重火器とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 武具 > 銃砲 > 重火器の意味・解説 

じゅう‐かき〔ヂユウクワキ〕【重火器】

読み方:じゅうかき

重機関銃自動砲・大隊砲・連隊砲など、重量大き火器総称。→軽火器


重火器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/02 21:05 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

重火器(じゅうかき)は火器[注釈 1]のうち相対的に大型のものを表し、小火器の対立概念である。したがって重火器は多義であり[注釈 2]、一般的に万人に受け入れられる定義は存在しない。その文脈から意味を汲取ることが必要である。

主な定義

防衛省の規定

現行の防衛省規格では火器を口径20mmを基準にして2つに分かち、20mm未満を小火器(銃器、銃)、20mm以上を火砲(砲、砲熕武器)と定義している。したがって重火器の概念を用いていない。

帝国陸軍歩兵操典

用語「重火器」が明示的に定義されていたわけではない。しかし歩兵操典(昭和15年)によれば歩兵の前進運動(たとえば突撃)時、兵とともに前進するのは小銃軽機関銃擲弾筒および手榴弾とされ、それ以外の火器を砲兵と重火器に分けているので[1]重機関銃および歩兵科所属の小型砲(歩兵砲とか対戦車砲)が重火器として扱われていたことになる。また砲兵科扱いの重砲は除外されていたことになる。

米国陸軍

米国陸軍の規格 U.S. Army regulations 320-5 (AR 320-5) によれば重火器(heavy weapon)は「迫撃砲榴弾砲、砲[注釈 3]重機関銃および無反動砲であって通常、歩兵装備の一部とされるものすべて」である。[注釈 4]したがって、歩兵装備ではない重砲(以上)の装備は除外されていた。[注釈 5]

その他の定義

重火器は、一般的には地上部隊が使用する火器のうち、砲兵などの専科兵が運用するもの、すなわち榴弾砲、カノン砲臼砲地対地ミサイル地対空ミサイル(個人で携行できるものを除く)などを指す。

その他

日本では自衛隊海外派遣に関する議論の中で、自衛隊が携行する武器は小火器に限定するという文言から、「小火器とは何か」という議論が起きた。最終的に自衛隊が携行できる武器に重機関銃や、迫撃砲、携帯対戦車ロケット砲などが含まれないことになったので、結果的にはこれらを重火器として扱ったことになる。

また、第一次世界大戦後のドイツは、ヴェルサイユ条約において重火器の保有を禁止されていたが、当時の概念では重火器とはいわゆる大砲を指し、現代では重火器に分類されるミサイルは未知の技術であったことから重火器に含まれておらず、結果としてミサイルの保有は禁止されていなかった。このため、ドイツはミサイルの研究に取り組み、世界に先駆けてV2ロケットなどの弾道ミサイルの実用化に成功することになる。

脚注

注釈

  1. ^ 火薬などのエネルギーを利用して飛翔体(弾丸など)を射出する装置
  2. ^ 同じく小火器も多義になりうる。その点、単に火器の口径により小火器を定義する防衛省の方法は単純明快さの点で優れている
  3. ^ この文脈では原文 gun は銃ではなく直線弾道の火砲のこと
  4. ^ "heavy weapons" are all "weapons such as mortars, howitzers, guns, heavy machineguns and recoilless rifles which are usually part of infantry equipment."
  5. ^ よって米国陸軍の重火器概念は帝国陸軍のものと、ほぼ同じである

出典

  1. ^ たとえば第二章第二節第一款 戦闘ノ為ノ前進 第百四十四に「...を講じ我が重火器、砲兵等の射撃の効果を利用して...」とある(原文カナ、前後省略)。

文献

関連項目


重火器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 08:20 UTC 版)

フリーダム・ファイターズ」の記事における「重火器」の解説

固定式マシンガンソビエト軍エリア要所設置している固定式マシンガン。しっかり固定されているので照準ぶれない連射性が高く弾数も無限である。近くにいれば仲間使用してくれる。

※この「重火器」の解説は、「フリーダム・ファイターズ」の解説の一部です。
「重火器」を含む「フリーダム・ファイターズ」の記事については、「フリーダム・ファイターズ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「重火器」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

重火器

出典:『Wiktionary』 (2021/08/18 13:52 UTC 版)

名詞

  じゅうかき

  1. 砲兵使用する火器

「重火器」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



重火器と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「重火器」の関連用語

重火器のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



重火器のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの重火器 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのフリーダム・ファイターズ (改訂履歴)、イラン陸軍 (改訂履歴)、アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス (改訂履歴)、サガ3時空の覇者 Shadow or Light (改訂履歴)、火力支援 (改訂履歴)、ゴールデンアイ 007 (改訂履歴)、グランド・セフト・オート・バイスシティ・ストーリーズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの重火器 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS