トリニティセブン
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「トリニティセブン 7人の魔書使い」の記事における「トリニティセブン」の解説
浅見 リリス(あさみ リリス) 声 - 原由実 / 茅野愛衣 17歳、身長:162cm、スリーサイズ:B 89/W 55/H 89。「トリニティセブン」の1人。専門術式は錬金術(アウター・アルケミック)。「書庫」は色欲(ルクスリア)、テーマは生命(アビエス)、消滅(フォール)、虚無(ヴァニタス)。所持している魔道書は「ヘルメス外典」。秘奥義は無限絶界(アエシュマ・デーヴァ)。通称は「魔王息女」。真名はリリス・アザゼル。 若年ながら、確かな才能と実力で教授職に就く、スタイル抜群で容姿端麗な少女。巨乳、赤毛のロングヘアに右片方のみをお下げというヘアスタイルで、ベレー帽を着用している。会話では常に敬語・丁寧語を使い、普段は厳格な態度を取るが相手がアラタだとスケベな行為に対して本調子でならなくなる。下着は主に縞パンを着用している。 戦闘時は、錬金術によって自身の魔道書をさまざまな銃に変化させて戦う戦闘スタイルを採る。詠唱は「認識顕現(リアライズ)」で、自らの魔道書を20種以上の銃のほか、さまざまな形に変化させること可能。幅広い知識量、あらゆる「物質」を作り出せる技術、そして、それらを安定して使える魔力等から「天才」と称されている。当初は援護射撃に回ることが多かったが、神曲門編以降は魔王の娘として魔王因子を使いこなし、単身で相手を完全に滅ぼす為の攻撃的な魔術を使う機会も増えている。 天空図書館での調査では、操られたルーグの攻撃を受けた際にアラタや聖と同じく魔王因子を持っていることが判明。直後に姿を見せたアビィス・トリニティから「我が娘・リリス=アザゼル」と称され、捕らわれの身となる。その後、アビィスの手で「最後の鍵」として「アエーシャマ」に顕現させられるも、アラタの「支配領域」により解放された。54話以降は、自らの意思で「アエーシャマ」を身に纏うことができるようになっている。 アラタに好意を抱いているようであるが、作中で明言されてはいない。しかし、キスされると勘違いした際には恥じらいながらも受け入れるつもりであったり、天空図書館の一件以降は無意識に見惚れてしまうようになるなど、早いうちからアラタへ好意を抱いたことは明確に描かれている。また、ほかのトリニティセブンからはそれを指摘されたり、前述のスタイルと絡めてスケベな言動に翻弄されることも多い。 その正体は、かつて別時空で魔王として覚醒したアビィス・トリニティと、彼の「番」となった元・裁定者たる堕天使・浅見アルルの間に生まれた娘。「色欲」の魔道を極めた彼らには概念レベルで「色欲」が存在しないため、それにも関わらず二人の間に生まれた娘であるという無二の特殊性は、いずれ復活する絶対神「深闇の女神」を打倒する鍵になるとされている。 魔王兵器の化身になると共に子煩悩な父親と化したアビィスとは少々距離を測りかねる部分があるものの、一応は実父と認めており、時には彼にささやかな優しさを見せることも。神曲門編の前日譚となる回想では、大魔王との戦いに備えてより大きな力を手に入れるべくアビィスに教えを請い、カイーナを介して既に滅んだ己の故郷の世界へと接続したことで虚無のテーマを完全習得したことが明かされた。また、女神との戦いを控える中でアビィスから己の生まれと両親の過去を教えられると共に、母からの贈り物として魔道書「贖罪黙示録(アポカリプス・オブ・エクスピア)」を託されて涙を零している。 本質的に生命の輪廻から外れた異世界の生命存在であるため、ある程度の肉体年齢に達すると成長が止まり、永劫の時を生きることが運命づけられている。 神無月 アリン(かんなづき アリン) 声 - 内田彩 / 下屋則子 16歳、身長:156cm、スリーサイズ:B 83(原作では82)/W 56/H 84のCカップ。「トリニティセブン」の1人。専門術式は聖儀術(カオシック・ルーン)。