あかし‐げんじん【▽明▽石原人】
明石原人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/05/30 22:17 UTC 版)
明石原人[1][2][3]（あかし-げんじん、別名：明石人〈あかし-じん〉[4]、西八木人骨（にしやぎ-じんこつ））は、かつて日本で発見された化石人骨を基に、日本列島に居住したと推測された古人類。
注釈
- ^ 北緯34度40分20秒 東経134度55分40秒 / 北緯34.67222度 東経134.92778度。現在の明石市大久保町八木、西八木遺跡。JR神戸線大久保駅・山陽電車中八木駅近隣。南東約550mには、アカシゾウ（ステゴドン科、後にアケボノゾウと同一種と判明）出土地の碑がある。
- ^ 厚さが額の部分で5-9mm、眉の部分で17.5mmとある。直良はピテカントロプスの石膏模型に最も似ていると手紙に書いており、写真や図面を見た寺田も、記述が正しければ日本初の猿人となる可能性を述べている[3]。
- ^ 直良の最終学歴は岩倉鉄道学校（現・岩倉高等学校）工業科夜間部にすぎず、人類学や考古学に関する知識は独学で学んだものだった。また、当時の直良は体調を崩し静養中の身で、研究機関どころか勤務先も無い状態だった。なお、直良はその後1957年（昭和32年）に文学博士号を取得し、1960年（昭和35年）には早稲田大学教授に就任している。
- ^ N・G・マンローや大山柏など、旧石器文化の存在を指摘する者もいたが、学界でも少数だった。日本に旧石器文化があったことが確実となったのは、第二次世界大戦後、相沢忠洋が岩宿遺跡の関東ローム層で石器を発見してからの事である。なお、相沢も在野の考古学者だった。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 諏訪元 (1996年). “哺乳類-人類-34 明石原人、寛骨（レプリカ）”. 東京大学総合研究博物館. 2022年9月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g “明石市立文化博物館”. 明石市立文化博物館. 2022年9月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 寺田和夫『日本の人類学』角川文庫白226 1980年 P.228-232
- ^ a b c d e f g “謎の明石人｜兵庫県立 考古博物館”. 兵庫県立考古博物館 (2020年). 2022年9月4日閲覧。
- ^ a b c 直良信夫『人類発達史』校倉書房、1959年。doi:10.11501/1377426。 NCID BN01502972。全国書誌番号:59004767。
- ^ 直良信夫「播磨國西八木海岸洪積層中發見の人類遺品」『人類學雜誌』第46巻第5号、日本人類学会、1931年、155-165_1、doi:10.1537/ase1911.46.155、ISSN 0003-5505。
直良信夫「播磨國西八木海岸洪積層中發見の人類遺品 (二)」『人類學雜誌』第46巻第6号、日本人類学会、1931年、212-228頁、doi:10.1537/ase1911.46.212、ISSN 0003-5505。 - ^ 渡辺直経「人類学からみた前期洪積世 : 特に明石原人を含めて」『第四紀研究』第9巻第3-4号、日本第四紀学会、1970年、176-183頁、doi:10.4116/jaqua.9.176、ISSN 04182642。
- ^ 岩本光雄・編著『人類の誕生』小学館の学習百科図鑑48 小学館 1986年 ISBN 978-4-09-217048-3
- ^ 加藤文三・黒羽清隆・吉村徳蔵：編、向中野義雄：漫画『大昔にせまる』大月書店版まんが日本の歴史1 大月書店 1987年 ISBN 9784272500413
- ^ 直良三樹子『見果てぬ夢「明石原人」 考古学者直良信夫の生涯』（時事通信社、1995年、ISBN 978-4-7887-0674-3 / 角川文庫ソフィア、角川書店、1999年、ISBN 978-4-04-346901-7） pp.166-169
- ^ 長谷部言人「明石市附近西八木最新世前期堆積出土人類腰骨(石膏型)の原始性に就いて」『人類學雜誌』第60巻第1号、日本人類学会、1948年、32-36頁、doi:10.1537/ase1911.60.32、ISSN 0003-5505、NAID 130003726708。
- ^ 長谷部言人「人類の蓬化と、日本人の顯現 : 特集 日本民族=文化の起源と系統」『民族學研究』第13巻第3号、日本文化人類学会、1949年、197-206頁、doi:10.14890/minkennewseries.13.3_197、ISSN 00215023、NAID 110001100328。
- ^ 松藤和人『日本列島人類史の起源 －「旧石器の狩人」たちの挑戦と葛藤－』 雄山閣 2014年 P.25
- ^ 明石市立文化博物館『明石市文化財年報 平成8年度』兵庫県明石市上ノ丸2丁目13-1、1998年3月31日（原著1998年3月31日）。 NCID AA11960838。
[続きの解説]
「明石原人」の例文・使い方・用例・文例
- 明石原人という化石人類
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