天山_(佐賀県)とは? わかりやすく解説

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天山 (佐賀県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/25 23:52 UTC 版)

天山
標高 1,046.2 m
所在地 日本
佐賀県唐津市小城市佐賀市多久市
位置 北緯33度20分20秒 東経130度08分34秒 / 北緯33.33889度 東経130.14278度 / 33.33889; 130.14278座標: 北緯33度20分20秒 東経130度08分34秒 / 北緯33.33889度 東経130.14278度 / 33.33889; 130.14278
山系 筑紫山地
プロジェクト 山
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▼頂上
小城市小城町清水より望む天山。頂上は中央やや左。

天山(てんざん)は筑紫山地に属する標高1,046.2メートルのである。佐賀県唐津市小城市佐賀市多久市に跨り、佐賀県のほぼ中央に位置する。九州百名山

概要

天山は、西側のピークが雨山(標高996m)であり中央のピークが天山山頂である。脊振山地の南西の端にあり[1]、雨山や東の彦岳を含めて天山山地と呼ぶこともある。

山体の基部は花崗岩質、山頂部は蛇紋岩を含む岩石。蛇紋岩質の山頂部は比較的なだらかだが、南側の斜面は傾斜の大きい開析地形で、佐賀平野とを直線的に隔てる断層崖でもある[1]。また、麓では古くより天山に掛かるの様子から天候を予測したほか、主に佐賀平野でに天山から吹き下ろす季節風を「天山おろし」と呼ぶ[1]

山頂からは北に玄界灘、南に有明海と佐賀平野を望み、見晴らしの良い日には遠くに雲仙岳阿蘇山やその噴煙を見ることもある[1][2]

山頂には阿蘇惟直の墓(供養塔)がある。南北朝時代 1336年(延元元年)に筑前国多々良浜の戦い足利尊氏に破れ阿蘇まで退却の途、厳木町天川で戦死したため、住民により「阿蘇の煙が望見できる」天山山頂に葬られたと伝わる。現在の塔は1924年(大正13年)に晴田村(現小城市小城町晴気・畑田)の青年会が建立した2代目。それ以前は石積みの塔で、横には従者の墓とされる小さい塔もあった[1][3]

9合目に天山神社の上宮、古来の登山道沿いの3か所に下宮が鎮座する。農民から崇敬を集めた[1]。下宮は小城市小城町晴気(晴気天山社)、小城市小城町岩蔵(岩蔵天山神社)、唐津市厳木町広瀬(広瀬天山神社)に所在。

石川達三著・青春の蹉跌の舞台となった。

昔は全体を天山(あめやま)と呼んだ。現代では天山(てんざん)、雨山(あめやま)と呼び方は分けられている。

周辺は天山県立自然公園に指定されている[1]

かつて、冬には北麓に人工雪設備を備えた天山スキー場(1989年 - 2022年)が営業していた[4]

県立自然公園

天山および周辺の作礼山、彦岳、また見帰りの滝清水の滝といった景勝地が含まれる。1970年(昭和45年)指定、面積49.30km2[5]

登頂経路

山頂への一般的なルートは、天山神社に沿って登山道が始まる小城市の天山上宮、佐賀市富士町側と小城市側からの七曲峠登山口、唐津市厳木町の天川登山口、多久市の岸川登山口がある。一等三角点の置かれた山頂には霊峰天山、鎮護之山・郷土神守の碑が並び、頂上からは南には佐賀平野の向こうに有明海、阿蘇山、雲仙岳が見渡せ、北には玄界灘を見渡すことができる。

ギャラリー

出典

  1. ^ a b c d e f g 講談社『日本の地名がわかる事典』、小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』、「天山」、コトバンク(朝日新聞社)、2017年9月3日閲覧
  2. ^ 天山県立自然公園」、佐賀県、2010年6月13日、2017年9月3日閲覧
  3. ^ 阿蘇惟直(あそこれなお)の墓」、フォーラム小城、2017年9月3日閲覧
  4. ^ 佐賀県唯一のスキー場が廃業 近年の雪不足にコロナが追い打ち」『朝日新聞』2022年1月11日。2024年10月16日閲覧。
  5. ^ 『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』、「天山県立自然公園」、コトバンク(朝日新聞社)、2017年9月3日閲覧

関連項目


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