「書庫」は憤怒(イラ)で、「テーマ」は崩壊(ルイーナ)、創造(パルタム)、勝利(ウィクトリア)。所持している魔道書は「黄昏の真説(ラグナ・ユグドラシル)」。所持している武装は「魔槍ゲイボルグ」。秘奥義は聖魔崩界(アル・シャイターン)。通称は「天魔番人」。 自称「魔王の嫁」を目指している、聖と容姿がそっくりな少女。アラタが入学初日に入浴に行った際、男性用の浴場にて初登場。天然キャラで、たとえ先述の浴場で裸体を異性に見られても、一切恥じらいを見せないうえ、怒ることもない。「難しいのね…」が口癖。アラタのことは「だんな様」と呼ぶ。 その後、アラタ、リリス、レヴィ、セリナの4人がアラタの自室にいた時、「魔王候補を窮地に立たせることで崩壊現象が起きる可能性がある」と学園長に言われたために部屋ごと結界を張り、動向を観察した。アラタたちが結界から脱出した翌日、「魔王候補」の観察と称してアラタをつけ回した際、自身が魔王の伴侶になることを告げるとメイガスモードを発動させ、アラタの魔力の制御を崩壊させることで「崩壊現象」を引き起こした。 家族の下で人として育った経験を持たず、数年前に突如として「自分」を認識し、どことも分からない場所で目覚めて以降の記憶しか持っていない。目覚めて程なく現れた学園長によってビブリア学園へと連れて来られたが、その道中では正体不明・解析不能の「外なる魔(アナザー・ワン)」と呼ばれる魔物の襲撃を幾度となく受けていたことが本人の口から語られている。 本編の世界における魔王の番(つがい)とされているが、一個人としてもアラタに明確な恋愛感情を抱いており、彼からかけられる言葉に照れたり嬉しがっている。アラタとはいつまでも一緒にいたいという願望を持っており、短編小説版では「大好きなだんな様」とまで言い切るほどで、ほかのトリニティセブンとの浮気は仲間である解釈からも容認している。 小説版第一巻において、更なる力を求めて自らの魔道書に直接“崩壊”の魔力を流し込むことで「世界樹図書館」へと辿り着き、聖儀術の始祖スカサハの残留思念との交戦を経て前述の神話武装ゲイボルグを入手していたことが発覚。後の魔道研究大決戦編では、ユイに魔力の外部制御を任せることでその封印を解いて対魔王兵器である「戦神武装・神王槍グングニル」へと姿を変えると共に、トリニティに到達することに成功した。 その正体はかつての「世界樹の巫女」セレスティアの転生体の片割れであり、最終起動鍵(ラグナロク・コード)の資格を持つ現「世界樹の巫女」。マスター・リベルによる調整を受けていたため神曲門の戦いには遅れての参戦となったが、この時点で完全なトリニティに達しており、ユイの手助け無しでゲイボルグをグングニルへと変化させることが可能となっている。 新章では、聖が黒帝焰界の化身となった際に彼女とのリンクが途切れた事を感知。傍にいたリーゼに、寂しさを覚えたことを吐露している。 風間 レヴィ(かざま レヴィ) 声 - 佐倉綾音 / 藤田咲 17歳、身長:148cm、スリーサイズ:B 78/W 54/H 77。「トリニティセブン」の1人。専門術式は忍法術(シャーマニック・スペル)。「書庫」は嫉妬(インウィディア)で、「テーマ」は期待(エクスペクト)、希望(スペーロウ)。所持している魔道書は「神威未然抄(かむいみぜんしょう)」。秘奥義は混沌渦界(リヴァイア・サン)。通称は「天眼稀神」。 派生作品「レヴィ忍伝」における主人公。殺人術から房中術に至るまで、さまざまな術を駆使する忍者(くノ一)の少女。その実力は世界トップクラスで、戦闘能力に限定すれば5本の指に入るほどである。手裏剣をかたどった髪留めでポニーテールというヘアスタイルで、左目部分は髪で隠れている。 単独行動を主とする忍者ゆえ、誰かに期待することはない。会話では語尾に「〜っス」と付く。ユイとは、お互いに「他人に“期待”しない」「“友情”なんて求めていない」という、己の研究に他者を全く必要としないが故に他者を研究せずにはいられないという、ある意味で非常に似通った親友同士。 マフラーを常に首に巻いており、海水浴や入浴の時もそれを取ることはない。