千と千尋の神隠し
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『千と千尋の神隠し』(せんとちひろのかみかくし)は、2001年に公開された日本の長編アニメーション映画。原作・脚本・監督は宮崎駿。2001年(平成13年)7月20日に日本公開。興行収入は316億8,000万円で[2]、『タイタニック』を抜いて、日本歴代興行収入第1位を達成し[7]、第52回ベルリン国際映画祭では『ブラディ・サンデー』と同時に金熊賞を受賞した[8]。
注釈
- ^ a b c リバイバル上映(再上映)を含まない場合の興行収入は304億円[3][4]。2016年のリバイバル上映により合計308億円に[5]、2020年のリバイバル上映により合計316億8,000万円になった[2][6]。2020年12月15日以降は合計金額の316億8,000万円を正式な興行収入記録としている[2]。
- ^ a b Spirited Away Wins Animated Feature: 2003 Oscars - YouTube
アカデミー長編アニメ映画賞 「千と千尋の神隠し」(受賞映像) - ^ 『絵コンテ全集』では赤い水干と記述されている[26]。
- ^ リンは兄役に「あれはカエルの仕事だろう」と言っている[29]。
- ^ 千尋と共に風呂釜の中を掃除中にリンが「この風呂はさ、汚れたお客専門なんだよ」と言っている[30]。
- ^ 資料によっては(人間の)汚物まみれという記述がある[33]。
- ^ 千尋が従業員達の前を通り、カオナシに会う為客室に向かう時「神の嫁(つまり生贄(いけにえ))」と記述されている[35]。
- ^ 『絵コンテ全集』では銭婆のハンコを見て、釜爺が千尋に「さすがはハクだ。命令でしかたなく盗んだんだろうが、湯婆婆にハンコを渡さなかったんだからな」と言った[49]。『ロマンアルバム』では釜爺が千尋にハクもここに来た時は優しく賢い子だったと話したという記述がある[50]。『THE ART OF』台本には、ハクが湯婆婆の弟子になった後 (体内に虫を入れられた後) から目つきがきつくなったという釜爺の発言の記述もある[51]。
- ^ 絵コンテには、長虫という記載もある[53]。
- ^ 『絵コンテ全集』では幼い千尋が川に落ちた描写がある[56]。
- ^ 『ロマンアルバム』では、川の神[42]、彼は小川・コハク川の主という記述がある[36]。
- ^ 『絵コンテ』では、「本当に神様なんです」という宮崎監督の言葉が書かれている[61]。
- ^ 銭婆によってネズミにされた坊に出くわした時には、自分の息子だと気づいていなかった。
- ^ 絵コンテに収録されている釜爺のセリフによれば、契約印があれば湯屋の労働契約を変えることができ、従業員を奴隷にすることもできる[49]。
- ^ 自分を母・湯婆婆と間違えた際は、「お母さんと私の区別もつかないのかい」と呆れた様子を見せている。
- ^ 絵コンテでは「ゼニーバの声 やさしくなりすぎないこと こわいおばあさまです」と注意書きされている[72]。
- ^ 式神(しきがみ)と同様の魔法だろう、とも記述されている[36]。
- ^ このまじないは、千尋が銭婆の元へ届けた頃にはハンコから消えていた。千尋がハンコを返した時「守りのまじないが消えてるねぇ」と言った[76]。
- ^ 魔法で変身させられた坊を叩き潰そうとする場面で、坊に復讐するという記述がある[82]。『絵コンテ全集』では普段の恨みという記述がある[83]。
- ^ 宮崎の演出メモとして「ハエはもどりたくないのです」とある[81]。
- ^ 宮崎は「長虫」という語で竜を指す事があると述べる (ハク[53]) (河の神[88]) 。
- ^ 着ているシャツの袖も腕の長さに合せて同時に伸縮する。
- ^ 最初はイタチかテンが変身した設定だったことと、顔を長くしたのは宮崎監督だという安藤作画監督の発言が記述されている[92]。
- ^ イメージボードでは、リンのイラストの横に「白狐」と記されている[93]。
- ^ 主に江戸時代に湯女(ゆな)と呼ばれる従業員がいたこと、大湯女と小湯女がいて、小湯女は入浴の世話番(下働き)、大湯女は湯治に来た男性客向けのサービスを行っていたこと、千尋(リンや他の少女も)は小湯女という記述がある[86]。
- ^ 絵コンテには「部長と課長とおもって下さい」とある[96]。
- ^ ただし、千尋に対しては差別意識から「そんなもったいない事ができるか」「手でこすればいいんだ」と渡すのを拒否している。
- ^ ハクが(青蛙に)呪文をかけたとする資料もある[102]。
- ^ 「カオナシに早くも足があるのはできすぎだが、つけましょう」という宮崎監督の指示が書かれている[103]。
- ^ リンは「めしが…」と驚いていた[112]。
