天山山脈とは? わかりやすく解説

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てんざん‐さんみゃく【天山山脈】

読み方:てんざんさんみゃく

中央アジアタリム盆地の北にそびえる山脈標高4000メートル級の山が連なり最高峰ポベーダ(7439メートル)。ティエンシャン山脈


天山山脈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/11 14:21 UTC 版)

天山山脈

宇宙から見た天山山脈
所在地 中国
キルギス
カザフスタン
最高峰 ポベーダ山(7,439 m
プロジェクト 山
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天山山脈(てんざんさんみゃく、テンシャンさんみゃく、簡体字中国語: 天山山脉拼音: Tiānshān Shānmài ティエンシャン・シャンマイカザフ語: Тәңір тауыキルギス語: Теңир-Тоо)は、中央アジアカザフスタンキルギスから中国西部にかけての国境地帯に広がる山脈群。天山山脈のウイグル語名は天の山を意味するテンリ・タグウイグル語: تەڭرىتاغ Тәңри тағ‎)といい、漢名はこれに由来する。

最高峰はポベーダ山(7,439 m)で、中国とキルギスの国境にあり、キルギスの最高峰でもある。2番目に高いのはハン・テングリ(7,010 m)でカザフスタンとキルギスの国境にある。山越えのルートとしてはトルガルト峠(3,752 m)がキルギスと新疆ウイグル自治区の境界に位置している。

地質

天山山脈の南西はパミール高原に繋がり、南には広大なタクラマカン砂漠が広がる。天山山脈を源流とする主な河川はシルダリヤ川タリム川である。

天山山脈は古生代の造山運動により形成された古期造山帯の山脈である。一般的に古期造山帯の山々は侵食風化の作用を長い間受け続け、なだらかで低い山脈となっていることが多く、天山山脈も過去にそのようになっていたと考えられる。 しかし、それまではインド洋に浮かぶ島であったインド亜大陸中生代後期ごろからユーラシア大陸へ衝突し、それに伴う隆起作用によって山脈の標高は著しく高くなった。それ故にクンルン山脈などと併せて『復活山脈』とも称せられる。

主要な山

天山山脈の稜線(ソ連軍の地形図に基づく)

主な支脈にボロホロ山脈があり、この東端はウルムチのすぐ南西にあり、そこから西北西へ伸び、中国とカザフスタンの国境近くの西端ではジュンガル・アラタウ山脈になる。

世界遺産

2013年第37回世界遺産委員会プノンペン)にて、中国の新疆ウイグル自治区内の4つの保護区が「新疆天山」の名でUNESCO世界遺産リストに登録された。これにはキルギスとの国境の山、ポベーダ山も含まれる。

また、2016年第40回世界遺産委員会の審議では、カザフスタンキルギスウズベキスタンの3か国による「西天山」(Western Tien-Shan) が世界遺産リストに登録された。

気候

天山山脈、3639m asl (1981–2010 normals)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F −2.0
(28.4)
5.2
(41.4)
12.1
(53.8)
13.0
(55.4)
18.0
(64.4)
20.9
(69.6)
23.0
(73.4)
23.1
(73.6)
21.1
(70)
13.3
(55.9)
7.8
(46)
2.3
(36.1)
23.1
(73.6)
平均最高気温 °C°F −13.3
(8.1)
−10.7
(12.7)
−4.8
(23.4)
0.5
(32.9)
4.9
(40.8)
8.6
(47.5)
11.4
(52.5)
11.4
(52.5)
7.5
(45.5)
0.7
(33.3)
−6.1
(21)
−11.3
(11.7)
−0.1
(31.83)
日平均気温 °C°F −20.4
(−4.7)
−18.8
(−1.8)
−12.8
(9)
−6.4
(20.5)
−0.5
(31.1)
3.2
(37.8)
5.6
(42.1)
5.2
(41.4)
1.3
(34.3)
−5.6
(21.9)
−13.0
(8.6)
−18.2
(−0.8)
−6.7
(19.95)
平均最低気温 °C°F −27.8
(−18)
−26.7
(−16.1)
−20.9
(−5.6)
−13.6
(7.5)
−6.5
(20.3)
−2.5
(27.5)
−0.8
(30.6)
−1.6
(29.1)
−5.4
(22.3)
−12.4
(9.7)
−20.2
(−4.4)
−25.3
(−13.5)
−13.64
(7.45)
最低気温記録 °C°F −42
(−44)
−44
(−47)
−38.9
(−38)
−31.7
(−25.1)
−22
(−8)
−16.1
(3)
−11
(12)
−13
(9)
−20
(−4)
−34.7
(−30.5)
−36.9
(−34.4)
−40
(−40)
−44
(−47)
降水量 mm (inch) 4.9
(0.193)
8.1
(0.319)
15.9
(0.626)
20.8
(0.819)
54.5
(2.146)
68.4
(2.693)
68.7
(2.705)
48.9
(1.925)
30.5
(1.201)
18.5
(0.728)
12.3
(0.484)
10.8
(0.425)
362.3
(14.264)
平均降水日数 (≥1 mm) 1.78 3.18 5.46 6.92 10.92 12.78 11.98 9.58 7.40 5.18 3.74 3.29 82.21
出典1:Météo climat stats[1]
出典2:Météo Climat [2]

脚注

  1. ^ Moyennes 1961-1990 Kirghizistan (Asie)” (フランス語). 11 November 2019閲覧。
  2. ^ Météo Climat stats for Tian Shan”. Météo Climat. 11 November 2019閲覧。

外部リンク


天山山脈(てんざんさんみゃく)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:07 UTC 版)

マギ (漫画)」の記事における「天山山脈(てんざんさんみゃく)」の解説

華安平原の西にある山脈支配外の中央砂漠を囲むように北から南にかけて広がっている。最終章では国際同盟本部置かれている。

※この「天山山脈(てんざんさんみゃく)」の解説は、「マギ (漫画)」の解説の一部です。
「天山山脈(てんざんさんみゃく)」を含む「マギ (漫画)」の記事については、「マギ (漫画)」の概要を参照ください。

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