下着を着用していないため、作中でも戦闘時は尻が露わになることがある(アニメ版の本編ではハーフトップとローライズを着用しているため、露わになることはないが、版権画ではこの限りではない)。アラタとリリスの会話から性的な想像をしたり、リリスの乳房を幾度も揉んでいることからアラタと同様、スケベな一面も垣間見える。 トリニティセブンで唯一アラタのすっぽんぽん魔術を被ったことはなく、原作第38話では全裸をかけた彼との鬼ごっこを制し、全裸は免れている。 物語開始時点で、また未来においても最も血塗られたトリニティセブンであるとされており、任務となれば知己であっても容赦はしない。平常時から常に魔力の放出と制御を行っており、ある意味では常時メイガスモードでいるようなものだが、更なる本気を出す際には肉体をより魔力に近付けた短期決戦用の「ソーサラーモード」を使うことも。この形態は、魔道士(メイガス)に対して妖術師とも称される。 かつては風間の里に何処からともなく童女の姿で現れ、禍ツ神天目一箇神の化身「マヒトツ姫」として封じられていた過去を持つ。影魔忍軍の襲撃によって里が壊滅して以降は、そのまま影魔の里に身を寄せていた。しかし、そこでも最終的にはレヴィを殺そうとする竜貴によって里の人間のほぼ全てが殺される結果となり、竜姫には自分が竜貴を殺したことにして里を後にしている。 大魔王からは稀人(まれびと)と称され、この世界の法則では原則的に追い詰められこそすれ、殺されることは無いという特異な存在。普段から髪に隠れている左目はあらゆる「死」を視ることに特化した邪眼神禍目(かみのまがつめ)であり、対象の「死の可能性」を知識に変換して取得することで絶大な優位性を持つことが出来るが、かつて影魔の里で竜貴に魔力ごと奪われ最近になって漸く取り戻している。ただし、前述のマヒトツ姫の名の由来となったのはこの左目ではなくいつも見えている右目であり、その正体は稀神天眼(きしんてんがん)と呼ばれる更に高位の眼。隠されている目を重要な邪眼と思わせることこそが、単純にして最大の心理トリックであり、彼女の最後の奥の手となっている。 修めた忍法術は、大自然と一体化することで風や雷等の様々な自然現象を自分の力とするもの。自前の魔力が尽きても自然の力を吸収して戦闘を行うことが可能であり、その才覚は竜姫曰く「始祖の再来」と謳われる程だとされる。一体化を超えて世界を欺く程の位階に達した忍術は直接的な破壊よりも寧ろ諜報や暗殺等が本領であり、戦闘では幻術による攪乱や拘束、変装等の搦め手を駆使して作った隙に相手を仕留める戦法が基本となる。「命がけで切り札を伏せるタイプ」とも評されており、神曲門編ではファルファレアから大魔王の魔力体を出現させて殺害する為に、あえてギリギリの苦戦を演じる姿も見せた。 一時期は喪失していたとはいえ、有する邪眼の特殊性もあり、作中で起きるおおよその事件について最初からその背景を詳細に把握しているような挙動を見せる事が多い。当人は、「そうでなければ良いと“期待”していた」と言いつつも、実際には常に最悪の可能性も想定して事に臨んでいる模様。セリナが「憂鬱」の素養を有している件についても、物語最初期から察しつつそうと知らせずに見守っていたとされている。 山奈 ミラ(やまな ミラ) 声 - 日笠陽子 / 三森すずこ 16歳、身長:152cm、スリーサイズ:B 79/W 55/H 78。「トリニティセブン」の1人。専門術式は映晶術(ゲヘナ・スコープ)。「書庫」は傲慢(スペルビア)で、「テーマ」は正義(ユースティティア)、使命(ミッショニス)、理念(イデア)。通称は「英雄候補」。 王立図書館検閲官首席の少女。水晶の魔道書「鏡の国の書」を所持しており、魔力の解析・吸収・反射など、魔力そのもの及び魔術情報の扱いに優れている。アラタのすっぽんぽん魔術の直撃を受けた者の中で唯一、それを跳ね返している(「嫌な予感がした」との理由であるため、自動的に反射したわけではない)。しかし、原作第20話ではメイガスモードが発動できない領域で「書庫」に接続した影響から、着衣が破かれて全裸になっている。 