- ^ 「腐れ神」が何かという疑問の謎解きは作中でなされない。
- ^ 絵コンテの同じページには、白い長虫という記載もある[88]。
- ^ 釜爺の回数券に名が記されている[95]。
- ^ きっかけとなった宮崎と鈴木の面会は、1999年1月の出来事とする記述もある[149]。
- ^ 公開を1年延期して3時間の映画を作るという提案について、鈴木の真意は不明である。映画公開直前の2001年6月20日のインタビューでは「真剣でした。そういう映画を見たかったし」[176]と語っている。一方、公開から10年余りが経った2016年の聞き書きでは、宮崎の提示したプロットについて「正直にいうと、ちょっとバカバカしいんじゃないかと思った」[177]と語っている。しかし、宮崎の前で正直に不満を述べるわけにはいかない。そこで、上映時間が延びてしまうというプロットの弱点をとっさに指摘した、という説明に変わっている[177]。
- ^ 安藤は漫画家の高野文子のファンで、高野のように少ない線のみで人体を生々しく表現することに憧れを持っていた[183]。
- ^ 通常、アニメーションの美術制作は三段階に分けて行われる。背景のイメージをおおまかに描き起こしレイアウト化した美術設定、本番の背景作業に入る前により指針とする絵を描き、色味や物の質感などを詳細に指定する美術ボード、そして実際に撮影に使用される背景素材を各スタッフが分担し描く本番の作業である。『千と千尋の神隠し』では、宮崎が絵コンテで背景を作りこんでいったため、武重は美術設定を制作していない[193]。美術監督#アニメーションでの美術監督も参照。
- ^ 宮崎はアニメーターの近藤勝也の結婚式で目黒雅叙園を訪れたことがあった[200]。
- ^ その名の通り動く背景。手書き作画の場合は、通常の人物の動きと同じように、アニメーターが動きを起こす。本作のようにCGで作画される場合もある。
- ^ 以下は舘野の発言の引用。「当初『小さい子供のための映画』と聞いていましたが、あのお風呂屋さんも湯女がいて、一種の遊郭みたいな場所ですね。昔から宮崎さんが描きたいと思っていて、描けなかった部分だったのかなと思いました。それと、宮崎さんが書いた歌詞に、カオナシが千尋を食べちゃいたいという箇所があるでしょう。賀川(愛)さんが、『ついにホントのこと言っちゃったねぇ』って、種明かししたみたいに喜んでいました(笑)。」[220]
- ^ のちに「ジブリ学術ライブラリー」ブランドでブルーレイ化[227]。
- ^ 市川がジブリ作品の製作に関わったのは本作のみだった[245]。2013年、東宝映画社長となった市川がゴジラ映画の新しい企画(『シン・ゴジラ』)を製作した際には、鈴木が庵野秀明を紹介している[246]。
- ^ 『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が『千と千尋の神隠し』の保持していた日本歴代興行収入記録を更新する目前での加算であったことから、SNSや電子掲示板および報道において波紋を呼んだ[258]。
- ^ その後、「DVD・VHS本編のクオリティは、その色を忠実に再現したものと認識しております」と変更された[286]。
- ^ a b c インターネット[289]。
- ^ 翌年から名称は東京国際アニメフェアに。コンペティションの名称は途中から「東京アニメアワード」になった。遅くとも2003年からはこの名前が使われていることが確認できる[343]。2014年、東京国際アニメフェアはアニメ コンテンツ エキスポと統合してAnimeJapanにリニューアル[344]。東京アニメアワードは東京アニメアワードフェスティバルとして独立した[345]。
- ^ 日本テレビ開局50周年記念番組として放送。
- ^ 宮崎駿監督のアカデミー名誉賞受賞を記念して放送される。番組序盤には『ルパン三世 カリオストロの城』から『風立ちぬ』まで、宮崎駿監督の全11作品の名シーンを振り返る特別企画が放送された[383]。
出典
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千と千尋の神隠し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 16:50 UTC 版)
金水によれば、『千と千尋の神隠し』で、湯婆婆は「~かね」「~おくれ」などのおばあさん語を多用し、ハクは「そなた」という神様語を話し、リンは「メシだよ」「~かよ」など男性語を話す。リンには「強い少女像を際立たせるために、あえてジェンダー観をずらした役割語が使われている」。千尋は特徴のないことが特徴であるという。
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