パスタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 00:58 UTC 版)
原料・製法
主な原料は小麦粉であり、中でもデュラム小麦のセモリナ (粗挽き粉) を使ったものが最も良いとされる。デュラム小麦はガラス質と呼ばれる半透明の硬い胚乳が特徴で、パンやうどんなどに適した小麦とは性質が異なっている。
基本的にはこのデュラムセモリナ粉に水、塩などの材料を入れて混ぜ合わせ、空気を抜くように捏ね上げる。生パスタは日本の麺類と同じように仕上げるが (麺切りと押し出しの両方の方法がある。)、乾燥パスタの場合は成形する機械の中に捏ねた材料を入れ、できるだけ空気を抜きながら押し出すように成形し、そのまま乾燥させるのが通常である (この成形の際には、半固形の捏ねた材料をダイスを通して押し出すのだが (参考:押出成形)、そのダイスの形状及び表面の性質がパスタの形状及び麺表面の性質を決める事になる。近年はダイス形状の工夫により、スパゲッティーニの太さで3分程度の茹で時間のパスタも各社から出てきている。)。薄い黄色はデュラム小麦自体の色。
なお、イタリアにおいては法律[8]によって、乾燥パスタはデュラムセモリナ粉と水で作ることをパスタ生産者に義務付けている。生パスタは普通コムギの小麦粉を使って作られることが多い。
風味もしくは彩りを持たせるために、生地にイカ墨、唐辛子、ホウレンソウ、トマトなどを練り込む場合もある。生パスタには鶏卵が入ることが多い。
ロンバルディア州ヴァルテッリーナには、そば粉を使用したピッツォッケリと呼ばれるパスタが存在する。
その他、米粉を原料としたパスタも作られている。小麦が入ったパスタを食べることができないセリアック病の人が食べられる数少ないパスタである。
注釈
出典
- ^ Emily Wise Miller - A Food Lover in Florence
- ^ Schwartz, Arthur. Naples at Table. Harper Collins, New York, 1996. p.128
- ^ a b c 池上俊一『パスタでたどるイタリア史』岩波ジュニア新書
- ^ 石毛直道『世界の食べもの 食の文化地理』P234 講談社学術文庫。
- ^ “10月25日は世界パスタデー”. 2014年10月25日閲覧。
- ^ 澁川祐子『ニッポン定番メニュー事始め』彩流社、41頁。
- ^ “タイ料理:スパゲティキーマオ(สปาเก็ตตี้ผัดขี้เมา) | タイNavi”. thailand-navi.com (2019年3月20日). 2021年1月11日閲覧。
- ^ DECRETO DEL PRESIDENTE DELLA REPUBBLICA 9 febbraio 2001, n. 187
- ^ “「パスタは食べても太らない」──カナダ研究”. ニューズウィーク日本版 (2018年4月4日). 2018年4月8日閲覧。
- ^ Schwartz, Arthur. Naples at Table. Harper Collins, New York, 1996. p.134
- ^ a b c 大阪あべの辻調理師専門学校著『パスタプロの隠し技』光文社、2000年、20-23頁。ISBN 4-334-97285-3。
- ^ a b イタリアでパスタを食べる時にスプーンを使うのは子供だけ マネーポストWEB、2018年8月9日
- ^ a b 意外と知らない!?パスタの食べ方のマナーを解説! DELISH KITCHEN、2020年8月14日
- ^ “「リングイネ」を知る!おすすめのパスタ3選”. ニューオークボ. 2021年11月15日閲覧。
- ^ Schwartz, Arthur. Naples at Table. Harper Collins, New York, 1996. p.93-95
- ^ Anne Bianchi. From the Tables of Tuscan Women. Ecco, Hopewell, New Jersey, 1995
- ^ “Pasta”. www.selva.com.tr. 2021年10月19日閲覧。
- ^ “Pasta – Dobeles Dzirnavnieks” (英語). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “Eurimac” (英語). www.eurimac.gr. 2021年11月5日閲覧。
- ^ “美しい国から、美しい味のパスタ|ラティーノ パスタ|富永貿易株式会社”. 富永貿易株式会社 | 富永貿易株式会社. 2021年11月5日閲覧。
- パスタのページへのリンク