江戶城とは? わかりやすく解説

えど‐じょう〔‐ジヤウ〕【江戸城】


江戸城

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/14 12:30 UTC 版)

江戸城(えどじょう)は、東京都千代田区千代田武蔵国豊嶋郡江戸)にあった日本の城江戸時代江戸幕府の政庁および徳川将軍家の居城だった。明治時代以降は皇居となっている[3]


注釈

  1. ^ 今の梅林坂に当たる。社は江戸時代に城外の平河門外、次いで麹町に移されて平河天満宮となった。道真崇拝や梅との関わりについては「天満宮」「菅原道真#飛梅伝説」を参照。
  2. ^ このため旧暦の8月1日(八朔)は、江戸時代を通じて祝われることになる。なお、家康の家臣である松平家忠の日記(『家忠日記』)によれば、実際の入城日は7月18日であったという[17]
  3. ^ 従来、徳川家康入部前の江戸が寂れていて寒村のようであったとされてきたが、実際には荒川や入間川などの関東平野一帯の河川物流と東京湾の湾内物流の結節点としてある程度は栄えていたとされる。また、なんらかの戦略的・経済的な価値がなければ、徳川氏もそこを本拠に選ばなかったはずである。また、柴裕之は小田原攻め中に秀吉が江戸城に自らの御座所を設ける構想を示したとする文書(『富岡文書』)の存在を指摘し、秀吉が関東・奥羽統治の拠点として江戸城を高く評価していたとする指摘をしている[18]。また、鎌倉に関する研究において、福島金治は『吾妻鏡』において源頼朝が鎌倉に入った当時の鎌倉の姿の描写(治承4年10月12日条)が徳川家康が江戸に入った時当時の江戸の姿に引用されている可能性を指摘している[19]
  4. ^ この石船を運ぶ際、暴風雨によって数百隻の船が沈んだとされる。
  5. ^ 秘閣図書の内 炎上の節焼失並従来欠本の目録』が作成された。
  6. ^ 改易されるまでは里見氏の屋敷も残っていた。
  7. ^ なお宮上案に従えば、三代の天守は壁面・瓦の材質・破風の配置などを除けば、基本的に同じ規模・構造をしていた。
  8. ^ 多大な支出ばかりが嵩んでいた幕府財政の「近年中のさらなる悪化・破綻が予想された」ためとの説がある。
  9. ^ その名残として、天守曲輪に当たる御休息(数寄屋、富士見)多聞櫓の北側から石室(西側二重櫓跡)までの本丸の石垣は現在も他より一段高くなっている。
  10. ^ 7重・9重には「何段にも重なる」という意味もあるので、5重の可能性が高い。
  11. ^ ただし金澤案は『愚子見記』の、三浦案は『愚子見記』『当代記』双方の記述内容に矛盾する。
  12. ^ 後に二ノ丸東照宮として移転。また、『津軽家古図』には最上階上々段に東照宮があったと記載されている。
  13. ^ 櫓の数や規模は時期により異なるので、これは一例である。
  14. ^ 御殿の門なども含んだ数。主要な門57棟の内、櫓門は45棟。更に枡形を構成しているのはおよそ39棟。
  15. ^ 現在の同心番所は門の中に移転している。

