戦闘AI
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/02 14:14 UTC 版)
「コンピュータゲームにおける人工知能」の記事における「戦闘AI」の解説
多くのゲームは何らかの戦闘を含んでいる。ゲームAIは、戦闘における敵の振る舞いをより人間的に(見えるように)するのに役立つ。 近年のゲームAIで最も効果的な機能として「狩り」の能力がある。本来AIは白か黒かというような明確な反応を示す。プレーヤーがいる場所の設定に従い、AIは攻撃または防御のどちらかの行動をとる。近年これに「ハンティング」という考え方が導入された。「ハンティング」状態では、AIはキャラクターの立てる音や足跡といった具体的なマーカーを探す。それによってプレイの形態がより複雑になった。AIが「狩り」の能力を備えたことで、敵への接近や回避の方法に頭を使う必要が出てきた。この機能は特にステルスゲームでよく見られる。 もう1つのゲームAIにおける近年の発展として、「生存本能」の開発がある。ゲームAIが操るキャラクターは環境内の各種オブジェクトを認識し、それが自身の生存に有益か有害かを判断できる。プレーヤーと同様、AIは銃撃戦で武器のリロードや手榴弾を投げる際などに無防備にならないよう遮蔽物を探すことができる。反応のしかたを設定するマーカーが存在する場合もある。例えば、AIが操るキャラクターの健康状態をチェックするコマンドが存在する場合、パーセンテージで表された健康状態によって反応を設定する。健康があるしきい値より低いとき、AIはキャラクターがプレーヤーから逃げるよう設定したりする。また、弾切れになったときは遮蔽物に隠れてリロードなどをする。このような振る舞いによってAIの操るキャラクターがより人間味を増す。この分野にはまだ改良の余地がある。AIは様々な状況に対応しなければならず、プレーヤーを驚かすほどの能力を示すのはまだ先のことである。 戦闘AIのもう1つの副作用は、AIが操るキャラクター同士が遭遇した際に見られる。id Software のゲーム DOOM でそのような状況が一般化し 'monster infighting' と呼ばれた。DOOM の攻略本では、'monster infighting' を利用して敵同士を戦わせ、生き残る方法なども紹介されていた。
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