ブレイド群の作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 09:27 UTC 版)
置換による対称群の作用と類似して、様々な数学的設定において、対象の n-個の組の上、あるいは、「ツイスト」を持つ n-重のテンソル積上へ、ブレイド群が自然に作用する。G を任意の群、X を G の元のすべての n-個の組の集合で、それらの積が G の単位元となる集合とすると、Bn は、次の形で X の上へ作用する。 σ i ( x 1 , … , x i − 1 , x i , x i + 1 , … , x n ) = ( x 1 , … , x i − 1 , x i + 1 , x i + 1 − 1 x i x i + 1 , x i + 2 , … , x n ) . {\displaystyle \sigma _{i}\left(x_{1},\ldots ,x_{i-1},x_{i},x_{i+1},\ldots ,x_{n}\right)=\left(x_{1},\ldots ,x_{i-1},x_{i+1},x_{i+1}^{-1}x_{i}x_{i+1},x_{i+2},\ldots ,x_{n}\right).} このように、元 xi と xi+1 の場所を交換し、加えて、xi が xi+1 に対応する内部自己同型(inner automorphism)によりツイストされる — これは、x の成分の積が単位元のままであることを保証する。これはブレイド群の関係式を満たすことが確認され、実際、この式が X 上の Bn の群作用を定義する。別な例として、ブレイドモノイダル圏(英語版)(braided monoidal category)は、ブレイド群の作用を持つモノイダル圏である。そのような構造は、現代の数理物理学で重要な役目を果し、量子結び目不変量を導く。
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