後述の不動アキオと共に行動している。先輩であるアキオを慕っており、レヴィからは「ソフトな百合」などと言われる。現在は威圧的な性格だが、当初は自身の魔力が暴走するとの理由で誰にも近寄らないというほどの引っ込み思案だった。 当初、アラタには「不浄な男」と呼ぶほど敵意を向けていたが、王立リベル学園の調査時に魔力が使えなくなった際に気遣って励ましてくれたことから好意を抱き、「アラタさん」と呼ぶようになる。その後は「ツンデレ娘」とも呼ばれ、アリンの「デレたの?」との指摘に対して「デレてません!」と返答したり、ほかのトリニティセブンからも「丸くなった」と言われる。また、ウサギ柄の下着を着用したり、レストランではウェイトレス姿で給仕としてアルバイトをしたり、ドラマCDでは手作りのクッキーを振る舞うなど、かわいい一面も垣間見えるようになる。なお、下着に関してはアキオ曰く「アラタを意識してから柄物を穿かなくなった」とのこと。 魔道研究大決戦の折、同じ傲慢の大魔公であるアーシャや魔王騎士として具現化したアストラルをして脅威に感じる程の素質を垣間見せ、その際にアビィスの口から世界を滅ぼす運命を背負う魔王とは逆に、世界を守護する側の宿命を持つ英雄の素養=英雄因子を有していることが明かされた。この戦いで多重詠唱の代償として一時的に視力を喪失するも、後に回復している(しばらくは眼鏡をかけていたが、それが視力の低下によるものなのかは明言されていない)。 神曲門での戦いでは思うように力を発揮出来ないことを悔しく思っていたが、それを知ったリーゼとカグナッツォによりアーシャが呼ばれ、魔王を滅ぼす装置に成り果てるかもしれないリスクを承知の上で英雄候補としての試練を受けることとなる。彼女の有する「ティアマットの十一神魔剣」により幾度となく殺害され、その度に蘇生に要する時間を縮めていき、最終的には殺されても一瞬で蘇る程の領域に理性を保ったまま辿り着くことに成功した。アラタを呪い、彼が魔王真核を得て帰還するのを待っていたディース・トリニティの許を訪れ、魔力体だった為に弱体化していたとはいえ殆んど一方的に勝利して消滅させている。 新章において、師であるアーシャから「深闇の女神」に対抗する為の戦力としてスカウトを受けるが、同時にそれがトリニティセブンの資格の喪失を伴うことを告げられ、動揺。アラタが黒帝焰界の世界へと向かってからは、ビブリアに連れられて天界を訪れ、新たな裁定者候補としてエーテリアに師事する日々を送っている。 不動 アキオ(ふどう アキオ) 声 - 柚木涼香 / 小林ゆう 18歳、身長:170cm、スリーサイズ:B 82/W 56/H 83。「トリニティセブン」の1人。専門術式は真言術(マントラ・エンチャント)。「書庫」は暴食(グラ)で、「テーマ」は信仰(フィデス)。所持している魔道書は「不動真言の刻」及び「イーリアス断章」の第八章であるオクトー。通称は「明王権現」。 王立図書館検閲官第参席の長身の少女。天空図書館付近の出身で、元・秘宝巫女(スプリガン)。制服はボタンを3つだけ留めたワイシャツに、スリット入りのロングスカートというスタイルで着こなしている。体表同化タイプの魔道書を有する完全な戦闘型魔道士で、基本戦術は体に宿した梵字による身体強化状態での格闘戦。大雑把かつ豪快な性格で、得意とする足蹴りは床や壁を破壊する威力を持つ。「魔道研究大決戦」開催の時点で、自身の真言術は治癒能力を習得するまでに向上している。魔力の消耗が一定以上になると小柄な修道女姿に変化するが、この状態では逆に体表に展開出来る梵字が減ることで逆に威力特化となる。また、神曲門編以降は長髪をポニーテールで纏めている。 先述の山奈ミラと共に行動している。ミラと同様にアラタのことを意識しているが、ミラのように明確な敵意を持っているわけではなく、本人も「意外と息が合う」と言っている。リーゼの襲撃を受けた際に彼女の帰還を願い、ミラと共にアラタに自身の真言術をコピーさせる修行を行う。また、アラタには天空図書館で自身の過去を同情せず受け止めてくれたことから好意を抱き、「愛しのにーちゃん」と呼ぶようになる。 