あかし【明石】
明石
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明石(あかし)とは、兵庫県南部の地名。『源氏物語』や『日本書紀』にも登場する古い地名で、語源は明石川の西(林崎松江海岸沖)にある赤石(あかいし)からとも、明るいという意味の「明し」とも言われている。
現在は兵庫県明石市を指すが、歴史的に見た場合には、次の2つの意味もある。いずれも、地理的要因から、人の流れや集落・文化の形成に反映されたものである。
- 旧明石郡(明石藩):現在の明石市(二見地区を除く。以下「明石市域」)、及び神戸市垂水区・西区・須磨区(北須磨地区)が該当する。
- 六甲山系の西側に広がる播磨平野東部のうち、明石川流域に形成された集落を中心とした広域である。
- 明石市は昭和の大合併時に神戸市に編入合併する構想もあったが、神戸市の税金の高さや行政が住民から遠ざかることなどに起因する明石市民の合併反対運動を経て住民投票の結果、現在にいたっている。
- 神戸市に編入された地区は、その地形から六甲山系を隔てた東側にある神戸市街地よりも同じ平野にある明石市域と人々の交流が大きく、両地域において互いに文化的にも経済的にも結びつきが強かった。しかし、神戸市に編入以後には、神戸市営地下鉄が建設され沿線にニュータウンが造成された西区押部谷町をはじめ、神戸市中心部との結びつきも強くなっている。ニュータウン建設前から人口が多かった西区の南部~西部にあたる玉津町・伊川谷町・平野町・岩岡町などは依然として明石市域との結びつきが強く、これは公共交通の路線網(神姫バス、山陽バスなど)にも反映されている。
- 明石市内の明石駅周辺(旧明石郡明石町)
- 現在の明石市のうち、特に明石川左岸の地域一帯を指す。ここは元明石城の城下町であり、古くから栄えた集落である。現在も、市場や漁港などがあるほか、古くからの町屋や寺、遺跡などが多く存在する。
歴史
- 645年 - 大化の改新により明石国が針間国に編入され播磨国となる。(明石国は、後の時代に書かれた『先代旧事本紀』(六国史には含まれない)のみに見られるだけで、その存在は疑問視されている)
- 645年 - 如意寺が建立。
- 811年 - 空海が楊柳寺を建立。
- 877年 - 覚証が楊柳寺を月照寺に改名。
- 901年 - 九州へ左遷された菅原道真が立ち寄り、明石の駅に一泊する。
- 1578年 - 別所長治が魚住に魚住城を築城。
- 1580年 - 羽柴秀吉が三木を攻め、明石も巻き込まれる。
- 1585年 - 高山右近が領主に。
- 1587年 - 高山右近は追放され、羽柴秀吉の直轄領になる。
- 1617年 - 小笠原忠真(当時は忠政)が明石城主に。
- 1619年 - 明石城の築城が始まる。
- 1621年 - 城造り、町造りの一環として砂浜に掘り込みを行い、現在の明石港が作られる[1]。
- 1622年 - 小笠原忠真、明石城内にあった人丸神社と月照寺を現在の位置に移設する。
- 1680年頃 - 岩岡が開墾される。
- 1871年7月14日 - 廃藩置県により明石藩から明石県となる。
- 1871年11月 - 明石県は姫路県に編入後、飾磨県に名称変更。
- 1876年8月 - 府県大統合により飾磨県は兵庫県に併合される。
- 1879年1月 - 郡区町村編制法により明石郡となる。
- 1888年11月1日 - 山陽鉄道が兵庫-明石間で開通。
- 1888年12月23日 - 山陽鉄道、明石-姫路間が開通。
- 1889年4月 - 市制町村制が敷かれ1町11村(明石町および伊川谷、岩岡、魚住、大久保、押部谷、神出、玉津、垂水、櫨谷、林崎、平野の各村)が出来る。
- 1917年 - 兵庫電気軌道の兵庫-明石間が開通。
- 1919年11月1日 - 明石町が明石市となる。
- 1923年 - 神姫鉄道の明石-姫路間が開通。
- 1928年10月 - 垂水村が垂水町となる。
- 1938年4月1日 - 大久保村が大久保町となる。
- 1941年7月1日 - 垂水町が神戸市須磨区に編入。
- 1942年 - 林崎村が明石市に編入。
- 1943年 - 明石市は玉津村を合併しようと兵庫県に申請するが不成立。
- 1946年11月 - 旧垂水町が神戸市垂水区となる。
- 1947年3月1日 - 伊川谷村、岩岡村、押部谷村、神出村、玉津村、櫨谷村、平野村が神戸市垂水区に編入される。
- 1951年1月 - 大久保町、魚住村、加古郡二見町が明石市に編入。
- 1955年 - 明石市で神戸市との合併の可否を住民投票し反対多数で不成立となる(昭和の大合併)。
- 1964年 - 明舞団地に入居がはじまる。
- 1977年6月6日 - 垂水区名谷町の一部が神戸市須磨区に編入される。
- 1982年8月 - 神戸市垂水区伊川谷町、岩岡町、押部谷町、神出町、玉津町、櫨谷町、平野町が西区として分離。
- 1985年2月 - 垂水区名谷町、西区伊川谷町前開・布施畑の各一部が神戸市須磨区に編入される。
- 1985年6月18日 - 神戸市営地下鉄西神延伸線が開通。
- 1995年1月17日 - 兵庫県南部地震により甚大な被害を受ける。
- 1998年4月5日 - 明石海峡大橋開通
脚注
- ^ “旧波門崎燈籠堂(明石港旧灯台)が国登録有形文化財(建築物)へ” (PDF). 明石市 (2013年11月15日). 2015年5月30日閲覧。
関連項目
- 明石藩
- 明石郡
- 明石国
- 明石城
- 明石川
- 明石大橋 - 明石川にかかる橋で、明石海峡大橋とは別。
- 明石海峡
- 明石海峡大橋
- 明石原人
- 玉子焼 (明石市)(明石焼き) - もっとも原始的なたこ焼きで、たこ焼きのルーツと考えられる。卵とタコの切り身から作られ、ダシにつけて食べる。
- 明石鯛 - 日本を代表する鯛のブランド、4月頃明石海峡で多くの鯛が獲れた。
- 明石タコ - 明石鯛と並ぶ、日本を代表するタコのブランド。豊富なタコの漁獲と、明石玉の生産による玉子の黄身の大量発生から、玉子焼きが生まれたと考えられる。
- 明石玉 - 卵の白身から作られた擬似珊瑚。プラスチックが発明されるまで明石の特産品。
- いかなご - 明石沖で大量に獲れ釘煮などにされる。郷土料理。
- 明石花火大会歩道橋事故
- 明石レッドソルジャーズ
- 明石志賀之助 - 大相撲の初代横綱
- 明石 (防護巡洋艦) - 旧日本海軍の防護巡洋艦。須磨型防護巡洋艦の2番艦。艦名は景勝地明石の浦に因む。
- 明石 (工作艦) - 旧日本海軍の工作艦。
- 明石町
明石(あけし)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 00:47 UTC 版)
