧の潜水艦。メンタルモデルの有無は不明。タカオからは「501」と呼ばれている。 鹿島沖では出港した401をタカオへ報告するシーンがある。その後は重巡タカオの艦底部と接続されており、同艦のセンサーユニットとして運用されていた。401の超重力砲を受けて撃沈される。アニメ版 原作と違い、鹿島沖での単独行動は描写されなかった。やはりタカオのセンサーユニットになっていたが、超重力砲を受けて破壊される。 アカツキ/ヒビキ/イカヅチ/イナズマ ナチの随伴艦を務める駆逐艦4隻。ナチの台詞で名称が言及されたのみであり、詳細は不明。 シレトコ 旧帝国海軍知床型給油艦一番艦・知床を模した形状の補給艦。メンタルモデルの有無は不明。 弾薬切れ気味だったアシガラに接舷して給弾を行っていたが、401の接近で急遽補給作業中止。切り離された補給コンベアから大量の侵食魚雷を海面へ落下させながら、アシガラより離脱する。 イ18/イ22 旧帝国海軍巡潜丙型潜水艦、伊十八と伊二十二の形状を模した霧の潜水艦。増援としてコンゴウが旗艦装備で召喚、急速発進させる。前触れもなく突然海域に現れたため、その存在は401クルーを困惑させた。 イ15 旧帝国海軍巡潜乙型潜水艦、伊号第十五潜水艦 (初代)の形状を模したと思われる霧の潜水艦だが、401のディスプレイ上に表示として出たのみなので詳細は不明。イ18同様、コンゴウが召喚した潜水艦の一隻。 イ201 旧帝国海軍潜高型潜水艦、伊号第二百一潜水艦の形状を模した霧の潜水艦。Depth:074で沈下するマツシマへ接触を図ろうとするユキカゼの妨害に現れるが、ヒュウガの演算力を手にしたユキカゼによって返り討ちに遭う。ロケットアンカーのようにユキカゼから碇を打ち込まれ、侵食魚雷を食らって撃沈された。
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