ブレイド一派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 02:38 UTC 版)
アダム・ブレイド 声 - 子安武人 / 同左、朴璐美(少年時代) 本作の主人公。S33地区の教会に住む破戒神父で、サングラスを着用している。額に相手のフラグメント能力を直接奪い取ることが出来る「白毫(ビャクゴウ)」という水晶が付けられている。年齢不詳。身長201cm。髪色はスカイブルー。 基本的に乱暴で無茶苦茶な性格ではある一方、冷静でしっかり者な側面も持ち合わせる。しかし弱点は女の子で、彼女やお姉さん、そして妹のような幼女系が最も好きという極度のロリコン。普段は冷静なのに、女の子が関わると、無謀に突っ込んでいくこともある。ただし、仲間(下僕)が傷つけられると女の子でも容赦しない性格でもある。物語序盤では「全裸に靴下」に並々ならぬ拘りを持っていたが、クルスと再会した際には「全裸に手袋」にシフトしており、「全裸で手袋に靴下」なら最高らしい。後に、クルスが激萌え少女と化していたことには、一目惚れして交際を申し込んだ後に正体を知った事で、ショックのあまり人格が変わってしまったものの、結局は「可愛ければ何でもOK」という更なる境地(見境の無さ)にも辿りついてしまった。表向きは一応神父なので聖書を持ち歩いているが、そこから引用する言葉は本書と無関係かつ意味不明である。挙句第1話では内側をくり貫いて手榴弾を仕込んでいる生臭っぷりを見せている。 その正体はキリストセカンドのクローン製造計画であるアダム・プロジェクトにおいて生み出された実験クローンの2号体。「ブレイド」の名付け親はアダム・プロジェクトの研究員だった荻葉香澄である。アダム・プロジェクトの検体として記憶を凍結される前は、里親に御田静馬(おんだ しずま)と名付けられていた。取り外し不可の鋼鉄製チョーカーはその時の名残で、また全身の骨格はオリハルコンで補強されており、並外れた頑丈さはそれに由来している。同じくアダム・プロジェクトの実験クローンの1号体として造られたシメオンの総帥であるアダム・アークライト(正確には左天)とは兄弟に近い関係であるが、プロジェクト崩壊事故に伴いその頃の記憶を失っている。里親に預けられていた頃はあまり喋らない無口な少年だったされ、研究所にいた当時は真面目で勤勉な少年だったが、プロジェクトが崩壊後に記憶が飛んでBSに移り住んでからは、過酷な環境における影響もあってか、現在に近い粗暴な性格になっている。ちなみにロリコンや「全裸に靴下」の性癖は、後に過去に飛んだ女装姿のクルスに大きく影響していた事実が、物語の後半で発覚している(当時のブレイド本人曰く「新境地だ」)。 作者曰く、彼は主人公でありながら「ラスボス」のイメージで描かれており、「なるべく主人公がウジウジ悩まない漫画を描きたい」「ラスボスならウジウジ悩まないだろう」「ラスボスは神っぽいのが多いから神父で行くか」などと思っていたら、こんな主人公になっていたという。 決め台詞は『判決・死刑!!』(曰く「敵のお株を奪う最終宣告」)。ただし展開に女の子が絡んでいると全く締まらない台詞に変容してしまうことがある。F:ZERO(ゼロ・覚える) 他者の能力による技を体感や観察によって理解するか、白毫を能力者の額に当てることで、その技や能力を使えるようになる。覚えた能力は単純な発動だけでなく、複数の技を合成して新たな技を生み出したり、能力の内容によっては敵の同じ技を相殺する形で防御に転用することも可能。 この能力の正確な仕組みは「相手の能力を見ることで脳内のリミッターの外し方を覚え、その能力を使えるようにする」というもの。そのため簡単な能力ならすぐに使えるようになるが、複数のリミッターが存在するミッシングリンク級の能力は容易に覚えられない。