非番時は「書庫」と関係してレストランで調理師のアルバイトに勤しみ、来店客へ料理を提供することもある。 純粋な破壊力はトリニティセブンでもトップクラスであり、始祖術式と呼ばれる魔術も習得している。魔道研究大決戦編ではレヴィと組んで出場するも、アカーシャ学園に手札を見せることを警戒してリリスとミラを相手に初戦で敗退。その夜裏魔道研究大決戦においてアーシャの襲撃を受けた際には本体こそ拘束されるものの、修道女姿の魔力体を構築しレヴィと共にアーシャの影に潜む形で終焉図書館への潜入を果たした。 神曲門編では十二魔将の盟主メイラコーダをはじめとした多くの強敵と戦いを繰り広げ、前述の魔力体と本体を並列で動かして戦闘を行うという魔王クラスの技術も披露している。また、一連の戦闘の中で、伝説の魔道書である「イーリアス断章」の第八章を入手した。 新章では、天界からの遣いによって「深闇の女神」打倒の為の戦力としてスカウトを受けている。しかし同時にそれがトリニティセブンの資格の喪失を伴うことも告げられており、同様の立場のミラ共々迷いを抱いていた。アラタが黒帝焰界の世界に赴いてからは、彼の手がかりを得ることも目的としつつ、ビブリアに連れられて天界を訪問。リベルの後継者として暴食の裁定者となることを打診されつつ、女神との戦いに備えて魔王懐柔派閥に所属するアマナと修業に励む日々を送っている。 倉田 ユイ(くらた ユイ) 声 - 村川梨衣 / 大久保瑠美 14歳、身長:147cm(「夢の世界」のユイは154cm)、スリーサイズ:B 84/W 55/H 83(「夢の世界」のユイはB 87/W 59/ H88のGカップ)。「トリニティセブン」の1人。専門術式は重唱術(アーク・シンフォニー)。「書庫」は強欲(アワリティア)で、「テーマ」は友情(アミキティア)。所持している魔道書は「アレイストの魔譜」。秘奥義は夢幻限界(ア・マイモン)。通称は「枢機魔公」。 長い間、夢の世界で過ごしていた魔道士の少女。学園長に次ぐ枢機クラス(詳細は後述)の魔力を持っており、それを抑えるために地下迷宮で眠りに就いていた。現実の世界と「夢の世界」とで容姿が異なり、前者は小柄ながら胸の発育が良い体形で、後者は前者より背丈が大きく大人びている。アリン曰く、夢の世界のユイは彼女自身の「理想の姿」であるという。アラタの手を取って自身の胸を触らせるなど、アリンと同様に恥じらいを見せない。バイオリンの演奏を得意とする。魔道士は大抵偽名を名乗るものだが、ユイの場合は自分自身でも己の本名を把握していない。 物語開始以前は、迷宮の最奥でただ眠り続けるだけで「いずれ現実世界を己の夢とその住人たる怪物で侵蝕して滅ぼす」という形で研究を行っていた。学園長の手引きでレヴィと邂逅してからは、「全く他者を必要とせず、しかしそれ故に他者の存在を求め続ける」という研究の方向性が一致した相手として、彼女と友人関係になっている。 アラタの魔力がアリンによって暴走させられた際、ミラとアキオによって命を狙われた彼を自身の「夢の世界」に引きずり込むことで救出し、さらにアラタに自身の起こした「崩壊現象」を制御するヒントを与える。しかし、魔王候補であるアラタを夢の世界に入れたことで影響を受けたユイ自身の魔力は後に暴走し、学園内の魔力の少ない生徒を眠りに就かせる「崩壊現象」を引き起こす。その後、アラタやほかのトリニティセブンによって救出され、彼へ好意を抱くようになる。それ以降、アラタに積極的に抱きついたり頬にキスをするなど、作中に登場する女性では一番素直な好意を示しており、アリンには「ユイは愛人でいい」とまで言い切っている。事件解決後は普通に学園生活を送るようになったが、これはアラタの魔術によって自身から溢れ出る魔力が打ち消されたためである。 トリニティセブンきっての天才児であり、無尽蔵とも言われるその魔力は常に夢の世界を作り続けることで何とか安定するほど。また、結界によって自分の力を十全に発揮できる領域を形成すれば、その内部では現実世界でも前述の大人びた容姿に変身できるようになっている。音を介して空間を支配・形成することに高い適性を持ち、相手を夢と現の狭間に誘い込む両目の「幻十字の邪眼(ファントムクロス・アイ)」との組み合わせによって、絶大な力を発揮する。 神曲門編では、無欲ゆえに桁外れの強欲の魔力が集まり、その力は十二魔将二名を瞬殺するほどに高まった。後に十二魔将の副盟主・アルバリシアを限定版の魔道極法によって自身の夢の中に幽閉しており、以降は彼女の魔力を自分で使えるようになると同時に、アルバリシアに任意で仮初の肉体を与えて現実世界に召喚することが可能となっている。またこの際、自らの夢の中に入れ子構造のように“眠り続ける倉田ユイ”が存在する事が判明しており、「世界の全ては私が見る夢かもしれない」という途方も無い感覚を持っていることを告白。アラタを大切に想っているのは、そんな何が夢で何が現実なのかも分からない中で、唯一“本物”だと思えるからなのだとアルバリシアに告げている。 リーゼロッテ=シャルロック 声 - 東山奈央 / 藤村歩 17歳、身長:155cm、スリーサイズ:B 85/W 56/H 84。「トリニティセブン」の1人。専門術式は数秘術(ロゴス・アート)。「書庫」は怠惰(アケディア)で、「テーマ」は停滞(スタグナ)。所持している魔道書は「X=arkhē(エクス=アルク)」。秘奥義は時空裂界(バアル・ペオル)。通称は「無限魔人」。 派生作品「リーゼ・クロニクル」における主人公。セリナの双子の姉で、元王立図書館検閲官次席の少女。元福音探求会のメンバーでもある。自ら魔王候補となってアジト(永劫図書館)から「崩壊現象」を引き起こし、トリニティセブン全員の魔力を奪おうとした張本人。魔道極法(ラスト・クレスト)で作り上げた時空裂界での戦いでは一方的な展開に持ち込むも、自分の行動を予測されて真言術を撃ち込まれて敗北する。アラタたちに敗れた後は魔道極法を使用した代償として、「超高速の世界」に居残ることとなる。妹とは対照的に胸の発育が良く、メイガスモードでは露出の多いコスチュームを身にまとう。 ルーグとの戦いでは、妹の肉体を借りる形で(精神体のみ)現実世界に戻り、トリニティセブンとして復帰する。その後は天空図書館にてアラタが魔王兵器の手によって暴走寸前になりかけたところを助け、彼に数秘術を会得させたことで肉体と共に現実世界への帰還を果たす。 現実世界帰還後の経緯は描かれていないものの、ビブリア学園へ復学している。アラタにはほかのトリニティセブン同様に好意を抱いており、「どんなお礼でもしてあげたい」と口にしているほか、アナスタシア=Lと出会った際には「アラタの夜の愛人」と自称している。なお、短編小説によるとセリナ曰く「経験はないのに慣れた女の子のフリをしている」らしく、本人は「経験はないけど知識は豊富」と慌てて返している。 幼少期から数学の天才とされ、その才を見込んだマスター・ビブリアから勧誘を受けていた。後に故郷が魔物の襲撃によって壊滅した際、自分を食らおうとするレイミアを逆に侵食し返そうと常軌を逸した演算を展開する中で、独力で魔道に辿り着いている。 魔道研究大決戦では悪の魔道士担当としてアラタとコンビを組み、魔道極法クラスの大魔術を披露するも、魔王因子の侵食による不調を抱えたアラタを庇う形で初戦敗退。その後、アナスタシアによってアラタの魔力を宿された魔王騎士に襲撃を受けるも、見習いから魔道士として覚醒を果たしたセリナと共にこれを退けている。 神曲門編冒頭では再び行方不明となっていることが明かされるも、後にソラから返却された魔王因子を使いこなす為に永劫図書館に籠っていたことが発覚。怠惰の顕現装束である「ベルフェゴール」を纏ってセリナの危機に駆け付け、十二魔将の魔道を一瞬で解析するどころか魔道極法の完全制御を成し遂げる程の絶大な力を見せつけた。 途方もない時間を停止した世界で過ごしていた事もあり、その中で積み重ねた研究の密度は他のトリニティセブンよりも頭一つ抜きん出ている。魔王因子を返却されてからはその力に更なる磨きがかかっており、理性を失くしていたとはいえ十二魔将を軽くあしらう程の実力を披露したが、アキオからは少々魔道に踏み込み過ぎていることを心配されている。