パイロット達の親族(一騎および同級生)
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「蒼穹のファフナーシリーズの登場人物」の記事における「パイロット達の親族(一騎および同級生)」の解説
真壁 史彦(まかべ ふみひこ) 声 - 田中正彦誕生日:2106年6月2日 / 星座:双子座 / 血液型:A型 / 家族構成:第一子・真壁一騎 【1期】 一騎の父にしてアルヴィス司令。旧姓は麻木。当初は先代の指令である皆城公蔵の補佐を務めていたが、公蔵の死後に代理を経て司令に昇格する。平時の職業は陶芸家。厳格な軍人ながらも温厚で理性的な人格者だが、一騎以上に性格的に不器用。妻・紅音の影響から、土いじりに勤しんでいるものの、陶芸の腕はあまり良くないようであり、行美や保にもそれをネタにからかわれている。家事全般を一騎に頼りっぱなしなため、米を研がずに炊いてしまうなど生活力はほとんどない。一騎不在の際には、溝口宅で夕飯をご馳走になっている。 フェストゥムとの「共存」寄りの思想を持ち、公蔵の「決戦」を望む姿勢には苦慮していた。軍務に忠実であるが、島を守るために子供たちを戦いの矢面に立たせることを快く思っていない。一騎を戦わせることを紅音に詫びるなど、父親としての顔を持ち、本当の親でなくとも愛する子供を失う辛い気持ちにも配慮を見せる。それだけに、甲洋をその手にかけようとまでした春日井夫妻の態度には怒りを露わにしている。 現在こそフェストゥムとの「共存」を主張するが、日本軍時代は「フェストゥム殺しで右に出る者はいない」とバーンズが評価するほどの卓越した技量を誇るパイロットであった。また、人類軍との戦闘経験があるために、島民が人間と戦うことを禁じている。戦争や核による放射能汚染の後遺症が残っており、瀬戸内海ミールの干渉下でなければ生命に危険が及ぶ。 【劇場版】 変わらず司令官を務めている。コアが成長期に入ったこととフェストゥムの襲来が重なったことで核の放射能汚染、人類軍との戦闘による後遺症が発症し、同化促進剤の投与でそれを凌ぐ。第二次蒼穹作戦では竜宮島の防衛を溝口に委任し、自らは攻撃隊の司令官となる。後遺症に苦しみながらも対話のために美羽と弓子に付き添い、ミールとの対話を見届ける。 「信頼こそが戦力」という考えを持ち、徹底した情報公開を行う。溝口からは「バカ正直だが結構効果がある」と評価されており、島民たちから絶大な信頼を得ている。 千鶴との仲は一騎に感付かれており、後遺症が発症した際には千鶴と住むことを勧められる。 【EXODUS】 変わらず司令官を務めている。また、竜宮島学園(かつての竜宮島中学校が高等部を新設したもの)の校長も兼務している模様。陶芸の腕は前より上がったようで、少なくとも最近始めた一騎よりは上手く作れる。 真矢の発言からカノンに千鶴が史彦の子を妊娠したと勘違いされたり(ジョナサンのことを弟が出来たと話したため)、一騎不在時は千鶴の家で食事をとるなど、千鶴との仲は子供たちの間で公認となっている模様。 海神島への上陸作戦で、紅音と同じマスター型として覚醒した一騎をそれまでと変わらぬ出迎え方をした後、第四次蒼穹作戦で竜宮島指揮官として活動、子供たちに人を撃つことを命じまいとする作戦と信念の元、一騎と敬礼を交わし送り出す。最終的に織姫の決定に従いプランデルタを発令、竜宮島封印を必ず帰るという思いのもと見届け、島民脱出を指揮する。 【THE BEYOND】 変わらず司令官を務めているが、5年の間に身体に不調を来しており、杖を用いて歩行する。 3年間を偽の島で過ごした総士が「エスペラント軍」として自分たちへ向ける怒りを、マリスの裏切りを阻止できなかった自分たちの代償として受け止め、総士を丁重に扱いながら真実を告げる方針をとる。しかし、自分が丁重に扱われていることを総士が分からずに逃げようとしている様子から真矢や彗たちには難色を示され、奇しくも10年前に島の真実を知った一騎たちと総士の認識差の再現にもなっている。 皆城 公蔵(みなしろ こうぞう) 声 - 中田譲治 【1期】 皆城兄妹の父にして、アルヴィスの総責任者で司令官。平時の職業は中学校の校長。 丸腰のファフナーで戦う一騎を救うため、手動操作でレールガンを送り出すも、自身はその直後にフェストゥムの攻撃を受けて戦死する。司令官職は史彦に引き継がれるが、校長職は空席になっていた様子。 【RIGHT OF LEFT】 アルヴィス司令官と中学校校長を務める。フェストゥムに対しては、「共存」ではなく「決戦」を望んでいる、アルヴィスきっての好戦派。とはいえ、その根底にあるのはあくまでも島を守るという強い想いであり、「決戦」を望んでいるのもそれが島を守るのに一番現実的な手段だからである。 また子供たちのこともパイロットの前に一人の人間としてちゃんと見ており、あくまで司令官として私情を捨てているだけで、島の子供たちや実子を犠牲にすることにも内心では葛藤や苦悩を抱えており、決してミツヒロのようにフェストゥムへの憎悪に囚われているわけでも人間性を失っているわけでもない。 また、史彦たちのフェストゥムとの共生という思想も、積極的に賛同はしていないものの頭ごなしに否定もせずに、自身の計画を主導しながらも、並行して史彦たちが共存を模索することを許容しており、こういった姿勢から考え方が違いながらも互いに対立することもなく、互いに相手の思想を尊重して信頼しあっていた。 フェストゥムによる島発見の危機を回避するため、生駒が発案したL計画の実行を承認する。さらに万が一、竜宮島のコア(皆城乙姫)が敵のフェストゥムに同化され乗っ取られてしまった場合に備えて、レールガンをはじめとする島の大半の武器を敢えて封印することを決定した。しかしこれが後に、1期の序盤で自らの死の遠因になる。 【EXODUS】 鈴村神社の戦死者たちの写真の中に飾られている写真と回想シーンのみで登場。回想シーンでは皆城鞘が瀬戸内海ミールの暴走を受け、同化状態となった事件では現場に居合わせていた描写となっている。 遠見 千鶴(とおみ ちづる) 声 - 篠原恵美誕生日:2104年1月6日 / 星座:山羊座 / 血液型:B型 / 家族構成:第1子・日野(遠見)弓子、第2子・遠見真矢 【1期】 遠見姉妹の母でアルヴィスの研究者。アルベリヒド機関研究主任でもあり、フェストゥムおよびファフナー搭乗者の肉体変化(染色体や同化現象)などの研究を担当。平時の職業は、島で唯一の診療所である遠見医院の院長。極めて穏やかな物腰の女性。 遺伝子研究者という立場上、パイロットの親たちに子供の身体の変化などを告げなければならないなど、辛い役回りであるが、彼女自身はそれが自分の義務であると考えている。 史彦に密かに想いを寄せており、奇しくも親娘がそれぞれ真壁親子に恋慕するという状況で、長女の弓子には呆れられる。 【RIGHT OF LEFT】 肝臓に持病を持つ僚の主治医をしている。 【劇場版】 コアの成長期、およびフェストゥムの襲来によって、史彦を初めとする戦争経験者の症状が悪化したことを知る。同化促進剤の投与以外に史彦の症状を止める術がないことに苦悩し、島よりも史彦の生命を思うあまりに操の提案を受け入れたい心情を明かした。その後も芹の同化が始まった際に、誰も救えない無力さに打ちひしがれている。 【EXODUS】 弓子と共に、孫である美羽を育てる日々を送る。美羽には「ちづるママ」と呼ばれている。ジョナサンに対しては「真剣で、使命に燃えて怖いくらいに若い頃のミツヒロに似ている」と印象を語っている。 弓子、真矢、美羽がシュリーナガルに赴いた関係で、一人竜宮島に残される。一騎も総士と共に追加派遣されたため、同じく一人にされた史彦を自宅に食事に招くなど、多少は関係に進展が見られ、互いに慣れてしまった行為への自覚を告げるなど信頼関係は強い。 ウォーカーとの戦いでも過去の後遺症に苦しむ島民たちの治療に尽力し、帰還した美羽たちの検査を行う。 遠見 弓子(とおみ ゆみこ)→日野 弓子(ひの ゆみこ) 声 - ゆかな誕生日:2121年5月14日 / 星座:牡牛座 / 血液型:B型 / 家族構成:夫・日野道生、第1子・日野美羽 【1期】 真矢の姉で、アルヴィス管制オペレーター。母・千鶴の研究助手も兼務している、フェストゥム因子移植第1世代の生き残りである。平時の職業は、中学校の養護教諭。普段は真矢をからかうなど、お茶目な性格をしているが、同時に妹への愛情も強い。パイロットたちの引率者も務めている。中学生時代の夢は「東京でアイドルになる」だった。 一騎はさておき、後に続くパイロットたちの投入には断固反対していた。翔子の出撃にも反対し、甲洋と咲良が選抜された際にも猛反対する。 真矢のパイロット適性が極めて高いことを知りながらも、その身を案じ隠蔽するが、そのことを父ミツヒロ・バートランドに知られ、遠見一家の追放という事態(ミツヒロにとっては島から妻子を連れ出す良い口実になった)になりかかるが、島民の厚意により事実上不問となる。 千鶴との大喧嘩の末、ずっと想いを寄せ竜宮島に帰ってきた道生と同棲し、後に彼の子供を身篭る。 【劇場版】 日野道生の死後に生まれた2人の子供である美羽と共に暮らし、育児に専念するため第一種、第二種任務共に休業している。しかし、フェストゥムの絵を描く娘のことを理解できずにいる。美羽に対する愛情はとても深く、美羽を作戦に利用する史彦に拳銃を向けてもいる。 第二次蒼穹作戦では美羽と共にRボートに乗船、美羽とミールの対話を史彦と共に見届ける。 【EXODUS】 娘の美羽を育てる日々を送る。娘に同年代の友達がいないことを含めて引き続き美羽を心配しており、母親としても特殊すぎる美羽の能力を理解することが出来ず思い悩むこともある。 シュリーナガルへ美羽と同行するが、美羽が世界樹アショーカと対話をした日の夜に美羽の急速な成長を目の当たりにする。その後、フェストゥムの襲来による宿泊先の崩落に巻き込まれて死亡するが、アショーカが美羽を守るため一時的に存在を永らえさせる形で蘇生し、美羽と共に真矢たちと合流する。以降はミールの情報を得たことから思考に変化が起こり、以前と違い美羽の能力を理解・受容するに至り、自身は期限付きの命ながらも蘇生については感謝している。一方で、飲食の不必要や拳銃が使えなくなるなどの肉体的変化も起きており、「今の自分には使えないから」と、護身用に持ってきた道生の形見の拳銃を真矢に託す。最終的にエスペラントたちやナレインとともに、命をアショーカに返還する形で消滅する。 羽佐間 容子(はざま ようこ) 声 - 葛城七穂 【1期】 翔子の養母にして、アルヴィスのファフナー整備担当者で非常時にはオペレーターも担当。平時の職業は中学校の理科教師。結婚もしておらず、人工子宮でも子供が作れないほど受胎能力がなくなっていたが、母親としての才能をアルベリヒド機関に認められ、機関の保管遺伝子から生まれた翔子を生まれてすぐに引き取り、愛情をかけて育てた。「空を羽ばたいてほしい」という願いから、娘に翔子と名付けている。 翔子を思うあまり、才能が認められてファフナー搭乗者に選ばれることを望まなかった。翔子がマークゼクスで出撃しようとしたとき、彼女の身を案じて止める。翔子の意志は強く「あなたの子供じゃない」と突き放されて呆然と見送る。翔子の死後、甲洋から愛犬ショコラを引き取る。娘を失った心の傷は深く、自殺未遂を起こし史彦に止められる。頑なに新たな里子を引き取ることを拒むが、後にカノンを新たな家族として迎えることで生きる気力を取り戻す。 マークニヒトの襲撃時、手塚によってファフナーのカプセルに押し込まれたためにかろうじて同化を免れ、蒼穹作戦前にカノンから母と呼ばれるまでに至る。 【劇場版】 カノンを正式に養女としており、彼女の専用のファフナーを開発したものの、やはり内心ではカノンが戦う事を望んではいない。 戦争を経験した世代であるために、コアの成長期によりブルク内で倒れてしまう。 【EXODUS】 カノンと共に、アルヴィスで引き続きエンジニアを担当している。かつて翔子が乗り、そして命を落としたマークゼクスを再び組み立てたことに複雑な思いを抱いている。やがてカノンも新同化現象の末消滅し、再び娘を喪うことになるも、彼女の意志を継ぐべくウォーカー群襲来に伴う後遺症発症に苦しむ身で、島内ファフナー全機改修を成し遂げる。剣司と咲良の結婚式には翔子の遺影を手に参列する。 要 澄美(かなめ きよみ) 声 - 石川静誕生日:2105年5月14日 / 星座:牡牛座 / 血液型:B型 / 家族構成:夫:要誠一郎、第一子・要咲良 【1期】 咲良の母。アルヴィス研究員でオペレーターも担当。平時の職業は中学校の体育教師。彩乃とは親友であり、ライバルでもある。 夫が戦死して間もなく、咲良がパイロット候補であると告げられる。その後、ファフナーに搭乗した咲良の身体に変化が生じた際、島のためとはいえ子供たちを犠牲にすることに苦言する。さらに咲良が同化現象で倒れた際には治療を諦め、そのまま「楽にさせて欲しい(事実上の安楽死)」と望むが、剣司のおかげで立ち直る。彩乃が同化された後は彼女の意志を継ぎ、剣司を引き取ることを決意する。 自宅に要流柔術の道場を構えており、彼女が師範をしている。夫の誠一郎よりも強いらしい。 【劇場版】 咲良が再びファフナーに搭乗することになった際、かつての不安を味わうことに苦悩し、史彦同様、瀬戸内海ミール機能低下に伴い後遺症の発症で体調を崩す。 【EXODUS】 引き続き、アルヴィスでオペレーターなどを担当している。またかつての戦争では最前線にいたため、核による放射能汚染の影響が史彦以上に強いことが明かされる。ウォーカー群の襲来により島が侵食されたことにより後遺症を発症、島を奪還できなければ余命1か月、生きられても健康体ではいられなくなってしまう。剣司と咲良の結婚式の際には、夫・誠一郎と剣司の母・彩乃の写真を手に参列する。以後、療養に専念すべくCDCを佐喜に譲る形で現場を退く。その後は入院生活を送るも、第四次蒼穹作戦において竜宮島封印のためプランデルタが発令されたことから復帰、プランデルタを独りCDCにて進行した末、咲良に別れを告げた上で島と運命を共にする。 要 誠一郎(かなめ せいいちろう) 声 - 小山力也 【1期】 澄美の夫で駐在所勤務。自宅では和装で書道を嗜んでおり、柔術にも優れる。 アルヴィスでの任務は戦闘機ブルギリム隊のパイロットで隊長。牽制と迎撃のため出撃するもフェストゥムに捕らえられ、ヴェルシールドに叩き付けられて戦死する。誠一郎の死は咲良に多大な影響を遺す。 近藤 彩乃(こんどう あやの) 声 - 玉川紗己子 【1期】 剣司の母でアルヴィスの開発担当者にして研究員。「アーカディアン・プロジェクト」における島の開発者で、生物工学の第一人者。平時の職業は中学校の数学教師。家でも数台のパソコンを保有し、フェストゥムの解析に勤しんでいる。軽はずみな言動の多い剣司を「馬鹿息子」と呼び呆れることも多い。 剣司が咲良の同化や衛の死に耐えきれず引き篭もった際には、彼を庇い、母親の愛情を示す。しかし、その直後のフェストゥム襲来で一騎への指示を優先し、同化されて死亡する。彼女の死によって剣司は再び立ち上がり、ファフナーに乗ることを決意する。 小楯 保(こだて たもつ) 声 - 高瀬右光 【1期】 衛の父親にしてアルヴィスのチーフメカニック。平時の職業は銭湯「竜宮城」を経営。息子・衛のため、文化を残すために島で唯一の漫画家となり、「大粒あんこ」のペンネームで『機動侍ゴウバイン』を執筆している。 マークゼクス出撃の際にエンジントラブルが発覚。帰還して修理させるよう申し入れるが総士に拒否される。このとき「子供が大人に命令するんじゃない」と怒りを露わにしている。 衛を失い落ち込んでいた矢先、妻の千沙都や部下の手塚までも失い、自暴自棄に陥るが、島の未来のため再び立ち上がる。 【劇場版】 2年前の戦いで妻子を失いながらもファフナー全機の修復を終えた後、活力を失い飲んだくれている。 しかし、島の危機に際して再び立ち上がり、行美からは息子や妻を失いながらもファフナーから目を背けなかった姿勢を賞賛されている。また、祭りの提灯についてイアンら元人類軍の面々に指導もしている。 【EXODUS】 家族の遺影に見守られながら、『真・機動侍ゴウバイン』を描いている。メカニックとしてはカノンの上達と寄る年波もあり、引退を口にすることもある。現実世界における作画のデジタル化時代を反映し、『ゴウバイン』の作画環境も大型タブレットに直接原稿を描く形になり、イアンがアシスタントをしている。剣司と咲良の結婚式には衛にも見せるべく家族3人で写った写真を手に参列する。 容子やイアンと共にエインヘリアル・モデルへの改修を行った後に海神島の偽装鏡面を除く防衛システムを復活させ、溝口と共に海神島で子供たちのバックアップを行う。 小楯 千沙都(こだて ちさと) 声 - さとうあい 【1期】 衛の母で、夫の保同様にアルヴィスのメカニック。小柄な女性だが、仕事と漫画家の二重(銭湯経営も加えれば三重)生活を続ける夫を支える気丈さを持つ。 息子の死後も夫の保とは違って気丈に仕事を続けていたがマークニヒト襲来時、逃げられないことを悟って自らを犠牲にして、里奈たちをエレベーターで避難させて死亡した。 春日井 正浩(かすがい まさひろ)/ 諒子(りょうこ) 声 - 河相智哉(正浩)、津田匠子(諒子) 【1期】 甲洋の育ての両親。普段は喫茶「楽園」を営業している。一応はシナジェティック・コードの高いパイロットの候補生の育成というプロジェクトの中枢を担う人物であるが、他のパイロットの親たちと比べるとアルヴィスにおいては明らかに閑職に追いやられており、「自分たちばかりで物事を決定する」と司令部に不平を漏らしている。 実は新国連のスパイとして情報を流していた。この事は、少なくともアルヴィス司令だった公蔵には最初から気づかれていたらしく、由紀恵同様に泳がされていた模様。ただしスパイをしていたのは、由紀恵のように本人なりの思想や目的があったのではなく、あくまでも自分たちの保身のためである。また由紀恵と違って彼ら自身のアルヴィス内での立場からも、それほど重要な情報や実益を新国連にもたらせていたわけではなかった模様である。 アルベリヒド機関より依頼されて、機関の保管遺伝子から生まれた甲洋を生まれてすぐに引き取り里親になるも、甲洋のことは自分たちの保身のための道具としか考えていない。非常に自己中心的な性格で、アルヴィスの召集令状により甲洋がパイロット候補になるとわかると、不安や悲しみを隠せない他のパイロットたちの両親と違って嬉々とした態度を見せている。しかし、諒子の方は一応はわずかな情があったのか、模擬戦で好成績を出せなかった甲洋に同情も見せていた。 甲洋が同化されたのを受けて、新しい里子を授かろうとするも、甲洋が生存していることが理由で機関から拒否される。業を煮やし、甲洋の生命維持装置を切ろうとしたところを千鶴に見つかり、そのあまりに身勝手な態度に、激怒した史彦に正浩は胸ぐらを掴まれる。この時点で竜宮島の情報を新国連に横流ししていた件の証拠は既に固まっており、その上で正式に島から追放処分にされた。その後の消息は不明であるが、島の住民からは島の外の世界にまともに生きていける場所などないだろうと噂されている。 漫画版では若干展開が異なっており、史彦たちに拘束されたところまではほぼ同じだが、拘束中に自分達の持っている情報をアルヴィスに売り渡して延命しようとしたために、追放ではなく由紀恵によって密かに連れ出され、彼女に唆されてノートゥング・モデルを持ち出した一騎が運ぶ小型潜水艇に詰め込まれて共に島を脱出する(一騎自身は潜水艇の中身は何も知らなかった)。そして人類軍との合流ポイントの手前の海上でそのまま捨てられた。 ショコラ 声 - 白石涼子 【1期】 甲洋の愛犬で、性別は雌。鈴村神社の境内の下でうずくまっていたところを翔子に拾われるが、クーがいるために飼えない翔子の代わりに、甲洋が両親に内緒で飼うことにした。 両親にばれてしまい、捨ててくるようにと家から追い出された後、甲洋が引き取り手を捜し、最終的には翔子の母の容子に引き取られ、カノンとも仲良くなる。また、翔子の危惧に反して猫のクーとも仲良くしている。 昏睡状態の甲洋が目覚めた際には彼を探し回り、再会を果たす。 【劇場版】 喫茶「楽園」だけでなく、アルヴィス内でもカノンの相棒になると共に、戦闘中は目が見えない一騎の側でボディガード的な役割を担い、最初に操と対面した際には威嚇して、操を怯ませる。 【EXODUS】 劇場版と同様、相棒としてカノンに常に付き従っている。やがて自らの死を悟ったカノンに別れを告げられ、彼女の消滅を悟った際は遠吠えを上げている。第三次蒼穹作戦での甲洋の復活後、コクピットから降りた彼を真っ先に出迎えて、甲洋が本物であることを保に確信させる。以後はかつてと同じく甲洋と行動している。 クー 声 - 白石涼子 【1期】 翔子の愛猫。活発な性格で、猫だけに自由気まま。翔子はクーがいることからショコラは飼えないことを危惧していたが、翔子の死後、ショコラは羽佐間家に引き取られ、クーとも仲良くしている。 【EXODUS】 いまだ存命であり、羽佐間家にて姿を消したカノンを悼む容子の側に佇む形で登場している。
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パイロット達の親族(一騎達の1年後輩)
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西尾 行美(にしお いくみ) 声 - 京田尚子 【1期】 西尾里奈・暉姉弟の祖母。駄菓子屋「西尾商店」を経営。アーカディアン・プロジェクト(アルヴィス)研究者の最古参にして、大御所的存在。保からは「先生」と呼ばれている。 島に残されてしまった一部の人類軍残留部隊に「平和」という文化を教えるため、職業訓練を担当する。かつてはファフナープロトタイプ開発の中心人物だったが、起動実験の際に息子夫婦を失って以降、一線を退いていた。 終盤、フェストゥムの襲撃で人材不足となったアルヴィスに現場復帰する。 【劇場版】 保の姿勢に感化されたのか、自分の息子夫婦を死に追いやった機体であるゼロファフナーの再稼働に奮起する。 【EXODUS】 まだまだ元気に、店の奥の座に鎮座している。島の文化と西尾商店を孫娘・里奈に引き継がせたい意向があり、強引に店番をさせているが、当人はアルヴィス勤務を希望しており不満そうである。また、保に『ゴウバイン』の執筆を続行させているなど、保は頭が上がらない模様。さらには戦闘教材という名目で、イアンに保のアシスタントをさせている。 アルヴィスでもキールブロック担当者として最前面の活動を継続。成長を続けるゴルディアス結晶の研究を行い、里奈の言葉からゴルディアス結晶の秘密に気づく。 その後、孫の暉をゼロファフナーによって失ってしまうも、自身よりも弟を失った里奈に家族を誰も守れなかったことを詫びる。 立上 昌幸(たてがみ まさゆき) 声 - 木村雅史 芹の父親。鈴村神社の神主で、芹を通じて新任のファフナーパイロットにお守りを渡す。L計画のファフナーパイロットも同じお守りを持っており、恐らく全てのパイロットに渡している模様。神社内にはそれまでの島内の戦死者の遺影が祀られている。 アルヴィスではキールブロック担当者で、織姫とも技術的な会話をしている。 立上 鈴奈(たてがみ すずな) 声 - 小林さやか 芹の母親。アルヴィスの制服をデザインしたとのことで、第二種任務は服飾店経営。織姫を家に迎え入れた時は、店の服を持ち出して織姫に着せるなど、妙にはしゃいでおり、芹を呆れさせる。アルヴィスでは同じくキールブロック担当者。 堂馬 量平(どうま りょうへい) 声 - 鈴木清信 【1期】 第二種任務で、食堂を営んでいる。アルヴィスでの任務は不明。 堂馬広登の父親であり、息子には第二種任務としては食堂の跡継ぎ、アルヴィスでの任務は危険のない仕事をと願っていたが、広登はその両方とも父親の意志に反することとなった。そのことに関しての確執のようなものは、作中では描かれていない。 【EXODUS】 広登が派遣部隊へと選ばれ、立派になったと喜ぶ。