覚えることに関しては白毫を用いれば確実だが、仕組みと用法を理解出来ないと結局満足に使えないままとなる。またその仕組みと用法を理解する必要がある関係上、敵の能力は技単位で覚える必要性が出てくる事が多い。そのため実質的に技を無限に作れる梔との初戦ではZEROで技を覚えてもほとんど意味をなさず、彼女に終始圧倒された。 ブレイドの体は大半がオリハルコンなどの異物で構成されているため、自身の細胞を変化させる能力である『変身』は覚えられないと主張していたが、石山の能力により明かされたブレイドの記憶から、『変身』はキリストセカンドのクローンが持つ能力の一つであり、その能力をイヴに譲渡したことがクルスと左天に明かされた。その時に『変身』を司る脳細胞を切除してしまったため、例えイヴに白毫を使用して覚えても、現時点では絶対に使うことが出来ない。 また、脳の一部を譲渡した副作用によってZEROの能力が弱まり、ZEROで1度覚えた能力を忘れてしまう「能力健忘症」となってしまい、それまでに覚えていた能力を全て失い、以降も覚えた力を時折忘れてしまうようになった。 また、当時はアークライトと同じく、腹部に「聖痕」を持っていたが、こちらも能力譲渡の影響で消滅している。 膨大な能力数を誇るアークライトに白毫を使用したことがあるが、逆拒絶反応及び能力の一時封印が発生したため能力吸収の成否は不明。なお、アークライト戦以前に覚えた能力は再登場時に復活していた。 現在確認されている使用可能な能力は、鋼鉄斬糸、炎、重力作成、特殊磁界、力、速、香、黒の引力、第四波動、圧力、リバーサルブレイン(ドラマCDのみ)、炎神の息吹。ただし、完全に使いこなせていない第四波動は熱吸収に留まっており(対象を氷結させるなど、オリジナルほど強力な熱吸収が出来るかは不明)、出力は炎の能力で代用している。また炎神の息吹はブレイド曰くわずかに覚える事ができた欠片で直接使用は出来ず第四波動の使用の際の応用に使っている。テンペストスレッド リトルボーイ ヴァルカンショックイグニション(VSI) メイデンリストリクション ディーンドライブF・H(フォックスハウンド) ディーンドライブB・B(ブラックバード) カンダタストリング イン ヴァルカンショックイグニション - 小規模なヴァルカンショックイグニションの中にカンダタストリングを仕込む技。炎耐性と慢心がある敵に高い効果がある。 ジャイルグラビテイション+マグネティックワールド - 強力な重力と磁力で敵を吹き飛ばす技。 特攻・VS(ヴァルカンショック)・リトルボーイ - アルカの『炎神の息吹』の熱を左天の『第四波動』で吸収することにより生まれた絶大な力を、ヴァルカンショックイグニションに変換、自らの体に纏ってリトルボーイで特攻を掛ける荒技。最下級の能力ながら、威力はアルカすら凌ぐ。 バイオニックコンプレッサー 惑星砕き - 『力』の能力を利用した強烈な蹴り。元々はアークライトが同じ名前の技を使っていたが、あちらはパンチである。 イヴ・ノイシュヴァンシュタイン 声 - 斎藤千和 / 喜多村英梨 本作のヒロイン。S33地区の教会に住む少女で、ブレイドの相棒。年齢不詳。身長155cm。髪色は黒。一人称は「ぼく」。 性格はボーイッシュを通り越してブレイド以上に乱暴で豪放磊落。ブレイドと同じく、敵に止めを刺した時は『判決・死刑!!』と言い放つ。記憶能力が著しく低いため、人の名や前を覚えられず、勝手に変なあだ名や略称をつける癖がある(ただし、ブレイドやアークライトなど重要な名前は覚えている)。普段は露出度の高い服を着ている(とくに下半身は褌)が、別に羞恥心がない訳ではなくこれが最も動きやすいため。能力維持のため、1本5000キロカロリーのゲテモノドリンク『スーパーゲル状デロドロンドリンク』を愛飲している。