エジプト9栄神のカードに暗示された敵スタンド使い
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「スターダストクルセイダース」の記事における「エジプト9栄神のカードに暗示された敵スタンド使い」の解説
エジプト上陸以降に差し向けられたDIOの刺客たち。作中では「タロットカードの起源である神々のカードの暗示を持つスタンド」とされているが、実際のタロットの起源については諸説あり、明確になってはいない。また、実際のエジプト神話には「9柱神」は存在するものの「9栄神」という区分は存在せず、実際の9柱神とも構成は一致していない(エジプト九柱の神々)。これらは全て本作独自の設定である。OVA版はンドゥールとダニエル・J・ダービーを除いて該当エピソードはカットされている。 ンドゥール 声 - なし / 中田浩二 / 岸祐二 / なし / 伊藤健太郎 エジプト9栄神最初の刺客。幼い頃から盲目の身であり、スタンド能力にも目覚めていた。そのため怖いものを知らずに育ったが、ある時出会ったDIOに強い恐怖を抱くとともに、彼から生まれて初めて自分の価値を認められたことで、忠誠を誓った。盲目ゆえに音や感覚で相手の位置を探り、聴覚補助用の杖を使うことで、遠くの相手の動きを地面の振動から正確に探知できる。 ジョースター一行がイギーを仲間に加えた直後にスピードワゴン財団のヘリコプターをスタンドで撃墜し、駆け付けた一行を襲撃する。まずは花京院を斬りつけて失明寸前の重傷を負わせ、前述の聴覚と非常に高い洞察力でアヴドゥルのトリックを見破り、負傷させる。嗅覚で自分の位置を察知したイギーに対しては非常に警戒していたものの、ジョセフたちに懐いていないことから脅威にならないと判断し、放置していた。しかし、そのことに気付いた承太郎にスタープラチナの射程距離まで接近され、最期はその一撃に敗北した。敗北後に承太郎の尋問を拒否して自害。ただ承太郎に対する礼儀として「自分の名前とスタンドの由来と9栄神の存在」のみを告げ、DIOの悪の強大さを承太郎に再認識させながら死亡した。遺体は承太郎に砂漠に埋葬された。 名前の由来はセネガル出身のアーティスト「ユッスー・ンドゥール」。ただし、綴りは由来である "N'Dour" とは異なり、"N'Doul" とされている。なお、Part3対戦型格闘ゲームの北米版では "N'Dool" と改名されている。キャラクターのイメージは『座頭市』。ゲブ神 【破壊力 - C / スピード - B / 射程距離 - A / 持続力 - B / 精密動作性 - D / 成長性 - D】 遠距離(作中では4km先)からの操作が可能な自在に形の変化する水のスタンドで、基本は鋭い爪を持つ腕のような姿をしている。物質同化型のため、一般人にも視認できる。炎には弱いが、砂のような水分を吸収する物体の中は自在に潜り抜けられる。なお、移動速度は投擲された物体を後から追尾して追いつけるほど速い。狙う人間の気管へ入り込み窒息させたり、散弾のように分散したり、高速機動によりかまいたちのような効果を与えられる。本体が視覚を持たないゆえに音に反応して攻撃を行う。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の3番目で大地の神「ゲブ」。 オインゴ 声 - なし / なし / 不明 / 藤本たかひろ / 保村真(承太郎変身時 - 小野大輔) アスワンで待ち受けていたオインゴボインゴ兄弟の兄。弟のボインゴとコンビを組み、弟の予知能力を頼りに行動する。 最初は喫茶店に先回りし、ジョースター一行に毒入り紅茶を飲ませようとしたが、イギーに邪魔されたことで失敗する。次に承太郎が爆弾仕掛けのオレンジの爆発に巻き込まれるという予知を実現させようとしたところ、オレンジを仕掛けようとした際に現れたジョセフとポルナレフに見つかり慌てて承太郎に化けてしまう。このままでは「承太郎に化けた自分」が予言に巻き込まれてしまうことに気付き、怪しまれながらもなんとか逃亡に成功するが、捨てられたオレンジをうっかり踏んでしまったことで自爆し、最後まで存在を気づかれないまま敗北する。そのうえ、一行を追跡中に金品を奪った男が仲間を連れて仕返しに現れたために弟ともども袋叩きにされ、入院した。 名前の由来は映画音楽に関わりの深いダニー・エルフマンが率いていたアメリカのバンド「オインゴ・ボインゴ」。海外版の名前の由来はポリスのアルバム、「ゼニヤッタ・モンダッタ」から。 Part3対戦型格闘ゲームの北米版では "Oing"(オイング)、原作漫画や『オールスターバトル』以降およびテレビアニメの北米版では "Zenyatta"(ゼニヤッタ)と改名されている。 原作では「OINGO」と自分の名前が書かれた服を着ていたが、テレビアニメ版ではクヌム神のカードのイラストが描かれた服に変更されている。クヌム神 【破壊力 - E / スピード - E / 射程距離 - E / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E】 本体の姿を自在に変化させるスタンド。本体と一体化しているため、像は持たない。身長や体重、匂いまでも自在に変化できるなど、その精度は高い。帽子なども髪を変形させれば再現可能だが、中身はオインゴのままなので、他人に成り済ますには変身した相手の性格や癖などをよく知ったうえで本体の努力が必要。また、服装なども変化できない。しかし、ほとんど誰にも気付かれることも無い。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の6番目で創造の神「クヌム」。 ボインゴ 声 - なし / なし / 不明 / 菅沼久義 / くまいもとこ オインゴボインゴ兄弟の弟。小柄な体格で兄以外の人間とは口も利けないほどの内気な性格だが、予言が的中したり、しそうになると不気味な笑い声を立てる。気弱ながら、トト神の予言は絶対であるという点だけは確信的に語る。 兄と組んでジョースター一行と戦い、敗北。兄と共に入院していた。その後、ホル・ホースに半ば誘拐に近い形でコンビを組まされるが、ホル・ホースの自滅を見て改心し、「復讐よりも自分や周りの人間の幸せのために能力を使う方がよほど価値がある」と自分のスタンドの真の使い道を悟ると、隠れるのに使っていた木箱を蹴飛ばして胸を張って帰ろうとする。しかし、その木箱が偶然イギーに当たったことで襲われ、結局は以前よりも暗い性格になって入院した。 名前の由来はオインゴと同じで「オインゴ・ボインゴ」。海外版の名前の由来はも兄と同じ「ゼニヤッタ・モンダッタ」。 Part3対戦型格闘ゲームの北米版では "Voing"(ヴォイング)、原作漫画や『オールスターバトル』以降およびテレビアニメの北米版では "Mondatta"(モンダッタ)と改名されている。 スピンオフ作品『クレイジー・Dの悪霊的失恋』では予言の能力をホル・ホースに頼られ、再びコンビを組むこととなる。トト神 【破壊力 - E / スピード - E / 射程距離 - E / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E】 本に描かれた漫画を通し、ごく近い未来を予知するスタンド。漫画は一般人にも視認でき、たとえ穴が空いたりしても本体にダメージはなく、スタンド自体に戦闘能力は全くない。時間経過とともに浮き出る漫画には、シュールな絵と内容で未来に起きる出来事が描かれている。漫画の内容は絶対に覆らないが、文字や絵で表現されていても1つの事象が確定しているとは限らず、解釈を間違えたり、予言通りに行動を実行できなかったりすると、降りかかる結果が別の人物になるなど、予知外の結果が訪れる(内容自体が外れるわけではない)。