ペルー料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/28 13:57 UTC 版)
ペルー料理(スペイン語: Gastronomía del Perú)では、南米ペルーで食されている料理について概説する。
概要・特徴
インカ帝国時代のインカ料理に、スペインによるアメリカ大陸の植民地化に伴いもたらされたスペイン料理、さらに中国や日本からの移民により伝わった中華料理と日本料理、奴隷としてアフリカから連れて来られた人々によるサブサハラアフリカの料理、これらが数世紀にわたって掛け合わされて生まれた[1]。このうち、日系ペルー人がペルーの食材にうま味や味噌といった日本の調味料・技法をとりいれた料理は「ニッケイ料理」と呼ばれる[2]。
アメリカ合衆国の料理評論家エリック・アシモフは「長い歴史により多様な料理が融合された料理」として高く評価している[3]。
イギリスの『レストラン』誌が2017年に「世界の名店50選」を掲載し、ペルーのリマにあるレストランが3店選ばれている[1]。ワールド・トラベル・アワーズでは2012年から2019年まで8年連続して「世界をリードする食のディスティネーション」としてペルーが選出されている[4]など、ペルー料理は世界的にも影響力のある料理と言える[1]。
周辺国と比べてもペルー料理の種類は多く、小さな食堂で昼食をとるような場合でも前菜、スープ、主菜、デザートをセットで食べるなどペルーの人々の食にかける情熱は強い[4]。
特徴としては以下のような点が指摘される。
主食は地域によっても異なるが、海岸地域はインディカ米をよく食べる[4]。具材とインディカ米を用いた炊き込み料理も多い[4]。山岳地域では約3000種類あるとも言われるジャガイモ、トウモロコシ、ユカ(キャッサバ)などをおかずと共に食べる[4]。アマゾンではユカ、米の他、青いバナナも食べられている[4]。
料理の例
ペルーでよく食される料理を以下に例示する[1]。
- 鶏の炭火焼き:ローズマリー、胡椒、クミンなどのスパイスを使い、黒ビールやピスコに付けた鶏肉をロティサリーで炭火焼きしたもの。
- セビチェ:ペルーの文化遺産にも指定されている。
- アグアディート:鶏肉とコリアンダーのスープ。
- チチャモラーダ:紫とうもろこしを使った、アンデス地方が発祥の伝統飲料。現在はペルー全域で消費されるほど認知度が高いものとなっている。
- チュペ・デ・カマロネス:アレキパ料理と呼ばれる美食を提供する都市アレキパで食されるシチュー[5][6]
著名な料理人
- ガストン・アクリオ:11か国でペルー料理に特化したレストランを34店を経営し、ペルー料理の著書を記す。料理学校も設立している[1]。伝統的なペルー料理を再構築し「ペルー料理を世界地図に載せた」と評される[7]。
- ヴィルヒリオ・マルティネス:2009年に開店し、料理長を勤めるレストランであるセントラル(ペルーのレストラン)が世界的なレストランのランキング、2023年発表の世界のベストレストラン50において、世界一位の評価を獲得した[8]。
ギャラリー
-
アロス・コン・マリスコス(魚介類の炊き込みご飯)
-
ススピロ・ア・ラ・リメーニャ(リマ娘のため息)
出典
- ^ a b c d e f g h i j フリオ・ビジョリアアパリシオ「8 ペルー、味覚の交差点」『耳が喜ぶスペイン語』(改訂版)三修社、2019年、141頁。ISBN 978-4384059199。
- ^ 「ニッケイ料理」 ペルーに根付いた日本の食『日本経済新聞』朝刊2026年1月11日19面
- ^ “Peruvian Cuisine Takes On the World”. ニューヨーク・タイムズ (1999年5月26日). 2023年3月7日閲覧。
- ^ a b c d e f 「ペルー」『W12 世界のカレー図鑑 101の国と地域のカレー&スパイス料理を食の雑学とともに解説』地球の歩き方、2022年、178頁。 ISBN 978-4059198765。
- ^ “チュペ・デ・カマロネス(ペルー)”. ELLE (2015年4月30日). 2026年1月1日閲覧。
- ^ “世界の絶品スープ20選を紹介 日本からはあのスープ”. CNN.co.jp. 2026年1月1日閲覧。
- ^ マンディープ・ライ、鹿田昌美「ペルーのスーパーシェフ」『世界を知る101の言葉 「単語ひとつ」で国際標準の教養がザックリと身につく』飛鳥新社、2021年、330頁。 ISBN 978-4864107600。
- ^ “Central”. The World’s 50 Best Restaurants. 2024年9月25日閲覧。
外部リンク
- ペルー料理のページへのリンク