1缶350mlらしく、アニメ第2話では缶に「100mlあたり1428kcal」と記されている。現実的には脂肪油の100mlあたり921kcalが事実上の最高値であるため、現実ではあり得ないカロリー数値である。 クルスを最もこき使う存在で、その態度にクルス自身も畏怖しているが、クルスの知力を激励したりアルカに変身してクルスを慰めたりと彼に対して優しさと信頼を持つ。この為か、クルスにとっては畏怖の存在と同時に憧れの存在となってもいる。 かつて、アダム・プロジェクトの子孫を作る事が唯一出来る女性を作るイヴ・プロジェクトの14番目の試作体(EVE-N)として生み出され、ブレイドのパートナーとなった経歴がある。この頃から記憶の発達が遅い為、今の性格とあまり変わっていない。ブレイドの事は最初は「石田」と呼んでいたが、ある時を境にブレイドと呼ぶようになり、以後名前を忘れていない。アダム・プロジェクトの崩壊に伴い、ブレイド同様にその頃の記憶を失っている。なお、ディスクによると「ノイシュヴァンシュタイン」と名付けたのも荻葉香澄で、彼女は実姉にあたり本名は荻葉かりん(おぎは - )。イヴ・プロジェクトの検体として記憶を凍結される前は、10歳まで生きる事が出来ない極めて病弱な身体で、検体として候補となったのは、少しでも長く生きられれば良いという香澄の願いでもあった。なお、彼女がブレイドの事を「石田」、クルスの事を「山田」、照山の事を「内田」と呼んで覚えてしまうのは、記憶を凍結される直前、同じ時期にアダム・プロジェクトの検体となった「御田静馬(ブレイド)」の事を忘れないと誓い合い、記憶が凍結されていく最中でも彼の名前を唱え続け、かろうじて「だ」のみを覚えていた為である。アニメでは彼女もブレイドと同様にクローン人間で、素体となったのが荻葉香澄である事が終盤で判明した。 第2部で地下都市に落下した後、クルスに発見、救出されるも衰弱していた。病院で療養し順調に快方に向かっていたが、突然、身体が溶けて崩壊する現象が起きてしまう。途中で現れた左天と石山が、ある薬を投与してくれた事でその現象は治まったが、元々の寿命の低さや重傷を負って死に掛けた事実もあってか、後にそれは一時的な物でしかなかった事が判明しており、物語の終盤では変身の能力でも肉体が維持出来なくなるまでに弱ってしまう事になる。F:変身(ドッペルゲンガー) 有機無機問わず様々なものに変身できる。自らの体の質量を大きく変えるような変身はできないが、エネルギー源が十分にあれば別。自身を鋼鉄化するなどの戦闘力強化や傷の治癒だけでなく、地形や他人に化けることによる奇襲攻撃も可能。また、自分自身の腕の数を増やしたりと応用力もある。だが、大量のカロリーを消費するので長期戦が苦手。たまに能力を使い自分の着ている服を変えて戦うこともある。ブレイドの「ZERO」同様、この能力は研究段階のミッシングリンク級の能力であり、重大な秘密が多くある。 元々はキリストセカンドのクローンであるブレイドの能力の一つだったが、謎の身体の崩壊を起こしたイヴを助けるために『変身』の能力を司る部分の脳を彼女に移植したことで、彼女の能力となった経緯が明かされた。イヴキャノン - 腕を鋼鉄に変身させて敵を殴り飛ばす。単純だが威力は絶大。ドリルに変身させて使う時もある。 デッドリーメイルストロム - 両腕を重ね、1つの大型ドリルに変身させて突撃する。 クルス・シルト / 山田(やまだ) 声 - 小林由美子 / 遠藤綾 本作のもう一人の主人公。レジスタンス「BS解放軍」の少年。14歳。身長160cm。髪色は若竹色。名前の意味はスペイン語で「十字架」。 BSをシメオンの暴力支配から解放するために戦っていたが、シメオン総帥奇襲作戦にて部隊が壊滅し逃走。逃げ込んだ地下水道でテスタメントに襲われた所をブレイドに助けられ、以後行動を共にすることになる。 ツッコミ担当で1人でブレイドやイヴのボケに対応している。能力はなく、逃げ足が速いだけのパシリ扱い。だが状況判断力が極めて高く、危機に直面した際の彼の頭脳の冴えは驚くべきもので、右天と左天の能力や胡桃の居場所を短時間で見抜いている。ブレイド軍団の参謀的存在。後の「聖ローズ学園」ではセツナにより「推理」という偽の能力の設定を追加された。また、普段は雑用を担当しているため、料理が上手い。 シメオンビル内の戦いでアルカにより瀕死の重傷を負うが、イヴとディスクの治療により一命を取り留めた。しかし、ブレイドとアークライトの戦いによる大爆発によって仲間達と離れ離れになってしまい、物語の後半では未央に介抱され彼女と共に仲間を探す旅に出る。この為、物語の後半序盤以降は殆どクルスの視点で物語が進んでいく事になる。旅の途中で、少女部隊の育成が行われている聖ローズ学園に一人迷いこんでしまい、脱出の機会をうかがう為に止む無く女装して少女部隊に紛れ込む事になる。本人こそ乗り気でないが、顔立ちがアルカ似の端整な物である為、女装の完成度は極めて高く(激萌え少女とのこと)、裸にしない限り男だと疑う余地が無い程。マダムによって少女部隊正式隊員No.49に任命され、卒業という形で無事学園から脱出するが、後に手違いで本来の服が処分されていた事、自身がシメオンから指名手配されている事が判明した結果、女装姿をいたく気に入っていたディスクや未央、更にブレイドまでの強い希望もあって、しばらく女装を続けることになってしまい、ますます戻る機会をうしなってしまっている。 物語の終盤にて、クルスもまた姉のアルカと同じニードレス…それも聖痕の所有者であった事が発覚。実はそれまでの間も、クルスは無意識の内に自らの能力を発動しており、実際シメオンビルでの大爆発に巻き込まれる、聖ローズ学園付近の崖から転落するといった普通だったら確実に死んでいた事態にも、無意識に能力を発動させていた結果、致命傷にはなっていなかった。しかし、クルスはBSの住人でありながら能力も腕力も無い事に引け目を感じていた自己否定感から、長らく能力が本格的に覚醒する事が無かったのだが、ブレイドによって「ニードレス促進剤」と言えるエデンズシードの濃縮物質を投与され、一人でシティに乗り込んで多くの危険に直面した事で自衛本能が活発に働き、更にシティの異常さを実感した事で自分がBSの住人であると強く自覚。そして、アークライトによってアルカが無残に殺されたのを目の当たりにして極限状態にまで追い込まれた瞬間、遂にニードレスとしての能力が本格的に覚醒するに至った。ディスクはクルスの履いていたパンツを回収して解析した際に(吸引目的で)エデンズ・シードが検出された事から、クルスがニードレスであった事実を偶然突き止めていた。 アークライトとの最終決戦ではニードレス関連の真相を聞かされたが、戦意を喪失せずに「向こう側の世界」から現れた天使の攻撃を防ぎ続けた。だが、神の力を失う直前のブレイドから、「山田(クルス)が女の子になれば良いのに!」という最低最悪な願いを成就させられてしまった結果、肉体が完全に女性化してしまった。 イヴが「山田」と呼んで以来、ほぼ仲間全員から山田で呼ばれている。全く呼ばない者はディスクと未央だけだが、彼が指名手配されていることが判明してからはディスクも山田と呼ぶようにしている。コミックス5巻収録の没コンテで山田繋がりのギャグを披露したことがある。F:女神の盾(シールド・オブ・イージス) 左手をかざした方向からの攻撃を無効化する能力。クルスが二―ドレスとして本格的に覚醒したばかりだった為か、まだ防御範囲はあまり広くは無いが、聖痕保持者の能力であるが故に、盾としての効果は非常に強力で、アルカのクローン達の「炎神の閃光」や離瑠の「念動力」をも無効化にしている。