また、経緯は省略されているため、「女性の首筋を蹴り飛ばす→お礼に宝石をもらう」という奇妙な予知が出る場合もある(実際には「蹴った女性の首筋に偶然猛毒のサソリがいたため、それを蹴り潰したことでお礼をもらう」という結果)。あくまでも中立な立場にあるため、ボインゴにとって有利な予知ばかりが起こるとは限らない。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の7番目で書物の神「トート」。なお、本作が文庫化された際に劇中に登場した「トト神」の能力で発現した漫画は、『オインゴとボインゴ兄弟 大冒険』のタイトルで漫画文庫化されている。 アヌビス神 声 - なし / なし / 不明 / なし / 松本保典 【破壊力 - B / スピード - B / 射程距離 - E / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - C】 自我を備えている特殊なスタンド。本体は500年前のエジプトの刀鍛冶で故人のキャラバン・サライである。現在は自我を備えた三日月刀として、半人半獣のアヌビスそのものの像を持つスタンドだけが剣に宿り、独立している。博物館の倉庫から持ち出してくれたDIOに恩義を感じ、彼の圧倒的な強さを認めて忠誠を誓っている。「絶対に」を「絶っ……〜〜〜対に」と、伸ばして喋る傾向がある。 刀を鞘から抜いた者、または刀身に触れた者を「新しい本体」として操る能力を持ち、自分の宿る刀を扱わせる。また、相手との間に障害物があっても物体(生物)を透過して斬りつけることができる能力を持ち、鞘から抜けるかについてや障害物を透過するかについては、任意で切り替えが可能。石柱を切断するほど斬れ味は鋭く、さらには一度受けた攻撃の性質を憶えて完璧に見切ることもできる。闘えば闘うほど相手の動きを記憶し、避けられない速度と攻撃に強化されていく成長性の高さから不死に近いが、刀身自体はあくまでも普通の三日月刀であるため、水に浸かったままだとやがて錆を生じて再起不能となる。 劇中では牛飼いの青年チャカや床屋の店主カーンに憑依してポルナレフを襲い、さらには次に憑依したポルナレフのシルバーチャリオッツとの二刀流を披露し、承太郎をも窮地に追い込む。承太郎を真っ二つにしようと刃を胴体にめり込ませたところをスタープラチナの渾身のラッシュで完全に破壊されるが、通りがかった少年(声 - 石上静香〈テレビアニメ版〉)を残りの切っ先だけでなおも操り、背後から急襲しようとする。しかし、偶然その場にいたイギーにつまづいて少年の手元が狂い、切っ先はあらぬ方向へ飛んでいった結果、ナイル川の川底に沈んだ。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の8番目で冥界の神「アヌビス」。なお、キャラバン・サライの名前は劇中に登場しない。チャカ 声 - なし / なし / 長嶝高士 / なし / 勝杏里 アヌビス神の刀を抜いたことで操られた牛飼いの青年。父親と仕事仲間2人に馬鹿にされていたが、アヌビス神に操られて彼らを殺害する。その後、コム・オンボでポルナレフに勝負を挑むが、彼の奥の手により首に剣針が刺さったことで敗北し、重傷を負った。 名前の由来は、アメリカの女性歌手「チャカ・カーン」。 原作漫画の北米版では "Chaca" と改名されており、由来である "Chaka" とは綴りが異なる。 カーン 声 - なし / なし / 不明 / なし / 宇垣秀成 エドフにてポルナレフと承太郎が立ち寄った床屋の店主。ポルナレフがチャカから奪ったアヌビス神の刀によって操られ、2人に襲いかかる。ポルナレフの攻撃パターンを全て憶え、奥の手も通用しなかったが、承太郎に刀身を半分に折られて敗北する。カーン自身は操られている際の戦闘で負傷はしたものの、アヌビス神の刀の刀身が折られた際にそのまま倒れたため、チャカと違い重傷を負わずに済んだ。テレビアニメ版では、戦闘終了後に近所の住人らに助け起こされる姿が描かれている。 名前の由来はチャカと同じだが、名前は劇中には登場せず、PS版『ジョジョの奇妙な冒険』に登場した際に付けられた。テレビアニメ版では、知人らしき男性がカーンの名前を呼んでいる。 Part3対戦型格闘ゲームの北米版では "Kan"(カン)と改名されており、由来である "Khan" とは綴りが異なる。 マライア 声 - なし / なし / 不明 / なし / 高垣彩陽 ルクソールにてジョースター一行を迎え撃ったスタンド使い。美女であるが、激昂すると顔が崩れて口汚く罵る。任意の相手に磁力を帯びさせるスタンドで、自分は逃げつつ相手を磁石化させて不利な状況に追い込み自滅させるという、付かず離れずの戦法(能力の性質上、ある程度は相手の近くに居続けなければならないため)を取る。戦闘中のジョセフの機転や行動力を高く評価して気に入っていたが、「DIO様には敵わない」とも言っていた。 ジョセフとアヴドゥルをスタンドで磁石化させ、行動しづらく追跡もままならない状況に追い込む。止めに電線で感電死させようとするが、磁石化の影響で大量の金属製品を身にまとって引き合う状態となった2人に両側から押しつぶされて敗北し、全身骨折で入院し、再起不能となった。 名前の由来はアメリカのアーティスト「マライア・キャリー」。 Part3対戦型格闘ゲームの北米版では "Mahrahia"(マーラヒア)と改名されており、由来である "Mariah" とは綴りが異なる。 スピンオフ作品『クレイジー・Dの悪霊的失恋』では宿屋を経営しており、ケニーGと夫婦となっている事が示唆されている。バステト女神 【破壊力 - E / スピード - E / 射程距離 - B / 持続力 - A / 精密動作性 - E / 成長性 - E】 コンセントの像をしたスタンド。岩でも鉄でもどこにでも張り付くことが可能で、触れた相手を磁石化させる。磁力は本体マライアと標的の距離に比例して増減し、さらに時間が経つとともに強くなっていく。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の4番目の女神「バステト」。テレビアニメの北米版では、第30話までは "Bastet" と表記されていたが、第31話からは別名の "Bast" で表記されている。 アレッシー 声 - なし / なし / 垂木勉 / なし / 小野坂昌也 マライアとほぼ同時に承太郎とポルナレフを襲撃したスタンド使い。38歳、独身。子供のような弱者をいじめることで快楽を得るという、陰湿な性格の持ち主。口癖は「えらいネェ~」。格闘能力は高くないが、スタンド「セト神」で相手を幼児化させることで相対的に有利となる。斧と拳銃を隠し持ったベストを着用している。 幼児化したポルナレフを追い、事情を知らずに彼を保護したマレーナまでも巻き込むが、鏡を利用したポルナレフの策にはまり、顔を負傷したために逃げ出そうとする。そこで承太郎と鉢合わせし、隙を見て彼をまだスタンド能力が発現していなかった7歳頃の子供に変えたが、スタンド能力は無くても当時からやる時はやる性格だった承太郎に殴られ、気絶する。その後、意識を取り戻したところを、元に戻っていた承太郎とポルナレフによる二段オラオララッシュではるか彼方に吹っ飛ばされ、再起不能になった。 名前の由来はアメリカの兄弟ポップ・デュオ「アレッシー・ブラザーズ(英語版)」。 Part3対戦型格闘ゲームの北米版では "Alessy" と改名されており、由来である "Alessi" とは綴りが異なる。セト神 【破壊力 - D / スピード - D / 射程距離 - E / 持続力 - C / 精密動作性 - D / 成長性 - D】 アレッシー本人の影と一体化し、影に触れた相手を無制限に若返らせるスタンド。影は伸縮自在に操ることができる。若返らせる程度は影に接触している時間によるが、ポルナレフや承太郎のように10代後半-20代辺りの人物の場合、一瞬触れただけで7歳から8歳程度になってしまい、最終的には出産前の胎児レベルまで若返らせることが可能。胎児にまで戻された場合は、生存できる環境でないために短時間で死亡する。正面ではトンガリ頭に目玉が浮き出ただけのシンプルな像に見えるが、横を向くと鳥のような顔をしている。 若返らせた相手の記憶力や知性、スタンド能力が当時の状態に戻り、若返った時代にスタンドを持っていなかった場合、スタンドは使えなくなる(記憶と知性に関しては若返った直後は保っているが徐々に消えていく)。また、アレッシーが武器を持つことで影であるセト神も武器を持ち、直接敵を攻撃することも可能。アレッシーが気絶するなどの状況に陥って能力が解除されると、若返らされていた対象はすぐさま元の状態に戻る。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の5番目で嵐と暴力の神「セト」。デザインのイメージはナスカの地上絵とアニメ『鉄人28号』のオープニングから。 この若返り能力は、ゲームでは特別に実装されており、子供になったキャラクターでそのままプレイすることが可能。 ダニエル・J・ダービー 声 - なし / 内海賢二 / 岸祐二 / 石井康嗣 / 銀河万丈 ギャンブル勝負に敗れた者の魂を奪うスタンド使い。30歳。会話上の返答代わりに「グッド」と口にする癖がある。自称、生まれついてのギャンブラーであり、敗者の魂を搾取しコインに変える能力「オシリス神」のスタンド使い。「バレなければイカサマではない」と口はばからず公言するように、トリックの達人でもある。 DIOの館の情報を聞き込みしていた一行とカフェで偶然の出会いを装い、言葉巧みにギャンブル勝負へと持ち込む。事前に仕組んでおいた数々の仕込みによって、最初にポルナレフ、次にイカサマを仕掛けたジョセフのさらに上をいくイカサマで賭けに勝利し、2人の魂を奪った。承太郎とのポーカー対決ではイカサマに気付いた承太郎に指を折られるが、事前の仕込みによって絶対的優位に立つ。しかし承太郎のブラフにより精神的に動揺し、それでもコールしようとしたがホリィの魂と引き換えに「DIOのスタンドの秘密を喋ること」を要求され、恐慌状態に陥る。それでもギャンブラーとしての意地でコールを宣言しようとするものの、緊張と恐怖のあまり声が出ず立ったまま気絶した。負けを認める言葉こそ発していなかったが心の中で賭けを降りたため、ポルナレフとジョセフの魂が肉体に戻り、極度の緊張状態から発狂して再起不能となった。それと同時に、今まで捕らえていた人々の魂も全て解放された。 承太郎からは「暴力こそ使わないが、今まで出会ったどんなスタンド使いより危険」、「いくらスタープラチナの動きをもってしても、この男の目を欺くことは不可能だった」、アヴドゥルからも「真に強い男」と評された。 登場時は姓の「ダービー」しか名乗っていなかったため、フルネームは弟テレンスのプロフィールにて判明した。OVA版では初登場時に自らフルネームを名乗る。普段は冷静な性格だが、ジョセフとの対戦では神経質な一面が表にでたのか、2回続けて故意に名前を間違えて呼んだジョセフには激昂して「二度と間違えるな」と恫喝している。 テレビアニメ版では、カードモーションの撮影に実在のマジシャンが協力したうえで作画が行われた。 名前の由来はアーティストのサナンダ・マイトレイヤのかつての活動名「テレンス・トレント・ダービー」。 『オールスターバトル』以降およびテレビアニメの北米版では、弟テレンスがフルネームを言う場面でも "D'Arby the Elder" (ダービー兄)としか呼ばれていない。オシリス神 【破壊力 - E / スピード - D / 射程距離 - D / 持続力 - C / 精密動作性 - D / 成長性 - D】 魂を奪う能力を持つ人型のスタンド。勝負前に対戦相手へ「魂を賭ける」という宣言を(宣言の手段は問わず、相手が明確な意思表示を示せば良い)をさせることで、敗北を認めた相手の魂を無条件で奪う。奪った魂はコインとして実体化される。対戦相手本人ではなくても友人や肉親の魂も賭けの対象にでき、証明文を一筆書かせることでその場にいない人物にもスタンドを発動できる。コインを賭けのチップに使う等のために分割することもでき、分割されたコインは全て揃って1つの魂として扱われる。 物理的な戦闘力は本体含めて全く無く、スタンドは負けた相手をコインにする以外の行動をしない中立な存在だが、ダニエルが死亡するとコインに入っている魂も全て死亡してしまうため、仲間が既にコインとして取られている場合、嫌でもダニエルとの賭け勝負に乗らなければならない。 上述のように分割したチップをやり取りして複数回の賭けの勝負を持って勝敗を決することが殆どだが、それとは関係なく「勝負そのものに敗北した」と魂が認めてしまった場合、その時点で敗北となり、ゲームの終了を待たずに魂を抜かれてコインにされてしまう。これはスタンドの本体であるダニエルも例外ではない。作中ではジョセフが渾身のイカサマを使った後にさらにコインを入れられてしまった時、自身のコイン投入に実際に失敗する前に敗北を認めてしまった他、ダニエル自身も最後の勝負のカードをショーダウンする前に敗北を認めてしまっている。 ダニエルが敗北した場合、コインにされていた魂は自動的に肉体へ戻され、肉体が無ければ魂は昇天する。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の1番目で冥界の神「オシリス」。アフリカ系の民族デザインに機械的な要素をプラスしたビジュアルとなっている。 ペット・ショップ DIOの館の番犬ならぬ番鳥で、館への侵入者や探る者に襲い掛かるスタンド使いのハヤブサ。非常に命令に忠実で、館に近寄る者は容赦なく殺す残虐性を持つ。劇中では嘴を歪めて笑みを浮かべたり、胸部の傷を翼で触って付着した血を舐めてブルース・リーのような仕草を見せるなど、鳥らしからぬ行動を見せた。イギーからは「鳥公」と呼ばれる。基本的に襲い掛かるのは前述の対象のみだが、一度敵と判断した者には殺すまで追跡し続ける執念深い面を見せる。アヴドゥルに頼まれてDIOの館を探し出した乞食の男性(声 - 不明〈格闘ゲーム版〉 / 宮崎寛務〈ASB版〉 / 山岸治雄〈テレビアニメ版〉)や館へ侵入してきた大型犬2頭を殺害し、後者を探しに来た飼い主の少年をも襲おうとするが、割って入ったイギーに狙いを変更する。 イギーとの戦いでは、スタンドによる猛攻で前足を捨てざるを得ない状態にまで追い込み、川底に逃げ込んだイギーを追跡して潜水したうえ、地中を掘り進んで先回りするという荒業まで見せた。最後は口から吐き出した氷ミサイルでイギーに止めを刺そうとしたが、発射寸前に嘴を噛まれて口を塞がれ、ミサイルが口内で暴発して死亡した。 テレビアニメ版では本来の登場シーンに先行し、ポルナレフが肉の芽を埋め込まれる回想シーンにDIOの肩に止まった姿で登場している(原作ではペット・ショップとは異なるオウムだった)。 名前の由来はイギリスのバンド「ペット・ショップ・ボーイズ」。 『アイズオブヘブン』の北米版では、"Animal Shop"(アニマル・ショップ)と改名されている。ホルス神 【破壊力 - B / スピード - B / 射程距離 - D / 持続力 - C / 精密動作性 - E / 成長性 - C】 冷気と氷を操るスタンド。スタンドの像は翼竜の骨格のような姿で、6本の腕から氷柱を発射する。自分の周囲を氷付けにしたり、ツララ状の氷をミサイルとして撃ち出す。連射も可能。本体が負傷しても、傷口を凍らせて止血できる。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の2番目で天空の神「ホルス」。 テレンス・T・ダービー 声 - なし / なし / 不明 / 諏訪部順一 / 諏訪部順一 DIOの館の執事。21歳のアメリカ人で、ダニエル・J・ダービーの10歳年下の弟。特技はテレビゲーム。1月5日生まれであることから、レースゲームの車のナンバーや野球ゲームの投手の背番号に15を選んでいる。兄と同様、敗者の魂を奪うスタンド使いで、搾取した魂をあらかじめ用意していた対戦相手に似せた人形の中に閉じ込めてコレクションしており、着せ替えをしたり話をしたりして楽しんでいる。紳士的な外見とは裏腹に、その慇懃無礼な態度と嬉々としてコレクションを語る姿を、承太郎は「最低のゲス」、ジョセフは「兄の方がマシ」、花京院は「最低のサイコ野郎」と評し、怒りと嫌悪感を顕わにした。 兄をそれなりに尊敬し、ギャンブルとイカサマの天才だったと認めている一方、「自分とは世代が違う」「兄は古いタイプの人間で同じ古い人間か素人にしか勝てない」と見下したような発言もしている。戦う理由も「兄の仇討ちではなく、あくまでDIO様のため」ときっぱり言い切ったほか、スタンドによる読心術を持つため「兄は自分に絶対に敵わない」と考えていた。一方でその能力に頼っているため、本人には観察力・洞察力が欠けている。 承太郎とジョセフと花京院を地下室に誘い込み、レースゲーム勝負で花京院を破り、彼の魂を奪う。さらに、それを賭けて承太郎と野球ゲーム対決を展開すると、自身のゲーム技術とスタンド能力による読心術で優位に立つが、承太郎とジョセフが仕掛けたイカサマによってパニックとなり敗北。イカサマの正体は、承太郎が操作しているとみせて実際はジョセフが操作するという極めて単純なものであり、承太郎には「兄貴ならこんなイカサマ簡単に見破っていた」と指摘された。悪あがきで背後から襲いかかろうとするも失敗に終わり、最後はオラオララッシュを叩き込まれて再起不能になった。 名前の由来は兄と同じ。なお、綴りは "Telence" であり、由来である "Terence" とは異なる。 『オールスターバトル』以降およびテレビアニメの北米版ではフルネームをいう場面でも "D'Arby the Younger" (ダービー弟)としか名乗っていない。アトゥム神 【破壊力 - D / スピード - C / 射程距離 - D / 持続力 - B / 精密動作性 - D / 成長性 - D】 オシリス神と同様の、「賭け」で勝つことを条件に相手の魂を奪い取り、本体があらかじめ作っておいた人形に封じ込める能力を持つスタンド。人型でボディの至る所にハートマークがある。心の隙を突くことで、手首のみを相手に取り憑かせることもできる。魂自体はとても繊細であるため、兄のスタンド同様に本体のテレンスが死ぬと人形に封じ込められた魂も死亡し、本体自体が気絶しただけでも魂は昇天してしまう。 さらなる能力として、質問をすることで「YES・NO」などの二択形式で相手の心を読める。この能力はサーモグラフィーのように魂の変化を直接見るため、質問に対する答えを言葉で聞く必要はなく、読心に嘘や誤りはない。しかし、あくまでも二択形式であるため、詳細な内容までは読み取れない(読み取ろうとすると何一つ表示されなくなる)。基本的には「YES・NO」で答えられる質問でなければならないが、例外的に、承太郎がイカサマをしていることは「I DO(している)」と示されていた。兄と同様、本体が敗北を認めれば魂は解放される。 スタンド名の由来は、エジプト9栄神の9番目で最高神の天地創造の神「アトゥム」。デザインは軍隊ロボットのイメージで、人間のような人形のような曖昧なビジュアルとなっている。特徴的なハートマークはこの時期の作者のこだわりであり、東方仗助のクレイジー・ダイヤモンドにも繋がっていくという。
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