須美寿島とは? わかりやすく解説

須美寿島(東京都)

136m 北緯312622秒 東経140度0302秒  (世界測地系

須美寿島地図

概 要

 孤立した岩礁で、岩石はソレアイト岩系の玄武岩(SiO2 50%)である。

記録に残る火山活動


日本活火山総覧第3版)(気象庁編,2005)およびその後火山観測成果よる。


須美寿島

読み方:スミストウ(sumisutou), スミスジマ(sumisujima)

伊豆諸島属す太平洋無人島

所在 東京都八丈支庁管内

別名 Smith Island

位置・形状 北緯3127東経140度03分、伊豆諸島南部ベヨネーズ列岩鳥島中間富士火山帯属す南北長い安山岩

島嶼名辞典では1991年10月時点の情報を掲載しています。

須美寿島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/19 06:44 UTC 版)

須美寿島

航空写真(1978年)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
所在地 日本東京都
所在海域 太平洋フィリピン海
座標 北緯31度26分20秒 東経140度03分03秒 / 北緯31.43889度 東経140.05083度 / 31.43889; 140.05083 (須美寿島)座標: 北緯31度26分20秒 東経140度03分03秒 / 北緯31.43889度 東経140.05083度 / 31.43889; 140.05083 (須美寿島)
面積 0.03[1] km²
海岸線長km
最高標高 136[1] m
     
プロジェクト 地形
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位置

須美寿島(すみすとう、すみすじま[1])は伊豆諸島無人島[2]。行政区画は東京都直轄。欧名はSmith Island

地理

伊豆諸島の南部、八丈島からは南に約180キロメートル[3]青ヶ島からは南に約110キロメートルの太平洋上に位置する[4]ベヨネーズ列岩鳥島の中間にあたる。周辺には本島(須美寿島)のほか、東小島や北小島、さらに数個の岩礁がある[5]。本島は南北に長い突岩[1]カンラン石玄武岩)である。

八丈島と鳥島の間には海面下に6つのカルデラがあり、須美寿島はその一つのスミスカルデラの外輪山の一部である[6]。このカルデラの形成は少なくとも約20,000年前より古いと考えられている。須美寿島の北北東約7キロメートルの外輪山上には、白根と呼ばれる水深7.7メートルの浅瀬(暗礁)があり、後カルデラ火山の一つとされている[7]。カルデラの下にあるマグマが岩板を押し上げる形の海底地震が度々起き、津波を発生させる[2]。須美寿島の南方約20キロメートルには「南スミスカルデラ」という別のカルデラもある[6]

須美寿島は日本の領海外縁に位置し、東小島は日本の排他的経済水域の外縁を根拠づける離島となっている(東小島には一等三角点が設置されている)[3]。東京都に属してはいるが、2020年1月1日時点で、所属市町村未定のため[8]本籍を置くことはできず、都の直轄として都の行政出先機関である東京都八丈支庁が管轄している[9]

航路上の重要な地点でもある。付近をおがさわら丸が通るが、往復とも深夜に通過するため、デッキから島を確認することはできない[5]1990年代初頭に部分的な崩壊があり、島の形状がかなり変化した。周辺は好漁場のため、時折、釣り人が島に上陸する。2014年には、本島の沖、北西9キロメートルの海域で中国サンゴ密漁船が押し寄せる事件が発生した[10]。漁船が座礁することもある。

歴史

1853年3月26日、イギリス帝国の軍艦サラワルソン号が発見、その直後英国軍艦ヘーバー号(スミス艦長)が確認し報告[5]。島名はその艦長に由来する[5]

  • 1870年明治3年) - 須美寿島の北北東約9キロメートルで海底噴火が発生し、新島(標高13メートル)が出現。それ以降、数回噴火が発生している。
  • 1974年昭和49年) - 1977年(昭和52年)にかけて、海底火山による海水変色が発生した。
  • 1981年昭和56年) - 池沼慧ら8人の日本山岳会東海支部隊が初登頂に挑戦するも、隊員の一人が墜落し敗退した[11]
  • 1991年平成3年) - 11月、漁船の通報で、島の山頂付近北側が大きく崩壊したことがわかった。そのため、島の形状が変化した。
  • 1992年平成4年) - 地震によって洞窟部分が崩壊した。
  • 2016年平成28年) - 須美寿島東方の東小島に一等三角点を設置[3]
  • 2024年令和6年) - 周辺で海水の色の変化が認められ、気象庁が周辺海域に噴火警報を出した[12]

脚注

  1. ^ a b c d 清水 2015, p. 110.
  2. ^ a b 「海底火山で津波地震/マグマで岩板隆起 研究進む」『日本経済新聞』朝刊2018年9月9日(サイエンス面)2018年11月9日閲覧。
  3. ^ a b c 国土地理院広報第578号(2016年8月発行)”. 国土地理院. 2016年11月5日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ 9.国内外の主な火山現象による津波観測記録一覧表、10.個別火山の津波発生要因に関する調査結果の詳細”. 原子力規制委員会. 2022年1月10日閲覧。
  5. ^ a b c d 清水 2015, p. 112.
  6. ^ a b 青ヶ島火山および伊豆諸島南方海底火山地質図”. 産業技術総合研究所地質調査総合センター. 2022年1月10日閲覧。
  7. ^ 海域火山データベース 須美寿島海上保安庁海洋情報部(2018年11月9日閲覧)。
  8. ^ 令和2年全国都道府県市区町村別面積調(1月1日時点) 東京都” (PDF). 国土地理院. 2020年9月20日閲覧。
  9. ^ 清水 2015, p. 148.
  10. ^ 清水 2015, pp. 112–113.
  11. ^ 池沼慧「洋上登攀記 - 須美寿島」『東海山岳』No.5、日本山岳会東海支部、1985年、188-192頁。 
  12. ^ NHK (2024年9月19日). “伊豆諸島の海底火山「須美寿島」周辺海域に噴火警報 気象庁 - NHK”. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240919/k10014585851000.html 2024年9月19日閲覧。 

参考文献

関連項目

外部リンク


須美寿島(八丈管内)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 15:15 UTC 版)

日本の人名地名一覧」の記事における「須美寿島(八丈管内)」の解説

1851年再発見したイギリス軍艦ヘーバー艦長スミス (Smith) より。

※この「須美寿島(八丈管内)」の解説は、「日本の人名地名一覧」の解説の一部です。
「須美寿島(八丈管内)」を含む「日本の人名地名一覧」の記事については、「日本の人名地名一覧」の概要を参照ください。

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