一騎達の引退後(EXODUS以降)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 06:15 UTC 版)
「蒼穹のファフナーシリーズの登場人物」の記事における「一騎達の引退後(EXODUS以降)」の解説
年齢的には里奈たちの後輩であり、中学校では剣司や咲良の生徒にあたる。『EXODUS』開始時点ではパイロット候補生で実戦未経験であったが、エメリーの干渉によるコアの大量発生を期に正式なパイロットとなる。たび重なる遺伝子操作の成果か、全員が高い適性と能力を持つ。『THE BEYOND』では、第五次蒼穹作戦時は3人ともパイロットであるが、3年後には剣司が史彦の補佐に就くことで、彗は当初の予定通りジークフリード・システムの搭乗者となる。 御門 零央(みかど れお) 声 - 島﨑信長 2136年8月10日 / 血液型:AB型 / 身長・体重:152cm・46kg 生真面目で男気に溢れる少年。実家の「御門や」を手伝う。「零央」の名は「強い子に育って欲しい」という母の思いから、ベルギーに留学した父によってベルギーの国章から付けられた。菓子作りを父親から習っており、作ったケーキを喫茶「楽園」に客用として届けるなどそれなりに腕前も良い様子。美三香に恋心を抱いており、鈴村神社のお守りに美三香の写真を入れている。 身体能力だけでいえば美三香には及ばないものの、格闘技能に特化した能力を持っており、格闘技術では一騎でさえ一本取れるか不明という実力を持つ。実戦でも、抜きん出た戦闘力を示した。剣の技量でフェストゥムにライバル視的な感情を抱くなど、負けず嫌いな面も見せる。変性意識としては真矢のものと似た「機械的な冷酷性」が発現、躊躇や恐怖心がなくなることから得意の格闘戦において無駄のない動きを発揮できるほか、出撃時について細かく記憶することにもつながっている。 戦闘の中でSDP「消失(ロスト)」を発現、フェストゥム同様自分の周囲にワームを発生させ、自身および範囲内の対象をゼロ次元移動による空間跳躍させる。なお、日常生活においては美三香が新同化現象から心を乱した際、自分の意思と関係なく美三香のもとに強制転送されるという現象が発生している。新同化現象は体の一部が消失し大穴が空くこと。最初は胸部が消失し穴が広がり続け、やがて腹部にも穴が空いてしまう。なお、当然その部分の臓器(心臓、消化器など)も消滅しているが、血液循環や消化といったその分の生命活動に影響は全くない。 第四次蒼穹作戦時には膝だけでなく肺に当たる部分も消失してしまうが、それでも美三香と仲間を守るために自分の身体を全て明け渡す決意の元で戦い続ける。 【THE BEYOND】 同期の3人の中では最も成長が顕著で、小柄だった身長も伸びワイルドな青年となった。第二種任務としては正式に「御門や」パティシエを務め、オリジナルスイーツが島の女子の間で人気を博している。 美三香との中も進展しており、総士の帰還時点では婚約中。べノンとの3年に渡る激戦で美三香とともに同化現象が進行しており、「死ぬときは一緒」との誓いを立てている。 マリスや総士といった後輩に対する面倒見が良く、剣術指南を通じて戦いを指導している。第二次L計画では宿敵となったマリスにSDPを封じられながらも、べノンのフェストゥム群をSDP抜きの剣技で殲滅する獅子奮迅の働きを見せるも、同化現象の末期に陥ってしまう。合流してきた美三香と共に囮になる最期を選ぼうとするも、それを拒んだ総士がスサノオを同化する形で救出され、回復の可能性があるギリギリの状態で収容された。 水鏡 美三香(みかがみ みみか) 声 - 石川由依 誕生日:2137年3月3日 / 血液型:O型 / 身長・体重:160cm・45kg 元気一杯で天真爛漫な少女。自分のことは「美三香」と呼ぶ。同期の2人を「ちゃん」付けで呼んでおり、仲が良い。また、広登に憧れを抱いており、彼が演じるゴウバインも(漫画版を含めて)大好きである。一方で恋愛ごとに疎いのか、零央から告白に等しい激励を受けても関係に変化はない。 広登からゴウバインヘルメットを受け継ぎ、「3代目」と呼ばれる。ヘルメットの中に鈴村神社のお守りを仕込んでいる。 身体能力・同化耐性の双方において、一騎に匹敵する群を抜いた素質を秘めている。応用力にも富んでおり、イージス装備を効果的に応用しての格闘戦を展開する。変性意識としては本能が表層化する「熱狂感」が発現、酒酔いに伴う興奮状態のごとく、大好きなゴウバインの世界に浸ったかのような享楽的な戦闘を行い、作中の技の名やフレーズを口走るなどといった言動から、総士や剣司を呆れさせている。なお、戦闘中の記憶は零央とは逆に断片的にしか残らず、ファフナーを降りてから恐怖感や後ろめたさを覚える。 戦闘の中でSDP「壁(ウォール)」を発現、イージス装備とは別に、フェストゥム同様の超高度を誇る壁状の力場を展開することが可能となった。新同化現象は体の一部にワームスフィアに似た球状の黒い結晶体が発生すること。結晶体は進行のたび数が増えていき、ついに左目に発生し大きなショックを受けるものの、零央の励ましによって乗り越え、眼帯を着用する。第三次蒼穹作戦では激戦の末、肉体が単なる黒い球体と化すに至ってしまったが、それでも意思は残っておりファフナー操縦やクロッシングをやり抜き侵入してくるウォーカー群から島を守り抜いた。 派遣部隊との合流時にもメディカルルームからコクピットに転移、出撃してボレアリオスを援護する。第三アルヴィスでの戦闘にも同様に参加、そこでディアブロ型に同化されてしまうが、復活した一騎によって同化から解放されると同時に、球体も発生していない元の肉体を取り戻す。 第四次蒼穹作戦では、ヘルメットをかぶらずに出撃しながらも変性意識は変わっていない。 【THE BEYOND】 第二種任務としてスポーツ用品店店主を務める。零央とは婚約関係になり、家族ぐるみで食卓を囲むことも。成長した総士の振る舞いを違う方向で解釈するなど天然ボケは変わらず、たびたび零央に突っ込みを入れられている。 べノンとの3年に渡る激戦で零央とともに同化現象が進行しており、彼とは「死ぬときは一緒」との誓いを立てている。第二次L計画では同化現象末期に陥り動けなくなったスサノオを守るなか自らも末期症状に陥り、共に囮になる最期を選ぼうとするも、それを拒んだ総士がツクヨミを同化する形で救出され、回復の可能性があるギリギリの状態で収容された。 鏑木 彗(かぶらぎ すい) 声 - 小野賢章誕生日:2137年2月15日 / 血液型:A型 / 身長・体重:165cm・52kg 『RIGHT OF LEFT』に登場する鏑木早苗の弟。中学校では生徒会長も務める。 両親は早苗の死を現在も引きずっており、それぞれ死に急ぐように仕事に没頭しているせいで、家庭内ではネグレクト気味の扱いを受ける。西尾里奈に好意を抱いており、彼女が店番をする西尾商店に足繁く通ってはアプローチをかけるが、里奈には気付いてもらえていない。里奈に姉の面影を重ねている様子もある。鈴村神社のお守りには、姉の遺髪を仕込んでいる。 身体能力では他2人に及ばないが、複数の戦闘AIとのチェスや将棋といった多面打ちを一度に行い勝利するなど、明晰な頭脳を誇る。思考力・集中力・メンタルポテンシャルといった状況判断能力においても歴代パイロット中最高数値を叩き出しており、パイロットだけでなくジークフリード・システムの継承者としても登録されている。実戦でも初戦から総士を上回る状況判断を示し、驚愕した総士が引退を口にするほどである。変性意識としては総士のものと似た「飽くなき支配欲」が発現するも、総士より経験や冷静さが不足しているため、敵の策略にはまってしまうハザードを抱えている。 戦闘の中でSDP「引き寄せ(アポート)」を発揮、遠くの物体を瞬時に自分のもとへ引き寄せることが可能となる。戦闘においては格納庫から武器を転送したり、他者をコクピットに引き寄せ救助させたりといった用途で使用されるほか、カノン式アクセラレータや里奈のSDPによる増幅を受けることで、ウォーカーやベイグラントといった捕捉が不可能なミールを引きずり出すことも可能となる。死亡した人間を引き寄せることは当然不可能だが、死亡時に身につけていたものなどの遺品であれば引き寄せることが可能。なお、日常生活においては里奈が新同化現象によって生命の危機に瀕した(入浴中や階段の上り下り中などに睡魔に襲われる)際、自分の意思と関係なく里奈が強制転送されるという現象が発生している。新同化現象はカノンとは逆に質量・体重の増加として発生しており、体重は突如100kgを超え、その後も増加の一途をたどっており、日常生活・戦闘時問わず動くことが困難になるなど大きな弊害を抱えることとなる。 当初は卓越した戦略的観点から、自分や仲間の死の可能性を冷静に分析するような素振りを見せるが、戦闘の激化に加え、ウォーカーに襲われたオルガをコクピットからSDPで救助した際、血まみれになった彼女の死を目の当たりにするなどの出来事もあり、「血の匂い」や「死」への強い恐怖を感じるようになる。また、前に引き寄せていた姉のお守りをきっかけに母との関係も修復され、海神島への上陸では夕食の約束をして送り出される。 第三次蒼穹作戦以降は前述の通り、敵アザゼル型のミール摘出を担当、第三次蒼穹作戦から第三アルヴィス上陸作戦を経て、里奈とのコンビネーションを経てウォーカーの撃破に成功する。第四次蒼穹作戦では戦死した暉に代わって里奈とともにゼロファフナーに搭乗、能力による負荷で文字通り満身創痍となりながらも、敵の根源たるベイグラントを地上に墜とすことに成功する。 【THE BEYOND】 第五次蒼穹作戦では再びアマテラスで参加、セレノアに機体を同化されたために自爆を敢行した里奈を引き寄せて、命を救うことに成功する。 3年後には当初予定されていた通りジークフリード・システムでの指揮を担当するほか、第二種任務として「鏑木美容室」美容師を務める。セレノアによって心を分断され昏睡状態に陥った里奈のもとに足繁く通い現状を逐一報告している。真矢ほどではないが、総士を甘やかすような史彦の対応には難色を示している。 第2次L計画では指揮を再び剣司に委ね、アマテラスで出撃。計画中止後に総士と美羽が突き止めた情報漏洩のカラクリを知り、自らが図らずもマリスに情報を渡してしまっていたことを悔やみながらも、同時に里奈の回復を示唆され逆転の一手に出る覚悟を決める。
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