チーム鎧武
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「仮面ライダー鎧武/ガイム」の記事における「チーム鎧武」の解説
葛葉 紘汰(かずらば こうた) / 仮面ライダー鎧武 本作品の主人公。1993年1月30日(みずがめ座)生まれの20→21歳。 元チーム鎧武メンバー。ドルーパーズでの定番メニューはフルーツパフェ。第5話以降、戦闘開始前は、「ここからは、俺のステージだ!!」と叫ぶ。不器用だが、自分自身の戦う理由に葛藤しながらも、「思うがままに守る」という希望を胸に抱く心優しい青年。 幼いころに両親を亡くし、育ての親となった姉である晶の支えになるためにチームを脱退しアルバイトに明け暮れていた。鎧武のメンバーからは未だ慕われており、性格上本人もチームに何かあった際には助け舟を出す生活を送っていた。人間的な意味での変身に憧れていた中、偶然迷い込んだヘルヘイムの森で戦極ドライバーを入手し、鎧武に変身する資格を獲得。リーダーの裕也が行方不明になったことから当時掛け持ちしていたバイトを全て辞めて、用心棒としてチームに一時復帰し、戦いの日々に足を踏み入れる。変身せずとも元々高い身体能力を持つことに加え、直感力と適応能力に優れるため、ドライバーの力にも短期間で順応。さらにより強い相手との過酷な戦いを経ざるを得なくなった(後述)ことで、より洗練された戦闘技術を身に付けるに至っている。 明るく優しい心と強い正義感を併せ持つ熱血漢。他人の危機を見過ごせない気質で、自身の損得を考えない行動によって憂き目に遭ってしまうことを、幼馴染である舞に心配されている。また正直者ゆえ隠し事は苦手だが、他人に心配をかけまいと問題は一人で抱え込む傾向にある。 変身当初は憧れていた変身から調子に乗り、自分ではなく「他人を守る」という意志は一貫しながらも、インベスゲームの挑戦を受けインベスを倒すのみと無自覚に戦っていたが、ライバル関係となった戒斗にその姿勢を否定されると共に、再びヘルヘイムの森に迷い込んだ際に斬月の襲撃に遭い、力の恐ろしさを学び戦意を一時喪失。しかし自分自身のために戦う光実の強さに心を動かされての復活を経て、力を持つ者の責任に目覚める。 後に光実と共にユグドラシルが自分たちをモルモット扱いしてきたことをいち早く知り、彼らに強い疑問と憤りを抱く。その後ヘルヘイム活性化によるインベス侵出に伴い、襲い来るインベスの危機から沢芽市民を守るために奮闘するも、それにより自身の思惑を優先する光実との亀裂、守ろうとした市民からのインベス侵出原因の疑いによる非難、そして初瀬のインベス化に加えユグドラシルによる排除を目の当たりにするという数々の悲劇に見舞われる。しかし目的の一致から協力関係を結んだ戒斗との共闘、そして彼の意志を見込んだDJサガラからの物資供給を経て、ビートライダーズの抗争終了を見届けたことで用心棒としての務めを果たした後、戒斗と共にビートライダーズから脱退しインベスやユグドラシルとの戦いへと気持ちを新たにする。 斬月・真との再戦を経て、光実同様にヘルヘイムによる地球侵略やユグドラシルの本分について知らされ動揺するも、人類繁栄のために犠牲を当然とするユグドラシルの在り方に疑問を抱くと共に、事実上の人類削減計画であるプロジェクト・アークの全貌を知りユグドラシルとの敵対を改めて決意。しかし自分が鎧武としての初陣で排除したビャッコインベスの正体が、森の果実を食べて変異した裕也である事実を貴虎によって突きつけられ、友を殺めた自責の念と、ユグドラシルと同じく犠牲による選別を行っていた自身の在り方から深く絶望する。しかし現れたサガラから、自分の戦う相手が「希望の対価に犠牲を要求するこの世界のルールそのもの」であること、そしてヘルヘイムの侵略から生き延びたオーバーロードの存在を教えられ状況を打開する希望を見出し、後悔せず前進を続ける決意を固める。しかし、沢芽市に侵出し無差別破壊を行うデェムシュの姿から、残忍極まりないオーバーロードと交渉の余地がないことを悟る。その後サガラから事態を打開する本当の術が「自分がオーバーロードになること」と教えられ、舞の制止を振り切りサガラの誘導に乗る形で黄金の果実の一欠片たる極ロックシードを獲得、黄金の果実を求めての前進を望む。 人類の敵として居座るレデュエおよび光実率いるインベス軍団から市民を救うため、戒斗やビートライダーズと協力しオーバーロードを駆逐していくが、黄金の果実自体は正しく使える人間がいれば譲ってもいいと考えるなど、自分が世界を救う未来と覚悟に関しては甘さを見せていた。しかしレデュエの揺さぶりから極ロックシードの効能による体のオーバーロード化、そして黄金の果実による破壊と創造の力を現世界の固定に使うという矛盾した行動が、自身が化け物として排斥される未来を招く事実を知ったことで、その逃れようのない運命を逆に覚悟に変えるに至り、迷いを完全に捨て去り運命へと踏み出す。数多の試練を経て培った覚悟は頑なだったロシュオに認められると共に、極ロックシードを使い続けていく過程で無自覚に獲得したオーバーロードの能力を能動的に発揮するに至り、その力を以てレデュエをも瞬殺した。また、オーバーロード化が進むにあたってヘルヘイムの果実以外の食物に対する食欲が落ちていき、負傷からの回復が異常なまでに早まるなど、身体的変化がみられる。 フェムシンム滅亡後、凌馬の口車に乗せられた光実と交戦。黄金の果実を埋め込まれた舞を救うために命を捨てる覚悟を以て戦う彼と戦闘の末、重傷を負わされるも「誰も見捨てない」という覚悟の元で、これまで罪を犯して来た光実を赦した。回復後は、思念体と化した舞から戒斗が自分とは違う別の未来を望むことを知り、彼自身からも弱者が踏みにじられない世界の創造のために今の世界を滅ぼす決意を聞かされる。自分が守ろうとしてきた人間と世界を守るため、黄金の果実を手にする選ばれた者として自らの未来を見据える決意を固め、ロード・バロンとしての力を手に入れた戒斗との最終決戦に臨む。死闘の末、戒斗に勝利し、舞から与えられた知恵の実を食べたことにより、始まりの男として覚醒。ヘルヘイムの森とインベス、舞と共に、新天地へ旅立った。その7か月後、コウガネの復活を察知し、一時的に地球に帰還。光実との共闘で、邪武ことコウガネを撃破。戦い終えた後、光実を激励し、晶への伝言も頼み、新天地に帰っていった。脚本を担当した虚淵玄は、紘汰のキャラクターについて演じる佐野岳自身の明るさに影響を受けたと述べている。 始まりの男 最終決戦で戒斗に勝利した紘汰が舞(始まりの女)から受け取った知恵の実を食して変化した姿。性格は優しさをそのままに、落ち着きのあるものになり、外見は紘汰とほぼ同等で、金髪に右目が赤い瞳のオッドアイになった。極アームズ似の南蛮胴とマツボックリアームズ似の胸装甲を纏っている。 地球を変えるよりも一から新世界を作るという道を選び、地球上に繁茂したヘルヘイムの植物やインベスを、生命の存在しない荒れ果てた惑星に飛ばした。変身前でも、ロシュオが使用したものと同種の念力攻撃を放つことができ、邪武との戦いでは念力によりコウガネ精神体と少女を分離させている。 その他登場作品 特筆がない限り始まりの男となって以降の登場。『鎧武外伝』 葛葉紘汰として登場。「斬月編」と「バロン編」の両方に登場するが、どちらの話でもストーリーの本筋には関わらず、鎧武には変身しない。 『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』 『進撃のラストステージ』では、舞(始まりの女)と一緒に移り住んだ惑星でメガヘクスの襲撃を受け、捕らわれた舞を救うべく鎧武極アームズに変身して立ち向かうも、始まりの男の力をも凌駕するメガヘクスの惑星との融合を許してしまい、メガヘクスが次の標的として地球に向かうのを追撃するが、交戦中に胸を貫かれて変身が解除されたところに止めを刺され、極ロックシードを遺して消滅してしまう。 遺された極ロックシードは、メガヘクスの体内に取り込まれるが、呉島兄弟の捨て身の攻撃により奪還され、紘汰が消滅する前に極ロックシードの中にバックアップとして残していた肉体と意識・記憶が、舞と呉島兄弟の思いに応えるかのように、「絶対に諦めない!!ここからは、俺のステージだ!!」という紘汰の叫び声が鳴り響いた直後に復活を果たす。 『MOVIE大戦フルスロットル』にて、仮面ライダードライブ=泊進ノ介と初めて会った時は、自身を「宇宙の神様」と名乗ったことからお互いに変身を解除した姿で対面するまでドライブより「神様」と呼ばれるが、ドライブがベルトさんと会話しているのを見て驚いたり、メガヘクスの本体へ向かうために宇宙仕様となったトライドロンに乗る際、慣れない五点式のシートベルトを探したりするのに四苦八苦するなど、人間だったころのコミカルな一面を見せた。メガヘクスとの最終決戦後は変身を解除し、進ノ介と手をとり合い、お互いに健闘し合った。その後、別れの挨拶をすることなく新天地に帰還しようとしたが、呉島兄弟、ザック、城乃内、凰蓮からの誘いで地球の沢芽市でひと時を過ごすことにし、舞と共に人間のころの姿に戻った。 『小説 仮面ライダー鎧武』 狗道供界の虚無の世界に大団円の英雄(デウス・エクス・マキナ)として呼び出され、光実たちを地球に送り返し、超越者としてではなく一人の人間として狗道供界と向かい合った。 供界との戦いで自身の力の源が仲間であることを再確認し、助けを求める誰かの声に応えるために新たな戦いに向かった。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』 故郷の危機に再び地球へ来訪。4人のライダー(エグゼイド、ゴースト、ドライブ、ウィザード)が変身前の姿でDr.パックマン一味と戦っている最中に突然登場し、ドライブピットの地下深くに封印されていたベルトさん(ドライブドライバー)を泊進ノ介に手渡し加勢した。ベルトさんも進ノ介も、その行動に驚いていた。劇中ではエピローグの後ろ姿を除くと変身後の姿のみ登場。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 故郷を救うためビルド世界の地球に来訪し、戦兎とパラドに加勢する。変身前は人間のころの姿になっている。 呉島 光実(くれしま みつざね) / 仮面ライダー龍玄 / 仮面ライダー斬月・真 ユグドラシル・コーポレーションの重役を父に持つ御曹司。チーム鎧武にビートライダーズとして所属している紘汰の後輩。愛称はミッチ。仮面ライダー龍玄に変身する。16歳。 ユグドラシル傘下の進学校である私立天樹高等学校に通う高校生。家柄・能力ともに申し分ない優等生で、兄の貴虎からは自身の片腕としての将来を嘱望されているが、本人は他人に敷かれたレールを歩く人生を快く思っておらず、兄に内密にビートライダーズとして放課後の時間を費やす。同時にビートライダーズらにも自分の素性を伏せていた。紘汰をヒーローとして強く尊敬し、舞には異性としての憧れを抱いている。自分の居場所であるチーム鎧武を守ることに固執し、斬月に敗北して心を折られた紘汰に代わりチーム鎧武を守護するため、自分の立場をちらつかせてシドから戦極ドライバーを脅し取り、アーマードライダー龍玄へと変身する。大事な人を守るために戦いに身を投じるものの、そのために嘘と裏切りを繰り返し、次第に道を踏み外していくこととなり、やがて舞への思いを募らせる余り、暴走してしまう。 年齢の割に大人びた雰囲気の持ち主で、持ち前の明晰な頭脳によって仲間たちからの信頼を勝ち得ている。だが狡猾な一面も持ち、兄や同級生に見せる優等生としての姿と、ビートライダーズとしての姿を使い分けた二重生活を器用にこなしていた。真実を明かすことでの現状の変化を恐れ、嘘を必要なことと割り切っている。しかしそうやって騙し通すことを当然と思うなど、優秀であるがゆえに自分の判断を過信してしまう部分があり、自分の思い通りに動かない人物に対してはたとえ身内であっても苛立ちを覚えたり冷徹な態度をとったりする。家柄に縛られることを嫌う反面、他人を思うように操る権力を求め、それを手にした時から少しずつ純粋な少年としての人格を忘れ、視野狭窄に陥ってしまう。総じて、優秀で自分を理屈で押さえつける兄への反発心からの行動をすることや、器用に動いているつもりでも自身を客観視することができないなど、高い能力に反してかなり未熟な精神を持っているという風に描かれている。 最初期は紘汰の良き後輩であり頼れる仲間として活動するものの、一方でユグドラシルの関係者であることを利用した戦極ドライバーの入手や、貴虎が自宅に持ち込むロックシードの奪取なども紘汰や舞のためとして平然と行っていた。ビートライダーズ掃討が始まった直後、貴虎からヘルヘイムの森の侵略の真実を見せつけられ、兄の部下としての活動を開始。紘汰が裕也を殺害したことも知りながら彼にそれを伏せ、チーム鎧武における自分のポストと紘汰を守るために凌馬に取り入って彼の走狗をもこなすようになるなど暗躍と隠蔽工作に徹する。当初は自分こそが紘汰たちを守っていると自負していたが、その守られる立場からの逸脱を続ける紘汰に対する苛立ちが次第に募っていく。彼が舞を沢芽市で起こっている異変と陰謀に巻き込んだことが原因でついに怒りが爆発し、紘汰を「ヒーローの資格はない」と非難するも、紘汰を庇って激高した舞に殴打と叱責をされたことで面目を潰される。物事が自分の思い通りにいかないことを紘汰のせいだと逆恨みし、彼を目の敵にすると同時に殺意を抱くようになる。さらに凌馬たちに裏切られた貴虎をも見捨て、彼のゲネシスドライバーとメロンエナジーロックシードで自ら斬月・真に変身して、紘汰を貴虎に裏切られたと思い込ませ抹殺しようとする、その紘汰抹殺のために単独行動を始めたシドと陰で結託するなど、本格的に暗躍を開始する。シドは結託の直後でロシュオに殺されたが、彼の死にショックを受けることはなくむしろ見殺しにするような態度であり、その過程で出会ったレデュエと手を組むことを即断した。その後、黒いスーツを着て活動し、フェムシンムが侵略を開始する中、ノアの方舟になぞらえて自分の大事な人間だけを生かそうとするも、戦いを続ける紘汰を放っておけない舞だけには賛同されず、彼女と紘汰の言う希望を脆い物と蔑み、舞を守ることを優先しながらも彼女の気持ちを一切考慮しなかった。その後、舞に賛同されなかった憎しみも兼ねて、人気のない所に紘汰を呼び出して、「希望はタチの悪い病気」でありそれを広める紘汰は排除されねばならない、という鬱憤と本心をぶつけて襲いかかるが、陰から様子を見ていた貴虎に制止される。その後貴虎との一騎討ちで自分の想いを語るものの、貴虎は光実を理解できず拒絶。そんな貴虎がとどめを躊躇した一瞬の隙を突いて必殺の一撃を叩きこみ海へと突き落とした。 一応の勝利を収めた後は、舞を確保するために動き出すが、その妨害をしたペコを「クズ」と呼んでオーバーロードに暴行させたり、笑いながら紘汰と戒斗に襲いかかるなどの狂気や奇行が見られるようになり、また貴虎が自分の行いを責めるという幻覚をたびたび見るようになるなど、情緒不安定な状態となっていった。そのような状態でもフェムシンム陣営に組し戦うが、フェムシンムは全滅、始まりの女となり昏倒した舞を見て、ようやく自分が自分のためにしか戦ってこなかったことを自覚する。舞を救いがたいがために、凌馬の力を借り龍玄・黄泉となって、命を蝕む力に耐えながらどうにか紘汰を無力化するが、凌馬の下に戻ると、身体から黄金の果実を抜きだされた舞は既に絶命していた。利用された怒りを凌馬にぶつけようとするが、キルプロセスでゲネシスドライバーを破壊され、変身不能に。これまでの自分の行動すべてを嘲笑するような侮蔑の言葉を浴びせられながら凌馬に一蹴された。この結果、自らの手で自分の大切なものをすべて壊してしまった事実に打ちのめされたことで完全に心が折れてしまい、後悔の慟哭を上げ、サガラからの舞を取り戻す誘いには「人間の舞さんは死んだ」と乗ることなく戦線を離脱。戒斗から「いつまでも這い蹲っていればいい」と吐き捨てられる。 紘汰と戒斗の最終決戦時にも沢芽市に残ったが、その現場に居合わせることはなかった。また一年間の戦いを通して、「前に進む周囲に置いて行かれただけ」「何者にもなれなかった無価値な存在」と兄の幻影に断じられてしまう。 ヘルヘイム事件後、昏睡状態で発見された貴虎を贖罪のように看病し、彼が意識を取り戻した後、兄との生活を再開するも、自身の犯した罪の重さに苦しみ、自分の道を見つけられずにいた。そんな時、復活したコウガネの襲来で沢芽市は再び危機に見舞われる。この事態により「紘汰さんがいない今、僕たちがヒーローにならなければならない」と、紘汰の意思を継ぐ決意を固め、最後のアーマードライダーとして奮戦。コウガネを倒すべく地球に帰還した紘汰との共闘でコウガネを撃破した。戦い終えた後、完全に和解を果たした紘汰を見送り、ザック、城乃内、凰蓮、貴虎に出迎えられる。脚本を担当した虚淵玄は光実の挫折を作品テーマの一つに掲げており、現代の子供からは格好良く見えるかもしれない「賢く上っ面だけを取り繕う立ち回り方」に対して大人の立場から異を唱えることを意識している。当初は3クール目の終わりごろに退場する予定であり、初期プロットでは一線を越えるための描写としてシドを殺害することも検討されていた。当初は、46話か47話で最終回になる予定だったため、46話で話そのものを光実が立ち直れたかは想像に任せて畳む形で作っていたが、1話延びたことでその後日談を描くこととなった。 その他登場作品 『ドライブ&鎧武』 『進撃のラストステージ』では、大学生になっており、復興に携わる兄の手伝いをすべく勉学に励む傍ら、ビートライダーズやドルーパーズにも時折顔を見せている。メガヘクスの襲撃で紘汰が消滅し、舞も捕らわれ、自身も復活した凌馬の攻撃で負傷しても立ち上がり、斬月の力を取り戻した貴虎と共にメガヘクスへの反撃を開始。罪滅ぼしと称して、命を懸けて舞を救出した。 『鎧武外伝』 『斬月編』では、再会した朱月藤果との交流に心安らぐ貴虎の姿に驚いていた。藤果との戦いを終えた貴虎から「親しい人物と戦うことになったらどうする?」と問われて「それでも大切なものを守るために戦う」と返答した。 『ナックル編』では、貴虎と共に海外へ行っていたが、一時的に日本へ帰国。ザックと城乃内を襲っていたネオ・バロンの構成員が変身した黒影トルーパーを退け、ザックに量産型戦極ドライバーとクルミロックシード、マロンエナジーロックシードを託した。 『小説 仮面ライダー鎧武』 大学に通っていたが、兄からの連絡を受けザックとともに黒の菩提樹の調査を行うために休学している。供界によって肉体を失った後に通りすがりの『ライダー』によって紘汰の言葉を思い出したことで精神を繋ぎ止め、英雄として供界との戦いに挑んだ。 『仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦』 ゲンムをリーダーとするチームゲンムに参加。決勝でチームエグゼイドと戦う。 高司 舞(たかつかさ まい) 本作品のヒロイン。17歳。紘汰の幼馴染でチーム鎧武の現役メンバー。黄金の果実を巡り戦うアーマードライダーたちを見守り続け、やがて黄金の果実の担い手となる少女。 姉御肌な性格で積極的にメンバーの面倒を見ている。当初は大人の仲間入りをしてチームを抜けた紘汰に心を閉ざし、突っけんどんな態度を取っていた。彼が復帰した後もしばらくはその態度を改めなかったが、内心では慕っていた様子で、戦意喪失した紘汰を励ますなど多少は心を開くようになった。一流パティシエである凰蓮を「凰蓮様」と呼び慕うなど、ミーハーな一面もある。 高司神社の巫女の跡取りだったが、ユグドラシルの再開発で神社が空き地にされたため、ユグドラシルには戒斗同様の嫌悪感を抱いている。幼少期に子供たちが毎夏楽しみにしていた夏祭りで奉納する巫女の舞を踊ることを夢見ており、形は違っても昔と変わらぬ思いを地元民に伝えたいとの考えからダンスに熱を入れている。 インベスの病原菌事件でインベスゲームを用いているビートライダーズが非難されるようになったことで、各チームにインベスゲームの中止を訴えるも断られるが、それでも諦めず、和解の合同ダンスイベントを企画し、ブラーボの妨害に遭いながらもイベントを成功させた。 第26話冒頭では最近の紘汰の様子から、彼が裕也について隠し事をしているのを察し、「私にも真実を知る必要がある」と食い下がったことで裕也の事実を聞かされた。これにショックを受けながらも紘汰を責めることはせず、互いに涙を流しあった。そしてヘルヘイムの森の真実も知り、チーム鎧武およびチームバロンのビートライダーズと共にその事実を沢芽市民に公表しようとするが、沢芽市民を呼び集めた広場でチラシを配り始めた途端、舞をこれ以上巻き込みたくないと考えた光実が密かに召喚したインベスに妨害され、皮肉にもビートライダーズが沢芽市民からインベス事件との繋がりを再び疑われるきっかけとなってしまう。 第29話以降は、アーマードライダーとして沢芽市の防衛のためにお店を空ける紘汰の分まで頑張るため彼の代わりに「ドルーパーズ」で働き始め、第33話以降は凰蓮、耀子を加えたビートライダーズたちの市民の避難支援活動の司令塔的存在となる。 光実から好意を寄せられていることにはずっと気づいておらず、自分に心酔し、豹変した後の彼にユグドラシルタワーへ連れ去られ、さらには「自分が価値を認める唯一の存在」としてロシュオの元に預けられてしまった。そこでのやり取りでロシュオに気に入られ、彼がずっと隠し持っていた黄金の果実を託される。沢芽市に戻った後、凌馬による摘出手術で心臓に埋め込まれていた果実を取り出され、肉体が死亡・消滅したが、始まりの女に覚醒した。舞の髪型は演じる志田友美が毎回考えていた。 脚本の虚淵は、「絵に描いたようなツンデレ」をイメージしており、実際に舞を演じた志田も自分自身に近いキャラクターであると語っている。 始まりの女(運命の巫女) 地球へのヘルヘイム侵食により誕生した始まりの女。 顔立ちは舞に瓜二つだが、金髪でオッドアイ。正体は物語終盤で黄金の果実を体に宿した舞が、それを受け入れ精神を果実に移し形を変えて復活した存在である。 戦い続けて傷つききった紘汰、戒斗、光実の3人の運命を変えるために過去へと時間跳躍し、ドライバーを入手したばかりの3人に接触、後戻りできない戦いの運命に足を踏み入れかけていることを警告する。そして沢芽市に骨を埋める決心を固めた自分自身にも、「今ならまだ、沢芽市から出て、やり直しが利く」と警告している。しかし時間修正の強制力を受けて発言が制限されているため、抽象的な発言しかできない上、いずれの登場時も突然目の前に現れて突然消えることしかできなかったため、警告をされた相手は夢や幻と判断するに留まってしまった。結果的に、警告に耳を貸す者は誰一人としていなかった。 その後、本来とは違う時間軸の世界に迷い込み、そこで最終決戦の結末を見届けることになったが、最終決戦後に元の世界に戻り、始まりの男となった紘汰と共に新世界となる星のもとへ旅立った。番組終盤で舞と同一人物であることが明らかになるが、演じる志田友美は二役という扱いで、志田も始まりの女の正体については知らされていなかった。 その他登場作品 特筆がない限り始まりの女となって以降の登場。『鎧武外伝』 『バロン編』に高司舞として登場。シャプール扮する戒斗と踊ったり、シャルモンに来店した。 『ドライブ&鎧武』 『進撃のラストステージ』では、紘汰と一緒に移り住んだ惑星がメガヘクスの襲撃を受けた直後に飛んで来たトーチワームの中に捕らわれる。 その後は、メガヘクスが次の標的として狙いを定めた地球(沢芽市)に、トーチワームごと突き刺さる形で留まっていた。メカ戦極凌馬=仮面ライダーデュークとの戦いで重傷を負った光実の夢の中に姿を現した際は、メガヘクスの侵攻を止められなかったことを詫び、自分がトーチワームの中に捕らわれていることを告げた上で、自分もろとも装置を破壊するよう涙ながらに懇願した。光実によって救出された後、呉島兄弟が捨て身の攻撃でメガヘクスから奪還した極ロックシードのエネルギーで紘汰が復活すると同時に、再び始まりの女の姿に戻った。 『MOVIE大戦フルスロットル』では、メガヘクスZZZと交戦する鎧武とドライブのもとへ駆けつけ、二人の力を合わせるように告げ、鎧武 ドライブアームズとドライブ タイプフルーツの誕生のきっかけを作った。彼女の姿を見た進ノ介は「女神様」と呼んだ。 チャッキー チーム鎧武のメンバー。ダンスの実力はチームの中ではトップレベル。沢芽市がインベスに占領された後はペコと行動を共にすることが多くなり、舞たちと共に避難支援活動を行う。事態収拾後は舞に代わってチーム鎧武のリーダー的存在となっている。その他登場作品 『小説 仮面ライダー鎧武』 信徒として黒の菩提樹に潜入し、光実たちに情報を伝えた。 リカ チーム鎧武のメンバー。マイペースだがダンスはチャッキーに引けを取らない腕前を持つ。ユグドラシルタワーがレデュエに占拠された後、光実によってユグドラシルタワーに連れて来られる。晶を救助しようとした際にレデュエに見つかり、王妃のための生贄の一人にされてしまうが、乗り込んできた戒斗たちに助けられる。 ラット チーム鎧武のメンバー。派手なパフォーマンスを含めたダンスを好むムードメーカー。ヘキジャインベスに変貌した初瀬に遭遇し、同行していたリカをかばって負傷してしまうが、ヘルヘイムの植物が発芽することなく退院した。ユグドラシルタワーがレデュエに占拠された後、光実によってユグドラシルタワーに連れて来られる。リカ同様に、晶を救助しようとした際に生贄の一人にされてしまうが、乗り込んできた戒斗たちに助けられる。 角居 裕也(すみい ゆうや) チーム鎧武のリーダー。紘汰やチームのメンバーを暖かく見守る落ち着いた性格の持ち主。その一方、紘汰曰く「身勝手なところもあり、行先も言わず、どこかに行くこともあった」という。シドから最初の被検体としてドライバーを授かったが、行方不明になる。 ヘルヘイムの森にドライバーが落ちていたことからチーム鎧武のメンバーには森で失踪したと思われていたが、実は第1話の時点で森の果実を食べたことでビャッコインベスに変異していた。裕也としての意識を失い、同じく森に迷い込んだ経緯と正体を知らない紘汰たちを襲撃、鎧武によって倒され死亡した。 その一部始終は戦極ドライバーのテストデータとしてユグドラシルにより記録・隠蔽されていた。第14話でユグドラシルタワーに忍び込んだ光実が凌馬のデータを盗み見たことで真実を知ることになり、後に第22話で貴虎の証明により自ら手を下した紘汰に、そして第26話では紘汰を通じて舞にも知られることとなった。 第40話ではレデュエが作り出した世界にて鎧武に変身し、ビャッコインベスと化した紘汰に襲い掛かる。レデュエに唆され、一時的に化け物としての自己を受け入れかけた紘汰に敗れるも、「自分がやられても俺の仲間たちがいつかお前たちを倒す」という言葉が紘汰に正気を取り戻させ、その後の覚悟を決めるきっかけとなり、笑顔で紘汰を見送った。
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