若尊とは? わかりやすく解説

若尊(鹿児島県)

水深200m 北緯313902秒 東経130度45分09秒 (世界測地系

若尊地図



概 要

 若尊は、鹿児島湾の奥にある姶良(あいら)カルデラ北東部一角を占める海底位置するカルデ ラである。約2.5 万年前の大規模な入戸(いと)火砕流噴火主要な噴火地点推定されている。カルデ ラの地形は、北部から東部にかけての輪郭姶良カルデラ一致するが、南部から西部にかけての輪郭水没している。カルデラ直径は約10km であり、カルデラの底は水深200m比較平坦な海底面 (南北2.5km、東西3.5km)をなしている。カルデラの北縁には天降川沖積平野せまっているが、カ ルデラの埋積進んでいない。カルデラ東側斜面には高さ約100m溶岩ドーム状の火山(水深75m) があり、南縁上にも浅い高まり(平瀬水深43m)が存在している。約2.5 万年以降の活動としては、 新島火砕流高野ベースサージ等がこのカルデラ起源推定されているが、噴出源特定する証拠は得 られていない。また過去1 万年以内噴火した明確な証拠認められていない



記録に残る火山活動

 記録に残る火山活動はないが、カルデラ底では現在でも激し噴気活動継続しており、海面に泡が 湧出する現象(たぎり)が観察される





<「概要」、「記録に残る火山活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁編,2005)及び最近観測成果よる。

 

火山活動解説資料

 気象庁実施した火山観測データ解析結果や,火山活動診断結果掲載します毎月1回上旬公表します

 

 




若尊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 06:30 UTC 版)

若尊(わかみこ)とは、日本鹿児島湾北東部の海中にある南北約2.5キロメートル、東西約3.5キロメートルの海底カルデラおよび海底火山群2003年(平成15年)には活火山に指定された。


  1. ^ a b 藤野恵子, 山中寿朗, 江原幸雄 ほか、「鹿児島湾若尊火口と周辺での熱流量分布」『日本地熱学会誌』 2015年 37巻 1号 p.13-26, doi:10.11367/grsj.37.13, 日本地熱学会
  2. ^ 小林哲夫, 佐々木寿、桜島火山 日本地質学会第121年学術大会(2014年・鹿児島)巡検案内書、『地質学雑誌』 2014年 120巻 Supplement号 p.S63-S78, doi:10.5575/geosoc.2014.0020, 日本地質学会
  3. ^ 山中寿朗, 石橋純一郎, 山下徹 ほか、「鹿児島湾若尊火口における熱水湧出」『日本地球化学会年会要旨集』 2005年度日本地球化学会第52回年会講演要旨集 セッションID:1P26, doi:10.14862/geochemproc.52.0.103.0, 日本地球化学会
  4. ^ 三好陽子, 石橋純一郎, 松倉誠也 ほか、「鹿児島湾若尊火口熱水域における堆積物中の熱水変質反応」『日本地球化学会年会要旨集』 2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集 セッションID:1P09 14-P01, doi:10.14862/geochemproc.55.0.135.0, 日本地球化学会
  5. ^ アンチモン90万トン(推定)を含むレアメタルの鉱床を鹿児島湾奥部海底で発見! 岡山大 岡山大学 プレスリリース 2011.4.28
  6. ^ 有光層におけるハオリムシの発見 しんかいシンポジウム報告書 Proceedings of JAMSTEC Symposium on Deep Sea Research (9) , pp.321 - 326 , 1993年11月 , 海洋科学技術センター (JAMSTEC)


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