紅いコーリャン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/24 04:46 UTC 版)
紅いコーリャン | |
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タイトル表記 | |
簡体字 | 红高粱 |
拼音 | hóng gāoliáng |
英題 | Red Sorghum |
各種情報 | |
監督 | 張芸謀(チャン・イーモウ) |
脚本 | 陳剣雨(チェン・チェンユイ) 朱偉(チュー・ウェイ) 莫言(モー・イェン) |
原作 | 莫言(モー・イェン)『赤い高粱』第1章「赤い高粱」、第2章「高粱の酒」 |
製作 | 呉天明(ウー・ティエンミン) |
出演者 | 鞏俐(コン・リー) 姜文(チアン・ウェン) |
音楽 | 趙季平(チャオ・チーピン) |
撮影 | 顧長衛(クー・チャンウェイ) |
美術 | 楊鋼(ヤン・カン) |
製作会社 | 西安電影製片廠 |
配給 | ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 91分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 北京官話 |
『紅いコーリャン』(あかいこーりゃん、原題:紅高粱)は、1987年製作の中国映画。張芸謀(チャン・イーモウ)の初監督作品で、主演である鞏俐(コン・リー)のデビュー作。
概要
原作は莫言(モー・イェン)の小説『赤い高粱』の第1章「赤い高粱」と第2章「高粱の酒」(井口晃訳、徳間書店〈現代中国文学選集6〉)[1]。「紅(あか)」を基調とした鮮烈な映像美が特徴で、神話的なエピソードを交えながら物語は語られる。特に強烈な色彩を強調した映像は、後の張芸謀(チャン・イーモウ)・鞏俐(コン・リー)コンビによる作品である『菊豆(チュイトウ)』『紅夢』『上海ルージュ』にも特徴的である。
この映画は、国外でも大きな反響を呼んだが、中国国内でも賛否両論が巻き起こり、「『紅いコーリャン』現象」と呼ばれるほどだった。中国映画史の中でも時代を画する作品の一つだと言える。第38回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したほか、百花奨・金鶏奨でも最優秀作品賞を受賞している。
2018年には公開30周年を記念して2Kデジタル・リマスター版が上映された[2]。また2024年にはHDレストア版が上映された[3]。
あらすじ
1920年代末の中国山東省。私(語り手)の祖母・九児(チウアル)は、ラバ1頭で父に売られ、親子ほど年の離れたハンセン病患者の、造り酒屋の男の元に嫁ぐことになる。御輿で嫁入りに向かう途中、彼女たちは強盗に襲われるが、御輿の担ぎ手・余占鰲(ユイチャンアオ)に救われる。実家に里帰りして、再び嫁ぎ先に向かう道すがら、またも強盗が彼女を襲うが、その正体は余占鰲だった。お互いに惹かれあっていた2人は、コーリャン畑で結ばれることになる。やがて夫が行方不明となり、造り酒屋を継いだ九児は余と結婚。コーリャン畑で結ばれた日に身ごもった子供・豆官(トウコアン)も生まれ、8年の月日が経ち、幸せな日々が続くのだが、やがてそこに日本軍が侵攻してくる……。
キャスト
- 九児(チウアル)(私の祖母):鞏俐(コン・リー)
- 余占鰲(ユイチャンアオ)(私の祖父):姜文(チアン・ウェン)
- 羅漢(ルオハン):滕汝駿(トン・ルーチュン)
- 豆官(トウコアン)(私の父):劉継(リウ・チー)
- 私の曾祖父:銭明(チェン・ミン)
- 禿三包(トゥーサンパオ)(匪賊の頭):計春華(チー・チュンホァ)
スタッフ
- 監督:張芸謀(チャン・イーモウ)
- 原作:莫言(モー・イェン)『赤い高粱』第1章「赤い高粱」、第2章「高粱の酒」
- 脚本:陳剣雨(チェン・チェンユイ)、朱偉(チュー・ウェイ)、莫言(モー・イェン)
- 撮影:顧長衛(クー・チャンウェイ)
- 作曲:趙季平(チャオ・チーピン)
- 美術:楊鋼(ヤン・カン)
- 製作:呉天明(ウー・ティエンミン)
脚注
- ^ “『紅いコーリャン』圧倒的な映像美、チャン・イーモウ監督衝撃のデビュー作”. CINEMORE (2025年1月14日). 2025年3月30日閲覧。
- ^ “世界を驚かせたベルリン金熊賞の映画「紅いコーリャン」、公開30周年で2Kデジタル・リマスター版を上映”. 中国: Record China. (2018年10月10日)
- ^ ““艶やかなる紅の世界”。チャン・イーモウ初期3作がHDレストア版でリバイバル”. キネマ旬報WEB. (2024年11月29日)
外部リンク
- 「張芸諜 チャン・イーモウ 艶やかなる紅の世界」公式ウェブサイト
- 紅いコーリャン - allcinema
- 紅いコーリャン - KINENOTE
- Red Sorghum - オールムービー
- Hong gao liang - IMDb
固有名詞の分類
- 紅いコーリャンのページへのリンク