有史とは? わかりやすく解説

ゆう‐し〔イウ‐〕【有史】

読み方:ゆうし

歴史で、文字による記録のあること。「—以前」「—時代


歴史時代

(有史 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/29 07:26 UTC 版)

歴史時代(れきしじだい)または有史時代(ゆうしじだい)とは、歴史における時代区分の1つ。一般的には、文字が成立し、文献資料によって歴史事象を検証することが可能な時代を指す。それ以前は先史時代(せんしじだい)という。

開始時期

文字文化の進展の度合いが地域によりまちまちであるため、世界統一の暦年代絶対年代で示される用語ではない。多くの場合は「有史以降」(これに対し先史時代は「有史以前」)などと表現するが、それはざっくりとした言い方で厳密にいつからとはっきりしてない場合がほとんどである。また、インカ帝国にみられるように、文字文化のみられなかったところでも天文学建築技術など他の分野が高度に発達した例もみられ、また結縄のような文字によらないコミュニケーション・記録方法もあることから、必ずしも文字資料の有無で時代を区切るべきでないという考え方もある。

人類史としては、初めて文字が発明されたのは約6,000年前である。

考古学

歴史時代は、歴史学(文献史学)からのアプローチと考古学からのアプローチとの双方が可能であるが、先史時代については考古学的アプローチが唯一の検証方法となる。また、歴史時代では、文献資料と考古資料とを照合し、分析し、検討を加えることによって遺構遺物、ないしは遺跡の暦年代が明らかになることもまれではない。

各地域における歴史時代

日本列島

日本列島がいつから文字文化をもつようになり、文字社会に入ったかについては、多くの議論のあるところである。現段階では、おおむね古墳時代(3世紀中頃から)が日本の先史時代と歴史時代の境をなすとみなすことができる。ただし、文字資料そのものは弥生土器漢字が墨書・刻書されている例があり、日本に関する記録としては、前1世紀の中国の史書『漢書』「地理志」などがある。

関連項目


有史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:02 UTC 版)

大和民族」の記事における「有史」の解説

倭・倭人関連の中国文献」も参照 漢字渡来するまでの文字は現在まで見つかっていないため、日本書紀古事記成立する以前日本列島居住していた人間に関する思われる歴史調査は、大陸文献参考にしたり、各地に残る神話や伝承採取発掘調査を行う他ない。大和民族について書かれた最も古い文書は、紀元前5世紀以降書かれたと思われる『山海経』である。これによれば当時大和民族(倭)は、燕に属していたとある。ただし、山海経大陸各地伝説集めた書物であり、歴史書としては信憑性欠け面がある正規歴史書書かれたものとしては、論衡最古であり、倭は周の時代弥生時代)、大陸交易していたとある。 他、有名なものとしては『三国志』中の「魏書」(全30巻)に書かれている東夷伝東方異民族列伝)にある倭人記述俗に言う魏志倭人伝である。ここで邪馬台国記述初め登場し倭人風俗についても、これまでの文献からは比べ物にならないくらい詳細に書かれている邪馬台国では米や雑穀魚貝食べ犯罪訴訟少なく長命で、上下身分わきまえ集会では父子男女区別がなく酒を好む、など現代日本人風俗に近い記述がある。ただし、これらは当時中華民族による視点から書かれたものであり、倭人自身による歴史記述は、さらに後のこととなる。 いずれにせよ、これらは断片的な記録であり、大和民族連合政権とされるヤマト王権の成立過程は、現段階[いつ?]でも明らかになっていない

※この「有史」の解説は、「大和民族」の解説の一部です。
「有史」を含む「大和民族」の記事については、「大和民族」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「有史」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

有史

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 06:34 UTC 版)

名詞

 ゆうし

  1. 文献記録という意味での歴史十分にあること。また、そのような時代

関連語


「有史」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「有史」の関連用語

有史のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



有史のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの歴史時代 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの大和民族 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの有史 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS