爺爺岳(国後島)
1822m 北緯44度21分12秒 東経146度15分08秒 (世界測地系)
概 要
安山岩、玄武岩の成層火山。以前は噴気も出ていなかったが、1973年以来活動をはじめた。別名Tiatia(チャチャ)。
最近1万年間の火山活動
山頂カルデラ底西側には、中央火口丘を噴出源とする少なくとも13枚以上の極めて新鮮な溶岩流が分布している。これらの化学組成等の分析および年代測定値から、中央火口丘は1000年以上前から現在まで比較的短い時間間隔(10~100年のオーダー)で噴火を繰り返してきたと考えられる(NAKAGAWA,et al、2002)。
記録に残る火山活動
- 1812(文化9)年 噴火
- 1973(昭和48)年7月14~28日 噴火
- 活発な地震活動の後、北北西及び南南東山腹で噴火。根室降灰。
- 1974(昭和49)年2月 噴火
- 1月21日 白煙が数百m上がっているのを根室測候所から観測。
- 2月9~10日 根室市花咲付近に降灰。
- 1975(昭和50)年6月 噴火
- 6月14日 根室測候所から高さ約3000mの噴煙を観測。
- 1978(昭和53)年7月 噴火
- 7月20日 爆発音が羅臼及び標津(しべつ)で聞えた。羅臼町から爺爺岳上空に灰色の噴煙を望見した。
- 1981(昭和56)年6月 噴火
- 6月24日 爺爺岳上空に橙色と青白い光を根室測候所から観測。
- 6月25日 黒い噴煙を根室測候所から観測。
参考文献
爺爺岳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/07 12:02 UTC 版)
爺爺岳 | |
---|---|
![]()
留夜別村乳呑路から望む爺々岳
|
|
標高 | 1,822 m |
所在地 | 領土問題あり![]() ![]() |
位置 | 北緯44度21分12秒 東経146度15分08秒 / 北緯44.35333度 東経146.25222度座標: 北緯44度21分12秒 東経146度15分08秒 / 北緯44.35333度 東経146.25222度 |
山系 | 独立峰 |
種類 | 成層火山 (活火山ランク分け対象外) |
![]() |
概要


標高は1,772 mで、北海道本土からも天気が良い日に知床峠中腹や羅臼岳(羅臼町)、野付半島先端部(別海町)等から遠望することができる。「国後富士」の別称を持つ。アイヌ語の「
日本側としては、北方領土でありロシアの実質的な支配下にあり容易に近づけなかったこと、ロシア側としては、数多く存在する千島列島の火山の一つであり手が回らないといった事情があり、詳細な調査は行われておらず、長らく幻の火山とされてきた。1999年にビザなし交流の一環として北海道大学、北海道などの学識者による「爺爺岳専門家交流訪問団」が渡島。ロシア科学アカデミーと共同調査したことにより概要が把握されるようになった程度である。
噴火歴
1973年、南側山腹から大噴火が発生し国後島一帯に火山灰による被害を出した。この際の火山ガスによる影響で、山腹の樹木が大量枯死した。現在でも幹と枝だけになった白骨林の姿が山腹に広がっているという。衛星写真からも[2]、南側山腹に新たな噴火口と樹木の枯れた部分があることが見て取れる。
脚注
- ^ 北道邦彦『アイヌ語地名で旅する北海道』朝日新聞社〈朝日新書〉、2008年3月、41頁。ISBN 978-4-02-273203-3。
- ^ Google Maps – 爺爺岳 (Map). Cartography by Google, Inc. Google, Inc.
外部リンク
- 爺爺岳 - 気象庁
- 日本活火山総覧(第4版)Web掲載版 爺爺岳 (PDF) - 気象庁
- 日本の火山 爺爺岳 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
固有名詞の分類
- 爺爺岳のページへのリンク