硬度_(水)とは? わかりやすく解説

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硬度 (水)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/25 06:49 UTC 版)

炭酸カルシウム。硬度を表す基準となる。

硬度 (こうど、英語: (Water) Hardness) は、に微量含まれるカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)の質量を適当な方法で表現したもの。質量濃度質量 ÷ 体積)で表されるが、注目する物質や計算式の違いにより、厳密な定義は複数存在する。

硬度が低い水を軟水、高い水を硬水という。

種類

単に硬度といえば、通常は総硬度のことである。

したがって、次の関係が成り立つ。

総硬度 = 一時硬度 + 永久硬度 = カルシウム硬度 + マグネシウム硬度

なお、炭酸塩や硫酸塩が水に溶けると炭酸水素塩硫酸水素塩も生じるが、炭酸塩や硫酸塩が溶けていると説明することが多い。以下でもそのように考える。

計算法

日本では戦前はドイツ硬度が広く用いられていたが、戦後はアメリカ硬度を用いることが多い。

名称 単位記号 質量/体積 SI (kg/m3) 換算 種類
アメリカ硬度 mg/L, ppm mg/L 0.001 Ca塩とMg塩 CaCO3 総硬度
ドイツ硬度 °dH mg/100cm3 0.01 Ca塩とMg塩 CaO
フランス硬度 °f mg/100cm3 0.01 CaCO3 - Ca一時硬度
イギリス硬度(クラーク度) °E gr/gal 0.0142537675 CaCO3 -

例えばアメリカ硬度では、水中のカルシウム塩とマグネシウム塩を炭酸カルシウムに換算して、その濃度をmg/Lを単位として表す(総硬度)。アメリカ硬度は特別の単位記号がなく、水溶液の質量濃度を表す一般的な単位であるmg/Lやppmが使われる。

塩の量の換算

アメリカ硬度では、カルシウム塩・マグネシウム塩の量を炭酸カルシウム (CaCO3) の量に換算する[1]。それぞれの原子量はCa=40.078、Mg=24.305、分子量はCaCO3=100.087なので、カルシウム濃度・マグネシウム濃度からの計算は以下のようになる。

硬度 (mg/L) ≒ カルシウム濃度 (mg/L)×2.5 + マグネシウム濃度 (mg/L)×4.1

ここで2.5はCaCO3の分子量/Caの原子量。4.1はCaCO3の分子量/Mgの原子量。

ドイツ硬度も同様だが、酸化カルシウム (CaO) の量に換算する[1]

注: 以下, 56.077はCaOの分子量, 100.087はCaCO3の分子量, 84.32はMgCO3の分子量である。

炭酸カルシウムが100 mg/L 溶けた水の硬度は、次のとおりである。


「硬度 (水)」の例文・使い方・用例・文例

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