作中では、通常のメイガスモードにベルフェゴールの角を追加した顕現装束の限定展開も見せた。 無限に存在する別時空の自分自身を連結し得る程の才能を有しており、無限世界の放浪者であることが通称の由来。β時空では唯一自分ではない「春日アラタの怠惰のトリニティセブン」であるアリエスと友誼を結び、親友となっている。魔王を打倒した経験も含めて、彼女との思い出は世界を渡って元の時空へ帰還する際に世界の修正力によって忘却したが、それでもわずかに記憶の断片は残っていた。 新章では、裁定者としてセリナを勧誘しに現れたアリエスと接触し、交戦。彼女の記憶を同期される形でβ時空での出来事を思い出すが、この際にアリエスの口からは魔王討伐を達成する程の「無限魔人」と化したことで存在の安定が失われており、最悪の場合は消滅に至ることも示唆されている。“β時空の”リーゼロッテ=シャルロック 派生作品「リーゼ・クロニクル」に登場する、別時空のリーゼ。当初は本編のリーゼがこの時空の彼女に宿った可能性も考えられていたが、後に「別人として存在しているのでは?」というもう一つの予測を肯定する形で登場した。 リーゼが魔道士として覚醒した幼少期の事件において、「マスター・ビブリアの元へ逃げる」のではなく「屋敷に戻り、隠されている“何か”を確認する」ことを選んだ姿。この際セリナを死なせてしまい、何とか彼女を生かそうと研究を重ねたことで本編の時空にも影響が及んだことが外伝の根幹となっている。また、そのその過程で数秘術の始祖であるピュータゴラースが魔族化した十二魔将・カグナッツォに接触しており、その悲願を見守られると同時に数秘術の深奥を刻まれることで大魔公にも匹敵する力を得ていた。 故郷で怠惰書庫の始祖秘宝Gleipnir(グレイプニール)を入手しており、これによって他の時空から魔力を取り込んでいた。事件後は亡くなったセリナと魔道融合(ミスティック・フュージョン)させる事で辛うじて生かしていたが、後に本編時空から訪れたリーゼ及びアリエスと交戦する中で自身を庇ってセリナの人格が今度こそ消滅してしまう。それでも止まらずGleipnirの力を取り込むことで魔族化(アップグレード)を果たすが、リーゼの魔術によって事件当時の幼い姿にまで肉体を巻き戻され、敗北した。 最終的に、魔王として覚醒したクロノスの暴走を止めるべく、“リーゼ”の一人として無限の時間に囚われることを了承。自ら神話武装と融合することで無限の時空に存在するあらゆるリーゼロッテを連結し、その絶大な演算能力によってクロノスを世界から隔離した。後にアリエスが全てを思い出して全時空の修復を行った後の世界では、先んじてGleipnirを入手することで魔族を撃退し、セリナを生かすことに成功している。また同時に、修復後の世界では当初アリエスの存在が消滅していた為、以降のβ時空ではこちらのリーゼが怠惰のトリニティセブンの座に就くこととなった。
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地上世界において各書庫にある「秘奥義(ロスト・テクニカ)」を習得した7人に与えられる称号で、本編ではリリス、アリン、レヴィ、ユイ、ミラ、アキオ、リーゼの7人が該当する。現在は全員が王立ビブリア学園に在籍しているが、本来は必ず一か所に集まっている必要は無い。同時期に同じ書庫のトリニティセブンは二人以上存在出来ず、場合によっては片方の存在が消滅するが、例外的に聖はアリン共々同一の人物が二人に分かれて転生した存在である為、秘奥義を行使する能力も含めて同一の才能を有しながらも同時に存在することに成功している。
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2014年12月8日から2015年12月29日まで、スマートフォン用Mobageにて提供された。サービス提供はNextNinja。
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