ディスクの解析によると、念動力や重力、磁力とも異なる未知の能力であるらしく、ブレイドのZEROでもすぐに覚える事が出来なかった。 その実態はニードレスのエネルギーを対消滅させる反物質の力であり、ある意味ニードレスとしては「異端」とも言える能力。しかし、それ故に『門(ゲート)』から溢れ出てきた「向こう側の世界」の暗黒物質を消滅させる事が唯一可能という超希少能力でもあり、ニードレスの力の源となった天使の攻撃をも無効化出来る。この為、防御系のフラグメントとしては最高レベルの性能を持っていると言っても良い。 長い時間を掛けた結果、ブレイドも最終決戦で覚える事に成功。左手のみならず、背中にもエネルギー状の翼を展開させる形で発動させ、天使の攻撃を完全に無効化し、左天とギド、更には天使をも圧倒して全能者へと進化した。しかし、女神の盾が持っていた反物質効果の弊害により、「向こう側の世界」から流れ出てきた暗黒物質を消滅させてしまった。 ギド / 六道銀(りくどう ぎん) 声 - 麦人 / 内海賢二 S33地区の教会に住む博士号を持つ老人で、かつてアダム・プロジェクト研究員だった人物。65歳。身長165cm。 能力は無いが、科学者でブレイドの腕を治療したりする。トマトケチャップに思い入れがある。クルスに並ぶ貴重なツッコミ役。ギドという呼び名はアメリカの学会で「ギン・リクドウ」と名乗る際、緊張から声が出ずに「ギ」と「ド」の発音しか聞き取れず、学会期間中「ドクター・ギド」と呼ばれていたことを香澄が面白がり、帰国後も彼女がその呼び名を使い続けていたため定着してしまったらしい。 本来はアダム・プロジェクトの中でも一番下の組織で、イヴ・プロジェクトを専門に実験を行っていた。アダム・プロジェクトの崩壊と共にブレイドとイヴと共にBSに身を隠していた。しかし、ブラック・インヴォークによって過去に飛ばされたクルスと左天が接触してきた際、イヴの肉体が原因不明の傷によって脳を残して融解してしまうが、クルス達と協力したブレイドが奪取してきたエイルシステムを使って残されたイヴの脳にブレイドの脳にあった変身能力を司る部位を移植。これによって、イヴは変身の能力を格闘し、代償としてブレイドは変身の能力を失っている。 クルスと関わったのを機に、ブレイド達のシメオンとの戦いに同行する事になり、ブレイドとアークライトによって引き起こされた大爆発によって消息不明となる。物語が後半に突入し、終盤までブレイド一派で唯一行方不明のままであったのだが、その正体はトリプルシックスの主幹であり、本作の真の黒幕。また、自らもアダムシリーズの被験体「アダム・Z」となっており、頭部にはブレイドやアークライトと同様に白毫が埋め込まれている。ただし、アダムシリーズが染色体が異なる故に人よりも寿命が短い上、ギドの場合は壮年を過ぎてからアダムシリーズとなった為、残された時間が極めて少なくなってしまった結果、アダムシリーズとしての能力だけでなく自らの記憶をも封印せざるを得なくなり、それを取り戻す為の「鍵」を協力関係にある左天に預けていた。かつてブレイドとアークライトの二人が生み出される前に666人委員会のラボに連行された際、そこで「向こう側の世界」から干渉事故によってやって来た天使と、高純度のエデンズシードを手に入れてプロジェクトに貢献しようとして逆に取り込まれつつあった香澄、そして天使によって右脳と右腕に重傷を負わされた彼女の妹であるかりん(イヴの本名)と遭遇。香澄からの最後の懇願を聞き入れる形で、自らアダムシリーズの被験体となる形でエデンズシードを体内に注入し、アダムとして覚醒させた力で天使を単独で撃破している。その後、香澄の望み通り彼女の右脳をかりんに移植し、彼女の命を救っている。その後は香澄を取り戻す為に、常軌を逸した執念で方法を模索し続けており、BSにいた時期にてイヴが原因不明の傷で融解してしまったのも、ブレイドの変身能力をイヴに移植させる事で、香澄の右脳を再摘出させる為に自ら仕組んだ事であったのが終盤で判明している。 シティでの最終決戦にて、左天に解放される形で本性をあらわにし、聖痕保持者であったセトとソルヴァの二人を殺害。アークライトに二人の死体を取り込ませた後、もはや用済みになったアークライトの自壊機能を作動させて始末し、命を落とした荻葉香澄を蘇生する為に、イヴを連れて「向こう側の世界」へ行こうとする。だが、ブレイドが天使の存在に興味を示し、自ら干渉事故を引き起こすと、『門(ゲート)』から出現した天使に左天もろとも手も足も出すことが出来ず、更にブレイドが天使を出現させた直後、覚えることに成功した女神の盾によって、ブレイドにも圧倒され、彼の全能者への進化を許してしまい、全能者となった彼に再生する事の出来ない身体へと設計を組み替えられてしまった。しかしその直後に、女神の盾による弊害で『門(ゲート)』から溢れ出ていた暗黒物質が消失していき、ブレイド一派が油断した隙を狙ってイヴの首を切断。「向こう側の世界」へと向かおうとしたが、最終的にブレイドの力によって『門(ゲート)』は閉ざされた結果、ギドが「向こう側の世界」へ行く事が出来たのは、前頭葉と右腕、ならびに右膝のみとなってしまった。 照山最次(てるやま もみじ) / 内田(うちだ) 声 - 伊藤健太郎 / 同左 仲間の仇を討つために、ブレイドをアークライトと勘違いして襲い掛かってきたニードレス。勘違いに気づいたことと共通の敵を持つことから、ブレイド達と共に戦うようになる。熱い性格の熱血漢。20歳。身長168cm。髪色はオレンジ。 特攻服を着ており、背中には「夜露死苦」の文字が書かれている(ギャグシーンのデフォルメでは「よろしく」になる)。頭は悪く、罠に引っかかっている場面が多い。ブレイドとの戦闘では圧倒され、ディスクにもブレイド軍団の実戦要員としては最弱扱いされているが、戦闘力自体は非常に高い部類である。イヴが「内田」と呼んで以来、ほとんど全員から内田と呼ばれている。 エデンスシードにより他の仲間と離れてしまった照山は、街のシメオン研究所で仮死状態にされ、エデンズシードの実験体にされていた。上半身のみを残した無残な状態であったが、未央がその身体を引き取り、さらに右天のクローンが持つエデンズシードの槍によって不恰好ながらも蘇生し、復活を遂げ聖痕を宿す。 また、彼のクローンはエデンズシードを移植されて能力を強化され、ブレイドと対峙。エデンズシードの力に飲まれて醜悪な姿になり、再生能力と強化された『炎』で一時はブレイドを圧倒するが、『第四波動』の熱吸収によって更にその上を行ったブレイドの『炎』で倒された。 「NEEDLESS1.5」にも登場しており、ブラックスポットのゲート警備員を務めている。 名前の由来は童謡「もみじ」の歌詞の一節「照る山紅葉」から(炎→赤→紅葉)。モデルは作者の中学校時代の友人。F:炎 空気中の『燃素(フロギストン)』を自在に操り炎を起こすことができる。口から火を吹くことはできない。炎系統の能力の中では最下級に位置するが、戦闘用能力としてはかなり強力。ブレイドもこの能力を覚えてからは様々な形で戦闘で応用し、決め技として使うことも多い。リトルボーイ - 拳に爆炎を纏わせて殴る。 ヴァルカンショックイグニション - 巨大な火球を撃つ必殺技。 Wリトルボーイ - ブレイドと同時にリトルボーイを打ち込む。ギド曰く、挟み撃ちの要領で打つと10倍、2人で同じポイントに打ち込むと2乗の威力になるらしい。 魔球・燃焼暴流(バーニングボール) - ソルヴァとの合体技。巨大なボールをソルヴァの『特殊磁界』で反発させて飛ばし、そのボールに照山が『燃素爆発』で爆炎を纏わせる。 VS(ヴァルカンショック)・リトルボーイ - ブレイドが先に生み出した『特攻・VS・リトルボーイ』を模倣した技。覚えた能力を一時封印されたブレイドの戦闘力を補完する目的で放った。 ファットマン - クローンの照山が使用。両手から炎の波動を放つ。 スクリュートリガー - クローンの照山が使用。爆発を伴った蹴りを放つ。 ディスク 声 - 門脇舞以 / 加藤英美里 アイアンマウンテンに住む情報屋。見た目は幼い少女に見えるが100歳(100歳以上とも)。17話のディスクの台詞や4巻35ページ「キャラクターガイド」の年齢欄では「100歳」と断定されているが、「キャラクターガイド」紹介欄では「100歳以上」、今井神公式サイトでは「100歳(それ以上というウワサも)」、11話のクルス(アニメでは照山)の台詞では「ゆうに100歳を超えているとか」。自称「テスタメント歴80年」。身長130cm(外出用) / 140cm(軽量ボディ)。髪色はシルバー。 半機械(ハーフ)でいろいろな情報を自分の体内に電子データとして保管している。入りきらない情報はカード型メディアに収めて持ち歩いており、その内容は「工事園」や「仮定の医学」など、電子書籍の類が多く見られる。シメオンに居場所が知られた後、自らの意思でブレイド達について行く(ブレイドが同行を了承した理由は「敵のスリーサイズが分かるから」)。年齢が年齢だけに下ネタが好き(自称「下ネタの図書館」)。体に銃火器を仕込んでおり、ある程度の戦闘もこなせる。他にはボディに仕込まれた特殊ケーブルによって直接コンピューターにハッキングしたり、簡単な応急処置を行える。乗り物を運転すると性格が豹変する。 第2部では、爆発の衝撃でイブとともに頭部が地下都市の穴へと落下。再開したクルスらにボディを探してもらうが、見つけたボディは既に破損していた。そのため当面頭部のみで活動し、クルスらと共に自身のボディの修復のためにパーツ収集を行う。頭部だけになっても内蔵スピーカーで声を発したり、首に取り付けたパーツやテスタメントで移動できる他、髪の毛を器用に動かして作業ができる。 「イヴストーリー」編終了直後に全てのボディ材料が揃い、「新生(ニュー)フルアーマーディスクちゃん」として復活した。これにより同じ半機械程度なら圧倒する程の戦闘能力を身につける。F:分析(スキャン) 敵の能力や身体データを見抜くことができる。戦闘への直接的な応用は利かないため、以下の技は全て半機械の特性のみを利用したものである。ディスクちゃんの3分ハッキング - 電子機器の回路に侵入してハッキングする。なお「3分」と冠しているものの時間は決まっておらず、ドラマCDでは一瞬で終了した。 デストロイエボリューション - 体内に格納した重火器を展開し、一斉に発射する必殺技。 ツインテールドリル - 頭部だけとなった状態でどさくさにまぎれて放った技。ツインテールをドリルに変形させ、首からのジェット噴射で突進する。 ロケットジェットカウンターインフィニティレンジパンチ - 爆発的な加速で敵に接近しそのままの勢いで強烈なパンチを叩き込む。 汚伝大魂落とし(おでんだいこんお-) - 引力による自由落下に加え、ランドセル型パックバックジェットエンジンを上向きに噴射することにより、音速を超えた速度で相手を地面に叩きつける技。半機械でも砕け散る威力。長時間煮込んだおでんの大根を落としたときのように敵がつぶれるためこの名前がついた。 セト 声 - なし / 福原香織 揉め事を有料で解決する『ギルド』所属の少女。過去にブレイドと旅をしていたことがある。17歳。身長157cm。髪色はブロンド。髪型はポニーテール。一人称は「ボク」。 初出は『NEEDLESS ZERO』の「NEEDLESS/死神の聖剣」。当時はブレイドと組んで旅をしていた。なお、『BLACK SPOT』に登場するセトとは同名だが無関係である。 