出典

  1. ^ 竹内 2003, p. 71 。※異説あり。
  2. ^ a b c d e f 第2版,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),日本の城がわかる事典,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,百科事典マイペディア,旺文社日本史事典 三訂版,精選版 日本国語大辞典,事典・日本の観光資源,世界大百科事典. “江戸城とは”. コトバンク. 2022年12月12日閲覧。
  3. ^ a b "江戸城". デジタル大辞泉. コトバンクより2022年12月12日閲覧
  4. ^ 伴 1974 [要ページ番号]
  5. ^ 小学館日本大百科全書(ニッポニカ)』、講談社『日本の城がわかる事典』. “江戸城”. コトバンク. 2019年10月12日閲覧。
  6. ^ 江戸のお侍さんの勤務形態”. 羽田会の部屋. 2022年12月12日閲覧。
  7. ^ 第2版, 日本大百科全書(ニッポニカ),ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,百科事典マイペディア,旺文社日本史事典 三訂版,デジタル大辞泉プラス,世界大百科事典. “江戸開城とは”. コトバンク. 2022年12月12日閲覧。
  8. ^ 変貌 - 5.江戸城を皇居と定め東京城と改称:”. 国立公文書館. 2022年12月12日閲覧。
  9. ^ 皇居”. 宮内庁. 2023年11月16日閲覧。
  10. ^ 皇居東御苑”. 宮内庁. 2023年11月15日閲覧。
  11. ^ 大嘗祭について”. 宮内庁. 2023年11月15日閲覧。
  12. ^ 大嘗宮一般参観について”. 宮内庁. 2023年11月15日閲覧。
  13. ^ 国民公園等の概要”. 環境省. 2023年11月15日閲覧。
  14. ^ 特別史跡江戸城跡”. 環境省. 2024年3月14日閲覧。
  15. ^ 山田 2003, p. 35-40
  16. ^ 山田 2014 [要ページ番号]
  17. ^ 柴 2017, p. 191.
  18. ^ 柴 2017, p. 193.
  19. ^ 福島金治「鶴岡八幡宮の成立と鎌倉生源寺・江ノ島」地方史研究協議会編『都市・近郊の信仰と遊山・観光 交流と引用』(雄山閣、1999年)ISBN 4-639-01640-9 pp.24-28・36.
  20. ^ 杉山宏生「西相模・東伊豆の安山岩石丁場」『江戸築城と伊豆石』吉川弘文館、2015年5月1日、33頁。 
  21. ^ [没後200年 伊能忠敬を歩く](47)描かれた江戸城:地方と接続 九つの御門毎日新聞』朝刊2023年2月13日(文化面)同日閲覧
  22. ^ 日本の城がわかる事典『江戸城』 - コトバンク
  23. ^ お昼のドンに代わって登場『東京日日新聞』昭和4年5月1日(『昭和ニュース事典第2巻 昭和4年-昭和5年』本編p152 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  24. ^ 正院 1873年
  25. ^ 気象庁『気象百年史 本編』気象庁、1975、50ページ
  26. ^ 気象庁『測定時報23』気象庁、1956、235,236ページ
  27. ^ a b c 第196回国会 参議院 文教科学委員会 第13号 平成30年5月31日”. 国立国会図書館. 2023年12月22日閲覧。
  28. ^ 第193回国会 衆議院 内閣委員会 第3号 平成29年3月10日”. 国立国会図書館. 2023年12月22日閲覧。
  29. ^ 第193回国会 参議院 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会 第2号 平成29年6月7日”. 国立国会図書館. 2023年12月22日閲覧。
  30. ^ a b c 特別史跡江戸城跡における天守や本丸御殿、城門等歴史的建造物の復元のあり方について”. 一般財団法人 江戸東京歴史文化ルネッサンス. 2024年1月7日閲覧。
  31. ^ ご存じですか?江戸城天守台(石垣)のこと”. 一般財団法人 江戸東京歴史文化ルネッサンス. 2024年1月7日閲覧。
  32. ^ 江戸城天守 天高く 高さ58.63メートル、攻撃装置ない太平の象徴」『『東京新聞』朝刊』中日新聞東京本社、2015年11月4日。2015年12月19日閲覧。オリジナルの2015年12月9日時点におけるアーカイブ。
  33. ^ 中江 2010, p. 159.
  34. ^ 第36回「江戸城にお能を見に行く!」展「千代田之御表」”. 公式ウェブサイト. 東京都立図書館. 2009年11月24日閲覧。
  35. ^ 明治天皇の住まい「皇城」図発見”. ロイター (2019年8月21日). 2019年8月21日閲覧。 [リンク切れ]
  36. ^ a b 学研 1995 [出典無効]
  37. ^ これが日本史上最大の「江戸城天守」 30分の1復元模型、29日から公開”. 毎日新聞 (2020年9月28日). 2022年12月12日閲覧。
  38. ^ 「皇居東御苑 江戸城天守復元模型」宮内庁(2020年10月確認)
  39. ^ 盛況・好評裡に終了!「江戸城寛永度天守『復元図』完成報告会」 江戸城再建を目指す会 2010年6月17日。[リンク切れ]
  40. ^ 江戸城御本丸御天守1/100建地割”. 公式ウェブサイト. 東京都立図書館. 2019年10月12日閲覧。
  41. ^ a b c 江戸東京歴史文化ルネッサンスビジョン5カ年基本計画(案)”. 一般財団法人 江戸東京歴史文化ルネッサンス. 2024年1月7日閲覧。
  42. ^ a b 市民団体の創立から、これまでに至る主な活動の歩み”. 一般財団法人 江戸東京歴史文化ルネッサンス. 2024年1月7日閲覧。
  43. ^ a b これまでの歩み”. NPO法人 江戸城天守を再建する会. 2024年1月7日閲覧。
  44. ^ 『読売新聞』2017年2月9日1面
  45. ^ 徳川家康が築城の江戸城 当時の構造描いた絵図 発見[リンク切れ]NHK NEWS WEB



江戸城

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 04:24 UTC 版)

エロ将軍と二十一人の愛妾」の記事における「江戸城」の解説

田沼意次 演 - 安部徹 老中。江戸城内にて実権持ち自身政権磐石にするため11代将軍に一ッ千代(徳川家斉)を推挙する。“事故”を起こした千代代わりに角助将軍代役立てお吉の策(はなし)に乗る岩本内膳正 演 - 名和宏 田沼側用人出世欲強くお万の方とは密通間柄田沼の娘・萩乃とも婚姻関係である。 関本啓之進 演 - 大泉滉 江戸城幕格の家臣宦官制度採用賛同したために宦官第一となって実行移される松平定信 演 - 中村錦司 老中反田沼派で田沼対抗して11次期将軍尾張徳丸君を推挙する。「決断実行」こそが政治真髄説く嘉門 演 - 那須太朗 一ッ橋家御用人。豊千代教育係。 一ッ刑部 演 - 村居京之輔 一ッ橋家主人。豊千代の父。 一ッ千代(徳川家斉) 演 - 林真一郎 幼き頃から博学多才神童誉れ高き人物昼夜問わず勉学に励む。 徳川家治 演 - 田中小実昌 十代将軍恍惚の人であり、女(大奥)遊びにふける。

※この「江戸城」の解説は、「エロ将軍と二十一人の愛妾」の解説の一部です。
「江戸城」を含む「エロ将軍と二十一人の愛妾」の記事については、「エロ将軍と二十一人の愛妾」の概要を参照ください。


江戸城

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 08:07 UTC 版)

剣が君」の記事における「江戸城」の解説

松平 辰影(まつだいら たつかげ) 声 - 阿部大樹 花嫁行列指示した人物常陸国水戸藩重鎮だが、作中では江戸出てきている。 縁とは顔見知り。縁との確執彼のルート詳細分かる生来病弱身体は弱いが、幕府対す忠誠心は強い。 徳川 家光とくがわ いえみつ) 声 - 村田太志 徳川幕府第三代将軍。 外見は若いが、懐が深く上に立つものとしての資質充分に備えた人物。 とあるルートにて、家光自身も相当の剣の使い手であることが判明する

※この「江戸城」の解説は、「剣が君」の解説の一部です。
「江戸城」を含む「剣が君」の記事については、「剣が君」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「江戶城」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「江戸城」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「江戶城」の関連用語

江戶城のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



江戶城のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの江戸城 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのエロ将軍と二十一人の愛妾 (改訂履歴)、剣が君 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS