雲仙岳とは?

雲仙岳(長崎県)

1486m 北緯324541秒 東経130度1756秒 (平成新山) (世界測地系

雲仙岳写真雲仙岳地図



概 要

 島原半島中央部東西横断する雲仙地溝(幅約9km)内に山体中心部があり、裾野 まで含めると南北25km の成層火山火山西部は古期山体中央部に東に開いた妙見カル デラがあり、その中に普賢岳等の最新期の溶岩ドーム群。さらに東に眉山溶岩ドームがあ る。岩石安山岩デイサイト(SiO2 5868% )。有史後の噴火で、溶岩流を3 回流出した が、噴火活動いずれも普賢岳に限られる。地震地熱活動は西半でより活発である。 1990(平成2)年11 月17 日普賢岳山頂東側地獄跡火口及び九十九島火口水蒸気爆発発生翌年溶岩ドーム出現して成長火砕流頻発した。別名、温泉岳




最近1万年間の火山活動

 約6300 年前のアカホヤ火山灰堆積後に、岩屑なだれ発生現在の眉山北方堆積 物を残しているが、その給源不明である。その後、約4000 年前には島ノ峰溶岩噴出し火砕流発生させた。さらに、約4000 年前に雲仙火山のうち、最も東に位置する場所に 眉山生成し、北斜面火砕流発生した。これ以降活動は、有史活動であり、1663、 1792 年溶岩流出19901995 年には、溶岩ドーム形成ドーム崩壊伴って火砕 流が発生した(星住・宇都,2000)。



記録に残る火山活動

1997(平成9)年
火山性地震発生少なかった。橘湾震源とする震度1 以上の地震年間5 回発生した。火山性微動は、5、1011 月発生し、計4 回観測した。11 月 11 日13 日発生したものは、傾斜変動を伴うものであった。
1998(平成10)年
火山性地震発生少なく年間回数20 回であった。橘湾震源 とする震度1 以上の地震年間1 回発生した。火山性微動は、1、2、11 月発生し、 計3 回観測した。1 月11 月発生した微動傾斜変動を伴うものであった。
1999(平成11)年
火山性地震発生少なく震度1 以上の地震発生もなかった。火山微動は、5、11 月発生し、各1 回観測した。
2000(平成12)年
火山性地震発生少なく島原半島西部震源とする震度1 以上の地 震を1 回観測した。火山性微動は、3、4、6、12 月に各1 回発生した。3 月28 日に発 生し微動は、普賢岳方向が高くなる傾斜変動を伴った。GPS 観測光波測距観測お よびセオドライト観測では平成新山自重沈降していると思われる変動鈍化しな がら継続
2001(平成13)年
火山性地震は、1 月1820 日に平成新山の西約5km、深さ5km 付近を震 源とする地震増加したが、その他の月は少なかった。火山性微動は、3 月に3 回、4 月に2 回発生した。
2002(平成14)年
4 月19 日普賢岳方向僅かに高くなる傾斜変動を伴う火山性微動が発 生し直後火山性地震22 回と一時的増加した。火山性微動は、6、7 月に各1回発生した。
2003(平成15)年
火山性微動2 月に1 回、4 月に3 回発生した。

 

<「概要」、「最近1万年間の火山活動」、「記録に残る火山活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁編,2005)及び最近観測成果による。 >


火山観測

 気象庁では,地震計9点,空振計2点,GPS3点,遠望カメラ2点,傾斜計2点,震度計1点を設置し,雲仙岳の火山活動監視観測を行っています。


火山活動解説資料

 気象庁実施した火山観測データ解析結果や,火山活動診断結果掲載します。毎月1回,上旬公表します。


雲仙岳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/03 08:09 UTC 版)

雲仙岳(うんぜんだけ)は、長崎県島原半島中央部にそびえる火山。半島西方の橘湾を中心とする千々石カルデラの外輪に位置する。広義では、火山学上の「雲仙火山」と同義であり、最高峰の平成新山をはじめ、三岳(三峰)とも呼ばれる普賢岳国見岳妙見岳、五峰(五岳)とも呼ばれる九千部岳矢岳高岩山・絹笠山を含め、東の眉山から西の猿葉山まで、総計20以上の山々から構成されている。雲仙岳の形の複雑さは、三岳五峰(三峰五岳)、八葉、二十四峰、三十六峰など様々な数字で表現されてきたが、観光上のキャッチフレーズとして「三峰五岳の雲仙岳」が多用されるようになった結果、狭義として八つの山(ときには三つの山)のみを指す用法も生まれたが、歴史的には海上にそびえる山並み全体を指す名称である。行政区分では島原市南島原市雲仙市にまたがる。しばしば、旧最高峰の普賢岳(雲仙普賢岳)の名称と混同して用いられる。




  1. ^ 雲仙お山の情報館の資料展示より
  2. ^ 火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山”. 気象庁. 2016年2月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k 気象庁の雲仙岳 有史以降の火山活動より
  4. ^ 九州地方とその周辺の最近の地震活動(1989年11月~1990年4月)(気象庁) (PDF) 地震予知連絡会 会報 第44巻
  5. ^ 九州地方とその周辺の最近の地震活動(1990年5月~1990年10月)(気象庁) (PDF) 地震予知連絡会 会報 第45巻
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m 雲仙火山の温泉とその地学的背景 太田一也 日本地熱学会誌 第28巻 第4号(2006) 337頁-346頁
  7. ^ 九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門・九州大学大学院理学研究院附属地震火山観測研究センター (1998年9月1日). “第3部 1990-1995年の大噴火の全容”. インターネット博物館「雲仙普賢岳の噴火とその背景」. 2010年8月28日閲覧。
  8. ^ このとき起きた火砕流の詳細については次も参照。宇井忠英・隅田まり・大学合同観測班地質班「メラピ型火砕流の発生過程: 雲仙普賢岳第6ドームでの観測結果」、『火山』第38巻第2号、日本火山学会、1993年7月1日、 45-52頁、 NAID 110003041573
  9. ^ 参考文献「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住民の対応 – 廣井アーカイブス(東京大学総合防災情報研究センター)より
  10. ^ 参考文献「雲仙火山1991年6月3日の火砕流における人的被害 - 九州大学理研報(2009年3月)より
  11. ^ 参考文献「雲仙普賢岳の火山災害における情報伝達および避難対策 - 土木学会論文集No.567より
  12. ^ 参考文献「記者も犠牲になった雲仙普賢岳火砕流の教訓 - 毎日新聞社より
  13. ^ 参考文献「雲仙普賢岳の噴火」 - 農林水産省より
  14. ^ 避難勧告は各地方自治体の長により発せられるが、居住者に立ち退きを勧め促すものであり、強制力や罰則はない。災害を鎮めるための作業員など許可を得た者以外の出入を禁止、もしくは制限するには災害対策基本法第63条に基づく警戒区域への指定が必要になる。1991年5月時点において、日本国内で住人が多数居住する市街地で警戒区域が設定された事例は無かった。
  15. ^ 6月3日の災害において、火砕流から発生した火砕サージの最終到達地点が筒野バス停付近だった。結果的に朝日新聞社から本災害による犠牲者は出ていない。
  16. ^ 江川紹子『大火砕流に消ゆ(文藝春秋、1992)』176頁
  17. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P44
  18. ^ 5月15日、19日、21日、24日、上木場地区に対して土石流の避難勧告が出されているが、その際の住民避難所として農業研修所が指定されていた。
  19. ^ 江川紹子『大火砕流に消ゆ』183頁
  20. ^ この赤松谷川方面の火砕流はテレビ朝日のカメラマンが撮影しており、その映像に映っていた「火砕流から住民と消防車が逃げる姿」はその後、そのすぐそばで撮影していたFOCUSのカメラマンによる写真とともに国内外多くのメディアで使用されることになる。なお海外メディアで取り上げられた映像には、消防車のサイレンと消防隊員の「逃げろー!」という声が聞かれる物があるが、これらは演出のために後付けされており、実際の映像にはない。
  21. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P48-49
  22. ^ 参考文献:毎日新聞社「記者も犠牲になった雲仙普賢岳火砕流の教訓」12版
  23. ^ 当時の火山学者が火砕流災害として念頭に置いていたのは、西暦79年のヴェスヴィオ火山噴火によるポンペイの消滅、そして1902年のプレー山の大噴火だった。彼らは「火砕流」という言葉が、住民にこれらの大規模災害を想起させ、混乱を起こすことを恐れたのである。そのため「火砕流」ではなく「岩屑流」(がんせつりゅう)として発表すべきという意見もあった。また25日の臨時火山情報では、当初、火砕流の説明部分に「時速100キロ内外の高速度」という文言が含まれていたが、後に「雲仙ではこれほどの速度を持っているとは思われない」として原文から削除された。参考文献:毎日新聞社「記者も犠牲になった雲仙普賢岳火砕流の教訓」12版、東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P12-15
  24. ^ 25日の臨時火山情報の発表直後、東京の気象庁記者クラブで解説会見が行われた。その要旨は以下の通りである。「雲仙岳の火砕流は溶岩ドームがガサガサに崩れた状態で起きているので、一番心配な『鉄砲玉のように一気に噴き出す火砕流』にはならない可能性のほうが強い。帽子(ドーム)が取れているのだから突拍子のない事は起きないと思う。また今回の火砕流は流れ出た当時、火事が起きていないことからそれほど高温のものではないと思われる。火砕流は桜島ではいつも出ている。浅間山でも噴火のたびに観測されており、そんなに珍しいものではない。」「火砕流というと大きく捉えられそうだが、オーバーに捉えないでほしい。」(毎日新聞社「記者も犠牲になった雲仙普賢岳火砕流の教訓」12版から抜粋)
  25. ^ 参考文献:長崎大学「雲仙普賢岳の火山災害における情報伝達および避難対策」(土木学会論文集No.567)P37
  26. ^ 引用「宮城磯治・川辺禎久・高田亮・阪口圭一・宝田晋治 (2007) 雲仙ビデオクリップ集」- 産業技術総合研究所地質調査総合センター研究資料集 No.469から
  27. ^ 参考文献:毎日新聞社「記者も犠牲になった雲仙普賢岳火砕流の教訓」12版
  28. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P27-28
  29. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P22-28
  30. ^ 参考文献:毎日新聞社「記者も犠牲になった雲仙普賢岳火砕流の教訓」12版
  31. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P34-36
  32. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P25、同報告書による住人アンケート調査 P64-66
  33. ^ 参考文献:長崎大学「雲仙普賢岳の火山災害における情報伝達および避難対策」(土木学会論文集No.567)P39
  34. ^ 被災農家667戸のうち293戸が2000年までに離農した。
  35. ^ 参考文献:農林水産省「雲仙普賢岳の噴火」P26-28
  36. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P36-39
  37. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応 住人聴取調査」P21-29
  38. ^ 参考文献:九州大学「雲仙火山1991年6月3日の火砕流による人的被害」P11
  39. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P59-64、九州大学「雲仙火山1991年6月3日の火砕流による人的被害」P17
  40. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P38-39
  41. ^ 避難勧告が「住人の安全を配慮し、利益になるための措置」であり、従わない者は自らその利益を放棄すると見做して、罰則は科されないのに対して、警戒区域の場合、従わない者には罰則が科されるため、地域の社会活動や経済活動が完全に止まり、住人や地域経済に及ぼす影響は計り知れない。
  42. ^ 参考文献:東京大学「平成3年雲仙岳噴火における災害情報の伝達と住人の対応」P134-138
  43. ^ 不起訴となった理由は以下の通り。①路上などで現場の取材・撮影をしただけで、被災者の家に侵入する等、悪質な行為は認められない②動機も報道を目的としたもので酌量すべき③未だ多くの住人が警戒区域に立ち入った形跡があるのに立件・逮捕された例はなく、積極的に処罰する理由はない。参考・江川紹子著『大火砕流に消ゆ―雲仙普賢岳・報道陣20名の死が遺したもの』(新風舎文庫、2004年)より
  44. ^ ルポライターが警戒区域内に侵入・取材した件については、読売新聞が1991年7月20日付記事で大きく報道したが、普賢岳噴火被害被災者協議会会長は読売記事に対して「(ルポライターの取材によって)心情が逆なでされるなんてとんでもない。自分達が住んでいた地域がどうなっているのか、私たちは正確な情報が知りたいんです。私も一度、ビデオカメラを持って中(警戒区域)に入り、住民に見せたことがある。それで逮捕するならしてみろ、という気持ちでしたよ」と語っている。参考・江川紹子著『大火砕流に消ゆ―雲仙普賢岳・報道陣20名の死が遺したもの』(新風舎文庫、2004年)より一部抜粋
  45. ^ 長崎新聞2011年6月6日付
  46. ^ 島原で10年ぶり「雲仙集会」-新聞労連・九州地連 公式ホームページより
  47. ^ NHKアーカイブス がんばらんば
  48. ^ 2005年の農業生産額は101億円である。なお1989年は98億円、噴火活動が始まった1990年は106億円であった。
  49. ^ 雲仙・普賢岳 溶岩ドームに落書き 黄色塗料で「ようこそ」 毎日新聞 2016年5月26日
  50. ^ 雲仙お山の情報館 youtube
  51. ^ 雲仙火道掘削のホームページ
  52. ^ 雲仙火山で実施した火道掘削 地学雑誌 Vol.122 (2013) No.2 特集号:日本における陸上科学掘削の現状と展望
  53. ^ 雲仙火山 -科学掘削による噴火機構とマグマ活動解明のための国際共同研究- 文部科学省科学技術振興調整費総合研究 (1999-2005)・国際陸上科学掘削計画(ICDP)共同事業
  54. ^ a b c 小林茂「島原雲仙岳噴火」(『国史大辞典 15』(吉川弘文館、1996年) ISBN 978-4-642-00515-9)P83-84
  55. ^ 気象庁 噴火警戒レベル 雲仙岳







雲仙岳と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

雲仙岳に関連した本

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「雲仙岳」の関連用語

雲仙岳のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

八丈島

硫黄鳥島

倶多楽

伊豆鳥島

沼沢

九重山

雲仙岳

伊豆東部火山群





雲仙岳のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
三省堂三省堂
Copyright (C) 2001-2018 Sanseido Co.,Ltd. All rights reserved.
株式会社 三省堂三省堂 Web Dictionary
気象庁気象庁
©2018 Japan Meteorological Agency. All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの雲仙岳 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2018 Weblio RSS