返答とは?

へん とう -たふ [3] [0] 【返答】

( 名 ) スル
問い呼びかけなどに対して答えること。また,その言葉返事。 「ノックをしても-がない」 「はっきり-しろ」 〔類義の語に「返事」があるが,「返事」は口頭文字答える意で,日常的に用いられる語。それに対して「返答」は相手問いに対して主として口頭答える意で,文章語的に用いられる語〕


返答

★1.魔や霊などの問いかけに、返事をしてはいけない。

杜子春芥川龍之介) 夜、峨眉山岩上1人すわる杜子春に、さまざまな魔性のものが「お前は何物だ。返事をせよ」と迫る。しかし杜子春は、仙人冠子(てっかんし)の言いつけを守り一言も口をきかない杜子春は殺されて、地獄に落とされる閻魔大王に脅されても、鬼たちに拷問されても、彼は沈黙を守る。

耳なし芳一のはなし小泉八雲怪談』) 和尚が、平家亡霊から芳一を守るため、芳一全身経文書きつけて、「呼ばれて返事をするな」と教える。夜、平家武者亡霊呼びに来るが、芳一沈黙を守る。亡霊芳一を捜すが、経文の力で芳一の姿は見えず、耳だけが2つ、宙に浮かんでいた→〔耳を切る〕4。

*神や霊の問いかけに、返事をしてはいけない→〔言挙げ5a・5b。

妖怪幽霊などの呼びかけに、返事をしてはいけない→〔呼びかけ〕2。

幽霊と話をしてはいけない→〔無言〕4。

*死の予言に対して返事をしなかったので、命が助かる→〔予言2aの『捜神記』巻18-25(通巻437話)。

★2.問いかけ返事をして、福運授かることもある。

『とり付くひっ付く昔話) 爺が山へを切りに行くと、「とーり付こうか、ひっ付こうか」と声がする。爺は何が何だかわからぬままに、「とーり付け」と返事をする。小判いっぱい落ち来て身体中にくっつく(*隣りの爺が真似をすると鳥の糞がつく。広島県庄原市)。

★3a.返答するはずのないが返答する。

か人か』狂言) 夜、1人留守番する太郎冠者の肝を試そうと、主が物陰に立つ。太郎冠者はおびえ、「人であろうか。かも知れぬ。そこなは人かか」と問う。主が「じゃ」と答えると、太郎冠者は「なら物を言わぬはずじゃが」と首をかしげる(「よかった」と安心する、という演出もある)。

盗人ぬすっと落語泥棒大きな屋敷忍び込み、「ニャオ」「ワンワン」と、鳴き真似をしてごまかそうとする。しかし怪しまれて、泥棒は庭の池に飛び込み、頭だけを出す。家人が「池にあるのは盗人か」と問うと、泥棒は「くいくい」と答える。

『湊(みなと)昔話化けつないだ舟を遠くへ持って行く悪戯をする。こらしめようと人々が舟に乗り、「どこにもがないなあ」と大声で言って、化けに気づかぬふりをすると、が「くいっ」と言う人々は「ああ、ここにがあった」と笑って縛り、棒で打つ(愛知県幡豆郡)。

★3b.返答するはずのない鴛鴦が返答する。

百喩経鴛鴦の鳴き声真似貧しい男の喩」 男がウトパラの(優鉢羅)を盗んで女に与えようとして鴛鴦の鳴き真似をしつつ王の庭園の池に忍び込む番人が「誰だ」と問うので、男はうっかり「私は鴛鴦だ」と返事をしてしまう。捕らえられてから、男はあらため鴛鴦の鳴き真似をするが、もう遅かった。

★3c.返答するはずのない死体が返答する。

千一夜物語「眼を覚ました永眠男の物語マルドリュス版第647653夜 アブール・ハサンと妻が死んだふりをして、教王ハルン・アル・ラシードと妃から莫大葬儀費用せしめる教王と妃がハサン夫婦死体見て、「どちらが先に死に、どちらがあとを追ったのか、教えてくれた者に1万ディナール与える」と召使たちに言う。すると死んだはずのハサンが、「まず妻が死に次に私が悲しみ余り死んだのです」と答える。

★3d.返答するはずのない米が返答する。

笑府巻11-592「米」 女房情夫引き入れているところへ亭主帰宅する。女房情夫布袋に入れ、「米だ」と言ってごまかそうと考える。しかし亭主から「その袋は何だ」と問われると、女房動転して返事できない。すると袋の中の情夫が「米です」と答える。

★4a.鸚鵡返しの返答。

変身物語オヴィディウス)巻3 妖精エコーおしゃべりだったため、女神ユノーヘラ)によって、舌の使用範囲制限された。エコー自分から言葉発することができなくなり、他人が発した言葉終わり部分を、そのまま繰り返し言い返すことだけが許された。

ボッコちゃん星新一ボッコちゃん』) バーカウンター内に置かれた美人ロボットは、名前と年齢を聞かれた時だけは、ちゃんと答えた。「名前は」「ボッコちゃん」「としは」「まだ若いのよ」。しかしそのほかは、客の言葉繰り返すことしかできなかった。「きれいな服だね」「きれいな服でしょ」「なにが好きなんだい」「なにが好きかしら」。それでも、ロボット気づくものはいなかった→〔ロボット〕4。

★4b.鸚鵡返し返歌

十訓抄1-26 藤原成範流罪になり、後に赦免されて参内したが、以前のように女房詰所立ち入ることは、できなくなった。1人女房が「雲の上はありし昔にかはらねど見し玉垂れのうちや恋しき」と歌を書いて差し出した時、成範は「や」の文字消し傍らに「ぞ」と書いて返した。ただ1文字返歌をしたのは見事なことであった。

★4c.返歌すべきところを、せずにすます。

続古事談1-25 藤原道長三女・威子が後一条帝の后になった日。宴席道長は、「即興の歌を詠むので、必ず返歌してほしい」と右大将実資に告げ、「この世をば我が世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば」と詠じた。実資は「すばらしい歌で、とても返歌などできません。この歌を皆で唱和すべきです」と言い人々繰り返しこの世をば・・・・」の歌を詠じた。道長は満足して、返歌請求をしなかった。

★5.無心の返答。

大岡政談直助権兵衛一件殺人犯直助は「権兵衛」と変名し、白州呼び出されても、「直助など知らぬ。自分権兵衛だ」と主張する。やがて放免されて白州を出る直助の後ろ姿に、大岡越前守が「直助」と呼びかける。直助は思わず「へい」と答え振り向いてしまう。

世説新語文学」第4 著名な学者服虔自分の名前を隠し崔烈の『春秋伝』講義を聴いていた。崔烈は「あの男ひょっとしたら名高い服虔ではないか?」と思い、朝、まだ目覚めていない服虔に、「子慎(=服虔のあざな)」と呼びかけた。服虔は驚いて、思わず返事をしてしまった。こうして2人親友になった。


返答

出典:『Wiktionary』 (2010/08/19 12:42 UTC 版)

名詞

へんとう

  1. 呼び掛けに対して答えること。
  2. 呼び掛けに対して答え言葉

語源

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関連語

動詞

  1. 呼びかけに対して答える。

活用

サ行変格活用
返答-する

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