かなりの守銭奴のため、金銭面にはシビアで、割に合わない仕事は受けない主義。 アークライトと戦うためシメオンBSビル襲撃の際にブレイドに呼ばれたがエデンズシードの爆発により行方不明となる。その後ハットフィールドとの戦いでブレイドやソルヴァと共に再登場。街の襲撃にも参戦するが右天のクローンが持つエデンズシードの槍を受けたことにより危機的状況に陥る。しかしソルヴァの助太刀により危機を免れ、加えてエデンズシード克服の効果でフラグメントの強化に成功する。 その後、左天に敗れ、アークライトに取り込まれるが、『全能者』となったブレイドによって再生された。 柄が髑髏になっている『死神の聖剣』を持っており、戦闘でもそれを武器にして戦う。なお、剣自体は大して切れ味のないナマクラで、相手に恐怖感を与えるために使用する。聖剣の正しい名前は「聖剣・エクスカリ棒」とかなりいい加減な名前である。この剣はアルカとの戦いで溶かされ失われたが、11巻時点では、つぎはぎで修理されている。 かつて敵として立ちはだかったはずのソルヴァの「BSを支配する」という野望に共感しており、彼女とのコンビーネーションは抜群である。F:重力作成(グラビトン) 自在に重力を操作することが可能で『死神の聖剣』と併用して戦う。自然界に存在する4つの能力の1つだけあり、強力な力だが、それゆえにコントロールも容易ではなく、隙も大きいのが難点。ジャイルグラビテイション - 強力な重力を発生させ、敵を押し潰す必殺技。 プレデタークロス - ソルヴァとの連携技。重力と磁力で敵を圧縮する。 ソルヴァ 声 - なし / 今井麻美 セトと同じく『ギルド』所属の少女だが年齢は不明。身長153cm。髪色はエヴァブルー。 特徴は磁石のリボンとツインテールの髪。なお、このリボンには、気付かないうちに金属片や砂鉄が吸い付いてしまうらしい。 初出は『NEEDLESS ZERO』の「NEEDLESS/死神の聖剣」。当時はウエストブラックスポットを荒らし回る掠奪者(プレデター)のボスだったが、ブレイドとセトに敗れ『ギルド』に加入する。そのため、今でもBSを支配する野望は持っている。 ブレイド達がシメオンBSビルを襲撃する際にブレイド達に加勢するがエデンズシードの爆発により行方不明になる。しかしハットフィールドとの戦いの最中ブレイドやセトと共にクルス達の前に現れ助太刀。そのままハットフィールドを撃破し、その後街の襲撃にも参戦する。 その後左天に敗れ、アークライトに取り込まれるが、『全能者』となったブレイドによって再生された。 本編ではセトの相棒的存在。普段は淑やかな少女を気取ってはいるが、能力が発動すると本来の凶暴さが現れる二重人格者。発言にも「この〜〜の佃煮が!!」などと、凶暴性が顕わになる。 名前の由来は「ざる蕎麦」。作者が名前を考えていたときにたまたま蕎麦を食べたくなって言った「ざるそば」を「ザルソルヴァ」と噛んだため。F:特殊磁界(マグネティックワールド) 自身を中心とした半径100m以内のあらゆる認識物を自在に吸い寄せ・反発させることが出来る。「特殊磁界:【対象物】」と言う台詞と共に発動する。正式な名称がわからない場合、「○○の能力者」のような言い方もする。能力の原理は実際の磁力と同一だが、本来磁力が通用しない物質にも適用できる。特殊磁界・反発(マグネティックワールド・アンチ) - 強力な磁力で敵を吹き飛ばす他、巨大な物体を敵に向けて撃ち出すことも可能。「反発:【対象物】」と言う台詞と共に発動する。 プレデタークロス - セトとの連携技。上からセトの重力、下からソルヴァの磁力を与えることにより、敵を圧死させる。ソルヴァ一人で物を用いて敵を圧縮する「プレデタークロス・ソロ」も使用した。
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