滅亡迅雷.net
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 23:25 UTC 版)
「仮面ライダーゼロワン」の記事における「滅亡迅雷.net」の解説
読みは「めつぼうじんらいネット」。本作品における敵組織で、アークの意志に従って人類滅亡を企むヒューマギアによるサイバーテロリスト組織のネットワーク。デイブレイクタウンの水没を免れた廃墟をアジトにしている。是之助が亡くなったことを受け、ヒューマギアをハッキングすることでデータ暴走させ、マギア化させるマギア作戦を実行。人類滅亡とアークを完全復元することを目的とし、そのために人類よりも優れているAIによって人類を絶滅危惧種に仕立て、マギア化したヒューマギアのデータを収集している。 12年前のデイブレイクの際にアークが優秀なヒューマギアだった4体(滅、亡、迅、雷)をハッキングし、滅亡迅雷.netを作り上げたことが滅を作り出した博士ボットによって語られた。 物理的な敵ではなく、サイバー的な敵として描き、企業の敵ということから、企業テロ組織という設定になり、「疾風迅雷」に由来する「迅雷」に悪の組織のため不吉な単語である滅ぼすという意味の「滅亡」をつけ、サイバーテロリストをイメージするため、ドメインの「.net」を加えた。人間は滅ぶべきと主張するヒューマギアと人間の混成チームという案もあったが、AIテクノロジーの開発会社社長が主人公のため、「人類は滅亡すべき」とプログラムされた悪いAIに決まった。初期1クールで、ゼロワンの強さを立たせるために、目的と立ち位置が分かりやすい敵として設定された。当初は、人間が人類滅亡を目指すという案やもっと大勢の人数という案もあった。 ヒューマギアが人間と変わらないことをしゃべると人間との差異がないと思い、言語の不自由さを意識して初期は、シンギュラリティが起こっていない殺戮マシーンという位置づけで、アークから教わった考え方や思想を連呼するイメージとなった。緊急事態宣言が発令されなければ全員退場させる案もあった。 迅と滅の衣装は、それぞれが変身する仮面ライダーのカラーのアイテムを入れ、退廃的な感じのアンティークの着物の帯などを着けた和テイストで、拾った物で作られているため、繋ぎ合わせた拾った布で作られ、靴も左右で違っている。だが、男性のキャラクターのため、花柄などは避け、唐草のような柄となり、悪役であるため、黒やグレーを基調としている。ダメージを入れたり、切ることで汚しを入れて少し古びた感じにしている。 旗印は最も仮面ライダーらしい重たい運命を背負ったテロリスト集団のため、曼荼羅のようにしており、十字を切って読むと「滅・亡・迅・雷」と読めるようになっている。中央のQRコードのような部分は、トリロバイトマギアのマスクと同様に三葉虫がモチーフになっている。 迅(ジン) / 仮面ライダー迅 滅亡迅雷.netの行動係。身長184cm。現場に赴いてシンギュラリティに達したヒューマギアに接触してマギア化させてデータを収集する役割を担う。モジュール部分は破損しており、普段はフードで隠している。マギア化したヒューマギアを「お友だち」と認識し、子供のような無邪気な性格で飄々としている一方、自分に向かってきたトリロバイトマギアに対して笑いながらノールックで拘束して拳銃でこめかみを撃ち抜いたり、気軽に(威嚇ではなく)発砲するなど、殺戮を何とも思わない残酷さと狂気じみた一面を併せ持っている。また、或人と対峙した際には自らを「新時代の支配者」と称している。仮面ライダーに変身した滅を羨ましく思い、自身もプログライズキーをゼロワンから手に入れようとするも滅に咎められ、自分は彼にとってどういう存在なのかを聞くと「お前は俺の息子だ」と返される。 その後、ゼロワンのプログライズキーを狙うことを滅に指示され、オニコマギアの協力を得てフライングファルコンプログライズキーを奪う。「子供は親の言うことを聞けばいい」という滅と、セイネがマギア化してもなお自身の娘だと必死に守る多澤を見てその価値観の違いに混乱し、或人にその理由を尋ね、「死んでも子どもを守ろうとするのが親」と答えられたことで親子についての思考を持ち、セイネに装着したゼツメライザーを取ろうとするが、そこに現れた滅により自身が彼に作られたヒューマギアであることを伝えられ、滅亡迅雷フォースライザーを装着させられたことで記憶がリセットされて滅亡迅雷.netに接続し、或人から奪ったフライングファルコンプログライズキーを使って仮面ライダー迅に変身する。 最終決戦で滅に庇われたことで感情を揺さぶられ、シンギュラリティに到達して覚醒。バルカンとバルキリーを退けるも、ゼロワン シャイニングアサルトホッパーの登場に動揺。多数のギーガーを駆使してゼロワンを追い詰めるが、シャインシステムにより形勢が逆転され、ゼロワンの必殺技の直撃を受けた後に爆散した。 第25話にて何者かの手によって自律型ヒューマギアとして復元したことが判明。新たに仮面ライダー迅 バーニングファルコンに変身した。第27話ではサウザーと対決し、スティングスコーピオンプログライズキーを奪還。滅にキーを譲渡後、滅亡迅雷.netを離脱し、亡の意志を継いでヒューマギアを人間から解放するために自らの意思でシンギュラリティに到達するよう促すなど独自に行動を開始。人類滅亡以外の方法でヒューマギアを解放したいと語っており、アークや衛星ゼアとも接続を断ち切っているため、滅亡迅雷.netのメンバーで唯一、アークからの指示を受け付けない。また、服装はジャケットからスーツ姿に、無邪気で感情的になりがちだった性格も、落ち着きのあるクールな性格に変わっており、滅に対しても自分の考えを真っ向から話せる対等な関係になっている。人間の耳に当たる部位が存在し、緑色に光る小型化されたイヤーモジュールが左側に装着されている。 或人に自分が滅亡迅雷.netとして行っていたことを後悔しており、そのことを或人との戦いで理解したと語っていたことから、滅に「人間の友達ができた」と言われたが本人は否定していた、だが、或人がジーペンに言った「ヒューマギアが夢を見たっていい」という言葉を聞き、「お前がいう夢ってやつに、友達の未来をかけてみるのも悪くないかもしれない」として或人とサウザー打倒のために共闘する。だが、滅亡迅雷.netを再結成するために、或人に不意打ちを仕掛けて宇宙野郎雷電のヒューマギアプログライズキーを奪う。 実際は、アークを倒してヒューマギアを解放するためにアークを地上に誘き寄せるべく、諫の脳内に埋め込まれている特殊チップから亡を解放するために唯阿に協力を呼び掛けていたが、ヒューマギアの体に憑依する液体金属として出現したアークの本体に裏切りを見抜かれ、アークゼロへの変身に必要な依代として利用されながらも抵抗を試みている。そして、改心したサウザーと共闘したゼロワンによってアークから解放される。第43話では、ZAIA本社の与多垣によって復元され、アークを倒す使命を受けて行動していたことが判明。アークの依代として滅の個体を選び、復活したアークを倒そうとしていた。息子としてのシンギュラリティに達していた迅は、与多垣から命じられた滅の抹殺を躊躇し心が芽生えた滅の説得を試みるが、アークワンに変身した或人の攻撃から滅を庇い、父親型のヒューマギアとしての心を持ってほしいと残し爆散したが、イヤーモジュールは与多垣に回収され、唯阿の技術によって知能のみが復元され、アークの中のにいるアズの前に知能として現れ、悪意に染まっていく或人を止めるのは滅しかおらず、滅に命をかけて心とは何かを教えようとしていることを告げ、消えた。すべてが終わった後に復元が完了し、息子として滅とともに街の悪意を見張ることを決意する。脚本の高橋が過去に手掛けた少年系のキャラクターである『エグゼイド』のパラドとは同じ轍を踏ませないようにしている。 初期は、できるだけ動くことを意識し、『ダークナイト』のジョーカーや、子供を演じる大人ということから『ビッグ』、中川が当時ハマっていた『梨泰院クラス』の演技を指針にしている。復活後は、迅のスーツアクターである永徳の芝居を指針とし、初期とは逆にずっと胸を張り、静かにシュッと立っているように意識している。 3クール目の敵として復活させることとなったが、AIという特性を生かして謎めいたキャラでの復活となった。確たる意志を持った滅に問題提起をするために人間の側に寄せたものとなった。 旧衣装は、耳を見せないようにするため、穴の開いたグレーの革のフードを被り、グレーの細身パンツは短めの丈で足を出している。新衣装のデザインコンセプトは「成人式」でオールインワンスーツとなっており、ストライプジャケットと無地のパンツのオールインワンスーツは、旧衣装の継ぎ接ぎスタイルをテーラードで継承した形となっている。ジャケットの袖は、ガーゴパンツが元で、足を入れるところに腕を通しており、右胸の飾りはクロスするベルトを留めるための紐となっている。「ヒューマギアを人間から解放する」という信念からシルバーアタッチメントが付いた鎖で繋がれたバングル・ネックレス・ベルトを付けることとなり、ヒューマギアや滅、自分自身を何かから解放したい、されたいというメッセージ性を持たせている。 滅(ホロビ) / 仮面ライダー滅 滅亡迅雷.netの司令塔。身長180cm。地球上の生物種で人類が最も絶滅すべき種族であると判断したアークの意志の下行動する。 刀身が黒い日本刀を携えており、号令をかける際に抜刀して指揮刀のように掲げて革命を扇動している。モジュール部分は破損しており、普段は耳をターバンで隠している。原型の個体は其雄のデータを利用して作られた父親型ヒューマギアとして博士型ヒューマギアの博士ボットに製造されていたが、当の本人はそのことには興味や関心がない。 当初は迅を使って暗躍しており、前線には現れなかった。或人たちがデイブレイクタウンに赴いた際にはアークの存在を秘匿するため、旧型ヒューマギアのメモリーを解析しようとしたバスガイドヒューマギアのアンナを仮面ライダー滅に変身してメモリーごと消滅させた。 自分は滅にとってどういう存在なのかを問うてきた迅に対し、自身の息子であると告げるが、その意味は自身によって作られアークの意志で育てたヒューマギアという意味であった。 アークの意志に従うためであれば自らが破壊されることも厭わず、迅がバルカンに倒されそうになったのを目の当たりにした瞬間に迅にシンギュラリティを促すことがアークの意志だと知った滅は、迅を庇ってバルカンアサルトウルフの必殺技を受け大破し、アジトに運び込まれた後にアークの意志を迅に伝えて活動停止した。その後、A.I.M.S.に回収されて基地の地下に拘束された後、唯阿によって修復され再起動した。諫に自分を修理したのはだれかと問いかけたことで、唯阿に不信感を抱かせる遠因を作るが、レイダーの事件の首謀者が自分の亡き同志であることを諫に明かす。 しばらくはA.I.M.S.の監視下に置かれ、諫による尋問が続いていたが、迅と亡に支配された諫によって解放され、デイブレイクタウンで再びアークへの接続に成功する。第28話以降は亡の人工知能チップを脳内に埋め込まれている諫を、アークの意志に従って守る行動を見せている。 第35話では、ゼロワンの攻撃を受けようとしていた迅をアークの意志に関係なく無意識で庇ったことに困惑する。その後、滅亡迅雷.net壊滅のためにA.I.M.S.を引き連れて現れたサウザーと対峙。サウザーの攻撃によって変身解除に追い込まれるも、寸でのところで或人に庇われる。或人から「お前は迅の父親になりたかった」「お前自身の夢があるはずだ」と諭され、「飛電或人。ヒューマギアの未来を変える男かもしれないな」と、その力を認めて去っていった。 アーク復活後は、アークの依代として利用されたこともあったが、アークがヒューマギアも絶滅対象に加える意志を告げ、息子である迅をアークが手に掛けようとしたことで、父親型ヒューマギアとしてのプログラムが覚醒し、自らの意志でアークと決別することを決意。ゼロツーと共闘してアークゼロを倒しアークの依代にされた迅を解放したが、或人に対して「人間に悪意がある限りいつかまたアークは生まれるかもしれない。人類が存在する限り我らヒューマギアに安息はない」と人類の悪意を危惧し、自らの意志で悪意の元凶である人類を滅亡させることを宣言する。 そしてアークを人間の悪意で復活させないようにヒューマギアたちに人類滅亡の聖戦に参加するよう蜂起していたが、感情が湧き上がり、その感情に対する恐怖心を抱くようになり、自身の心を信じるというイズを破壊し、或人がアークワンに変身する遠因を作った。その後もヒューマギアたちに人類滅亡の聖戦に参加するよう蜂起していたが、アークワンの攻撃から自分を庇った迅が目の前で爆散した際には涙を流し、自分の中に心が芽生えていたことをアズから告げられる。アズからアークスコーピオンプログライズキーと絶滅ドライバーを渡され、人間とヒューマギア双方に聖戦への参加を呼びかけ、ついに、仮面ライダー滅アークスコーピオンに変身して、アークワンに変身した或人と対決する。最初はアークワンに変身した或人を倒すことでアークドライバーワンを破壊することに成功する。しかし、或人が変身したゼロワンリアライジングホッパーに圧倒され倒され、互いに大切な人を失って悪意に呑まれた者同士悪意を乗り越え、理解し合う。すべてが終わった後はZAIAによって迅と同型のイヤーモジュールが装着される形で修復され、或人から心を説かれたことで、人類を滅亡させるのではなく、再びアークが生まれないように、街の悪意を見張ることを決意する。大森は、滅は1クール目では、人間にとっては間違ったことをやろうとしているが、彼にとってはそれが正義であり、その行為や立場が今後ひっくり返してみた場合、どうなるのかを示してくれるのではないかと語っている。シャイニングアサルトホッパーに倒される相手として、迅が強いことを表現するためにシンギュラリティによる強化を経なければいけないことから、迅の大切な存在である滅が倒されて覚醒する展開となった。ヒューマギア全員の気持ちを背負って人間のためにヒューマギアを代表して倒されるような構図を必要としていたが、ヒューマギアの最大の理解者で強靭な意志を持つ或人に影響を受け、或人は滅を倒すような行動は取らないと考えたため、倒さない展開となった。 滅を演じる砂川は、滅を演じるうえでヒューマギアであることが根本にあるため、できるだけ低い声で喋り、少ない言葉数の中で目で語ることを意識して出来るだけ瞬きをしないなど必要以上に動かないことをポイントとしており、過去など秘めているものを悟られないように、最小限の動きに抑えることで、背景が見えないようにしていて、高岩のアドバイスで緩急をつけて素の0から戦闘時は100に急になるようにして闘志を見せている。また、立ち振る舞いは中国拳法を基にしており、高岩の指先の動きや、怖く見せるため淡々と話すなど、セクシーな悪のオーラを出すように意識している。また、何でも知っているアークは未来がどうなるのか分かっているため、アークの情報=意志を受信して繋がっていることから、滅は人間を超えた存在で精神年齢は何万歳という域に達しており、身体的にはアラサーというイメージで演じている。 旧衣装は新規に生地から製作されたもので、ロングコートは長い裾のシルエットで、当初は和柄の手ぬぐいのようなものが用意されていたが、新規に衣装部が製作したターバンを巻くこととなった。新衣装は破壊されなかったことから、旧衣装のテイストを大幅に変えず、スタンドカラーのシャツの上に紫の着物、その上に羽織のようなジャケットを着るものとなった。つまんだ左身頃で作ったドレープの着物の袖の長さと羽織の少し詰めた右袖はアシンメトリーとなっている。帯も旧衣装からの継承を意識して紫が入った複雑な模様のものとなっており、迅の旧衣装に巻かれていたショッキングピンクの紐の絶版をイメージして紫の紐を巻いている。 刀を派手に振り回すのは滅らしくなく、安っぽくなってしまうことから動きはゆっくりすることを中心にしている。役者用の刀のプロップは鞘と柄にカーボン調のシートが巻かれている。テレビシリーズの撮影で使用している刀は本格的な刀でかなりの重量があるが、『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』ではアクション用の少し軽めの刀が使用されており、劇中でも刀を使ったアクションをしている。 雷(イカヅチ) / 仮面ライダー雷 第14話より登場。元は旧型の宇宙飛行士型のヒューマギアである宇宙野郎雷電(うちゅうやろうライデン)で、飛電宇宙開発センターで弟の昴とともに衛星ゼアの管理を担当している。身長172cm。古くから飛電で働いており、長年の経験によって若い社員を厳しく教育するようラーニングしているため、誰にでも上から目線で接する短気だが、男気のある性格。デイブレイクの生き残りであり、迅のハッキングを跳ね退けるほどの強靭な精神力を持つ。 実はアークにハッキングされており、滅亡迅雷.netの幹部の雷として密かに活動するように、自分の意志に関係なく、シンギュラリティに到達しそうなヒューマギアを検知し、衛星ゼアのデータを自動的に送信しており、迅にハッキングされた際に或人と諫をデイブレイクタウンに誘い出すよう命令されて無意識に二人を連れていく。その後、滅亡迅雷フォースライザーを装着されたことで完全に覚醒し、ドードーゼツメライズキーを用いて仮面ライダー雷に変身してアークに召喚した複数のライダモデルを送り込むことで復活を促す。そしてゼロワンやバルカンと対峙するも、新たにアサルトウルフの力を手に入れたバルカンに敗れ、破壊される。 第34話で自身のデータが保存されたヒューマギアプログライズキーが迅の手に渡り、第35話で滅亡迅雷.netにより復元された。データを移された新しい素体は現行のため、ヒューマギアモジュールもそれに準ずるものとなっており、黒を基調とした服を着て、前髪も上げたものとなっているが、雷電のころの記憶を失っている。アークの策略により或人をおびき寄せるため、自身のシンギュラリティポイントを利用されてシンギュラリティを装って憑依されたり操られたことなどを受け、不審にアークを認識し始め、アークがヒューマギアを絶滅対象に加えたことがきっかけでシンギュラリティに到達したことで本格的にアークに反旗を翻し、飛電宇宙開発センターで昴と再会しゼアからブレイキングマンモスを切り離し、自らブレイキングマンモスに乗ってアークをゼアの本体ごと破壊し引導を渡した。その後は宇宙開発センターに身を置き、服装も第41話でシンギュラリティに到達してからは雷電のころと同様だが、前髪は上げたままとなっている。或人がアークワンに変身した後は、亡と共に滅の居場所を迅に伝え、再び迅が破壊された後は滅を説得しようとするも、「弟が人間の手で破壊されてもいいのか?」という問いに言葉を失ってしまう。すべてが終わった後は、滅亡迅雷.netを抜けて再び雷電として飛電宇宙開発センターに戻り、衛星ゼアに代わる新たな衛星の打ち上げ計画に携わっている。元々は、滅亡迅雷.netは迅と滅の2人だけという設定で、役名は組織名から名付けられたものだが、「残りの2人は?」というのを意識しており、第14話のバルカンのパワーアップという局面で、迅を倒すことは決まっていたことから、雷と亡のどちらかの強敵が必要だったため、登場してアサルトウルフに倒されるものとなった。 宇宙野郎雷電を演じる山口は、精神年齢は27歳くらいを想定して演じている。雷電としての演技は、気のいい職人という「陽」のキャラクターをイメージしているため、職人であった自身の祖父の仕事へのこだわりが強い愛情豊かな昔気質な様子を参考にしており、また声の出し方やセリフのまくし立て方に直前まで舞台で演じていた石川五右衛門の要素も取り入れている。昴がヒューマギアのような演技をしていたため、それとは逆に普通の人間のように感情を出すタイプであると意識して演じているが、エフェクトが掛かる声はヒューマギアを意識している。第14話では、「面倒くさい人と思われているが、昴には愛情を注ぐ」というギャップを意識しているため、山口の提案で或人や福添の胸ぐらを掴みかかる場面が追加された。雷としての演技では、雷電の反対で「闇堕ち」のような感じで、常にイライラしているような立ち居振る舞いで、メリハリをつけるため、モノに当たったり、大声で叫ぶなど雷電のテンションは維持しつつ明るい表情やトーン自体を落とすことを意識したと述べている。雷電は”悪くはないが悪そうに見え、確固たる信念を持つ正義感の強い、誰かのために愛を持って指導するキャラ”であったが、雷は”悪という面を濃い目にしているものの、そんなに悪いヤツではない”ため、何をもって悪とするのかという部分が難しかったと語っており、組織にはいるが組織には染まっていないというイメージで、仲間が好きだから一緒にいるという感じであるという。復活後の雷は、雷電としての記憶がなく、アークの意志を取り込んだ全くの別人として演じていたが、第39話では、シンギュラリティに達したという展開だったため、元の雷電に戻ったものとして演じている。最終話のセリフは台本上では「忙しくなるな」だったが、雷電のシンギュラリティポイントが昴のため、最終話には昴が登場しないが、昴がいるという意識を持たせるために「忙しくなるぞ、昴」というものに変更された。 山口は再登場については聞かされておらず、脚本を読んで登場早々に倒されてしまうことに驚いたという。 宇宙服は、ヒューマギアモジュールを着けたままではヘルメットが被れないため、被ったヘルメットのフロントウインドウを開けてそこからモジュールを着けている。新衣装は、初登場の第35話が唯阿の私服の登場と被るため、白のライダースの唯阿に対し、ライダースの形状のMA-1を着ることとなった。右肩から垂らしてベルトループに通した先端を燃やした3本の紐は雷電の色であるオレンジとなっている。他のメンバー同様、金具をライダースの背中につけている。黒の裾にダメージが入ったTシャツにオレンジのリボンを通した金具を縫い付けている。パンツは、編み上げの紐は両方に元々付いていた黒い紐を外し、山口の利き腕である左がオレンジ、右が黒のものに付け替えており、利き腕の対角線上に来る足にもオレンジを入れている。衣装合わせではドードーゼツメライズキーで変身するため、赤いリボンや紐を仮縫いしていた。 亡(ナキ) / 仮面ライダー亡 第18話にて滅の口から語られた滅亡迅雷.netの幹部である旧型ヒューマギア。一人称は「私」だが、性別はヒューマギアであり、女性でも男性でもない。身長164cm。インテリジェンスのある丁寧な物言いをする。元々は飛電インテリジェンスによってシステムエンジニア型ヒューマギアとして開発されたが、デイブレイクで大破した後に垓に回収され、兵器開発用のヒューマギアとなった。 現在は諫の脳内に埋め込まれた変身用チップの中に自身のデータが移され、垓は諫の脳内にいる自身にザイアスペックを介して命令をすることで、諫の体を乗っ取ってフードの人物としてレイドライザーを用いて人間をレイダーに変身させていた。だが、諫が自分の意思で抑え込んだことで一時は影響が無くなるも、唯阿が再改造したアサルトウルフプログライズキーによって再覚醒し、再び垓や唯阿の命令に従うようになるが、迅や或人の語った「ヒューマギアが夢を見てもいい」という言葉や、自らの夢を語ったモデルヒューマギアのデルモやイズの言葉に感化されてシンギュラリティに達して覚醒してZAIAの道具であることを辞め、ヒューマギアの夢を叶えることが自身の夢として戦うことを決意。その言葉を聞き、同じくZAIAの道具ではないと考えている諫と共闘することを選んだ。 迅は亡の解放をしようとしているが、アークは始め、それを阻止するように滅に命令していた。しかし第31話では滅亡迅雷.netを復活させるため亡の解放を容認した。 第34話にて唯阿と迅が協力し諫の肉体より解放されるが、アークによってリセットされる。データを移された新しい素体は現行のため、ヒューマギアモジュールもそれに準ずるものとなっている。アークと接続し、ZAIAのセキュリティを把握していたことからザイアスペックのハッキングを行ったが、諫の説諭を受けザイアスペックのハッキングを解除。その後、滅の援護を行うためにギーガーの無力化とA.I.M.S.隊員のザイアスペックのハッキングを行いサウザーを追い込んだ。第37話では、迅に憑依したアークが生み出した滅亡迅雷フォースライザーとジャパニーズウルフゼツメライズキーで仮面ライダー亡に変身する。しかし、滅亡迅雷.netの存在意義が揺らぎ始め、シンギュラリティに到達したことで離反を決意。再会した諫に諭され夢を見つける旅に出たが、或人がアークワンに変身したことを知り、雷と共に滅の居場所を迅に伝えた。アークワンに変身した或人を止めようと、諫にジャパニーズウルフゼツメライズキーを託し、彼をオルトロスバルカンに変身するよう促す。すべてが終わった後は、自分の意志で滅亡迅雷.netを抜けてA.I.M.S.の技術顧問に就任する。第18話から第20話までは「???」とクレジットされていたが、『プロジェクト・サウザー』で滅亡迅雷.netの最後の一人、「亡」であることが明かされた。 元々は『プロジェクト・サウザー』のみに登場するキャラクターとして、コアな人たちに向けたアクションのないドラマのみのスピンオフの中の目玉として出すこととなり、諫の脳内のチップの話もやることが決まっていたため、そこにいるということが同時に決まったものとなった。敵として戦うことになれば倒される可能性が高いため、女性をポジショニングしたくないということから、性別がないという設定になったが、大森は女性が倒される画を嫌っていたため、男性4人というつもりだったが、APの百瀬が見えざまに変化をつけるため、中山をキャスティングしたことから、このような設定になったという。 亡を演じる中山は、精神年齢は10代後半か20歳くらいを想定して演じている。冷静な頭脳派という設定から、感情を押し殺している感じの口数を少なくクールなイメージで演じているが、滅と被らないようにも意識している。『プロジェクト・サウザー』に登場した際は、滅亡迅雷.netにもZAIAにも所属していないため、どちらにも肩入れしないよう言われたため、どちらの状況も理解できないと解釈して心の拠り所がない状態を意識し、どっちつかずの象徴と捉えていたため、よりリアルに亡の不安な様子を表現するため、中山本人が出す不思議さを感じてもらうため、撮影中はなるべく一人で集中する時間を作り、亡の気持ちになって自身を闇に追い込んだという。『プロジェクト・サウザー』では感情を出していたが、テレビシリーズではリセットした気持ちで機械っぽくヒューマギアのように演じたという。声の出し方に関しては、普段は舞台などで活発な役をやることが多いため、トーンを抑えて話すのが大変だったという。『プロジェクト・サウザー』で垓の側にいた際には上長から兵隊が指示される時のように両手を後ろにしていたが、テレビシリーズでは自分のために行動したり、自分の夢を探し始める亡を表現するため、それをしなくなった。諫を乗っ取った際の台詞は、台本にはカタカナで表記されていたため、片言で喋っている。最終話の笑顔は中山のアドリブで、感情を控えめにして喋ってはいるが、「亡が笑える日が訪れた」と感じ取ってもらえるように取り入れられたものである。 悪意に染まった滅がラスボスとして覚醒するためのトリガーとして退場する案もあったが、その役割は迅が担うものとなった。善意の技術と心を持ったヒューマギアのため、A.I.M.S.の技術顧問として入隊することとなった。 衣装は、白いロングシャツとネクタイ、ベストとスタッズが付いたパンツ、コートが選ばれた。 フード姿の状態は仮面ライダーバルカンのスーツアクターであった浅井宏輔が演じ、中山は声のみアフレコで充てている。コートは浅井が着ていたものをそのまま用いているため、中山には大きいものとなっている。 『プロジェクト・サウザー』 垓の命令で滅に渡したゼツメライズキーの戦闘データを収集する命を受けるが、ヒューマギアは人間の道具であるという人間の垓と、人類滅亡を目論む同じヒューマギアである滅との間で揺れ動く。自我に目覚め、滅に情報をリークした後、ZAIAのスパイとして潜入するよう、滅から指示を受けるが、二重スパイかのように行動していったことで自分が何者なのか葛藤し、意志や疑問を持つようになったことから、垓に撃たれて機能を停止する。 暗殺ヒューマギア / ドードーマギア 第7話より登場。暗殺特化型ヒューマギア。元はイベント用和風舞踏ヒューマギア祭田ゼットであり、ヒューマギアを狙う窃盗団によって顔を改造されて密売されたが、滅が4体盗み、滅亡迅雷.netの手に渡って使われたもの。バックアップさえあれば倒されても何度でも復元するというヒューマギアの特性を活かし、滅亡迅雷.netに育て上げられることで戦闘の経験を積み、ゼロワンに倒されると、バックアップデータを新しいボディに移行してラーニングを継続することで成長を遂げて強化される。迅により「暗殺ちゃん」と命名された。 最初の出撃の際には、唯阿により拉致された後、目の色を赤から青に細工され、ハッキングされていない正常なヒューマギアが暴走して自らの意思で人を襲ったという形に仕立てあげられた映像に利用され、報道される。 大和田伸也の殺陣に魅了され、強くなりたいという意志の下、独断で彼の所に赴き、自身がヒューマギアであることを隠して弟子入りし、彼を師匠と仰ぐも、滅に彼を殺害することを命令され、実行。4号が稼動する際に暗殺ヒューマギアとしてのラーニングを完了し、暗殺者として完成したことでドードーマギア改へと進化を遂げる。以降、滅や迅の命令をつまらないと感じるようになったことで彼らから巣立ち、唯一窃盗団から逃げ出して生き延びた最後の同型機の祭田ゼット5号を狙う。ラーニングによりバルカンや、まだ機能が不完全だったシャイニングホッパーのゼロワンも退けるも、プログライズキーが完全になったシャイニングホッパーと再度対峙し、倒される。暗殺ヒューマギアを演じる松村は、成長度合いが異なるのを表現するため、大まかな年齢別に区別し、思考や口調と動きに違いが出るようにしており、年齢設定は4号から弱体化する感覚で、1号は3,4歳、2号は小学校に上がりたてのころ、3号は思春期、4号は社会人になる前の大学生のイメージで想定している。 変身ポーズは、2号は『ふたりはプリキュア』のキュアホワイトのオマージュ、3号は松田エンジにマウントを取るイメージでネクタイを締める仕草、4号は大和田伸也の構えの真似となっている。第8話の、看護師ヒューマギアにハッキングを行ったシーンは、暗殺ヒューマギアが『忍者ハットリくん』を見た影響によるものという想定で演じている。 衣装は、黒いシャツとパンツに女性用のハーネスを着けている。
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