奉行とは? わかりやすく解説

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ぶ‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【奉行】

読み方:ぶぎょう

[名](スル)

武家時代職名それぞれの職掌より政務を担当し執行するもの。鎌倉幕府幕府職制として各種の奉行を置いたのに始まり戦国大名各種の奉行を設け豊臣氏五奉行設置江戸幕府では寺社・町・勘定三奉行をはじめ、中央遠国数十の奉行を設置した

主君などの命令奉じて物事執り行うこと。また、その人

「庭の儀を—する人」〈徒然一七七〉

仏語。仏の教え奉じ、それを行うこと。


ほう‐こう〔‐カウ〕【奉行】

読み方:ほうこう

[名](スル)命令受けて執行すること。ぶぎょう


奉行

読み方:ブギョウ(bugyou)

上の者の命によって事を執行なること


奉行

読み方:ブギョウ(bugyou)

(1)主君上司の命を奉じて事を執行すること。
(2)政略担当し執行するもの。
(3)仙台藩では藩政最高責任者


ぶぎょう 【奉行】


奉行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/10 04:50 UTC 版)

奉行(ぶぎょう)とは、平安時代から江戸時代にかけての武家における職名の一つ。奉行人(ぶぎょうにん)ともいい、職務を行う役所は奉行所と呼ばれていた。家老の配下で大奉行、奉行があった。

概要

元来、上司からの命令を奉じてそのことを執り行うことを「奉じ行ふ=奉行する」といい、動詞であった。その後、その担当者のことを言うようになった。

律令法において、命令及びその文書は上位の機関(官司)が口頭または文書にて命令を発し(「宣」)、下位の機関(官司)がそれを受けた(「奉」)上でその内容を施行する(「行」)するものとされていた。ここにおける“施行”とは現代の法律用語とはやや異なり、命令の内容を下位の機関(官司)の担当者などに周知させるという意味で用いられていた。例えば、などの命令文書が届けられた場合には正文(第三者に渡すなどして手元に残らない場合には案文などの控え・写しの文書)に下位の機関(官司)に属する四等官らが文書の受理(奉)と内容の承知(行)、すなわち奉行した旨の署判を行ったのであった[1]

平安時代、公事や宮中行事を司る臨時の職として定められたのが初見であり、当初は責任者である公卿以下の官人を指したが、後には実務を担当する蔵人弁官外記などを指すようになった。鎌倉幕府成立以降は、幕府守護国人領主の家政を司る職掌のひとつとして定められた。幕府や守護大名が定める奉行職は中堅幹部や吏僚としての性質が強かったが、国人領主における奉行職の場合は主に領主を補佐し、家政を総覧する宿老家老級の地位を指す場合が多い。江戸時代は、幕府をもとより、大名の領国支配においても、江戸時代中期以降、と称されるような官僚制的な性質の強い統治機構を形成するようになり、奉行は幕府や大名家において上級幹部から下級幹部に至るまで、その職名に多く採用されることとなった。一般には奉行という言葉は重臣というイメージだが、赤穂浪士の討ち入りメンバーに20石取の奉行職が多数含まれているように、実際には言葉の意味としては「担当官」以上のものではなく、軽輩の武士がこの職名に任じされることもしばしばあった。

江戸時代においては通常、部署により「町奉行」や「作事奉行」の様に「○○奉行」という使い方をするが、家老補佐役もしくは家老相当職に単に「奉行」と称する加判級の役職がある藩も少なくない。

奉行の変遷

時代ごとの奉行の位置付け、あるいは奉行が置かれた例を紹介する。

平安時代

宮廷の儀式などに際して臨時に定められた役。

鎌倉時代

鎌倉幕府が臨時または常置して政務を分掌させた職名。

例:鎮西奉行守護人奉行※後の守護大名

室町時代

室町幕府が臨時または常置して政務を分掌させた職名。

足利義満の死後、旧鎌倉幕府以来の奉行の家柄や足利将軍家の譜代家臣の家柄から構成された文官集団である奉行衆(ぶぎょうしゅう)が組織され、そこから奉行人が選出されるのが定例となった。

安土桃山時代

豊臣政権において政務を担当する者。五奉行

江戸時代

江戸幕府や諸藩の上中級職名に奉行が付く職名が多い。幕府の場合は以下のものの他、多数の奉行職がある。

一方で、仙台藩会津若松藩米沢藩越後長岡藩のように、家老の補佐役もしくは家老職として単に「奉行」と称する役職を置く藩も少なからず存在する。これらの職は、先述の「○○奉行」と呼称する役職より格上であることが多い。仙台藩や越後長岡藩のように年寄や中老と並立して存在している場合もあるが、柳河藩のように中老の前名の場合もある。

現代における比喩的用法

現代の日本において、比喩的な用法などで「奉行」の言葉が使われることがある。

神社の祭礼

神社祭礼において、その神社の氏子、神社付近の住民及びその子女に神事の一端に携わらせる場合に、その役名として用いられる。

鍋料理

共同で料理し食する鍋料理を実質的に取り仕切る者を、俗に「鍋奉行」ということがある。

政治

政界において、ある集団の最高幹部をひとまとめに名数として表現するときに「奉行」ということがある。「佐藤派五奉行」「竹下派七奉行」の例があるが、この場合は「奉行」という役職に就くわけではない。

脚注

  1. ^ 渡辺滋『日本古代文書研究』思文閣出版、2014年、pp39-62

参考文献

関連項目


奉行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/15 19:53 UTC 版)

小諸藩牧野氏の家臣団」の記事における「奉行」の解説

小諸藩一次史料からは、奉行の存在認められない。しかし、近代以降出版され各種著述物によると、小諸藩にも奉行があったと解説しているものがある。著述物によっては「奉行」に就任した者として押兼、高崎、高などが、あげられていることもある。著者の情報不足、知識不足、あるいは一次史料によらない孫引きにより拡散したものとみられる小諸藩には三奉行と、寺社奉行存在した例があるが、奉行とは異なる。ただし、稀ではあるが、三奉行を奉行と記述している一次史料存在はしている。 三奉行給人席で就任可能な中堅士分ポストであり、本藩である長岡藩の奉行のような家老職補佐したり、藩政全般実務責任者たる重鎮誤認すると、奉行に就任したとされる者の実力職権格式までも錯覚することになる。

※この「奉行」の解説は、「小諸藩牧野氏の家臣団」の解説の一部です。
「奉行」を含む「小諸藩牧野氏の家臣団」の記事については、「小諸藩牧野氏の家臣団」の概要を参照ください。

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奉行

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 12:39 UTC 版)

名詞

ぶぎょう

  1. 平安時代から江戸時代にかけての武家における職名一つで、多くはある職務について権限と責任持った役職

関連語


「奉行」の例文・使い方・用例・文例

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