堂馬家が営む「堂馬食堂」は、『EXODUS』で初めて描写された。溝口の部下の戦闘部隊員は量平の食堂の常連客になっている模様。広登の遺体の確認をした後、息子を涙ながらにねぎらい、ゆっくり休むように語りかける。アルヴィスでの制服姿も写っているが、第一種任務は不明のままである。 堂馬 舞(どうま まい) 声 - 世戸さおり 堂馬広登の姉。平時は家業の食堂を手伝う。陣内貢とは父親公認の恋人どうしで、早く結婚するように催促されている。「どんまい」が口ぐせで、名前と絡めて“どんまいさん”の綽名でも知られる。食堂の常連客は一日一回これを聞くのが楽しみらしい。 アルヴィスの任務はCDCオペレーターで、島外派遣の際にオルガが随行して欠員が生じた時に、代理としてはじめてその任務に就く。戦闘終了後、前線で戦わせているパイロットたちへの罪悪感や、弟たち派遣部隊の生命を案じるあまり、佐喜の腕で泣き崩れる。やがて弟の死という現実に直面するも、それを乗り越えて第四次蒼穹作戦の任務に励む。
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パイロット達の親族(一騎達の引退後)
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御門 昌和(みかど まさかず) 声 - 最上嗣生 零央の父。第二種任務は菓子店「御門や」の主人。店舗は和風だが、洋菓子和菓子双方の職人で、喫茶「楽園」にケーキを卸している。かつてベルギーで工学を学んでおり、留学時に菓子づくりをしていた妻と出会った。 ファフナーの搭乗者になった息子に涙しながらも激励のケーキを作り、彼に名前の由来を話すと共に祖父の刀を託す。剣司と咲良の結婚式の時には、工学の腕前を発揮して指輪を製作する。 水鏡 有子(みかがみ ゆうこ) 声 - 鷄冠井美智子 美三香の母。夫は既に故人。漁港で働き、漁師たちのまとめ役でもある模様。最近の漁獲量の減少を気にかけており、後にこれはウォーカーの正体に関わる伏線であることが判明する。 ファフナーの搭乗者になった娘に豪勢な料理を振る舞って激励するが、パイロットへの正式決定が伝えられた際には子供たちに島を守らせる行為に涙を浮かべながら異議を唱える。零央が美三香に想いを寄せていることに気づいた時は、応援する態度を取る。 アルヴィス内部でも制服を着用していないことから、アルヴィスでの任務は帯びていない様子。 鏑木 充(かぶらぎ みつる) 声 - 藤原貴弘 早苗・彗の父親。第二種任務は警察官。かつて早苗をL計画で亡くしている。アルヴィスでは戦闘機ブルギリム隊のパイロットで、彗がパイロットに選ばれた時は、通常兵器でフェストゥムに対抗できないことの無念さを口にする。 妻同様に彼も早苗の死を引きずっているが、慧を蔑ろにしているわけではなく、むしろ傷心の香奈恵を気遣うあまり、彗にまで気が回らなくなっている。後に彗が引き寄せた早苗のお守りを発見しており、これをきっかけに家族の関係が修復される。 第三次蒼穹作戦では航空戦力として出撃し、息子たちと共に島を守り抜く。 鏑木 香奈恵(かぶらぎ かなえ) 声 - 竹内順子 早苗・彗の母親。第二種任務で美容室を営んでいる。L計画に参加するつもりであったようだが、参加することなく娘が帰らぬ人となってしまう。それ以来、彗を放置してパイロットに選ばれた時も無感情であった。食事の準備や家族の団欒もおざなりにして、第2次L計画を上申すべく立案を行っており、早苗の後を追いたがっている。 しかし、息子と第二次L計画を巡る口論の末、充から娘のお守りを受け取ったことでようやく吹っ切れる。第二次L計画の計画書を海へと放棄し、彗との関係も修復された後に家族と共に早苗の灯籠を流した際、ふと口にした「潮の流れ」という単語から、探査にかからないウォーカーの正体が海と関係していることに気付き、息子たちの戦いを大きく後押しする。
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