明石区は、加悦谷で最大規模をもつ蛭子山古墳や作山古墳をはじめ、明石城址や愛宕城址など各時代の史跡が多く残り、古くから開かれた土地である。野田川の中流域の右岸に形成された地域で、5つの集落で構成される。須代神社と日吉神社を氏神とし、このうち須代神社は、鎌倉時代の作とみられる珍しい木造神像や木造の狛犬を有する古社で、式内社である。付近は弥生時代中期の環濠集落「須代遺跡」とみられ、1983年(明治26年)10月13日に大雨によって境内の裏山で土砂が流れた際に銅鐸が出土した。出土地には標柱が立てられ、銅鐸は京都国立博物館で保管されている。 口碑伝説によれば、須代神社の祭神である須勢理姫命は、野田川を挟んで対岸に位置する三河内地区の氏神・倭文神社の天羽槌雄神の妻であったが、権力者の大国主命の正妃となったために離別させられてしまう。元夫婦の2神は、例祭の時だけ倭文神社でともに過ごすことができると伝えられ、倭文神社の例祭「三河内曳山祭」では、屋台巡行の途中の筋交い橋で、須勢理媛命を呼び戻すための神事「神招き」が行われる。 倭文神社に伝わる伝承によれば、両神社の神々が神木の下に集って宝器を鳴らし、春は根付きを占い、秋は感謝の祈りを捧げた。この宝器が銅鐸だったのではないかとみられる。銅鐸は、倭文神社の裏山からも出土しており、両神社の境内には同時代とみられる古墳が複数存在することからも、関係の深い2社とみられている。 明石地区の祭礼は、宵宮は日没後に区内を巡行する。本宮では、明石公民館に集合した後、そろって日吉神社に巡行して祭礼を行い、続いて庄ヶ崎まで巡行した後に折り返して須代神社で祭礼を行う。巡行の先導を務める神楽は2019年現在は保存会が存在するが、以前は各地区が持ち回りで神楽を担い、さらに古くは倉ケ崎集落が担当していたとの伝承が残る。屋台は4基、「日吉山」を巡行する日産地区以外の3基の屋台はいずれも「須代山」と記す提灯や見送りを飾るが、固有の屋台名は付けられていない。傘鉾は屋台の先頭を歩き、神楽の際には笛奏者の隣に立つ。 祭事の担当地区、団体は以下の通り。 神楽舞 - 神楽保存会 日産地区 - 太鼓屋台「日吉山」巡行 棒賀地区・倉ケ崎地区 - 太鼓屋台巡行 大代地区 - 太鼓屋台巡行 庄ヶ崎地区 - 傘鉾、太鼓屋台巡行 屋台は中央に大太鼓を据える太鼓屋台で、太鼓の胴木の一部と思われる遺物に「安政五戌午七月日」と記されているが、2008年時点で使用されていた屋台には「大正元年」の墨書がある。屋台の後ろには「須代山」と刺繍した見送り幕を下げる。庄ヶ崎は明石区祭礼の傘鉾を保管し、祭礼では組長が持つ役を担う。 ウィキメディア・コモンズには、須代神社(明石区)に関するカテゴリがあります。 ウィキメディア・コモンズには、日吉神社(明石区)に関するカテゴリがあります。 例祭の供物(須代神社) 巡行 巡行 神楽の奉納(日吉神社) 獅子神楽に頭を噛まれると、賢くなると伝えられる。
※この「明石(あけし)」の解説は、「加悦谷祭」の解説の一部です。
「明石(あけし)」を含む「加悦谷祭」の記事については、「加悦谷祭」の概要を参照ください。
「明石」の例文・使い方・用例・文例
- 私の妹が今明石に来ています。
- タモリさん、明石家サンマさんをご紹介します。
- 宝石として価値のある、濃い青色鋼玉の高価な透明石
- 明石市という市
- 透明石鹸という石鹸
- 明石原人という化石人類
- 明石縮という絹織物
- 12月12日,第5管区海上保安本部は,明石海峡に沿って船舶航路を示すブイに電力を供給するため,潮流発電システムを使い始めた。
- 明石海峡は大阪湾と播磨灘の間にある。
- 明石家さんまさんとロッテマリーンズのボビー・バレンタイン監督が4位を分け合った。
- 披露宴で出されたディナーの食材は,神戸牛や明石のタイなど地元の生産物から選ばれた。
- 明石市立天文科学館では,生解説を含むプラネタリウムのショーを行います。
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