浪花節だよ人生は
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 03:25 UTC 版)
「浪花節だよ人生は」(なにわぶしだよじんせいは)は日本の演歌、ポピュラー歌謡のヒット曲である。作詞は藤田まさと、作曲は四方章人。小野由紀子が最初に歌い、のちに二代目木村友衛の歌唱によって人気を得る。その後は細川たかしなど多くの歌手によりカバーされた。
概説
最初は1976年に小野由紀子の歌唱によりシングル「旅へ出よう」のB面曲として発表された。その後、歌詞が自分の人生に似ていると感じた木村友衛が藤田に直訴して1981年に歌いはじめると、徐々に人気を獲得するようになった[1]。これを受けて歌手16人[2]、レコード会社13社[3]による競作としてレコードが制作され、1984年にその人気は最高潮に達した。同年大晦日の第26回日本レコード大賞では細川たかしが最優秀歌唱賞、木村が特別賞を受賞し、同日の第35回NHK紅白歌合戦では水前寺清子と細川による同曲対決が行われた。
小野盤の発売から10年で、各社競作で発売されたレコードの累計売上は140万枚(公称)に達した[4]。多くのカバーが存在し、台湾をはじめとする中国語圏でも親しまれている。
1985年度の日本音楽著作権協会(JASRAC)発表による楽曲別の著作権使用料分配額(国内部門)では年間1位にランクインし、1986年JASRAC賞の国内部門を受賞した[4]。内訳はレコード売上が8.4%、放送使用料が11.9%、社交場における演奏使用料が9.6%、カラオケテープの使用料が62.3%である[4]。
2009年に加藤清史郎らがこの歌のタイトルにヒントを得た[5]「かつおぶしだよ人生は」を歌った[6]。「かつおぶしだよ人生は」は猫の視点で義理人情を浪花節風に歌った曲で[5]、本曲とは歌詞やメロディは異なる。
「浪花節だよ人生は」 | ||||||||
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木村友衛 の シングル | ||||||||
B面 | 人生一人ぼっち | |||||||
リリース | ||||||||
規格 |
7インチレコード SV-7622 | |||||||
ジャンル | 演歌 | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | ビクター音楽産業 | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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木村友衛のシングル
1984年7月5日に、同じ規格品番、ジャケット違いで新たに再発売されている。
収録曲
A面
B面
- 人生一人ぼっち
- 作詞:藤田まさと、作曲:市川昭介、編曲:池多孝春
「浪花節だよ人生は」 | ||||||||
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細川たかし の シングル | ||||||||
B面 | オホーツクの町 | |||||||
リリース | ||||||||
規格 |
7インチレコード AH-503 | |||||||
ジャンル | 演歌 | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | 日本コロムビア | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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細川たかしのシングル
収録曲
A面
B面
他の競作歌手
台湾・香港・中国・マレーシアでのカバー
「浪花節人生」として
「望月想愛人」として(台湾語・福建語)
「愛與情」として (広東語)
- 郭炳堅
カバー
- 二葉百合子
- 藤圭子
- 高田みづえ
- 小林幸子
- 三笠優子
- 坂本冬美
- 1995年 - 真木ことみ(アルバム『演歌三昧』収録)
- 1996年 - 天童よしみ(アルバム『天童節 昭和演歌名曲選 第十七集』収録)
- 1996年 - テレサ・テン(アルバム『テレサ・テン(鄧麗君) 演花集』収録)
- 2006年 - 北島三郎(アルバム『想い出の歌謡集 3』収録)
- 2015年 - 花見桜こうき(アルバム『花見便り~俺の女唄名曲集~』収録)
- 2016年 - 津吹みゆ(アルバム『望郷こころ歌 Vol.1 ~名曲カバー集~』収録)
- 2016年 - 三山ひろし(アルバム『歌い継ぐ!昭和の流行歌 VII』収録)
脚注
- ^ ゲンダイネット
- ^ 細川たかし / 全曲集〜双葉山 - CDJournal.com
- ^ 日本エンカフォン □アーティスト□■木村友衛■
- ^ a b c 「浪花節だよ、首座は 昨年、国内の著作権使用料分配額 JASRAC賞決定」『朝日新聞』1986年5月6日付東京夕刊、13頁。
- ^ a b 『NHKテキスト みんなのうた』2015年12月・2016年1月号、78頁。
- ^ NHK みんなのうた - かつおぶしだよ人生は - 加藤清史郎&アンクル☆させ
- ^ 「オリコンチャートブック 1968-1997」ORICON BOOKS、1997年12月11日、98ページ。
- ^ 「オリコンチャートブック 1968-1997」ORICON BOOKS、1997年12月11日、302ページ。
関連項目
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