消息不明の団員
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「Dies irae -Also sprach Zarathustra-」の記事における「消息不明の団員」の解説
騎士団の中でも桁外れの実力を持つ、首領・副首領・大隊長の五人の最高実力者たち。61年前(1945年)のベルリン崩壊時より行方不明。 ラインハルト・ハイドリヒ(Reinhard Heydrich) 声 - トム・クノレーズ / 諏訪部順一 身長:?cm 体重:?kg 誕生日:3月7日 血液型:A型 階級:大将 聖槍十三騎士団・黒円卓第一位『愛すべからざる光(メフィストフェレス)』。聖槍十三騎士団首領。忌むべき黄金。黄金の獣。 黄金の長髪と瞳を持ち、常に気品に溢れた振る舞いをし、「人体の黄金律」とまで評される程の完璧な美貌を持つ男。幾百万もの魂を喰らい、比類なき強さの魂を有し、超越者として騎士団に君臨する絶対にして最強の存在。破壊公、黒太子など、数多の異名を持ち、その全てが魔の言霊を帯びている。座右の銘は「メメント・モリ(死を想え)」。騎士団員達からはハイドリヒ卿、副首領のメルクリウスからは獣殿と呼ばれる。幹部を除けば、騎士団員達にとってすら絶対的恐怖の存在。 かつてはナチスの高官であり、人として真っ当に生きていたが、メルクリウスと出会ったことで、自らの持つ本当の力と永劫の既知感に囚われた世界の法則を知る。そして自身の真の全力を発揮できる機会と「未知」を求め、既知感の法則を破壊するために活動を始める。彼の力を危険視する者に暗殺されたと偽装して闇に潜り、メルクリウスと共に騎士団を結成。以降、戦争の裏で団員を操り敵味方を問わず滅ぼし、破壊の限りを尽した。61年前のベルリン陥落時に直属の部下三名と共に消息を絶ち、現在は最早この世にいないとも噂されている。彼が戻ってきた時、世界は終わると言われる。 聖遺物は『聖約・運命の神槍(ロンギヌスランゼ・テスタメント)』。形態は武装具現型。位階は流出。彼の者を貫いた伝説の神槍であり、それを持つ者は世界を支配するとも謳われる究極にして最強の聖遺物。ラインハルトはその正当継承者であり、この槍は彼にしか触れることができない。目視するだけで常人の魂が消滅する神性、その一振りで街を焼け野原にする破壊力を持つ。またこの槍によって聖痕を刻まれた者、そしてその聖痕を刻まれた者に殺された者らを自らの戦奴とする能力がある。武装親衛隊の全兵士の脇腹には血液型の刺青が彫られており、それを簡易的な聖痕として、全ドイツ兵とその犠牲者全員の魂までをも喰らい、己の戦奴へと変えている。 創造は『至高天・黄金冠す第五宇宙(グラズヘイム・グランカムビ・フュンフト・ヴェルトール)』。発現は覇道型。他者の人生を愛し、いつか訪れる死を共有しろという彼特有の死生観と「全力を出せる機会が欲しい」という渇望を具現化した能力。ラインハルトが全力を出せる“場”である“城”を創り出し、“城”の内部で死した者の魂を全て取り込み、ラインハルトの戦奴とする。聖櫃の恩恵を受け、時間経過によって消えることがない流出一歩手前の究極の創造。“城”はラインハルトの喰らった死者の魂によって構成され、それら全てを彼の軍勢として自在に召喚・指揮し操る。また、その渇望ゆえに“城”に取り込まれた魂はラインハルトの一部となり同化することを意味し、そのため“城”の全ての魂の経験値を自らのものとして共有しているため、他に比類なき戦闘経験値を有している。さらに騎士団員達は忠誠の証として聖槍により聖痕を刻まれており、騎士団員の能力を自らが使用することも出来る。また“城”に取り込まれた魂はラインハルトを倒さない限り滅びることはなく、双首領とイザークの意思によって何度でも再生し蘇る。 流出は『混沌より溢れよ怒りの日(ドゥゾルスト・ディエス・イレ)』。元となった渇望は「総てを愛したい」。その世界法則は闘争と死者蘇生を永遠に繰り返す修羅道の具現である。この世界に取り込まれた者はラインハルトの一部として同化し、永遠の闘争を繰り返す。そしてその魂は(同化により)擬似的な流出位階にまで引き上げられ、それに比例してラインハルトもさらに強くなるという双方向性を持った流出であり、保有する魂の量と質が増えれば増えるほど強くなる覇道型流出の究極と言え、またそのため歴代流出者の中で最強の武威を誇る覇道とされる。 ラインハルトはあらゆるものを愛しているが、それに耐えられる者はおらず、彼はそれを憂いていた。そして自らの根源であるその渇望を封じ、それによるどうしようない「飢え」を抱えながら生きていたが、メルクリウスとの出会いによって「壊れてしまうから愛さないなど侮辱である」と考えを改め、自らの愛を世界に示すことを誓った。彼の「全力を出したい」という渇望は、「総てを全力で愛したい」という意味に他ならない。だが愛する者を喪うことは彼の本意ではなく、その矛盾した願いによりこの法則が生み出された。死してもなお蘇り永遠に殺し合い続ける地獄、悪鬼羅刹の極楽浄土こそこの世界である。 彼の正体は“座”のメルクリウスの自壊衝動が生んだ自滅因子。彼の感じる既知感もこれに由来し、彼がメルクリウスと相対し共倒れすることが既知世界の「区切り」である。メルクリウスを滅ぼすことこそが彼が生まれた理由であり目的であるが、本編開始時点では本人はまだそのことを自覚していない。ただし、自滅因子はその発生源と相討つ運命にあり、メルクリウスと戦えば相討ち以上の結果にはならないため、彼が“座”を握る可能性は皆無である。 詠唱は創造が『マルコによる福音書』、流出はレクイエムの『怒りの日』、『奇しきラッパの響き』、『涙の日』を複合したもの。Die Morgendammerung 秘密警察ゲシュタポの若きエリート将校。本人はこの地位に就いたのは「手加減せずに真面目に事を進めただけ」と認識していたが、心のどこかで自分の実力を完全に出し切れる場が無いという飢餓感を抱いていた。そして、当初は邪険としていたメルクリウスの言葉に、次第に耳を傾けるようになる。 メルクリウス(Mercurius) 声 - 先割れスプーン / 鳥海浩輔 身長:?cm 体重:?kg(カール・クラフトとしては身長:176cm 体重:63kg) 聖槍十三騎士団・黒円卓第十三位『水銀の王(メルクリウス)』。聖槍十三騎士団副首領。魔人練成者。 老若の判別がつかず、影絵のように造形をはっきりと記憶できない曖昧な存在。蓮と同じ顔を持ち、ボロのマントを羽織る。度々蓮の潜在意識に現れ、彼とマリィを引き合わせ、騎士団と戦う術を教える。 世界の真理に最も近い魔術師、ヘルメス・トリスメギストス。その他にもカリオストロ、カール・エルンスト・クラフト、ファウスト、ノストラダムス、パラケルスス、クリスティアン・ローゼンクロイツ、ジェフティ等々、歴史上に数え切れないほどの多くの名を持ち、果てしなく長い時を彷徨っていた。エイヴィヒカイトを生み出し、それを団員に授けた全団員の師にあたる存在であると同時に、一部の将校達のお遊びでしかなかった騎士団を魔人の集団に仕立て上げた張本人。 首領と唯一同格の存在で、親友同士でもある。だが、首領以外の古参の団員からは病的なまでに恐れられ、憎まれ、「存在を無かったことにしたい」とまでされるほど忌み嫌われている。狂人揃いの団員たちのなかでもなお異常なほどの狂人かつ危険人物であったと言われる。彼と面と向かって口を利くことが出来た者は首領とマキナの二人のみで、エレオノーレとシュライバーですら一線を引いているほどであった。 また、古参の団員はメルクリウスによって皮肉交じりの魔名と決して覆すことができない「宣託(呪い)」を授けられ、その業と彼の力に対して極度のコンプレックスを抱いており、どうにかして彼と彼に自覚させられた宿業を超えようと躍起になっている。彼のエイヴィヒカイトは本家本元であるため、他のそれとは主旨が違うものであるらしい。 人の一生を「未知を既知に変える作業」と定義しており、既知しか感じられない己の生と永劫回帰の法則に囚われた世界に飽き果てている。彼のとった全ての行動の目的も、この無限に続く既知感を超越する事にある。 その正体は世界法則の流出者である“座”の神であり、彼が持つ様々な名も、副首領であるカール・クラフトも“座”の本体が世界に干渉するために生み出した触覚に過ぎない。 聖遺物は『超越せし人の理(ツァラトゥストラ・ユーヴァーメンシュ) 』。形態は特殊発現型。位階は流出。“城”での殺し合いに勝ち残った魂を二つに分けた(マキナの項目を参照)一方の魂を自らの血に満たされたフラスコに宿して生み出した、自らの代替であるツァラトゥストラこと藤井蓮こそが彼の聖遺物。いわば生物兵器の放し飼い、常時暴走させている状態である。通常、聖遺物が破壊されるとその使徒も死ぬが、メルクリウスにはその法則は適用されず、蓮が死んでもメルクリウスが死ぬことはない。 流出は『生と死の刹那に未知の結末を見る(ウィーウェ・メモル・モルティス=アクタ・エスト・ファーブラ)』。発現は覇道型。「自らが望む結末以外を認めない」という渇望を具現化した、宇宙を始まりからやり直す能力。“座”の神である彼は、その生の果てに自らの自滅因子であるラインハルトとの潰し合い絶命する運命にある。そしてそれを認めない彼が死の際に流出を起こし、宇宙をリセットする。その繰り返しこそが世界法則・永劫回帰であり、彼が既知感に苛まれているのは幾度となく宇宙を回帰させているからに他ならない。 そして彼が望む結末とはマリィに抱きしめられて死ぬこと。既知の世界に飽いている彼が唯一愛する既知こそがマリィであり、彼女を己の後継者として育て上げ、その手にかかって死ぬことこそが彼の望み。エイヴィヒカイトをはじめ、聖槍十三騎士団やそれに関わる人々は彼にとって自身の望みを果たすための道具、マリィを次代の神にするためのただの舞台装置である。Die Morgendammerung 驚異的な的中率を誇るナチス宣伝省占術師、カール・エルンスト・クラフト。ラインハルト曰く「道化師」のような言葉で、接点の無かったはずの「彼ら」をある時間、ある場所に集合させる。 ウォルフガング・シュライバー(Wolfgang Schreiber) 声 - 日椰たぬき / 環有希 身長:158cm 体重:50kg 誕生日:2月27日 血液型:A型 階級:少佐 聖槍十三騎士団・黒円卓第十二位『悪名高き狼(フローズヴィトニル)』。騎士団幹部、大隊長。三騎士の一人、白騎士(アルベド)。銘は狂乱。凶獣シュトゥルムヴィント。 元武装親衛隊第三師団、髑髏の大隊長。兼、東部戦線遊撃部隊、移動殺戮集団アインザッツグルッペンの特別行動部隊長。 外見は十代前半の美少年であるが、その実態は、全団員中最も人を殺した、完全に人格の「壊れた」殺人狂。隻眼であり、右目に装着したトーテンコープの描かれた眼帯から、殺した人間の魂を喰らう。その行動と凶暴さは制御不能で、己自身と首領以外の人間全てを殺戮対象としてしか見ておらず、味方すら襲いかねない危険人物。しかしこと殺しに関しては異常なまでに優れているため、実力至上主義の騎士団内では不動の地位。「暴嵐」や「凶獣」など、数多の禍々しい異名を持つ。唯一自分を負かしたラインハルトに対してのみ絶対の忠誠を誓っており、彼のみがシュライバーを御すことができる。 メルクリウスから「誰にも愛されない」という呪いを受けており、彼には一線を引いている。 活動と形成の中間の位階で、狼のルーンが刻印されたスネイルマガジン装備のルガーP08とモーゼルC96の二丁拳銃を使う。拳銃の弾数は無限で、聖遺物の使徒にも通じるが、本人自体が銃弾の速度など比較にすらならない超絶の速度を誇るため、銃を使うよりも肉弾戦で戦う方が遥かに強い。しかしシュライバーは過去のあるトラウマから、他者に触れられることを深層心理の域で無自覚ながら病的に忌み嫌っているため、自身が他者に触れないために銃を使用している。とはいえ、その意識が強く出てこない限りは銃撃と合わせて肉弾戦も行える。形成を発動させると銃の威力も跳ね上がり、聖遺物の使徒に対しても必殺の威力を持つ。 聖遺物は『暴嵐纏う破壊獣(リングヴィ・ヴァナルガンド)』。形態は人器融合型。位階は創造。大戦中、異常なまでの殺人狂であるシュライバーの愛機であったために常軌を逸した数の血を浴びて聖遺物となったZundappKS750を素体とし、シュライバーの意のままに超々高速で自在に機動し、一撃の吶喊で街一つを焼け野原にする凄まじい威力を持つ。しかし融合型のシュライバーにとって、バイクと融合せずに跨っている状態はリミッターのかかった偽装であり、真の姿ではない。 創造は『死世界・凶獣変生(ニブルヘイム・フェンリスヴォルフ)』。発現は求道型。「誰にも触られたくない」という渇望から来る能力は、どんな速度や行動であろうと必ず誰よりも速く動くことができ、相手の後手からでも先手を追い抜く絶対の最速の力であり、それゆえ誰にも触れることができない捕捉不可能の絶対回避の力。この創造は二つの段階があり、どちらも最速と絶対回避の力は共通しているが、接触忌避の渇望は無自覚なものであるため、完全な創造は自ら意図して発動させることは出来ない。それゆえに平常時のシュライバーが意図して発動させる創造は不完全なものであり、聖遺物に跨った状態で完全に融合しきっていない。理性が残っているために、不完全な創造を発動している際に万が一、誰かに一度でも触れられてしまうと、それが女性の張り手程度であろうとも自身の世界が崩壊し、砕け散る。 完全な創造は、シュライバーの自我が吹き飛んだ狂乱の状態で無意識に発動させたものであり、この状態でこそシュライバーは真の姿と実力を発揮する。聖遺物と完全に融合し、徒手空拳による肉弾戦を行うようになる。触れれば砕けるのは同様だが、狂乱により接触した事実に気付けないため、相手を攻撃するたびに砕ける肉体も、彼が喰らった魂を再生燃料としてどんな損傷からも瞬時に再生し、復元される。シュライバーの喰らった魂(総数18万5731人)は首領に次いで非常に膨大な数であり、燃料切れは不可能に近い。接触忌避の渇望ゆえに、本来ならば魂の総量に応じて増していくはずの肉体強度を得ることができないが、代わりとして上記の超速再生能力を得ている。また、この状態は聖遺物との完全な融合を果たしたことで彼自身が生きる聖遺物と化しており、ただの咆哮ですら聖遺物の使途を殺傷する力を有している。完全な創造を発動させたシュライバーは双首領を除く騎士団最強の存在とされ、その特性上、蓮にとって最大の難敵と言える。 実は彼の真の渇望は「抱きしめられたい」という上記のものとは正反対のもの。彼は両親から愛されなかったという事実を認めたくないが故に、その真の渇望を封じ込めている。彼が触れられただけで狂乱の状態に陥るのは、それに気づくことを無意識のうちに激しく拒否しているためである。 不完全な創造の詠唱は『ニーベルングの指環』。完全な創造の詠唱はシューベルトの歌曲『死と乙女』。なお称号、聖遺物、創造の名称は、北欧神話の狼「フェンリル」に由来する。Die Morgendammerung 白いドレスに女装した姿で町を放浪する殺人鬼。この姿でいるのは母親によって陰部がえぐられ、娼婦として働かせられていたためである。生殖器が無い事から、子孫を残す必要が無い、一世代で死ぬ事が無い、不死で完全な存在という妄想に浸っている。なお、この時に遭遇したラインハルトにより、両親の虐待によって潰され化膿していた右目を抉られる。 Zwei Wirklichkeit Die Morgendammerung同様にヴィルヘルムと死闘を繰り広げるも、ラインハルト・ハイドリヒらの介入がなかった為、そのまま戦闘は継続され、勝者は不明だが両者が疲弊しきった所でラインハルトが指揮するゲシュタポに逮捕、1939年中に処刑される。 ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン(Göetz Von Berlichingen) 声 - 左高蹴 / 安元洋貴 身長:186cm 体重:?kg 階級:大尉 聖槍十三騎士団・黒円卓第七位『鋼鉄の腕(ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン)』。騎士団幹部、大隊長。三騎士の一人、黒騎士(ニグレド)。銘は鋼鉄。呪われしマキナ。 元武装親衛隊第一師団、アドルフ・ヒトラー親衛連隊所属。 無精髭を生やした武人で、寡黙で殆ど言葉を発さず、無愛想。実際に一度死んだ人間で、その際に名を失っており、ベルリッヒンゲンという名も称号であり、本名ではない。彼のことを知る者はマキナと呼ぶことが多いが、これも名ではない。 正体は蓮と同じく聖遺物そのものであり、その個我は第二次世界大戦に活躍した英雄であるが、本人は自分が何者であったかを忘却している。空席であった黒円卓第七位の席を埋めるために、“城”にて蟲毒の要領で万を超える魂同士の殺し合いを行わせた末、それら全てを打倒・吸収し勝ち残った彼の魂をさらに二つに分け、彼の個我が宿った方を利用し生み出された生体兵器。分たれたもう一つの魂の個我こそが蓮であるため、ツァラトゥストラの兄弟とも言える存在、カドゥケウスに対してのウロボロスである。そのため蓮との相対時には、彼を「兄弟」や「戦友」と呼び敵意や戦意以外の感情も滲ませている。 死は唯一無二であり、だからこそ全力で生きることに価値があるという自論を持っており、自分がいつ死んだかもわからず、死者として蘇らされていたことに絶望し、真実の死を渇望している。その強さは首領を含めた騎士団員全員に一目置かれ、唯一双首領に忠誠を誓わずに首領を呼び捨てにしていることにも不満の声はない。ツァラトゥストラと戦い殺すことで解放される約束を双首領と結んでおり、彼との戦いを「ヴァルハラへ逝くための最後の聖戦」として待ち望んでいる。 生前、蓮の魂の基となった人物とは多くの戦地を共に戦った戦友の関係で、ファーストネームで呼ばれる等かなり親しい間柄だった。 メルクリウスから「安息(死)を取り逃がす」という呪いを受けており、彼を嫌悪し、信用もしていない。 聖遺物は『機神・鋼化英雄(デウス・エクス・マキナ)』。形態は特殊発現型。位階は創造。マキナの魂を彼の愛機であったティーガー戦車に宿らせた結果生み出された機人、マキナそのものが聖遺物であるため、その相性は首領を除く騎士団中最高クラス。常時形成位階にあり、桁外れの威力を誇る両腕を持ち、無双の体術による格闘を行う。 創造は『人世界・終焉変生(ミズガルズ・ヴォルスング・サガ)』。発現は求道型。「真実の死を迎えたい」という彼の渇望からの能力は、その拳に触れたものが誕生して一秒でも時間を経ていたものならば、物質・非物質を問わず、たとえ概念であろうともその歴史に強制的に幕を引く(破壊する)、防御が絶対不可能な一撃必殺の力。創造を発動させると両腕が鋼鉄の腕に変化する。一切揺らぎのない求道型創造の究極形であるため、上位の位階にあるラインハルトですらこの一撃を喰らえば無事では済まず、そのために万分の一程度ながらも彼に勝利し得る可能性を持つ。この創造を完全に無効化できるのは発生から時の止まった存在、即ち流出位階に至った蓮ただ一人。同時に彼も元が同じ存在である蓮の流出を無効化できるが、自分と蓮が同じ存在であるという認識によったものであるため、その考えが崩されると影響を受けるようになる。 詠唱は『パルジファル』。 エレオノーレ・フォン・ヴィッテンブルグ(Eleonore Von Wittenburg) 声 - 谷口ケイ / 矢口アサミ 身長:180cm 体重:65kg 3サイズ:B87/W64/H85 誕生日:12月13日 血液型:A型 階級:少佐 聖槍十三騎士団・黒円卓第九位『魔操砲兵(ザミエル・ツェンタウァ)』。騎士団幹部、大隊長。三騎士の一人、赤騎士(ルベド)。銘は紅蓮。紅蓮のカスパール。 元武装親衛隊第二師団、ダス・ライヒの大隊長。 全身の左半分に深い火傷の痕があり、葉巻を好む女性の軍人。軍人貴族出身のエリートだったが、首領と関わったことで魔道に傾倒する。黒円卓結成の際には首領の片腕として尽力した。自他共に対して非常に厳格であり、“遊び”が全くない性格で、物事に妥協や容赦をすることがない。またプライドが高く、一度彼女の逆鱗に触れたものは無事ではすまない。首領に対して深い恋慕の念を抱いているが、彼女自身はそれを忠義であると思い込んでいる。そのためにラインハルトに対しての忠誠心は極めて強い。黒円卓結成前からの部下であったベアトリスからは深く敬愛されて懐かれている。彼女が離反し、自分に刃を向けても再会を喜ぶ言葉を向けていた。反対に、ユーゲント時代からの同窓生で旧知の間柄であるリザとは、昔から反りが合わずに剣呑としているが、その才覚は認めており、学生時代は彼女に勝つためだけに徹夜するほどであった。ある理由により、リザを感情レベルで嫌悪するようになるが無意識的に彼女の生き様に対する倫理的な批判にすり替えている。大戦時に首領の命を受けて、櫻井武蔵を招聘し『黒円卓の聖槍』の鋳造を命じた人物であり、櫻井一族の呪いの発端を担う存在の一人。 メルクリウスから「炎(恋情)は届かない」という呪いを受けており、彼を嫌悪し、一線を引いている。 聖遺物は『極大火砲・狩猟の魔王(デア・フライシュッツェ・ザミエル)』。形態は武装具現型。位階は創造。ドーラ列車砲を素体とした、騎士団中最大の聖遺物。広大な結界を展開し、その内部の至る箇所から自在に戦略兵器級の火力を任意の一点に集約させたような超火力の炎を放ち、それら生み出した炎を意のままに操る。さらに、ドーラ列車砲を運用するために引き連れていた軍団の装備をも具現化し、銃器から地雷、手榴弾まで無数の火器を使用できる。 創造は『焦熱世界・激痛の剣(ムスペルヘイム・レーヴァテイン)』。発現は覇道型。「黄金(首領)の輝きに永劫焼かれていたい」という渇望から来る能力は、逃げ場の一切ない砲身状の結界に対象を封じ込め、内部を一分の隙間もなく焼き尽くす回避不能の絶対必中の攻撃を放つ力。この能力は彼女が騎士として認めて殺す相手にしか使用しないため他者に見せたことはなく、その存在を知る者は首領のみである。そのため他の騎士団員は、この能力のもう一つのパターンである戦争用に枷をはめた形成と創造の中間の余技、標的に当たるまで着弾の爆心が無限に拡大する能力を彼女の創造であると思っている。 詠唱は『神々の黄昏』。余技である爆心の無限拡大の際の詠唱は『魔弾の射手』。「ザミエル」という称号もこの戯曲に登場する悪魔に由来する。因みに「ツェンタウァ」は人馬ケンタウロスのドイツ語読み。Die Morgendammerung 親衛隊将校。その実力はドイツ女子青年同盟の創立時からの幹部候補生と言われるほどである。 Zwei Wirklichkeit 親衛隊将校。治安維持のため、ベアトリス、リザと共に通り魔を捕まえようとするが、空振ってしまい酒場へ向かう。通り魔を捕らえたラインハルトに憧れを感じる。その後、1943年のプロホロフカの戦いで名誉の戦死を遂げる。
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