ソビエト軍とは? わかりやすく解説

ソビエト連邦軍

(ソビエト軍 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/20 00:45 UTC 版)

ソビエト社会主義共和国連邦軍
Вооружённые силы Союза Советских Социалистических Республик
創設 1946年2月25日
再組織 1992年5月7日、ロシア連邦軍として再編成
解散 1991年12月26日(事実上解散)、1992年5月7日(ロシア連邦軍の設立により正式に解散)
派生組織
本部 ソビエト連邦モスクワ市
指揮官
党書記長
(第一書記、筆頭書記)
ヨシフ・スターリン
ゲオルギー・マレンコフ
ニキータ・フルシチョフ
レオニード・ブレジネフ
ユーリ・アンドロポフ
コンスタンティン・チェルネンコ
ミハイル・ゴルバチョフ
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ソビエト社会主義共和国連邦軍(ソビエトしゃかいしゅぎきょうわこくれんぽうぐん、ロシア語Вооружённые силы Союза Советских Социалистических Республик、略称:ВС СССР(ヴェーエスエスエスエスエル))は、ソビエト連邦(ソ連)が保有していた軍隊である。通常は略してソビエト連邦軍またはソ連軍と呼ばれる。ラテン文字でBC CCCPと書くのは誤り[1]

歴史

その前身である赤軍は、国軍ではなくソビエト連邦共産党の軍隊であった。第二次世界大戦終結後の1946年2月25日に、赤軍からソビエト連邦軍へと名称を変更し、名実ともにソビエト連邦の国軍となる。冷戦期には東側諸国に駐留することにより各国政府に軍事的圧力を加え続け、ハンガリー動乱プラハの春では、軍事介入によって東欧民主化を阻んだ。しかし1991年12月26日、ソ連崩壊により解散し、ロシア連邦軍を始めとする各国軍に分割された。衛星国への駐留軍は、ソビエト連邦の崩壊後に段階的に撤退し、1994年8月30日の旧東ドイツの駐屯地からの撤退を最後に東側諸国からの撤退が完了した。

軍事ドクトリン

マルクス・レーニン主義思想に基づく軍事ドクトリンがソ連軍の根底にある。1945年からスターリン主義の時代では、第二次世界大戦の戦訓が重視されていたが、1953年から1958年の移行期においては、核兵器開発に力を入れるようになり、核戦力と通常戦力を組み合わせたものになっていった。ソ連軍には陸海空軍の軍種別の戦略が策定されることはなく、統合的な戦略が策定される仕組みになっていた。

機構

ソ連の軍事組織は基本的に、地上軍(陸軍)、海軍空軍防空軍戦略ロケット軍の五軍種から構成されるが、国家保安委員会内務省にも準軍事組織特殊部隊を編成して維持していた。ソ連軍の最高司令官はソビエト連邦共産党書記長であり、書記長は軍事だけでなく、経済などあらゆる政治的な権限を持っていた。党書記長は国防会議ロシア語版の議長も兼ねていた。

戦時では国防会議は中央軍事会議となり、ソ連軍の指揮監督を担当し、平時では軍事戦略を策定した。中央軍事会議を構成したのは党書記長、国防大臣、3人の第一国防次官、10人の国防次官、軍事科学局長、5軍種の各総司令官、民間防衛長官、鉄道建設長官、後方長官、装備担当国防次官、監察総監であったと考えられている。(民間防衛長官以下の6人は推考も含まれる)

中央軍事会議の下には参謀本部があり、5軍種は参謀本部を通じて国防大臣の指揮監督を受けていた。ソ連の参謀本部は10局をもっており、作戦、情報、編成・動員、軍事科学、通信、地誌、装備、暗号、軍事援助、ワルシャワ条約機構をそれぞれが担当していた。またこれに合わせて、政治本部、科学技術委員会、海軍担当次長で構成された。平時は中央軍事会議と国防大臣の指揮を受け、作戦の立案や軍事行動の調整の業務を行った。

参謀本部は、艦隊、防空管区、地上軍軍管区などの作戦部隊に指令を伝達した。作戦部隊は作戦行動については参謀本部の指揮下におかれて運用された。ソ連軍は伝統的な陸海空軍だけでなく戦略ロケット軍、国土防空軍が編成されており、特に戦略ロケット軍は核兵器やミサイルなどの兵器を保有していたことから重視されていた。

5軍種

軍事行政単位

ソ連軍は、16個軍管区(Военный округ)に分かれていた。

ソ連の軍管区(1989年)

軍事教育

戦歴

戦歴、特に非公式に参加したものは、「ベテランに関する」連邦法別表「ロシア連邦市民が参加した戦闘行動の国家都市領土及び実施期間のリスト」を参考にした。

公式に参加したもの

非公式に参加したもの

冷戦時代、ソ連は世界各国の共産主義政権、民族運動を支援するために極秘裏に軍事介入していた。アメリカ側も、戦争のエスカレーションを避けるために公式の場では言及しなかった。

括弧内の期間は、ソ連の介入期間であり、実際の戦争の期間とは異なる。

脚注

  1. ^ ラテン文字に転写した場合の略称はVS SSSR。

関連項目


ソビエト軍

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RING of RED」の記事における「ソビエト軍」の解説

セルゲイ・イワーノヴィチ・エデムスキー ソビエト軍事顧問団特殊戦大隊指揮官ソビエト極東方面軍司令兼務するソビエト軍の将軍41歳皆川英臣の上司に当たる人物ソ連から「ヴァストカヤスク(北海道)」に派遣されてきた。ソ連至上主義者に見えるが、実は悲しき中間管理職戦争負けた日本人見下す傾向がある。軍事的才能乏しいが、自己保身能力長けており、何か適当に功績上げて故郷カザフ帰りたい思っている。 搭乗機甲脚砲G.セルゲイ」。 シュトライフェンとカルマ盛岡収容所解放した件でソビエト本国から叱責されその事出動した英臣にヴァストカヤスクから通信行い、英臣がヴァストカヤスクを北海道呼んだことを含めて責める。その英臣がクーデター起こした際は鎮圧部隊率いて津軽要塞急行するも、英臣や海宝率い北日本義勇軍抵抗ヴァイ達との交戦により戦力削られ、「増援要請する」という名目撤退したその後、ヴァストカヤスクに砲撃行った海宝死んだ後でシュリンゲンから裏取引持ち掛けられ、砲撃阻止失敗した汚点西側最新鋭AFW戦利品として確保しなおかつ海宝に代わってヴァイ達を砲撃行った犯人として処刑することで帳消しにし、これによって出世の要であるモスクワからの締め出し回避することを決める。しかし、指揮下のソビエト極東方面軍大部隊に加えて精鋭部隊親衛赤軍」まで投入したにもかかわらず函館での戦い敗れ戦死した

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